(仮)プレリボ!〜prayer Reborn〜

れぷ

文字の大きさ
上 下
13 / 13

13話

しおりを挟む
 あまりにララとリリが誘拐されまくるから、元凶である闇の組織を潰す事にした。
“マップ”機能の検索を使って“黒金ブラックゴールド”の関係者を探し始めた。

「結構多いなぁ・・・まぁ全部潰すけど!ララとリリとちーちゃんは宿で待機ね、魔法でロック掛けるから内から開けない限りドアや窓を破壊して侵入しようとしても無理だから安心だよ!」

「分かりました!まだ私は未熟なので今回は足を引っ張らないように待機します!」
「タイキー!」
「キー!」
「でもいつか聖女様のお役に立てるようになって見せます!!」
「やくだつー!」
「つー!」

 部屋にロックの魔法を掛けて・・・よし、これでこちら側の被害は心配しなくても大丈夫!
まずは纏まっている場所じゃなくて点々と散らばっている奴らを先に片付けよう、街の外に逃げられると面倒だし。

「ついでだしまだ試してない魔法の検証も兼ねようかな」

 昏睡魔法は便利だけど、耐性のある敵に出会った時に困るから色々試しておこう。
街中だから殺傷系のは避けて、敵を無力化させるものを使うつもり。

「混乱系魔法は下手したら暴れて周りに被害が出そうだし、使うなら幻覚か恐怖、“幻覚“ならある程度見せる物を指定出来るから使い勝手いいかも!時点で“恐怖“が良さそう。恐怖は視覚聴覚触覚などから得る情報に対し異常に恐怖心を抱くようになる・・・って設定だったかな。」

 実際使ってみないとどんな感じなのか分からないんだよね。
ゲームの時はモンスターかPvPの時しか使わなかったからNPCに効くのかも分からないし。
だからお試しで使ってみようってわけ!






 まず一人目・・・めちゃ強いモンスターに襲われる幻覚を見せてみた。

 結果は、逃げて逃げて体力が尽きた頃に殺される幻覚を見たのか断末魔を上げた後動かなくなった。
途中、衛兵が止めに来たけど、幻覚を見ている奴には彼らの事など全く見えてないらしい。

 本当に死んでるのかステータスを見てみたら、肉体的には生きてるけど、精神が死んでて廃人になってる状態だった。

「凄い逃げまくって目立ってたな。今度は閉じ込められた設定も付けてみよう。狭い範囲内でならそこまで目立たないかな。」

 道を塞がれている幻覚を見ていれば行動制限を掛けることもできる。

「次は恐怖の方を試してみよう!」



 見つけた二人目の敵・・・
コイツはバーみたいな場所でお酒を飲んでいた。
他にもお客さんは居るけど、まぁ大丈夫でしょう!

 恐怖を掛けられた男は、急に顔を青くして周りの話し声や視線に怯え始めた。
そして飲んでたはずのお酒も飲むのを躊躇うようになって、更に挙動不審になった。

 男の隣の席から「エールおかわり!!」と、店内に響く様な注文の声が出た瞬間、男は椅子から転げ落ちて身を守る様に地面に伏せた。

 突然の奇行に店員や他のお客さんからの注目を集めた男はその視線に耐えられなくなり、大声で泣きながら自らの髪を毟りだした・・・

「え?怯え過ぎるとヒトってああなるの?」

 高い所が怖いとかオバケが怖いとかのレベルで怯えるヒトしか見た事無いから知らなかったけど、強い恐怖心を感じるとあんな風になるんだね。
ゲーム内ではモンスターは逃げ出すだけだし、PvPだと少しの間スタンさせるくらいの効果しか無かったから、こんなヤベー魔法だと思わなかった。

 少し観察してたけど、激しいストレスでハゲてしまった男が哀れだったから、追加で幻覚を見せたら直ぐに大人しく寝たみたい!(無事とは言ってない)

 さて、次行こう!





 はぐれ黒金全員"幻覚"を掛けてみたけど、漏れなくみんな精神が死んで廃人になってしまう。
なので少し怖さを下げてみた。
廃人にならないギリギリを見極めてみたい。
出来ればコッチからの質問を何でも答えてくれる程度に心を折るくらいが丁度いいと思っている。

「それが出来れば今後にも役立ちそうだもんね!」

 実験動物モルモットは沢山居るから、ガンガン行くよー!!

 幻覚で見せる、襲う化け物は日本の妖怪とか有名な幽霊とかを参考にオマージュしてリスペクトして丸パクリした物。

 しかし、何故かみんな廃人にしてしまう・・・そこまで怖くないでしょ?
幻覚中に化け物に殺されるから廃人になるのだと気付いて、殺さない様に設定しても何故か廃人になる。

 色々条件を変えて実験をしてたら、いつのまにか黒金全員廃人にしてた・・・

「こ、これじゃあ実験の続きが出来ない?!・・・いや、そう言えば私、黒金を潰しに来てたんだった!途中から幻覚魔法の調整に夢中になってて忘れてた!!」

 こうして魔法実験に夢中になっていたら国を裏から牛耳る黒金ブラックゴールドを壊滅させてました!

 よし、私の邪魔をして来た連中は片付けたから、予定通りちーちゃんの両親を探す為に北の国を目指すよ!

 
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

ツムギ ツナグ

みーな
ファンタジー
遥か気も遠くなるような昔、とある創始者の手によって、人と竜と神が共存するこの世界は創られた。  穏やかな平和な世界で、ある時起こった小さな事件を発端として、1人の少女が、紡がれた人生と絆を繋いでゆく。 ※1年半ぶりに更新しました記憶ないです

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

2回目の人生は異世界で

黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

神様のお楽しみ!

ファンタジー
 気がつくと星が輝く宇宙空間にいた。目の前には頭くらいの大きさだろうか、綺麗な星が一つ。    「君は神様の仲間入りをした。だから、この星を君に任せる」  これは、新米神様に転生した少年が創造した世界で神様として見守り、下界に降りて少年として冒険したりする物語。  第一章 神編は、三十三話あります!  第二章 婚約破棄編は、二十話しかありません!(6/18(土)投稿)  第三章 転生編は、三十三話です!(6/28(火)投稿)  第四章 水の楽園編(8/1(月)投稿)  全六章にしようと思っているので、まだまだ先は長いです!    更新は、夜の六時過ぎを目安にしています!  第一章の冒険者活動、学園、飲食店の詳細を書いてないのは、単純に書き忘れと文章力のなさです。書き終えて「あっ」ってなりました。第二章の話数が少ないのも大体同じ理由です。  今書いている第四章は、なるべく細かく書いているつもりです。  ストック切れでしばらくの間、お休みします。第五章が書き終え次第投稿を再開します。  よろしくお願いしますm(_ _)m

処理中です...