203 / 354
第203話 剣術大会本戦①
しおりを挟む
「バグラス・ゼオン大将軍じゃと!」
時は少し遡り、観客席から見ていたヒルダは来賓のメンバーの紹介に対して思わず大きな声を出していた。
「大将軍というとかなり偉い人よね?」
隣りに座っていたミリーナがヒルダに確認する。
「偉いなんてものじゃない軍部のトップの内の一人じゃ。我は王国では籠の中の鳥じゃったから名前しか聞いたことは無かったが、あの者がそうなのじゃな」
「とんでもない大物ってことね」
「そうじゃ。しかもあ奴は・・・」
ヒルダが何かを言おうとした時に、赤服運営長がルークを紹介し、奥からルークが歩いてくる。
ルークもバグラス大将軍の存在に気付いたのか他の方には目もくれず、貴賓室を凝視していた。
「やっぱりあの大将軍って・・・」
ミリーナも先ほど感じた予感が的中したことを悟る。
「ああ。7年前にルークと雌雄を決した男じゃ」
ヒルダがはっきりとそう言った。
「まぁ、流石にルークと戦うことはないじゃろうがな」
来賓で来ているのに戦う事態にはならないだろうとヒルダが安堵する。
しかし、ミリーナはルークの様子から、
「いえ、恐らく戦うことになると思うわ。見て、あのルークの表情を」
「・・・笑っておるな」
「ルークは確信しているのよ。恐らく、ボルン領主の推薦枠で出場するのだと思うわ」
「・・・なるほどのぉ。もはや我が祖国では伝説となった戦いが見れるということじゃな」
ヒルダがしみじみと呟く。
「そういうことでしょうね」
ミリーナも同意する。
「まぁ、まだ決勝戦は何日も先なのだから、今は他の試合も含めて楽しみましょう」
「ふぅ・・・それもそうじゃな!どのような選手が出てくるのか楽しみじゃわい」
(一番重要なのは、バグラス大将軍という方がヒルダちゃんを狙っていないかどうかね。まだまだ警戒は解かないようにしないと)
ミリーナは何が何でもヒルダを守ると改めて決意する。
そして、『剣術大会』本戦1回戦が開始された。
時は少し遡り、観客席から見ていたヒルダは来賓のメンバーの紹介に対して思わず大きな声を出していた。
「大将軍というとかなり偉い人よね?」
隣りに座っていたミリーナがヒルダに確認する。
「偉いなんてものじゃない軍部のトップの内の一人じゃ。我は王国では籠の中の鳥じゃったから名前しか聞いたことは無かったが、あの者がそうなのじゃな」
「とんでもない大物ってことね」
「そうじゃ。しかもあ奴は・・・」
ヒルダが何かを言おうとした時に、赤服運営長がルークを紹介し、奥からルークが歩いてくる。
ルークもバグラス大将軍の存在に気付いたのか他の方には目もくれず、貴賓室を凝視していた。
「やっぱりあの大将軍って・・・」
ミリーナも先ほど感じた予感が的中したことを悟る。
「ああ。7年前にルークと雌雄を決した男じゃ」
ヒルダがはっきりとそう言った。
「まぁ、流石にルークと戦うことはないじゃろうがな」
来賓で来ているのに戦う事態にはならないだろうとヒルダが安堵する。
しかし、ミリーナはルークの様子から、
「いえ、恐らく戦うことになると思うわ。見て、あのルークの表情を」
「・・・笑っておるな」
「ルークは確信しているのよ。恐らく、ボルン領主の推薦枠で出場するのだと思うわ」
「・・・なるほどのぉ。もはや我が祖国では伝説となった戦いが見れるということじゃな」
ヒルダがしみじみと呟く。
「そういうことでしょうね」
ミリーナも同意する。
「まぁ、まだ決勝戦は何日も先なのだから、今は他の試合も含めて楽しみましょう」
「ふぅ・・・それもそうじゃな!どのような選手が出てくるのか楽しみじゃわい」
(一番重要なのは、バグラス大将軍という方がヒルダちゃんを狙っていないかどうかね。まだまだ警戒は解かないようにしないと)
ミリーナは何が何でもヒルダを守ると改めて決意する。
そして、『剣術大会』本戦1回戦が開始された。
52
あなたにおすすめの小説
勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!
石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。
応援本当に有難うございました。
イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。
書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」
から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。
書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。
WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。
この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。
本当にありがとうございました。
【以下あらすじ】
パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった...
ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから...
第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。
何と!『現在3巻まで書籍化されています』
そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。
応援、本当にありがとうございました!
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる