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第1章 タイムカプセル
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私はこんな風に優しく話しかけられるのが初めてで、なんだか泣きそうになってしまいました。
「どうしたんだ、こがね」
驚く美雲丸が一歩、私に近付きました。
「嬉しいの」
「何がだ?」
「話しかけてくれて、嬉しいの」
この家で生きてきた日々は、正直に言えば辛かった。でも一度も泣いたり弱音を吐いたりしませんでした。
泣いても無駄だから。
「どうしたんだ、こがね」
驚く美雲丸が一歩、私に近付きました。
「嬉しいの」
「何がだ?」
「話しかけてくれて、嬉しいの」
この家で生きてきた日々は、正直に言えば辛かった。でも一度も泣いたり弱音を吐いたりしませんでした。
泣いても無駄だから。
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※初出2024年7月
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