【本編完結済】悪役令息に転生したので死なないよう立ち回り始めたが何故か攻略対象達に執着されるように

なつさ

文字の大きさ
97 / 130

学園祭当日!

しおりを挟む









あれから俺は自主練を自室でするようにした。
なるべく副会長と会わないようにするためだ。練習が終わったらすぐ帰るようにしたし、なるべく副会長と2人きりになるのを避けて。
副会長は何か言いたげな表情でこちらを見ているが無視。もしかしたら、また当たりが強くなるかもしれないな。
でも副会長と関わるのも学園祭までだ。


そして迎えた学園祭当日。俺は控え室で着替をしていた。
金がかかってることが分かる本格的な衣装。
エクステで元から長い髪をより長く伸ばしロングヘアに。洗練された漆黒のパンツドレスを着て装飾をつける。
目元は装飾のついた仮面で隠せば魔女の完成だ。
仮面舞踏会のような装いだが、金がかかっているだけあって高級感のある衣装だ。

「ヴィリエ様、ご準備整いましたでしょうか?」
「ああ、今行くよ」

他の生徒達も準備が出来たようだ。
視界に転入生のエマが映る。ピンク色のドレスはエマの天使のようなブロンドに似合っている。
リボンとフリルがふんだんに使われた衣装は如何にもお姫様といった見た目。
そして横にいるのは王子様と見紛う程衣装を着こなす副会長。白い軍服を色素の薄い副会長が着れば、本当に御伽噺に出てくる王子様のようだった。

「皆さん今日はいよいよ学園祭本番です!練習の成果を出しましょう!」

遂に舞台の幕が開けた。

客席は満杯状態。チケットは争奪戦だったらしく手に入れるのがかなり大変だったと聞いた。
前方の席には明らかに金持ちそうな身なりをした貴族や、各国の王族がいる。

「緊張してますか?」
「っ・・・副会長様」
「もう、ダニーとは呼んでくれないのですか?」
「・・・今は舞台を成功させることが先です」
「・・・そうですね、きっと素晴らしい舞台になりますよ」

どこか怪しげな表情を浮かべる副会長に俺は視線を逸らした。







『王子・・・貴方は騙されているのです!』
『私は・・・ずっと偽りを信じていたのか』
『王子っ・・・大丈夫です。これからは私が傍にいます・・・』

ヒロインによって真実を知り、魔女の企みを知った王子。ショックを受ける王子を検診的に支えようとする姫の感動的なシーンだ。
さて、この後はいよいよ魔女と王子のシーン。
真実を知った王子が魔女に詰め寄り、魔女が再び王子を洗脳の魔法にかけようとするが失敗して突き放される場面だ。
練習ではディープキスかまされたけど今回は大丈夫だろうな?
一応俺も直ぐに離れる準備はしているが。




『ふふっどこぞの女に誑かされたみたいね。お母様に逆らうなんて悪い子』
『っ・・・!』
『でも貴方は私には逆らえないってこと・・・分からせてあげる』

王子に近寄り頬を撫で触れるだけの口付けをする。
副会長の手が腰に回る前にさっと離れ舞台前へ歩いた。

『貴方はいつまでも私の可愛い駒だから。あんなどこぞの姫のところになんて行かせない』

不敵な笑みを浮かべ口元を扇で隠す。
さあ次は副会長が魔女を突き放す台詞。
私はお前の駒になんてならないと、魔女を拒絶す『私は・・・貴方に利用されたって構いません』
・・・は?

聞きなれない台詞に振り返ろうとした瞬間、後ろから抱きしめられた。
な・・・何これ、台本にこんなのなかったけど!?

『お母様・・・私は、僕は貴方をお慕いしております。例え利用する為に優しくしていたのだとしても。貴方と過ごした時間は、私にとって何よりかけがえのない時間でした』
「ちょっ・・・はぁ?」
『貴方と血が繋がっていないと知りどれ程安堵したか。母を殺された憎しみよりも、貴方を愛する気持ちが上回ってしまうのです・・・!ああ、僕の愛しい人・・・どうか僕を受け入れてください』

ま・・・待って待って待ってくれ!!!??
こんなの練習と違う!!







しおりを挟む
感想 172

あなたにおすすめの小説

穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜

春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、 癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!? トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。 彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!? 
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて―― 運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない! 恋愛感情もまだわからない! 
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。 個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!? 
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする 愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ! 月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新) 基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

超絶美形な悪役として生まれ変わりました

みるきぃ
BL
転生したのは人気アニメの序盤で消える超絶美形の悪役でした。

なぜ処刑予定の悪役子息の俺が溺愛されている?

詩河とんぼ
BL
 前世では過労死し、バース性があるBLゲームに転生した俺は、なる方が珍しいバットエンド以外は全て処刑されるというの世界の悪役子息・カイラントになっていた。処刑されるのはもちろん嫌だし、知識を付けてそれなりのところで働くか婿入りできたらいいな……と思っていたのだが、攻略対象者で王太子のアルスタから猛アプローチを受ける。……どうしてこうなった?

あなたと過ごせた日々は幸せでした

蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は未定 ・悲しい過去🐜のたまにシリアス ・話の流れが遅い ・本格的に嫌われ始めるのは2章から

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

幼馴染がいじめるのは俺だ!

むすめっすめ
BL
幼馴染が俺の事いじめてたのは、好きな子いじめちゃうやつだと思ってたのに... 「好きな奴に言われたんだ...幼馴染いじめるのとかガキみてーだって...」 「はっ...ぁ??」 好きな奴って俺じゃないの___!? ただのいじめっ子×勘違いいじめられっ子 ーーーーーー 主人公 いじめられっ子 小鳥遊洸人 タカナシ ヒロト 小学生の頃から幼馴染の神宮寺 千透星にいじめられている。 姉の助言(?)から千透星が自分のこといじめるのは小学生特有の“好きな子いじめちゃうヤツ“だと思い込むようになり、そんな千透星を、可愛いじゃん...?と思っていた。 高校で初めて千透星に好きな人が出来たことを知ったことから、 脳破壊。 千透星への恋心を自覚する。 幼馴染 いじめっ子 神宮寺 千透星 ジングウジ チトセ 小学生の頃から幼馴染の小鳥遊 洸人をいじめている。 美形であり、陰キャの洸人とは違い周りに人が集まりやすい。(洸人は千透星がわざと自分の周りに集まらないように牽制していると勘違いしている) 転校生の須藤千尋が初恋である

処理中です...