悠久の Madrugada〈マドゥルガダ〉 -蒼い闇- 《本編完結》「後日譚」連載開始しました

桜楽-sakura-

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La Madrugada 11 〔華灯 4〕# R18

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「は…………ぁーーーーん……ぁ…………悦いっ! 兄さま、悦いっ……! ーーねが……ね、……もっ……と…………もっと! リシェ肛門アヌスを突いて!!」

 ーーもっと……と、弟が尻を振りながらはしたなく願うことを兄は許した。
 そしてその望み通りに兄は激しく腰を使い、弟の肛門アヌス最奥さいおう男根ペニスで突き、弟に嬌声きょうせいをあげさせた。



 弟はみだらにあえぎながら、首をあおのかせ胸を突き出してがった。

「あんっ…………!ぃや……あ…………」

「感じているくせに」
 兄は、そう揶揄からかいながら、突き出された弟の乳首をね回して、弟が身もだえる姿を十二分に楽しんだ。

 そして、兄は弟の肩と腰を抱きしめ肛門アヌスを深く穿うがった。

「…………あ……んっ……ぁ」
 ドクっ……と、兄の男根ペニスが強く脈打ったそれを、弟はおのれのアヌスなかで感じる。

 ーーふ……っ、…………

 兄がイった後の吐息に、弟は不思議な想いを抱く。恐らくそれは“愛しい”という感情が、一番近い。

 弟が兄の背を抱きしばらく待つと、ぴったりと合わせられていた股間間-あわい-が……ゆったりと、回され始めた。

 ーーじゅぷり…………兄の精でたっぷりと満たされた肛門アヌスからあふれる水音が、三度みたび情欲じょうよくを誘う。

 じゅ……ぷ…………

「ぁーー…………」
 細く震える弟まなじりから、つーーと涙が伝う。

つらいか? リシェ?」

 問われて弟はふるふると首を振るが、何か物言いたな、切な気せつなげな瞳が兄を見上げてきた。

「どうした? リシェ」

「……たい…………」

「ん?」

「イきたい……の…………」
 ポロ……ポロ……と、涙こぼれ落ちてくる。

 兄は優しく笑んで言う。
我慢がまんしていたんだね、リシェ」

 コクんと頷いて、弟はまた涙を流した。

「良い子だ。ーーふふ、兄さま先刻さっきお前の願いなら聞くと言ったからね……兄さまがその気になるよう……卑猥ひわいさそってごらん?」

 兄の言葉に、弟はおず……と両手を胸に、兄がしてくれた事を真似まねて乳首をまんでみせた。
 薄目でゆるく首を左右に振り、みずから乳首を捏ねながら、兄の男根ペニスめたままの尻をはしたなく振り、のどあおのかせて兄に願った。

「兄さま……リシェを、許して…………どうか、リシェをイかせて……ください……」

「ああ。いやらしくおねだりできたね……えらい、えらい」

 兄は褒美ほうびをあたえるように、再び、ぴったり合わせた股間間-あわい-に圧をかけながら回し始め、弟もそれにしても合わせて尻を振った。

「あ……んっ…………兄さま、いっ……すご……く、気持ち…………」

「兄さまも……とても気持ち悦い。リシェ、上手だよ」

 兄は、茎環ペニスリングのある一点をはじき、二人だけに聞こえる、キン! と、澄んだ音をひびかせた。兄は茎環ペニスリングを外してやると、男根ペニスを弟の肛門アヌス最奥さいおうに打ちつけた。

「あんっ……兄、さまっ…………!」
 弟は、兄を呼びながらイった。

 さ程の勢いはない射精しゃせいだったが、弟は感にえない表情かおを兄に見せ、兄は弟の表情かおと、肛門アヌス男根ペニスを引きしぼる快感に逆らわず己れの精を放った。



 §



 くちゅり……くちゅっ、くちゅ……

 ふと、気づいた時には、弟は兄に抱かれて浴場バスルームの、椅子のところにいた。イった後、しばらく気を失っていたらしかった。

 兄は弟を抱いて椅子に座り、己れが放った精をき出していた。

「兄さま…………や…………」
 弟は、兄にか細く訴えた。敏感びんかんになっている肛門アヌスを探られるのは辛いーーそれだけでなく。

「少し我慢しなさい。全部き出してしまうから」

「や…………」
 弟は甘えた声で、イヤイヤと首を振る。

 ふ……と笑いながら、兄は弟をさとした。
「兄さまの精をき出されてしまうのが嫌なんだろう? でも、出しておかないと腹を痛くしてしまう。また、沢山兄さまの精をかけてあげるし、アヌスなかに出してあげるよ。ーーだから、今は聞き分けなさい」

「はい……兄さま。だから、また……リシェに兄さまの精を沢山……ください」

 精を全て掻き出した後、二人は日陰シェイド介添かいぞえされながら湯を使い、それが済むと、メイクし直されているベッドへと戻った。

 兄はヘッドボードに背を預けて座り、弟を足の間に抱き込むと、日陰シェイドから小さなプレートが下がる金の片ピアスを受け取り、弟の左耳に着けた。

 かつて弟の耳を、いや、耳に限らず弟を飾っていた装飾品は全て、咎人とがびととして捕らえられた時に外されていた。その、何の飾りもなくなっていた耳に、兄はしるしを与えた。

「少し、動くな」
 日陰シェイドが、熱された細い鉄の棒を、ピアスのフックの先に当て、プレートに埋め込むように手早く溶接した。



「プレートには、兄さまの名が秘文字ミスティカラタで彫られている」

 弟が、まだ少し熱が残っているピアスに、確かめるように触れる。

「“売約済み” ということだ」
 兄が微笑んで弟に告げる。

「“売約……済み”……?」

「この奴隷は、兄さまのものだいうしるしだ。ーーこれが、“三つ目の、契り”」

 心から嬉しそうに、弟は笑った。
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