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15.王太子妃殿下
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「リゼッタの言う通りの女だったわ」
マトリック様の執務室に入ると、開口一番に二人に言った。
マトリック様も、バルトも何事かとこちらを見てきた。
だから、お茶会であったことを全て言った。言っていないことがあるとすれば、小瓶の中身の事だけ。マトリック様が小瓶の中身に喰いついて、あの女に興味を抱いてはいけないもの。
「王太子妃殿下。申し訳ありません」
バルトが立ち上がりばっと頭を下げた。
「あなたが、謝る必要はないわ。全てあの女が成したことですもの」
手を強く握りしも怒りを露わにしているバルトに優しく言った。
バルトの所為ではないわ。
あの女がリゼッタを差し置いて幸せになろうとしているのが悪いんですもの。
「フレア。本当にに彼女はそんな女性だったのかい?」
マトリック様はこちらを見て言った。深くて美しい青い瞳がわたくしを見てくる。
どうして、そんな事をいうのよ?わたくしのことを信じてくださらないの?
「リゼッタの兄、ロイドが先日、近衛隊に配置換えになっただろう。それで話をするようになったんだ」
ロイド?あぁ、確かリゼッタのお兄様だったわよね。騎士として働いてたはず。優秀と聞いたことがあるわ。
学園時代、よくリゼッタも自慢していたわ。自慢の兄だと。
近衛兵になったんだ。
「彼から聞いたのとリゼッタから聞いた彼女との人物像がかけ離れているんだ」
なに、それ?
そんなことが気になるの?
「いつもリゼッタの後ろで隠れているような物静かだとロイドは言っていたが?」
「殿下は知らないから、ロイドの言葉を鵜呑みにしているだけです」
「そうですわ。しっかり生意気な事を言ってましたわ!!」
どこが、物静かよ。
殿下に取り入ろうとした雌豚じゃないの。
思い出すだけでも腹が立つわ。
「確かに僕は会ったことはないよ。だからこそ噂や一面だけで判断したくないだけだよ」
なによそれ。
つまり、それはリゼッタの言うことを信じないと言うことなのかしら?
リゼッタを馬鹿にする気なの?たとえ大好きなマトリック様でも許せないわ。
「わかり合いもせず一方的に決めつけたくもないし責めたくはない」
「マトリック様はわたくしを信じないと言うことですか?」
「そうは言ってないだろう」
「リゼッタを疑うのですか?」
「フレア!?」
「リゼッタは嘘をつかないわ。死んだリゼッタを侮辱しないで!!」
わたくしは部屋をでた。
バカバカバカ。
リゼッタが可哀想。
好きな人と結婚もできずに死んでしまった彼女が可哀想だわ。
なんで、リゼッタが死んでしまったのよ。
死ぬなら必要のない人が死ねばよかったのよ。
マトリック様の執務室に入ると、開口一番に二人に言った。
マトリック様も、バルトも何事かとこちらを見てきた。
だから、お茶会であったことを全て言った。言っていないことがあるとすれば、小瓶の中身の事だけ。マトリック様が小瓶の中身に喰いついて、あの女に興味を抱いてはいけないもの。
「王太子妃殿下。申し訳ありません」
バルトが立ち上がりばっと頭を下げた。
「あなたが、謝る必要はないわ。全てあの女が成したことですもの」
手を強く握りしも怒りを露わにしているバルトに優しく言った。
バルトの所為ではないわ。
あの女がリゼッタを差し置いて幸せになろうとしているのが悪いんですもの。
「フレア。本当にに彼女はそんな女性だったのかい?」
マトリック様はこちらを見て言った。深くて美しい青い瞳がわたくしを見てくる。
どうして、そんな事をいうのよ?わたくしのことを信じてくださらないの?
「リゼッタの兄、ロイドが先日、近衛隊に配置換えになっただろう。それで話をするようになったんだ」
ロイド?あぁ、確かリゼッタのお兄様だったわよね。騎士として働いてたはず。優秀と聞いたことがあるわ。
学園時代、よくリゼッタも自慢していたわ。自慢の兄だと。
近衛兵になったんだ。
「彼から聞いたのとリゼッタから聞いた彼女との人物像がかけ離れているんだ」
なに、それ?
そんなことが気になるの?
「いつもリゼッタの後ろで隠れているような物静かだとロイドは言っていたが?」
「殿下は知らないから、ロイドの言葉を鵜呑みにしているだけです」
「そうですわ。しっかり生意気な事を言ってましたわ!!」
どこが、物静かよ。
殿下に取り入ろうとした雌豚じゃないの。
思い出すだけでも腹が立つわ。
「確かに僕は会ったことはないよ。だからこそ噂や一面だけで判断したくないだけだよ」
なによそれ。
つまり、それはリゼッタの言うことを信じないと言うことなのかしら?
リゼッタを馬鹿にする気なの?たとえ大好きなマトリック様でも許せないわ。
「わかり合いもせず一方的に決めつけたくもないし責めたくはない」
「マトリック様はわたくしを信じないと言うことですか?」
「そうは言ってないだろう」
「リゼッタを疑うのですか?」
「フレア!?」
「リゼッタは嘘をつかないわ。死んだリゼッタを侮辱しないで!!」
わたくしは部屋をでた。
バカバカバカ。
リゼッタが可哀想。
好きな人と結婚もできずに死んでしまった彼女が可哀想だわ。
なんで、リゼッタが死んでしまったのよ。
死ぬなら必要のない人が死ねばよかったのよ。
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