【完結】失くし物屋の付喪神たち 京都に集う「物」の想い

ヲダツバサ

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第4章 ブレスレット

4-21

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「でも重要なのは、そこじゃない」
「どういう意味どす、弦介?」
「何故失恋したのか、もとい何故恋をしたのか。恋をしようと思ったきっかけだよ」
「そら、相手を好きになったからやん」
「違うんだ」

 私は弦介さんを止めようとしました。言われたくない一言を言われる前に。

 しかし、間に合いませんでした。

「こがねさんは他に好きな人がいて、その人を忘れるために恋したんだ」

 絶叫したくなるほどの羞恥心でした。
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