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一年
夜会で裏話後編:this spring
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「ああ~、なくなっちゃったよー。ねぇ~ロイスくん。もう一本ある?」
急にワインボトルを振り回し、若干呂律が回ってないのか、ソフィアは気の抜けた声でロイスに問いかける。さっきまでの素面のようだった顔が、今は真っ赤に染まり、目はくるくる回している。
酔いが変な風に回る幼女である。
「ああ、駄目だ。完全に酔いが回っているよ。こう、急に酔ってくるからソフィアって性質が悪いんだよな」
「そんなこと言わないで、介抱しなきゃ」
そんなソフィアにロイスは呆れ、アテナは魔法で水を生成してグラスに入れる。
「はい、ソフィア。お水を飲んで」
「ありがとう、アテナくん」
ソフィアはアテナからグラスを受け取り、ゆっくりと水を飲んでいく。
「プハァー。ふぅ、ありがとうアテナくん」
「どういたしまして」
水を飲んで落ち着いたのかソフィアの口調が元に戻る。
アテナに心から感謝をする。
「それに引き換えロイスくんはひどいな」
ロイスに心から憎しみを申し上げる。
「んー。それはいつものことじゃないか。それに僕が介抱するとアテナが不機嫌になるしね」
ソフィアの恨みがましい目を向けられたロイスは、苦笑しながらそう答える。
他人に責を擦り付けるのは良くないと思うが、しかし、アテナはそれで正解だという顔で頷いている。
「ええ。ソフィアの場合はワンチャンありそうだから。昔からロイスはこう幼い見た目の種族に弱いのよ」
ロイスはロリコンらしい。
「違うよ、アテナ。命の恩人がそういう種族だったから、気にかけているだけで、別に僕は小さい子が好きな訳じゃない。大体、アテナがいるのにそう思うわけないだろう」
妙に甘い言葉を吐いて必死の弁解をするロイス。アテナは少し疑わしそうな目で見ている。
が、そんな彼らをウザそうに見ている人もいるのだ。
「君たち。イチャつくならベットの上とかにしてくれる? っというか独身のボクにそんな姿を見せないで欲しいんだけど」
ドスの利いた声で呟くのはソフィアである。
その目はとても淀んでいて、纏う雰囲気は暗黒面に落ちそうな程である。酔っているせいで感情が不安定に揺れている。
ロイスとアテナはその様子に焦る。
前に、自分の見た目が幼過ぎて一般的な種族の恋愛対象にはならず、好かれるのは変態だけなのに憤り、ある地域一帯を灰燼に帰したソフィアの姿が、二人の脳裏に浮かぶ。
それを思い出したが故に二人は慌てて話を逸らす。
「それよりソフィア。クラリスから何か情報を受け取ってない? 先月送った手紙に魔術の事を少し書いたから、たぶん昨日か今日には返事が特急便で来ると思ったんだけど」
アテナの話題転換を聞いて、ソフィアは暗黒闘気を引っ込める。そして思い出すように頭を捻り、「ああ」と声を上げた。
「昨日、来たよ。ただ、特急便じゃなくて、冒険者カードの緊急直通念話で」
「クラリスったら、それはまた思い切ったことをしたわね」
アテナは少し驚くように呟いた。隣にいたロイスも驚いた顔をしている。
なんせ、その緊急直通念話は使うのに大きな自由ギルド支部もしくは冒険者ギルド支部のギルドマスターの協力が必要で、使うにも高額なお金を支払わなければならない。
まぁ、つまり、普通は使えない手段なのだ。
「ああ、ほら、テミス大陸のグラバーさん。彼が協力してくれたらしいよ」
「ああ、なるほどね。……、それでクラリスはなんて言ってたの?」
ソフィアの答えに納得したアテナは、本題に戻った。
「んー」
そして、話を振られたソフィアは少し悩む。
「どうしたのよ」
「いや、あのね。クラリスくんに真っ先に言われたのがね、セオくんが転生者であることなんだ」
アテナが首を傾げる。ロイスも傾げる
「ん? あれ、私、クラリスへの手紙にそんなこと書いてないけど……。ロイスはどう?」
「いや、僕もクラリスにはその事は伝えてない筈なんだが……」
そんな二人の疑問にソフィアが答えた。
「いや、なんでもアテナくんからの手紙でだいたいそう察しがついたらしいよ。それで、ボクに念話で話しかけてきたってわけ」
「ああ、クラリスとの念話では、嘘がついたことがバレるからな。本当にあの能力は厄介だよね」
「ホントだよ。ボクももう少し、そう策謀系に向いている能力が欲しいよ」
そしてみんなそろって溜息を吐いた。
「でも、ソフィアだって感知特化型の特異能力を持ってるわよね。二年半前にクロノス様たちが降りてきたことを察したじゃない。クラリスと大して変わらないわ」
「……、確かにそうかもしれないけどね。っていうか、ホント、あの時はびっくりしたよ。神聖な魔力が君たちの屋敷から感じたから、慌てて飛んで行ってみれば魂を二つも宿したセオくんが寝ていたんだから。しかも一つの魂はとても濃く緻密な構造で、もう一つは能力と混じり合った混沌とした感じだったし。ホントにびっくりしたんだから」
そう、ソフィアは二年半前から、既にセオが異世界からの転生者であることを知っていたのだ。そもそも、ソフィアが持つ特異能力、“神天感知”をもってすればセオが転生者であることは一目瞭然なのである。
といっても、セオが“解析者”を獲得するまではクロノスによってセオの魂魄が十分に隠蔽されていたので、ソフィアが、セオが生まれたお祝いで見に行った時は気が付かなかったのだ。
まぁ、それは流石、神様という事なのでしょうがない。
なので、ソフィアはセオが異世界からの転生者であることも、“解析者”という特異能力を持っていることも知っていたのである。
では、何故今日行われた会議であんなことをしたのかは、ロイスのある過保護計画が深く関係しているが、面倒くさいので置いておく。
「まぁ、その時のことはいいや。……、それで話を戻すけど、クラリスからはセオくんが転生者であることと魔術の公表に対しての現時点での問題点を簡潔に言われたよ。緊急直通念話だから時間が無くて詳しい内容は話し合えなかったけど、今年の秋にはクラリスくんがこっちに来るって事がわかったよ」
「それ、ホント!?」
ソフィアがそう言うとアテナは嬉し驚きの声を上げる。
「う、うん。本当だよ。……、それでロイスくん。収穫祭に各要人で詳しい計画を議論しようかなって思ってる。アカサくんにはそのための下準備をしてもらうつもりでいるから、連絡と調整をよろしくね」
「うん。わかったよ。といっても、それも一応、予備の計画として入れてたから、微調整くらいで済みそうだけど。それにアカサはたぶん計画の内容もある程度把握していそうだし」
「確かに。クラリスくんのことも視野には入れてたから、今のところ結構いい調子で計画が進んでいるよね」
ソフィアが満足そうに頷く。
「そうわよね。このまま上手く行けば、彼女のこともすく――、いや、手助けできそうだわ。本当に」
それにアテナも同意する。そして、若干憂う表情をする。
「ああ、それだけど、クラリスに彼女の教育係の依頼が来てるんだよね。だから、案外、サブの目標も達成できそうなんだよね。セオくんの未知の知識もあるし」
「そう。それは良かったわ。本当は今すぐにでも直接手をだしたいんだけど、それは私達が決めたルールに反するからね。こう、もどかしいのは困るわ」
アテナはソフィアの報告に嬉しそうな顔をし、しかしすぐに、忸怩たる思いが脳裏をかすめ、なんとも言えない表情を顔に浮かべた。
「アテナ。どんなに強くなろうとも自分の手は無限大ではないんだよ。だから、こうして広く手を伸ばすために行動してるんだから」
「ええ、わかってるわ。ロイス。けど、やっぱりそう思うのはやめられないのよ」
「まぁ、僕もそれについてはよく考えてしまうんだけどね」
ロイスとアテナが昏い顔をする。
それをうっとおしく思ったのかソフィアは大きく溜息を吐いて。
「それはもう散々話し合った。だから、悩むのはやめな! 君たちは覚悟したんでしょ!」
二人を叱咤した。
その幼児に叱られる大人の光景はシュールだが、人生経験ではソフィアの方が圧倒的に上である。
だからこそ、ソフィアの言葉には重みがあるのだ。
「……、すまない、ソフィア」
「ありがとう」
それ故に二人はソフィアを強く信頼している。
それに二人をこうやって叱り、教えてくれる人はとても少なく、ソフィアがその数少ない一人であるのも、二人が強くソフィアを信頼する理由である。
まぁ、それはそれとして、酒の席である。
「もう、今は辛気臭い話は禁止。楽しく飲もうよ。ほら、ボクの秘蔵のお酒も出すからさ」
そう言ってソフィアは二人を盛り上げるために虚空から透明なお酒が入った瓶と三つのお猪口を取り出した。
「ほら、君たち。二度目の乾杯をするよ」
それから、お猪口を屋根の平らな部分に置いて、お酒を注ぎ、二人に渡す。
それを受け取った二人は、ソフィアのその行動に安心感を感じながら苦笑する。
そしてお猪口を胸の高さまで上げて。
「じゃあ、二度目の乾杯!」
「「乾杯!」」
ソフィアの音頭にのせて、お猪口をチンっと合わせたのだった。
急にワインボトルを振り回し、若干呂律が回ってないのか、ソフィアは気の抜けた声でロイスに問いかける。さっきまでの素面のようだった顔が、今は真っ赤に染まり、目はくるくる回している。
酔いが変な風に回る幼女である。
「ああ、駄目だ。完全に酔いが回っているよ。こう、急に酔ってくるからソフィアって性質が悪いんだよな」
「そんなこと言わないで、介抱しなきゃ」
そんなソフィアにロイスは呆れ、アテナは魔法で水を生成してグラスに入れる。
「はい、ソフィア。お水を飲んで」
「ありがとう、アテナくん」
ソフィアはアテナからグラスを受け取り、ゆっくりと水を飲んでいく。
「プハァー。ふぅ、ありがとうアテナくん」
「どういたしまして」
水を飲んで落ち着いたのかソフィアの口調が元に戻る。
アテナに心から感謝をする。
「それに引き換えロイスくんはひどいな」
ロイスに心から憎しみを申し上げる。
「んー。それはいつものことじゃないか。それに僕が介抱するとアテナが不機嫌になるしね」
ソフィアの恨みがましい目を向けられたロイスは、苦笑しながらそう答える。
他人に責を擦り付けるのは良くないと思うが、しかし、アテナはそれで正解だという顔で頷いている。
「ええ。ソフィアの場合はワンチャンありそうだから。昔からロイスはこう幼い見た目の種族に弱いのよ」
ロイスはロリコンらしい。
「違うよ、アテナ。命の恩人がそういう種族だったから、気にかけているだけで、別に僕は小さい子が好きな訳じゃない。大体、アテナがいるのにそう思うわけないだろう」
妙に甘い言葉を吐いて必死の弁解をするロイス。アテナは少し疑わしそうな目で見ている。
が、そんな彼らをウザそうに見ている人もいるのだ。
「君たち。イチャつくならベットの上とかにしてくれる? っというか独身のボクにそんな姿を見せないで欲しいんだけど」
ドスの利いた声で呟くのはソフィアである。
その目はとても淀んでいて、纏う雰囲気は暗黒面に落ちそうな程である。酔っているせいで感情が不安定に揺れている。
ロイスとアテナはその様子に焦る。
前に、自分の見た目が幼過ぎて一般的な種族の恋愛対象にはならず、好かれるのは変態だけなのに憤り、ある地域一帯を灰燼に帰したソフィアの姿が、二人の脳裏に浮かぶ。
それを思い出したが故に二人は慌てて話を逸らす。
「それよりソフィア。クラリスから何か情報を受け取ってない? 先月送った手紙に魔術の事を少し書いたから、たぶん昨日か今日には返事が特急便で来ると思ったんだけど」
アテナの話題転換を聞いて、ソフィアは暗黒闘気を引っ込める。そして思い出すように頭を捻り、「ああ」と声を上げた。
「昨日、来たよ。ただ、特急便じゃなくて、冒険者カードの緊急直通念話で」
「クラリスったら、それはまた思い切ったことをしたわね」
アテナは少し驚くように呟いた。隣にいたロイスも驚いた顔をしている。
なんせ、その緊急直通念話は使うのに大きな自由ギルド支部もしくは冒険者ギルド支部のギルドマスターの協力が必要で、使うにも高額なお金を支払わなければならない。
まぁ、つまり、普通は使えない手段なのだ。
「ああ、ほら、テミス大陸のグラバーさん。彼が協力してくれたらしいよ」
「ああ、なるほどね。……、それでクラリスはなんて言ってたの?」
ソフィアの答えに納得したアテナは、本題に戻った。
「んー」
そして、話を振られたソフィアは少し悩む。
「どうしたのよ」
「いや、あのね。クラリスくんに真っ先に言われたのがね、セオくんが転生者であることなんだ」
アテナが首を傾げる。ロイスも傾げる
「ん? あれ、私、クラリスへの手紙にそんなこと書いてないけど……。ロイスはどう?」
「いや、僕もクラリスにはその事は伝えてない筈なんだが……」
そんな二人の疑問にソフィアが答えた。
「いや、なんでもアテナくんからの手紙でだいたいそう察しがついたらしいよ。それで、ボクに念話で話しかけてきたってわけ」
「ああ、クラリスとの念話では、嘘がついたことがバレるからな。本当にあの能力は厄介だよね」
「ホントだよ。ボクももう少し、そう策謀系に向いている能力が欲しいよ」
そしてみんなそろって溜息を吐いた。
「でも、ソフィアだって感知特化型の特異能力を持ってるわよね。二年半前にクロノス様たちが降りてきたことを察したじゃない。クラリスと大して変わらないわ」
「……、確かにそうかもしれないけどね。っていうか、ホント、あの時はびっくりしたよ。神聖な魔力が君たちの屋敷から感じたから、慌てて飛んで行ってみれば魂を二つも宿したセオくんが寝ていたんだから。しかも一つの魂はとても濃く緻密な構造で、もう一つは能力と混じり合った混沌とした感じだったし。ホントにびっくりしたんだから」
そう、ソフィアは二年半前から、既にセオが異世界からの転生者であることを知っていたのだ。そもそも、ソフィアが持つ特異能力、“神天感知”をもってすればセオが転生者であることは一目瞭然なのである。
といっても、セオが“解析者”を獲得するまではクロノスによってセオの魂魄が十分に隠蔽されていたので、ソフィアが、セオが生まれたお祝いで見に行った時は気が付かなかったのだ。
まぁ、それは流石、神様という事なのでしょうがない。
なので、ソフィアはセオが異世界からの転生者であることも、“解析者”という特異能力を持っていることも知っていたのである。
では、何故今日行われた会議であんなことをしたのかは、ロイスのある過保護計画が深く関係しているが、面倒くさいので置いておく。
「まぁ、その時のことはいいや。……、それで話を戻すけど、クラリスからはセオくんが転生者であることと魔術の公表に対しての現時点での問題点を簡潔に言われたよ。緊急直通念話だから時間が無くて詳しい内容は話し合えなかったけど、今年の秋にはクラリスくんがこっちに来るって事がわかったよ」
「それ、ホント!?」
ソフィアがそう言うとアテナは嬉し驚きの声を上げる。
「う、うん。本当だよ。……、それでロイスくん。収穫祭に各要人で詳しい計画を議論しようかなって思ってる。アカサくんにはそのための下準備をしてもらうつもりでいるから、連絡と調整をよろしくね」
「うん。わかったよ。といっても、それも一応、予備の計画として入れてたから、微調整くらいで済みそうだけど。それにアカサはたぶん計画の内容もある程度把握していそうだし」
「確かに。クラリスくんのことも視野には入れてたから、今のところ結構いい調子で計画が進んでいるよね」
ソフィアが満足そうに頷く。
「そうわよね。このまま上手く行けば、彼女のこともすく――、いや、手助けできそうだわ。本当に」
それにアテナも同意する。そして、若干憂う表情をする。
「ああ、それだけど、クラリスに彼女の教育係の依頼が来てるんだよね。だから、案外、サブの目標も達成できそうなんだよね。セオくんの未知の知識もあるし」
「そう。それは良かったわ。本当は今すぐにでも直接手をだしたいんだけど、それは私達が決めたルールに反するからね。こう、もどかしいのは困るわ」
アテナはソフィアの報告に嬉しそうな顔をし、しかしすぐに、忸怩たる思いが脳裏をかすめ、なんとも言えない表情を顔に浮かべた。
「アテナ。どんなに強くなろうとも自分の手は無限大ではないんだよ。だから、こうして広く手を伸ばすために行動してるんだから」
「ええ、わかってるわ。ロイス。けど、やっぱりそう思うのはやめられないのよ」
「まぁ、僕もそれについてはよく考えてしまうんだけどね」
ロイスとアテナが昏い顔をする。
それをうっとおしく思ったのかソフィアは大きく溜息を吐いて。
「それはもう散々話し合った。だから、悩むのはやめな! 君たちは覚悟したんでしょ!」
二人を叱咤した。
その幼児に叱られる大人の光景はシュールだが、人生経験ではソフィアの方が圧倒的に上である。
だからこそ、ソフィアの言葉には重みがあるのだ。
「……、すまない、ソフィア」
「ありがとう」
それ故に二人はソフィアを強く信頼している。
それに二人をこうやって叱り、教えてくれる人はとても少なく、ソフィアがその数少ない一人であるのも、二人が強くソフィアを信頼する理由である。
まぁ、それはそれとして、酒の席である。
「もう、今は辛気臭い話は禁止。楽しく飲もうよ。ほら、ボクの秘蔵のお酒も出すからさ」
そう言ってソフィアは二人を盛り上げるために虚空から透明なお酒が入った瓶と三つのお猪口を取り出した。
「ほら、君たち。二度目の乾杯をするよ」
それから、お猪口を屋根の平らな部分に置いて、お酒を注ぎ、二人に渡す。
それを受け取った二人は、ソフィアのその行動に安心感を感じながら苦笑する。
そしてお猪口を胸の高さまで上げて。
「じゃあ、二度目の乾杯!」
「「乾杯!」」
ソフィアの音頭にのせて、お猪口をチンっと合わせたのだった。
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