【完結】わたしの大事な従姉妹を泣かしたのですから、覚悟してくださいませ

彩華(あやはな)

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23.ミシェル視点

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 目の中の瞳孔がハートになっていそうなレイチェルの前にたった。

「初めまして、レイチェル様」
「あぁ?誰よ?」

 ぷっ・・・。

 思わず吹き出しそうになってしまう。

「誰?誰ですって?教えて差し上げてくださらない?ファルス様、カルロ様?」
「何よ!」

 ファルスとカルロだけでない。周りにいた男性陣さえ驚いている。
 そんな男性陣を尻目に言ってやる。

「あなた様を虐めてるらしい者ですが?」
「えっ?あっ!そうだわ。この女よ。えっと名前は・・・」
「思い出さなくて結構よ」
「「セイラ!」」

 ファルスとカルロの声が重なる。
 まだまだ文句を言ってこようとする二人を睨んてやると、びくりと肩を震わし押し黙る。

「五月蝿いですわ。私がペンを盗ったというものですからどれか見ていただきたくてきただけですわ」
「ペン?」

 レイチェルは不思議そうに見ていた。
 だがそれはすぐ何かに気づくと眉を八の字にさせ涙を浮かべて叫んだ。

「そうだわ!あたしのペン・・・返しなさいよ!!」

 涙がすぐに流せるなんて大した役者だと思ってしまった。

「まあ、確認として見てくださいますかしら。この中にあなたが言っていたペンはありますか?」

 私は5本のペンをレイチェルの前に差し出した。

 一本は以前アリスが使っていた壊れたペン。一本は私が好んで使っているガラスペン。一本は銅製でできた重いペン。一本は美しい装飾がされたの銀製のペン。一本はシンプルながら純金でできたペン。

 物語に出てくる泉の精を真似てみた。物語とは本当に素晴らしい。知恵を借りる事ができるだからー。

 レイチェルは涙を止め、その五本を穴が開きそうまで眺めていた。

「あなたのペンはありますか?」
「えっと・・・」
「あります?」
「あっ・・・」

 戸惑っている。
 そりゃあ、目移りもするわよね?

「お嬢様。どうして私のペンがあるのです?」
 
 後ろからアリスの手が伸び自身のペンを取ってきた。

「それアリスのものなの?証拠は?」
「お嬢様からいただいた物ですよ。ほら証拠にペンの側面にいただいた時の年月と名前を彫って貰っています。ほら!ありますよね!!
 壊れているとはいえ大事なものです!勝手に持ち出さないでください!」

 知ってるわよ。
 知ってるからもってきたんだもの。

 一本減り、選べる本数が減る。

 さて、どうするかしら?どう出る?

 素直にないと言うのかしら?

「ないのかしら?」
「あ、あたしの・・・な、い」
「あら?全て違ってました?」

 白々しく聞いてみた。
 彼女の顔は青く血色が悪くなっている。

「ではどのようなペンでしたのかしら?」
「え・・・っ、と・・・」
「セイラ!レイチェルを虐めるなと言ってるだろう?」

 カルロがレイチェルを庇うようにしながら言ってきた。

 無視をする。

「どんなペンですか?」
「セイラ!」

 私はカルロを睨むようにみた。
 彼は怯んだ。

「どんなペンかわからないから聞いてるだけですわ」
「これはいじめだ。セイラ、わざわざ嫌がらせのためだけにこんなことをしたのか!」

 反応が知りたかっただけですが?
 ないなら、すぐに言えたはずよ。でも迷った。言えなかった。なぜなら邪な思いがあったでしょうね。

「そんなつもりはありませんわ。私はどのようなペンが知りませんから、こうして聞いていますの。
 第一、このペンにいくらかけたかお分かり?私にはこのペンを買う財力がありますの。たかが小娘のペンを嫉妬ごときで盗むなんてしませんわ。
 今回このようにお金に物を言わせましたが、ペンだって職人が丁寧に作った物ですもの、は物は大事にしてますのよ」

 だから、盗るなんてはしたないことはしない。それはセイラであっても同じこと。
  
 「あと、そうそう、が本を破いたと言ってましたわよね?」

 鞄から本を出してカルロに差し出した。

「もういりませんから。差し上げますわ」
「えっ?」
「教科書の内容はすでに頭に入っていますからもう私には必要ないですの。彼女にはまだまだ必要でしょうから。どうぞ有意義に役立てください」
「ひどいわ!」
「ひどいのはあなたの頭の中身ですわよ。テストの点は一桁ですってね。課題の提出物も遅れているらしいわね。
 ファルス様もカルロ様もしっかりレイチェル様の頭を教育しませんと貴方方が恥をかきますわよ」
  
 レイチェルはボロボロと涙を流してみせた。
 それに何の意味があるのだろうか?

「ひどいわ。みんなの前で恥をかかせるなんて」

 私の後ろにいる方々を媚びるように見てきた。

「貴女がこんな方なんて知らなかったわ!」

 さも悲劇のヒロインかのような行動。
 取り巻きの男たちはそれを見て同情しているようだった。

 だからシェリナ様たちが冷めてみているのに気づいていなかった。
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