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人間の国に行きます4
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今私は猛烈に感動している。だって景色がスイスイ変わっていく。風を感じる!
私は手に入れたばかりのキックボードを早速乗り回している。フワフワのカーペットもツルツルの大理石もなんのその。段差の所はアロンが運んでくれる。
「ここが図書館ですよ。」
「おおー。」
今までの私なら考えられないくらいの距離を進んだ先にその建物はあった。
本館は黒を基調としたヨーロッパにありそうな城だったのに対し、この図書館はどちらかというとインド風。頭に玉ねぎのような形の帽子をかぶった、まあ簡単に言うとタージマハルっぽい。黒いけど。なんか怪しい魔法実験とかしてそうな雰囲気だね、完全に偏見だけど。
「すでに話は通してありますので、本日はリナ様の貸し切りです。」
「ええ、良いのにそこまでしなくても。」
「この図書館は本城に比べて入場規制が緩いですから、色んな方がいらっしゃるのです。余計なトラブルは避けた方がよろしいかと思いまして。」
「まあ、そうだね。これ以上変態全裸令嬢とか量産したくないし…」
「では入りましょう。」
「うん。」
アロンが重そうな扉を開けてくれたので、ミーアと手を繋いで入場する。
「わああ。」
その景色はまさにファンタジー。幻想的。受付のような部屋を抜けると、そこは本の塔だった。丸い部屋の壁一面に本が並べられ、それが天井までずっと続いている。高さも4、5階分くらいあるんじゃないかな?上の方の本とかどうやって取るんだろう?所々浮いている光の玉が窓一つない図書館の中を優しく照らしている。
私が上を向いたままその光景に見惚れていると、司書さんっぽい人が声をかけてくれた。
「ふふ、お気に召しましたか?ペット様。」
「うん。すごく綺麗な所だね。上の方の本とかはどうやって取るの?」
「それを取るのが私達の仕事です。」
私は改めて司書のお姉さんに目を移した。タイトスカート にかっちりとしたジャケットを着たお姉さんの背中からは、綺麗な黒い羽が生えていた。
「飛べるの?」
「ええ、もちろんです。申し遅れました。私図書館長をしておりますヴィーと申します。」
「魔王様のペットのリナだよ。よろしくね。」
「よろしくお願いします。本日はどの様な本をお探しですか?」
「えーっとね、お城の外の事を知りたいの。街はどんな感じなのかとか、できれば写真付きで。大魔王国と、人間の国のも知りたい。」
「かしこまりました。ただいま該当する書籍を持って参りますので、閲覧室で少々お待ちください。」
「はーい。」
ヴィーさんは綺麗な漆黒の翼をバサリと広げると、そのまま飛んで行った。
「すごい、本当に飛んでる。」
「彼女のような鳥科の獣人族は魔法の行使なしに空を飛ぶことができる唯一の種族です。この図書館は彼女の一族が代々管理しているので、彼女達が自由に飛べるようにこの様なデザインになったそうです。」
「へえ~。…あれ、ってことは翼がなくても皆魔法を使えば飛べるってこと?」
「はい、飛べますね。」
「ミーアも?」
「はい。」
「私も飛べるようになるかなあ。」
「大きくなればきっと飛べますよ。」
「ふふ、楽しみ!」
「さあ、先に閲覧室に行って待っていましょう。こちらですよ。」
「うん。」
よく見ると本と本の間に、いくつか扉がある。この中が閲覧室になっているのだろう。流石に図書館でキックボードを乗り回すほど私は悪ガキではない。私は良い子に歩いて閲覧室に入った。
閲覧室は思ったより広く、私が二人横になってもまだ余裕がある大きなソファとローテーブル、レオの執務机には多少劣るが、十分立派な机と椅子が置かれていた。その奥にもまだ部屋があるみたいだ。良いホテルの一室って感じ。
「ここは高位貴族用の閲覧室となっております。」
「だからこんなに豪華なんだね。普通の部屋もあるの?」
「はい、他の部屋は共同で使うようにできています。」
「そっか。まあ貸し切りなんだし、遠慮なく使っちゃおう~。」
魔王のペット生活にも慣れてきて、こんな特別待遇を受けても別段申し訳なさを感じることもなくなってきた。感覚が麻痺してるのかな。でも自分から我儘とか言ってないしセーフだよね。ドレスや宝石が欲しいとかおねだりもしてないし…あの無礼者を殺しなさい!とかも言ってないし…うん、大丈夫大丈夫。
ソファに座ってミーアが入れてくれた紅茶を飲んでいると、扉がノックされた。
「お待たせいたしました。こちらが今年の情報誌となっております。大魔王国の王都と他2都市、後は隣国のスリチア王国、他2国の情報誌です。」
「ありがとう。」
「また何かありましたらお呼びください。」
一礼して部屋を出ていくヴィーさんを見送ったあと、テーブルに乗せられた本の山に視線を移す。どうやら情報誌と言っても沢山種類があるみたい。まあ私の世界でも、街の観光案内ひとつとっても色んな出版社から何冊も出てるもんね。
「どれから読もうかな…」
「それではまずこちらから読むのはいかがですか?大魔王国の最大手出版社から出ている人気の情報誌ですよ。」
「じゃあそれにする。」
「かしこまりました。」
ミーアは私の隣に腰掛け、見やすいように雑誌を膝に広げてくれた。
「王都の街並みがよくわかる写真ですと…こちらですね。」
「わあ。思ったより普通だね。」
街行く人達の姿は異形だけど、街並み自体は普通。ちょっと昔のヨーロッパって感じ。私自身は日本から出たことないけど。汚らしい感じもなく、かと言って近代ファンタジーな感じもなく、いたって普通。まあお城の中がちょっとアンティークっぽい以外は普通だからそんな気はしてたけど。
「街の中ってどんな感じ?治安とか。」
「そうですね。王都は良い方だと思いますよ。魔王様の管理下ですから。王都から離れた都市になりますと治安の方はピンキリですね。領主が治安維持に積極的な場合は安全な街となりますが、そうでない場合は犯罪者が野放しになっている状態ですから。」
「そうなんだ。」
「それでも人間の国よりは治安は良いのではないでしょうか。」
「そうなの?」
「人間というのはとにかく数が多いですからね。その分犯罪も多発します。また、魔族の国との大きな違いは、人間の国では誘拐や人身売買が横行しているという点ですね。」
「奴隷精度って大魔王国の属国になった時に廃止されたんじゃなかったっけ?」
「その通りです。しかし未だに根絶やしにすることはできておりません。彼らは地下に潜り、秘密裏に人身売買を続けているのです。」
私は手に入れたばかりのキックボードを早速乗り回している。フワフワのカーペットもツルツルの大理石もなんのその。段差の所はアロンが運んでくれる。
「ここが図書館ですよ。」
「おおー。」
今までの私なら考えられないくらいの距離を進んだ先にその建物はあった。
本館は黒を基調としたヨーロッパにありそうな城だったのに対し、この図書館はどちらかというとインド風。頭に玉ねぎのような形の帽子をかぶった、まあ簡単に言うとタージマハルっぽい。黒いけど。なんか怪しい魔法実験とかしてそうな雰囲気だね、完全に偏見だけど。
「すでに話は通してありますので、本日はリナ様の貸し切りです。」
「ええ、良いのにそこまでしなくても。」
「この図書館は本城に比べて入場規制が緩いですから、色んな方がいらっしゃるのです。余計なトラブルは避けた方がよろしいかと思いまして。」
「まあ、そうだね。これ以上変態全裸令嬢とか量産したくないし…」
「では入りましょう。」
「うん。」
アロンが重そうな扉を開けてくれたので、ミーアと手を繋いで入場する。
「わああ。」
その景色はまさにファンタジー。幻想的。受付のような部屋を抜けると、そこは本の塔だった。丸い部屋の壁一面に本が並べられ、それが天井までずっと続いている。高さも4、5階分くらいあるんじゃないかな?上の方の本とかどうやって取るんだろう?所々浮いている光の玉が窓一つない図書館の中を優しく照らしている。
私が上を向いたままその光景に見惚れていると、司書さんっぽい人が声をかけてくれた。
「ふふ、お気に召しましたか?ペット様。」
「うん。すごく綺麗な所だね。上の方の本とかはどうやって取るの?」
「それを取るのが私達の仕事です。」
私は改めて司書のお姉さんに目を移した。タイトスカート にかっちりとしたジャケットを着たお姉さんの背中からは、綺麗な黒い羽が生えていた。
「飛べるの?」
「ええ、もちろんです。申し遅れました。私図書館長をしておりますヴィーと申します。」
「魔王様のペットのリナだよ。よろしくね。」
「よろしくお願いします。本日はどの様な本をお探しですか?」
「えーっとね、お城の外の事を知りたいの。街はどんな感じなのかとか、できれば写真付きで。大魔王国と、人間の国のも知りたい。」
「かしこまりました。ただいま該当する書籍を持って参りますので、閲覧室で少々お待ちください。」
「はーい。」
ヴィーさんは綺麗な漆黒の翼をバサリと広げると、そのまま飛んで行った。
「すごい、本当に飛んでる。」
「彼女のような鳥科の獣人族は魔法の行使なしに空を飛ぶことができる唯一の種族です。この図書館は彼女の一族が代々管理しているので、彼女達が自由に飛べるようにこの様なデザインになったそうです。」
「へえ~。…あれ、ってことは翼がなくても皆魔法を使えば飛べるってこと?」
「はい、飛べますね。」
「ミーアも?」
「はい。」
「私も飛べるようになるかなあ。」
「大きくなればきっと飛べますよ。」
「ふふ、楽しみ!」
「さあ、先に閲覧室に行って待っていましょう。こちらですよ。」
「うん。」
よく見ると本と本の間に、いくつか扉がある。この中が閲覧室になっているのだろう。流石に図書館でキックボードを乗り回すほど私は悪ガキではない。私は良い子に歩いて閲覧室に入った。
閲覧室は思ったより広く、私が二人横になってもまだ余裕がある大きなソファとローテーブル、レオの執務机には多少劣るが、十分立派な机と椅子が置かれていた。その奥にもまだ部屋があるみたいだ。良いホテルの一室って感じ。
「ここは高位貴族用の閲覧室となっております。」
「だからこんなに豪華なんだね。普通の部屋もあるの?」
「はい、他の部屋は共同で使うようにできています。」
「そっか。まあ貸し切りなんだし、遠慮なく使っちゃおう~。」
魔王のペット生活にも慣れてきて、こんな特別待遇を受けても別段申し訳なさを感じることもなくなってきた。感覚が麻痺してるのかな。でも自分から我儘とか言ってないしセーフだよね。ドレスや宝石が欲しいとかおねだりもしてないし…あの無礼者を殺しなさい!とかも言ってないし…うん、大丈夫大丈夫。
ソファに座ってミーアが入れてくれた紅茶を飲んでいると、扉がノックされた。
「お待たせいたしました。こちらが今年の情報誌となっております。大魔王国の王都と他2都市、後は隣国のスリチア王国、他2国の情報誌です。」
「ありがとう。」
「また何かありましたらお呼びください。」
一礼して部屋を出ていくヴィーさんを見送ったあと、テーブルに乗せられた本の山に視線を移す。どうやら情報誌と言っても沢山種類があるみたい。まあ私の世界でも、街の観光案内ひとつとっても色んな出版社から何冊も出てるもんね。
「どれから読もうかな…」
「それではまずこちらから読むのはいかがですか?大魔王国の最大手出版社から出ている人気の情報誌ですよ。」
「じゃあそれにする。」
「かしこまりました。」
ミーアは私の隣に腰掛け、見やすいように雑誌を膝に広げてくれた。
「王都の街並みがよくわかる写真ですと…こちらですね。」
「わあ。思ったより普通だね。」
街行く人達の姿は異形だけど、街並み自体は普通。ちょっと昔のヨーロッパって感じ。私自身は日本から出たことないけど。汚らしい感じもなく、かと言って近代ファンタジーな感じもなく、いたって普通。まあお城の中がちょっとアンティークっぽい以外は普通だからそんな気はしてたけど。
「街の中ってどんな感じ?治安とか。」
「そうですね。王都は良い方だと思いますよ。魔王様の管理下ですから。王都から離れた都市になりますと治安の方はピンキリですね。領主が治安維持に積極的な場合は安全な街となりますが、そうでない場合は犯罪者が野放しになっている状態ですから。」
「そうなんだ。」
「それでも人間の国よりは治安は良いのではないでしょうか。」
「そうなの?」
「人間というのはとにかく数が多いですからね。その分犯罪も多発します。また、魔族の国との大きな違いは、人間の国では誘拐や人身売買が横行しているという点ですね。」
「奴隷精度って大魔王国の属国になった時に廃止されたんじゃなかったっけ?」
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