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第4章 燔祭
愛別離苦 5
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昼食をさっさと済ませた亜夢と咲磨は、子供たちも交えて隠れんぼで遊んでいた。
隠れるたびにすぐ見つかる亜夢。だんだんと、亜夢の感覚も鍛えられ、隠れるのはともかく、鬼になれば、隠れている相手を見つける能力が高い。
鬼と隠れる子の入れ替わりも目まぐるしく、面倒見の真世の審判もとうにあってないようなもの。真世は、子供達に付き添って、無駄に走り回るのも流石に疲れてきっていた。
「はぁ……もう、あの子達……元気過ぎよ」真世は、食堂に入るなり、ドリンクサーバーでスポーツドリンクを注ぐ。
「真世さん!」食堂に来ていた幸乃が、手を振っている。車椅子の母、実世も同席していた。真世はドリンクを取ると、幸乃に勧められた席に着く。
「ごめんなさいね、ずっと見ててもらちゃってて」「いえいえ、こちらも、"見て"頂いてまして」と真世は、飲み物をストローで啜りながら母をチラッと見やる。
「まあ!ほらね、幸乃さん。案外、辛辣なのよ、この子」「そりゃ、ママの子ですから」微笑ましい母娘の姿に、幸乃は思わず吹き出す。
幸乃もすっかり、子供たちと打ち解けた咲磨に安心しているようだ。実世とも時々、言葉を交わす機会もでき、幸乃が同じ子を持つ母親同士、楽しく語らえる母の友人となっていたのは、真世にとっても嬉しいことだった。
「さくまぁ!ここかな!?」唐突に亜夢が食堂に駆け込んでくる。
どうやら今の鬼は亜夢。亜夢に見つかった子供達が遅れてついて来た。隠れている残りは咲磨だけの様子である。
「ママ!さくま、みた?」亜夢の問いかけに、実世は首を横に振って知らん振り。幸乃や真世の顔を見ても、同じように知らん振りを決め込まれる。
「ん~~、そうだ!!」亜夢は他に思い当たるところが浮かんだようで、慌ただしく走り去る。その後を子供たちが追う。
「亜夢ちゃんもずいぶん元気になったわね」実世の言葉に、真世は苦笑い半分で「ほんと、御転婆な妹が増えた気分」と返す。
看護師らに程よく押し付けられた真世は、ずっと咲磨と亜夢だけでなく、子供達の世話も見ている。子供達以上の亜夢の快活さに振り回され、少々辟易していた。
「あらいいじゃない?可愛い妹で」と幸乃。「えぇ~~?すでに手のかかるのが二人いるんで。これ以上は勘弁よ。ね、ママ」
「あら、妹さんいるの?」「ええ、あたしがこんなだから。お母さん役、全部この子にやらせちゃって……」幸乃の問いに、実世が俯き加減で答えた。
「どおりで、小さい子たちの面倒見が良いと思ったら。立派ねぇ」幸乃は、心から感心する。
「わあ、ありがとうございます」「ほんといつも感謝してます」と実世が畏って頭を下げるフリをするものだから「もっと言って、もっと」と冗談めかして煽る真世。三人は、顔を見合わせて笑い声を上げていた。
……ちっ、女たちのおしゃべりは、いつの時代もかしましいねぇ……上っ面だけは良い娘だよ、ほんに……
……まあ、あの童のおかげで、だいぶ神子と近づいたのは儲けもんだがねぇ……はぁあ……
……退屈だのう……しばし、眠るとしようか……
……はぁ……旦那様ぁ……早うおかえりを……
真世は、心の奥の一瞬のざわつきに、気づく事もないまま、話に花を咲かせていた。
一方、亜夢はガーデン中を探し回り、療養棟の全フロアも駆け回っている。
「さくま~!どこぉ~!」「咲磨くん!もう出てきてよ!」亜夢と子供達は一緒になって声を張り上げる。
「さくまぁ……」
亜夢の顔からは、次第に笑みが消え、不安の色が芽生え始めていた。
「も~、センパイ。そこ違うよ!」「あ、ああゴメン。えっと……」
気を取り直して、もう一度、合わせてみる。課題となっているベートーベンのカルテット十五番を第二バイオリンとビオラの内声だけで合わせるのは、無理があるだろうと直人は思ったが、サニは「できない曲、練習した方がいいでしょ」と訊かないので、渋々付き合うことにした。
附属病院に隣接する伽藍としたアトラクションホールに、二人の、どことなく不可思議なハーモニーが広がる。ここは音楽療法なども行う施設で、音楽好きのIN-PSIDスタッフらが練習場所として使うことも多い。日中のIN-PSID中央区画の部屋は何処も使えず、練習にちょうど良い場所で空いているのはここだけだった。
「あっ……ズレてる……」またしても、間違いを指摘され、直人は流石に面白くなくなっていた。十代の頃、バンド活動を相当やり込んでいたサニは、音楽の才能があるらしく、勘でもある程度弾けるらしい。ビオラも一年そこそこでモノにしていた。
一方、幼少からバイオリンを弾いてきたとはいえ、特にアンサンブルは苦手な直人には、初見の譜読みで手一杯だった。
「ってか、まだ全然弾けんのよ。個人練させてよ……」バイオリンを下ろし、不貞腐れた顔を楽譜に隠す。
「えーだってビオラ、一人じゃつまんないんだもん……」
「はあ、よりによってサニに見つかるとは……」ため息をつく直人。
「ちょっと!今、真世さんだったらよかったのに、とか考えたでしょ?」「うっ……」「あ、図星?」
今回は真世のピアノを入れてのピアノ五重奏がある。真世と一緒に練習できる機会を内心、期待していなかった、といえば嘘になる。
「センパイ……わかりやすっ……」あからさまに真世の方が良かったと態度に出されれば、ムッとしたくもなった。
「……この三日……あたし、どうしてたと思います……」何気に外を眺めながら、サニはぼっそっと呟いた。ちょうど、一台の車が、駐車場へ入ってくるのが見えた。
「え?どうって……」「……気に、なったりは……しないんですか……」小声で呟くサニの声は、直人には聞こえない。ため息一つつくと、サニは不意に立ち上がり、直人の方へ向き直る。
「……っていうかぁ!なんなんっすか!あんな食べかけのラーメン!……もう……ちょっと美味しそうだったじゃないですかぁ……」「へ?……い、いや、その……つい……」表情をコロコロ変える支離滅裂なサニに、直人は訳がわからず、たじろぐ他ない。
サニは、プイと顔を背けると、ビオラを片付け始めた。
「や、やめるの?」「だって、嫌なんでしょ?」「いや、ごめん!そういう……つもりじゃ……」
サニは片付けの手を一時止める。
「さっき、ティムと一緒に向こう行けばよかったのに」言いながら、サニは再び片付けの作業を再開する。あっという間に、楽器ケースのファスナーを締め切っていた。
「真世さんも多分いるし。亜夢ちゃんにだって……どーして会いにいかなかったんですか?」窓に寄りかかって、直人を見下ろすようにしてサニは言う。
「……話はしてみたい、『アムネリア』とは……」「『アムネリア』?……あぁ、『メルジーネ』の方?」直人は、頷く。
「けど……あの子は……『亜夢』には……あまり関わっちゃいけない気がする」
「はあ?」
「オレは、二十年前、あの子の中の『アムネリア』に会った……それが、あの地震を……でも……」
直人は、一度、言葉を呑み込む。
「……でも、それはオレと『アムネリア』の問題だ……あの『亜夢』には……あの子には背負わせちゃいけない……」
療養棟のガーデンを走り回る、無垢な亜夢の姿が脳裏に蘇る。言いながら直人は、膝に立てたバイオリンのネックを強く握りしめていた。
サニは面白くなさそうに、外を見遣りながら直人の独白を聞いていた。
「カッコつけちゃって……どーせ、センパイ一人じゃ背負えないくせに」サニの言葉の切先が、直人の胸を刺す。直人は、思わず顔を上げ、サニの横顔を見つめた。
「……そんなんだから、こんなアンサンブルもできないのよ」外を見遣り、吐き捨てるサニの眼はどことなく寂しげだった。
「サニ……」「あれ?」言いかけた直人の言葉を、何かに気づいたサニが遮る。
アトラクションホールからは、病院の一般来客用の駐車場がよく見えた。
「あれって、さっき話してた……」「えっ……」
見れば咲磨が一人、何者かの車に乗り込もうとしているところだった。
「もう、退院したのかな?」「えっ?だって対人ミッションの可能性もあるって。それがこんな早く?……まさか!」
嫌な予感がした。走り出す直人。「あ、待ってよ!!」サニもその後に続く。
すぐに二人は駐車場に出たが一足遅かった。咲磨を乗せた車は走り去ってしまう。
「くそ!サニ!」「う、うん!」直人は可能な限り車の後を追跡するが、到底追いつくはずがない。直人は見失う寸前、かろうじて車を携帯端末で写真に収める。
サニはすぐに真世に電話していた。
隠れるたびにすぐ見つかる亜夢。だんだんと、亜夢の感覚も鍛えられ、隠れるのはともかく、鬼になれば、隠れている相手を見つける能力が高い。
鬼と隠れる子の入れ替わりも目まぐるしく、面倒見の真世の審判もとうにあってないようなもの。真世は、子供達に付き添って、無駄に走り回るのも流石に疲れてきっていた。
「はぁ……もう、あの子達……元気過ぎよ」真世は、食堂に入るなり、ドリンクサーバーでスポーツドリンクを注ぐ。
「真世さん!」食堂に来ていた幸乃が、手を振っている。車椅子の母、実世も同席していた。真世はドリンクを取ると、幸乃に勧められた席に着く。
「ごめんなさいね、ずっと見ててもらちゃってて」「いえいえ、こちらも、"見て"頂いてまして」と真世は、飲み物をストローで啜りながら母をチラッと見やる。
「まあ!ほらね、幸乃さん。案外、辛辣なのよ、この子」「そりゃ、ママの子ですから」微笑ましい母娘の姿に、幸乃は思わず吹き出す。
幸乃もすっかり、子供たちと打ち解けた咲磨に安心しているようだ。実世とも時々、言葉を交わす機会もでき、幸乃が同じ子を持つ母親同士、楽しく語らえる母の友人となっていたのは、真世にとっても嬉しいことだった。
「さくまぁ!ここかな!?」唐突に亜夢が食堂に駆け込んでくる。
どうやら今の鬼は亜夢。亜夢に見つかった子供達が遅れてついて来た。隠れている残りは咲磨だけの様子である。
「ママ!さくま、みた?」亜夢の問いかけに、実世は首を横に振って知らん振り。幸乃や真世の顔を見ても、同じように知らん振りを決め込まれる。
「ん~~、そうだ!!」亜夢は他に思い当たるところが浮かんだようで、慌ただしく走り去る。その後を子供たちが追う。
「亜夢ちゃんもずいぶん元気になったわね」実世の言葉に、真世は苦笑い半分で「ほんと、御転婆な妹が増えた気分」と返す。
看護師らに程よく押し付けられた真世は、ずっと咲磨と亜夢だけでなく、子供達の世話も見ている。子供達以上の亜夢の快活さに振り回され、少々辟易していた。
「あらいいじゃない?可愛い妹で」と幸乃。「えぇ~~?すでに手のかかるのが二人いるんで。これ以上は勘弁よ。ね、ママ」
「あら、妹さんいるの?」「ええ、あたしがこんなだから。お母さん役、全部この子にやらせちゃって……」幸乃の問いに、実世が俯き加減で答えた。
「どおりで、小さい子たちの面倒見が良いと思ったら。立派ねぇ」幸乃は、心から感心する。
「わあ、ありがとうございます」「ほんといつも感謝してます」と実世が畏って頭を下げるフリをするものだから「もっと言って、もっと」と冗談めかして煽る真世。三人は、顔を見合わせて笑い声を上げていた。
……ちっ、女たちのおしゃべりは、いつの時代もかしましいねぇ……上っ面だけは良い娘だよ、ほんに……
……まあ、あの童のおかげで、だいぶ神子と近づいたのは儲けもんだがねぇ……はぁあ……
……退屈だのう……しばし、眠るとしようか……
……はぁ……旦那様ぁ……早うおかえりを……
真世は、心の奥の一瞬のざわつきに、気づく事もないまま、話に花を咲かせていた。
一方、亜夢はガーデン中を探し回り、療養棟の全フロアも駆け回っている。
「さくま~!どこぉ~!」「咲磨くん!もう出てきてよ!」亜夢と子供達は一緒になって声を張り上げる。
「さくまぁ……」
亜夢の顔からは、次第に笑みが消え、不安の色が芽生え始めていた。
「も~、センパイ。そこ違うよ!」「あ、ああゴメン。えっと……」
気を取り直して、もう一度、合わせてみる。課題となっているベートーベンのカルテット十五番を第二バイオリンとビオラの内声だけで合わせるのは、無理があるだろうと直人は思ったが、サニは「できない曲、練習した方がいいでしょ」と訊かないので、渋々付き合うことにした。
附属病院に隣接する伽藍としたアトラクションホールに、二人の、どことなく不可思議なハーモニーが広がる。ここは音楽療法なども行う施設で、音楽好きのIN-PSIDスタッフらが練習場所として使うことも多い。日中のIN-PSID中央区画の部屋は何処も使えず、練習にちょうど良い場所で空いているのはここだけだった。
「あっ……ズレてる……」またしても、間違いを指摘され、直人は流石に面白くなくなっていた。十代の頃、バンド活動を相当やり込んでいたサニは、音楽の才能があるらしく、勘でもある程度弾けるらしい。ビオラも一年そこそこでモノにしていた。
一方、幼少からバイオリンを弾いてきたとはいえ、特にアンサンブルは苦手な直人には、初見の譜読みで手一杯だった。
「ってか、まだ全然弾けんのよ。個人練させてよ……」バイオリンを下ろし、不貞腐れた顔を楽譜に隠す。
「えーだってビオラ、一人じゃつまんないんだもん……」
「はあ、よりによってサニに見つかるとは……」ため息をつく直人。
「ちょっと!今、真世さんだったらよかったのに、とか考えたでしょ?」「うっ……」「あ、図星?」
今回は真世のピアノを入れてのピアノ五重奏がある。真世と一緒に練習できる機会を内心、期待していなかった、といえば嘘になる。
「センパイ……わかりやすっ……」あからさまに真世の方が良かったと態度に出されれば、ムッとしたくもなった。
「……この三日……あたし、どうしてたと思います……」何気に外を眺めながら、サニはぼっそっと呟いた。ちょうど、一台の車が、駐車場へ入ってくるのが見えた。
「え?どうって……」「……気に、なったりは……しないんですか……」小声で呟くサニの声は、直人には聞こえない。ため息一つつくと、サニは不意に立ち上がり、直人の方へ向き直る。
「……っていうかぁ!なんなんっすか!あんな食べかけのラーメン!……もう……ちょっと美味しそうだったじゃないですかぁ……」「へ?……い、いや、その……つい……」表情をコロコロ変える支離滅裂なサニに、直人は訳がわからず、たじろぐ他ない。
サニは、プイと顔を背けると、ビオラを片付け始めた。
「や、やめるの?」「だって、嫌なんでしょ?」「いや、ごめん!そういう……つもりじゃ……」
サニは片付けの手を一時止める。
「さっき、ティムと一緒に向こう行けばよかったのに」言いながら、サニは再び片付けの作業を再開する。あっという間に、楽器ケースのファスナーを締め切っていた。
「真世さんも多分いるし。亜夢ちゃんにだって……どーして会いにいかなかったんですか?」窓に寄りかかって、直人を見下ろすようにしてサニは言う。
「……話はしてみたい、『アムネリア』とは……」「『アムネリア』?……あぁ、『メルジーネ』の方?」直人は、頷く。
「けど……あの子は……『亜夢』には……あまり関わっちゃいけない気がする」
「はあ?」
「オレは、二十年前、あの子の中の『アムネリア』に会った……それが、あの地震を……でも……」
直人は、一度、言葉を呑み込む。
「……でも、それはオレと『アムネリア』の問題だ……あの『亜夢』には……あの子には背負わせちゃいけない……」
療養棟のガーデンを走り回る、無垢な亜夢の姿が脳裏に蘇る。言いながら直人は、膝に立てたバイオリンのネックを強く握りしめていた。
サニは面白くなさそうに、外を見遣りながら直人の独白を聞いていた。
「カッコつけちゃって……どーせ、センパイ一人じゃ背負えないくせに」サニの言葉の切先が、直人の胸を刺す。直人は、思わず顔を上げ、サニの横顔を見つめた。
「……そんなんだから、こんなアンサンブルもできないのよ」外を見遣り、吐き捨てるサニの眼はどことなく寂しげだった。
「サニ……」「あれ?」言いかけた直人の言葉を、何かに気づいたサニが遮る。
アトラクションホールからは、病院の一般来客用の駐車場がよく見えた。
「あれって、さっき話してた……」「えっ……」
見れば咲磨が一人、何者かの車に乗り込もうとしているところだった。
「もう、退院したのかな?」「えっ?だって対人ミッションの可能性もあるって。それがこんな早く?……まさか!」
嫌な予感がした。走り出す直人。「あ、待ってよ!!」サニもその後に続く。
すぐに二人は駐車場に出たが一足遅かった。咲磨を乗せた車は走り去ってしまう。
「くそ!サニ!」「う、うん!」直人は可能な限り車の後を追跡するが、到底追いつくはずがない。直人は見失う寸前、かろうじて車を携帯端末で写真に収める。
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