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第3章 お師匠さまの秘密を知ってしまいました
お師匠様の罪 2
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「ツェツイ、いいかよく聞け。この術は知識として持つだけだ。絶対に使っちゃいけねえことは、わかるな」
ツェツイはうなずく。
「もし、おまえが〝灯〟の掟を破れば」
イェンは胸に添えられていたツェツイの細い手首をきつく握りしめた。
締め上げてくる手の力に、ツェツイは不安そうな顔をする。
「俺がおまえを捕らえて、この手に枷をかけなければいけなくなる。そんなこと俺にさせるな」
枷といっても普通のそれとは違う。
罪を犯した魔道士が魔術を使えないよう封じるものだ。
「他人に知られるのは実はかなりまずいが、掟を破り罪をおかした魔道士を捕らえる。それが〝灯〟での俺の仕事だ」
イェンの手がツェツイの手首から離れる。
ツェツイは赤くなった手首をもう片方の手で押さえさすった。
「なんて、その掟を破りまくりの俺が言ってもあれだけどな。それに、掟を破る魔道士がごろごろいても困るし、他人に何だかんだ言われても、俺が暇そうにしているのが一番平和なんだよ。はは」
「あたし! お師匠様のいいつけはちゃんと守ります。絶対に破ったりしません。それに、お師匠様にそんなつらいことなんかさせたくないから。悲しませたくないから……だから、絶対に」
イェンはくしゃりとツェツイの頭をなでた。
ツェツイはまだ残る手首の痛みを決して忘れない、戒めとして胸に刻んだ。
ツェツイはうなずく。
「もし、おまえが〝灯〟の掟を破れば」
イェンは胸に添えられていたツェツイの細い手首をきつく握りしめた。
締め上げてくる手の力に、ツェツイは不安そうな顔をする。
「俺がおまえを捕らえて、この手に枷をかけなければいけなくなる。そんなこと俺にさせるな」
枷といっても普通のそれとは違う。
罪を犯した魔道士が魔術を使えないよう封じるものだ。
「他人に知られるのは実はかなりまずいが、掟を破り罪をおかした魔道士を捕らえる。それが〝灯〟での俺の仕事だ」
イェンの手がツェツイの手首から離れる。
ツェツイは赤くなった手首をもう片方の手で押さえさすった。
「なんて、その掟を破りまくりの俺が言ってもあれだけどな。それに、掟を破る魔道士がごろごろいても困るし、他人に何だかんだ言われても、俺が暇そうにしているのが一番平和なんだよ。はは」
「あたし! お師匠様のいいつけはちゃんと守ります。絶対に破ったりしません。それに、お師匠様にそんなつらいことなんかさせたくないから。悲しませたくないから……だから、絶対に」
イェンはくしゃりとツェツイの頭をなでた。
ツェツイはまだ残る手首の痛みを決して忘れない、戒めとして胸に刻んだ。
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