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第2章 魔界幻想
時空交差点 2
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——一時間ほど前——
帰りかけたところを呼び止められた、風間勇人は、もう一度、客席に腰を落ち着け、新たにその場に加わった、東、カミラ、アラン、アルベルトへの、藤川のミッション概要説明を聞き流していた。
そこに貴美子が、淹れ直した紅茶を運んで来たので、砂糖とミルクをたっぷりと足すと、一口流し込んだ。最初の紅茶に比べ、その苦味の角が、ミルクの皮膜の中なら舌を刺激する。
「!」勇人は満足気に、貴美子に笑顔を送った。貴美子は、ほっと胸をなでおろす。どうやら、彼女の試みは、成功だったようだ。
「……さて、本題はここからだ。風間も聴いてくれ」「ん……? ああ」勇人は、藤川のもったいつけた言い回しを、怪訝そうに窺いながら、紅茶のカップを置く。
「そのダミーアバターなのだが……二十年前、あの震災の中亡くなった、あるJEPSIO職員の、生体記憶データを基にしている……」
藤川は、息を押し込めて、言葉を区切った。
「……風間直哉。サイクラフトを開発した、直人の父の記憶だ」
「‼︎」息を飲む一同。その中にあって、勇人の瞳だけは、静かに藤川を見据えていた。
「ふん……そういうことか。なるほど、これで話は見えた。それで、俺を呼び止めたのか」「他に手立てが無かった……」
貴美子は、二人の間の空気が、再び張り詰め始めているのを、肌で感じていた。
「……所長、その生体記憶というのは?」カミラの問いが、しばしの沈黙を破った。
「サイクラフトの開発にあたり、その中核をなすPSI-Linkシステムと、心身との相互作用を検証する為に、直哉が自ら被験者となって、自身の身体や精神活動を、インナースペースサーバーに記録していたものだ。開発後期から亡くなる直前までの、約二年程の記録で、そのデータは<アマテラス>や、関連設備の開発にも大いに役立った」
「アレがなかったら、未だに<アマテラス>は、完成していなかったかもしれんな」「ええ」アルベルトの補足に、東も同意する。
「ナオの父親の記憶……」カミラは、にわかに信じがたい話に、呆然と呟いていた——
「説明をせずにミッションに向かわせたのは、私の意向だ。隊長を責めないでくれ」
肩を震わせる直人に、藤川は語りかける。
「父の記憶と知って、お前が必要以上に意識してしまうと、只でさえ微弱な、生体記憶のPSIパルスと<アマテラス>とのPSI-Link同調確立に、支障が出る可能性があったのでな。同調が安定するまで、伏せていた」
藤川の説明に、直人は声も出ない。
「……それに、お前には、先入観を抜きにして、ありのままを見てもらいたかった。お前の父が、願ったように……」
「父さんが……」その言葉に、直人は顔を上げた。
****
「案の定……ですね」地下駐車場に停めていた車のドアを閉めるなり、葛城は、口惜しげに声を漏らす。
管理部門で、利用者履歴を確認することはできた。失踪者のうち、何人かの利用者履歴を確認したが、その情報は登録がないか、登録があっても、最終利用履歴が三週間以上前(捜索願いの増加した時期より古い)のものばかりであった。つまり、失踪に直接結びつくような履歴は、残っていなかったのである。
「やはり、決定的な証拠が無いと……」葛城は、車のオートパイロットの設定を操作しながら、奥歯を噛み締める。
「ええ、ですが。収穫が無かったわけでは、ありませんよ」「えっ?」
助手席に深々と腰掛けた上杉は、シートベルトの締まりを確認しながら、葛城に冷徹な笑みを浮かべる。
「あの写真……何人か、政財界に顔の効く大物が、混じってました」
「ええ、それは何となく、わかりましたが……」
「あのメンバーを見て、気づきませんでしたか? ……皇国復古会議……それにヤオロズ神の国信教団……その幹部クラスの顔が、チラホラと……」
葛城は、オートパイロットを操作する手を止め、顔を上げた。
「政界党派の垣根を超えた、大物政治家も集まり、宗教界とも繋がりを持つという……現政権の舵取りにも、団体の意向が大きく影響を与えていると言われていますね。そんな連中が、あの『オモトワ』を?」
「今回の失踪事件との繋がりは、明言できませんがね……」
「いずれにせよ、この会社、バックには、巨大な組織力が……。しかし、なんで『オモトワ』なんかを?」
「IN-PSIDで見つかった、あのサブリミナル的な信号……サブリミナルの目的は、端的に言えば洗脳です」
「! ……まさか、『オモトワ』を使った、マインドコントロールを⁉︎」
「『オモトワ』の技術を鑑みれば、可能性は十分ありますね」
「し……しかし、失踪の方は?」
「そう……それ。あの部長、『連続失踪事件』と断定していました。話の脈絡からそう言ったにしても、妙に引っかかる言い回しです。まるで、一連の失踪には関連性があると、認めているように、僕には聴こえました」
「くっそ、あのデブ野郎……」
「……それに……」その時、上杉は、サイドミラーに、駐車場の陰からこちらを窺う人影が、一瞬映り込んだのを見逃さなかった。
こちらが勘付いたことに気づいたのか、その気配は駐車場の陰に紛れ、姿を消した。警察の動きも、やはり何者かに監視されているらしい。
「どうかしましたか?」
「いえ、とにかくこの会社と、政財界のつながりも洗ってみましょう」「了解っす」
葛城は、オートパイロットの設定を素早く終えると、軽くアクセルを踏み込む。それをトリガーに、オートパイロットが、静かに車を動かし始めた。
****
「ありのままを……直人に、か……」
ティースプーンを掻き回し、カップの湖面に出来た渦を眺めながら、勇人は口を開いた。
「そうだ……直哉は最期に、時が来たら、この記憶データの全てを、直人に開示してほしいと、言い残していった。その時が来たのだと、私は思う……」
勇人を正面に見据えながら語る、藤川の言葉。
相変わらず回りくどい言い回しだと、勇人は苦笑いを口元に浮かべながら、紅茶を一口啜り、カップを置くと、顔を上げた。
「直哉の……息子への『遺言』か……」
「うむ……」
「……」勇人は腕を組むと、静かに目を瞑る。
「あの、所長……大丈夫でしょうか?」再び、カミラが問いかける。
「父親の記憶とあっては、ナオも冷静には、ミッションに臨めないでしょう。それにここ最近、彼はどうも、非常にナーバスになっています」
カミラは、切々と続けた。「下手をすれば、クルー全員を、危険に晒す事になりかねません。今回は調査だけですし、事情を伝えて、船を降りてもらった方が……ミッションを見ているのは、IMCでも出来ますし……」
「……アル、どう思う?」
「ふぅむ……」アルベルトは、腰掛けた椅子に深く座り直すと、腕を組み、思考を巡らせる。
「……PSIバリアのセッティングを変更すれば、まあ出来なくはない。だが……」
インナースペース内で、<アマテラス>の船体時空間を保持しているPSIバリアは、インナーノーツ五人の、時空間観測の相互認識情報をPSI-Linkシステムに、絶えずフィードバックする事で、安定を図っている。
「五人で支えるPSIバリアを、残りの四人で支えるわけだ。それだけシステムにも、お前さんたちにも負荷がかかる。当然、活動可能時間、潜行可能領域も制限されるが」「止むを得ません。そこは我々だけで、何とか……」
藤川は、アルベルトとカミラのやりとりを、無言で見守っている。
「だがな……カミラ。やはり直人は、連れて行ってやった方がいいと思うぞ……お前も、そういう考えだろ? コーゾー」「えっ……?」
カミラとアランは、押し黙ったままの藤川に、視線を戻した。勇人、東、貴美子も、藤川の言葉を待つ。
「……IMCのモニター越しでは、直哉の想いの全てを、直人が受け取る事は、出来ないだろう」藤川は、静かに口を開いた。
「危険は承知だが、アルの言うとおり、私も直人には、ミッションに加わってもらいたいと思っている。いや……行かせてやらねばならんのだ」
藤川は、顔を上げる。一同の視線が、藤川に注がれる。
「あいつの無意識が、それを望んでいるのだから……」
帰りかけたところを呼び止められた、風間勇人は、もう一度、客席に腰を落ち着け、新たにその場に加わった、東、カミラ、アラン、アルベルトへの、藤川のミッション概要説明を聞き流していた。
そこに貴美子が、淹れ直した紅茶を運んで来たので、砂糖とミルクをたっぷりと足すと、一口流し込んだ。最初の紅茶に比べ、その苦味の角が、ミルクの皮膜の中なら舌を刺激する。
「!」勇人は満足気に、貴美子に笑顔を送った。貴美子は、ほっと胸をなでおろす。どうやら、彼女の試みは、成功だったようだ。
「……さて、本題はここからだ。風間も聴いてくれ」「ん……? ああ」勇人は、藤川のもったいつけた言い回しを、怪訝そうに窺いながら、紅茶のカップを置く。
「そのダミーアバターなのだが……二十年前、あの震災の中亡くなった、あるJEPSIO職員の、生体記憶データを基にしている……」
藤川は、息を押し込めて、言葉を区切った。
「……風間直哉。サイクラフトを開発した、直人の父の記憶だ」
「‼︎」息を飲む一同。その中にあって、勇人の瞳だけは、静かに藤川を見据えていた。
「ふん……そういうことか。なるほど、これで話は見えた。それで、俺を呼び止めたのか」「他に手立てが無かった……」
貴美子は、二人の間の空気が、再び張り詰め始めているのを、肌で感じていた。
「……所長、その生体記憶というのは?」カミラの問いが、しばしの沈黙を破った。
「サイクラフトの開発にあたり、その中核をなすPSI-Linkシステムと、心身との相互作用を検証する為に、直哉が自ら被験者となって、自身の身体や精神活動を、インナースペースサーバーに記録していたものだ。開発後期から亡くなる直前までの、約二年程の記録で、そのデータは<アマテラス>や、関連設備の開発にも大いに役立った」
「アレがなかったら、未だに<アマテラス>は、完成していなかったかもしれんな」「ええ」アルベルトの補足に、東も同意する。
「ナオの父親の記憶……」カミラは、にわかに信じがたい話に、呆然と呟いていた——
「説明をせずにミッションに向かわせたのは、私の意向だ。隊長を責めないでくれ」
肩を震わせる直人に、藤川は語りかける。
「父の記憶と知って、お前が必要以上に意識してしまうと、只でさえ微弱な、生体記憶のPSIパルスと<アマテラス>とのPSI-Link同調確立に、支障が出る可能性があったのでな。同調が安定するまで、伏せていた」
藤川の説明に、直人は声も出ない。
「……それに、お前には、先入観を抜きにして、ありのままを見てもらいたかった。お前の父が、願ったように……」
「父さんが……」その言葉に、直人は顔を上げた。
****
「案の定……ですね」地下駐車場に停めていた車のドアを閉めるなり、葛城は、口惜しげに声を漏らす。
管理部門で、利用者履歴を確認することはできた。失踪者のうち、何人かの利用者履歴を確認したが、その情報は登録がないか、登録があっても、最終利用履歴が三週間以上前(捜索願いの増加した時期より古い)のものばかりであった。つまり、失踪に直接結びつくような履歴は、残っていなかったのである。
「やはり、決定的な証拠が無いと……」葛城は、車のオートパイロットの設定を操作しながら、奥歯を噛み締める。
「ええ、ですが。収穫が無かったわけでは、ありませんよ」「えっ?」
助手席に深々と腰掛けた上杉は、シートベルトの締まりを確認しながら、葛城に冷徹な笑みを浮かべる。
「あの写真……何人か、政財界に顔の効く大物が、混じってました」
「ええ、それは何となく、わかりましたが……」
「あのメンバーを見て、気づきませんでしたか? ……皇国復古会議……それにヤオロズ神の国信教団……その幹部クラスの顔が、チラホラと……」
葛城は、オートパイロットを操作する手を止め、顔を上げた。
「政界党派の垣根を超えた、大物政治家も集まり、宗教界とも繋がりを持つという……現政権の舵取りにも、団体の意向が大きく影響を与えていると言われていますね。そんな連中が、あの『オモトワ』を?」
「今回の失踪事件との繋がりは、明言できませんがね……」
「いずれにせよ、この会社、バックには、巨大な組織力が……。しかし、なんで『オモトワ』なんかを?」
「IN-PSIDで見つかった、あのサブリミナル的な信号……サブリミナルの目的は、端的に言えば洗脳です」
「! ……まさか、『オモトワ』を使った、マインドコントロールを⁉︎」
「『オモトワ』の技術を鑑みれば、可能性は十分ありますね」
「し……しかし、失踪の方は?」
「そう……それ。あの部長、『連続失踪事件』と断定していました。話の脈絡からそう言ったにしても、妙に引っかかる言い回しです。まるで、一連の失踪には関連性があると、認めているように、僕には聴こえました」
「くっそ、あのデブ野郎……」
「……それに……」その時、上杉は、サイドミラーに、駐車場の陰からこちらを窺う人影が、一瞬映り込んだのを見逃さなかった。
こちらが勘付いたことに気づいたのか、その気配は駐車場の陰に紛れ、姿を消した。警察の動きも、やはり何者かに監視されているらしい。
「どうかしましたか?」
「いえ、とにかくこの会社と、政財界のつながりも洗ってみましょう」「了解っす」
葛城は、オートパイロットの設定を素早く終えると、軽くアクセルを踏み込む。それをトリガーに、オートパイロットが、静かに車を動かし始めた。
****
「ありのままを……直人に、か……」
ティースプーンを掻き回し、カップの湖面に出来た渦を眺めながら、勇人は口を開いた。
「そうだ……直哉は最期に、時が来たら、この記憶データの全てを、直人に開示してほしいと、言い残していった。その時が来たのだと、私は思う……」
勇人を正面に見据えながら語る、藤川の言葉。
相変わらず回りくどい言い回しだと、勇人は苦笑いを口元に浮かべながら、紅茶を一口啜り、カップを置くと、顔を上げた。
「直哉の……息子への『遺言』か……」
「うむ……」
「……」勇人は腕を組むと、静かに目を瞑る。
「あの、所長……大丈夫でしょうか?」再び、カミラが問いかける。
「父親の記憶とあっては、ナオも冷静には、ミッションに臨めないでしょう。それにここ最近、彼はどうも、非常にナーバスになっています」
カミラは、切々と続けた。「下手をすれば、クルー全員を、危険に晒す事になりかねません。今回は調査だけですし、事情を伝えて、船を降りてもらった方が……ミッションを見ているのは、IMCでも出来ますし……」
「……アル、どう思う?」
「ふぅむ……」アルベルトは、腰掛けた椅子に深く座り直すと、腕を組み、思考を巡らせる。
「……PSIバリアのセッティングを変更すれば、まあ出来なくはない。だが……」
インナースペース内で、<アマテラス>の船体時空間を保持しているPSIバリアは、インナーノーツ五人の、時空間観測の相互認識情報をPSI-Linkシステムに、絶えずフィードバックする事で、安定を図っている。
「五人で支えるPSIバリアを、残りの四人で支えるわけだ。それだけシステムにも、お前さんたちにも負荷がかかる。当然、活動可能時間、潜行可能領域も制限されるが」「止むを得ません。そこは我々だけで、何とか……」
藤川は、アルベルトとカミラのやりとりを、無言で見守っている。
「だがな……カミラ。やはり直人は、連れて行ってやった方がいいと思うぞ……お前も、そういう考えだろ? コーゾー」「えっ……?」
カミラとアランは、押し黙ったままの藤川に、視線を戻した。勇人、東、貴美子も、藤川の言葉を待つ。
「……IMCのモニター越しでは、直哉の想いの全てを、直人が受け取る事は、出来ないだろう」藤川は、静かに口を開いた。
「危険は承知だが、アルの言うとおり、私も直人には、ミッションに加わってもらいたいと思っている。いや……行かせてやらねばならんのだ」
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