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瑞希の「本当」
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三人が分かりやすく慌てている。
昼休みに私たちの話を聞き、遥がいないときを狙ってこんな計画を実行したんだろうけれど、遥は放課後一時間の『石倉ゼミ』が終われば来るって言っていたのに。
そんな当たり前のことさえ分からなくなるくらい、女王蜂は狂ってしまった。
「お前らこそ、道徳の教科書でも読んでろよ」
「ち、違うの。遥くん、これは、その、ちょっと、ふざけてただけで」
もごもごと言い訳を口にする吉田さんたちを押しのけて、遥は私たちに歩み寄った。
「……二人とも、大丈夫?」
遥に手を借りて立ち上がると、チリっと手のひらと膝が痛んだ。見ると、膝に血がにじんでいる。さっき転んだときに擦りむいたみたいだ。
「ごめん、あたしのせいで、チッカが」
瑞希の顔は真っ青で、その手はまだかすかに震えていた。
「なんかちょっと悪ノリしちゃったかな。澤野さん、近藤さん、ごめんね。ほら、二人も謝って」
いつもの可愛らしい笑顔と口調を取り戻した吉田さんが、私たちに向かって手を合わせる。西岡さんと伊東さんも「ごめんなさぁーい」と頭を下げた。
どうせ、下を向いたその顔には薄ら笑いが浮かんでいるんだろう。
「……ふざけてただけ、なんだ?」
「そうなの、ホントにそんなつもりなくて――」
「じゃあこれから俺もふざけるわ」
え、と思った瞬間、遥が持っていたプリントの束が、床に散らばった。
そして、遥が近くにあった机を思い切り蹴飛ばした。思わず仰け反ってしまうくらいの大きな音が響き渡る。
「いいよな。俺もちょっとくらい悪ノリしたってさ」
吉田さんたちは身を寄せ合って、言葉なく目を見開いている。
こんなときなのに、遥が浮かべる笑みに背筋がぞくっとした。
怖いほどの美しさ、とはまさにこのこと。そこにあるのは、私や吉田さんのものよりもっと研ぎ澄まされた、純度百パーセントの怒り。触れたらきっと、冷たい熱で指先なんか簡単に消えてしまう。
「瑞希ちゃんにひどいことしたんだろ」
ガン、と椅子が飛ぶ。
「千佳にも怪我させた」
ゴトン、と机が倒れる。
校舎に残っていた数少ない生徒たちが騒ぎを聞きつけたらしく、廊下がざわつき始めた。
「は、遥くん。やめて……ね、お願い」
吉田さんは遥のブレザーの裾をそっとつまむと、うるうると潤んだ目で見上げると、小さく首をかしげた。
「あ」
あれは、瑞希に教えてもらった『男子悩殺☆マル秘テクニック』じゃないか!
なるほど……本来はああやってやるのか。
吉田さんのような可愛い女子にされたら、普通の男子はイチコロだろう。けれど、遥は普通じゃない。「特別」だ。
吉田さん渾身の一撃をちらりと見ただけであっさりと振り払った。
「ごめんね。――先に謝っとくわ」
にっこり笑って倒れていた椅子を蹴飛ばした。
上目遣いを続ける吉田さんのすぐ横を掠めて、壁にぶつかった。西岡さんが、ひっ、と声を漏らす。
「遥、もういいよ!」
吉田さんたちなんてどうなっても構わないけれど、その責任を遥が背負う必要なんかない。この人たちは、私たちが知らないところで存分に不幸な目に遭えばいい。
「よくない。俺がよくねーんだよ。……守るって言ったのに。約束したのに」
遥の背中が少し揺れた。
「私は大丈夫だから。瑞希も、もう平気?」
大暴れの遥に固まっていた瑞希も、こくこくとうなずいた。
床に落ちたままのスマートフォンを拾い上げる、画面に小さくヒビが入っているけれど、素知らぬふりで吉田さんに差し出した。これくらい許されるはずだ。
「瑞希の写真、全部消して。いま撮ったのも昔のも全部」
吉田さんは憎々しげににらみつけてきたけれど、私の後ろに立つ遥ににらみ返されたらしく、慌ててスマートフォンを操作した。
中にあるデータを消したところで、どこからかまた手に入れることなんて簡単だろう。それでも消したかった。少なくとも、吉田さんたちの手の中に瑞希のかけらを残しておきたくなかった。
「――消した」
「見せて」
「消したって言ってるんだからいいでしょ!」
「だったら見せろよ」
遥が手を伸ばして、吉田さんからスマートフォンを奪い取る。吉田さんが、あ、とうろたえたような声をあげた。
「……なんだよ、これ」
確認のため、スクロールしていた遥の顔が引きつった。
「どうしたの?」
横からのぞき込んだ私と瑞希も、衝撃に顔を強張らせた。
画面にずらりと並んでいたのは、瑞希でも私でもなく、遥の写真だった。
登下校時や授業中の姿、弁当を食べたり友達と談笑している姿など、学校内で普通に目にする遥に混じって、コンビニで飲み物を選んでいたり、信号待ちしながらスマートフォンをいじっていたり、本屋で立ち読みしているたりする、校外での遥の姿もある。
恋する女の子の隠し撮り、なんて可愛らしいものじゃなく、これはもはやストーカーの域。
「気持ちわりぃ……」
遥が思わず、といった様子で呟いた。まあ、こんなの見ちゃったらなぁ……。
「あ」
そこに映っていたのは、体育前にジャージに着替える、上半身裸の遥だった。顔が熱くなって、慌てて目を逸らす。なんてものまで撮ってるんだ!
「……これって、遥くんのクラスにも協力者がいなくちゃ無理じゃない?」
瑞希の言葉に、私と遥もハッとする。たしかに授業中の写真なんて、クラスが違う吉田さんに撮れるわけがない。
「おい、説明しろよ」
遥に詰め寄られる、吉田さんはさっきの瑞希よりも真っ青だ。
「あっ、これ見て」
瑞希がピンク色のネイルを施した指で、一枚の写真を拡大する。
それは、吉田さんと星山高校の制服を着た男子のツーショット。画面に映る吉田さんは、とびきりの笑顔で、どこか見覚えのある男子にぴったりと寄り添い、頬にキスをしていた。
……吉田さん、彼氏いるのかよ。遥が好きだとか言ってたけど、全部嘘だったわけだ。
「こいつ、相原じゃん」
そうだ。文芸部の部室にいきなり乱入して、私や瑞希、文芸部そのものをバカにして遥に追い返された人。
「ああーっ!」
瑞希が突然大声で叫んだので、私も遥も飛び上がるほど驚いた(ついでに吉田さんと西岡さんと伊東さんも)。
「桐原先輩が言ってた。この人、悪い噂があるんだって」
「悪い噂?」
「イケメンとか可愛い子の写真勝手に撮りまくって、いろんな人に売りさばいてるって」
瑞希の言葉を理解するまでに少し時間がかかった。
理解した瞬間、このスマートフォンがひどく汚らわしく思えて、弾かれたように手を放してしまう。再び落下するスマートフォン。画面のヒビが大きくなった。
「つまり……吉田さんはこの相原くんと一緒になって、誰かに売るために遥の写真を撮ったってこと?」
私がそう呟くと、遥と瑞希、さらに西岡さんと伊東さんも一歩後ずさって、吉田さんから距離を取った。
「絵里奈ちゃん……?」
「ち、違うよね? だって絵里奈ちゃん、藤原くんのこと好きだって言ってたじゃない。だから、あたしたちも協力したんだよ?」
「これは……その……」
吉田さんは、拾い上げたスマートフォンを抱きしめた。私たちの視界から消してしまえば、すべてなかったことになって丸く収まるとでもいうように。
「絵里奈ちゃん!」
「違うの、あ、あたしは、ただ相原くんに言われて、仕方なく……」
「それって、けっきょく売ったってことだろ。お前、まじで最低だな」
遥がため息をついたとき、廊下のざわめきを切り裂く足音がして、塚本先生が姿を現した。机と椅子が散乱した教室をぎろりと見回したあと、
「澤野、説明しなさい」
と、なぜか私に言った……。
昼休みに私たちの話を聞き、遥がいないときを狙ってこんな計画を実行したんだろうけれど、遥は放課後一時間の『石倉ゼミ』が終われば来るって言っていたのに。
そんな当たり前のことさえ分からなくなるくらい、女王蜂は狂ってしまった。
「お前らこそ、道徳の教科書でも読んでろよ」
「ち、違うの。遥くん、これは、その、ちょっと、ふざけてただけで」
もごもごと言い訳を口にする吉田さんたちを押しのけて、遥は私たちに歩み寄った。
「……二人とも、大丈夫?」
遥に手を借りて立ち上がると、チリっと手のひらと膝が痛んだ。見ると、膝に血がにじんでいる。さっき転んだときに擦りむいたみたいだ。
「ごめん、あたしのせいで、チッカが」
瑞希の顔は真っ青で、その手はまだかすかに震えていた。
「なんかちょっと悪ノリしちゃったかな。澤野さん、近藤さん、ごめんね。ほら、二人も謝って」
いつもの可愛らしい笑顔と口調を取り戻した吉田さんが、私たちに向かって手を合わせる。西岡さんと伊東さんも「ごめんなさぁーい」と頭を下げた。
どうせ、下を向いたその顔には薄ら笑いが浮かんでいるんだろう。
「……ふざけてただけ、なんだ?」
「そうなの、ホントにそんなつもりなくて――」
「じゃあこれから俺もふざけるわ」
え、と思った瞬間、遥が持っていたプリントの束が、床に散らばった。
そして、遥が近くにあった机を思い切り蹴飛ばした。思わず仰け反ってしまうくらいの大きな音が響き渡る。
「いいよな。俺もちょっとくらい悪ノリしたってさ」
吉田さんたちは身を寄せ合って、言葉なく目を見開いている。
こんなときなのに、遥が浮かべる笑みに背筋がぞくっとした。
怖いほどの美しさ、とはまさにこのこと。そこにあるのは、私や吉田さんのものよりもっと研ぎ澄まされた、純度百パーセントの怒り。触れたらきっと、冷たい熱で指先なんか簡単に消えてしまう。
「瑞希ちゃんにひどいことしたんだろ」
ガン、と椅子が飛ぶ。
「千佳にも怪我させた」
ゴトン、と机が倒れる。
校舎に残っていた数少ない生徒たちが騒ぎを聞きつけたらしく、廊下がざわつき始めた。
「は、遥くん。やめて……ね、お願い」
吉田さんは遥のブレザーの裾をそっとつまむと、うるうると潤んだ目で見上げると、小さく首をかしげた。
「あ」
あれは、瑞希に教えてもらった『男子悩殺☆マル秘テクニック』じゃないか!
なるほど……本来はああやってやるのか。
吉田さんのような可愛い女子にされたら、普通の男子はイチコロだろう。けれど、遥は普通じゃない。「特別」だ。
吉田さん渾身の一撃をちらりと見ただけであっさりと振り払った。
「ごめんね。――先に謝っとくわ」
にっこり笑って倒れていた椅子を蹴飛ばした。
上目遣いを続ける吉田さんのすぐ横を掠めて、壁にぶつかった。西岡さんが、ひっ、と声を漏らす。
「遥、もういいよ!」
吉田さんたちなんてどうなっても構わないけれど、その責任を遥が背負う必要なんかない。この人たちは、私たちが知らないところで存分に不幸な目に遭えばいい。
「よくない。俺がよくねーんだよ。……守るって言ったのに。約束したのに」
遥の背中が少し揺れた。
「私は大丈夫だから。瑞希も、もう平気?」
大暴れの遥に固まっていた瑞希も、こくこくとうなずいた。
床に落ちたままのスマートフォンを拾い上げる、画面に小さくヒビが入っているけれど、素知らぬふりで吉田さんに差し出した。これくらい許されるはずだ。
「瑞希の写真、全部消して。いま撮ったのも昔のも全部」
吉田さんは憎々しげににらみつけてきたけれど、私の後ろに立つ遥ににらみ返されたらしく、慌ててスマートフォンを操作した。
中にあるデータを消したところで、どこからかまた手に入れることなんて簡単だろう。それでも消したかった。少なくとも、吉田さんたちの手の中に瑞希のかけらを残しておきたくなかった。
「――消した」
「見せて」
「消したって言ってるんだからいいでしょ!」
「だったら見せろよ」
遥が手を伸ばして、吉田さんからスマートフォンを奪い取る。吉田さんが、あ、とうろたえたような声をあげた。
「……なんだよ、これ」
確認のため、スクロールしていた遥の顔が引きつった。
「どうしたの?」
横からのぞき込んだ私と瑞希も、衝撃に顔を強張らせた。
画面にずらりと並んでいたのは、瑞希でも私でもなく、遥の写真だった。
登下校時や授業中の姿、弁当を食べたり友達と談笑している姿など、学校内で普通に目にする遥に混じって、コンビニで飲み物を選んでいたり、信号待ちしながらスマートフォンをいじっていたり、本屋で立ち読みしているたりする、校外での遥の姿もある。
恋する女の子の隠し撮り、なんて可愛らしいものじゃなく、これはもはやストーカーの域。
「気持ちわりぃ……」
遥が思わず、といった様子で呟いた。まあ、こんなの見ちゃったらなぁ……。
「あ」
そこに映っていたのは、体育前にジャージに着替える、上半身裸の遥だった。顔が熱くなって、慌てて目を逸らす。なんてものまで撮ってるんだ!
「……これって、遥くんのクラスにも協力者がいなくちゃ無理じゃない?」
瑞希の言葉に、私と遥もハッとする。たしかに授業中の写真なんて、クラスが違う吉田さんに撮れるわけがない。
「おい、説明しろよ」
遥に詰め寄られる、吉田さんはさっきの瑞希よりも真っ青だ。
「あっ、これ見て」
瑞希がピンク色のネイルを施した指で、一枚の写真を拡大する。
それは、吉田さんと星山高校の制服を着た男子のツーショット。画面に映る吉田さんは、とびきりの笑顔で、どこか見覚えのある男子にぴったりと寄り添い、頬にキスをしていた。
……吉田さん、彼氏いるのかよ。遥が好きだとか言ってたけど、全部嘘だったわけだ。
「こいつ、相原じゃん」
そうだ。文芸部の部室にいきなり乱入して、私や瑞希、文芸部そのものをバカにして遥に追い返された人。
「ああーっ!」
瑞希が突然大声で叫んだので、私も遥も飛び上がるほど驚いた(ついでに吉田さんと西岡さんと伊東さんも)。
「桐原先輩が言ってた。この人、悪い噂があるんだって」
「悪い噂?」
「イケメンとか可愛い子の写真勝手に撮りまくって、いろんな人に売りさばいてるって」
瑞希の言葉を理解するまでに少し時間がかかった。
理解した瞬間、このスマートフォンがひどく汚らわしく思えて、弾かれたように手を放してしまう。再び落下するスマートフォン。画面のヒビが大きくなった。
「つまり……吉田さんはこの相原くんと一緒になって、誰かに売るために遥の写真を撮ったってこと?」
私がそう呟くと、遥と瑞希、さらに西岡さんと伊東さんも一歩後ずさって、吉田さんから距離を取った。
「絵里奈ちゃん……?」
「ち、違うよね? だって絵里奈ちゃん、藤原くんのこと好きだって言ってたじゃない。だから、あたしたちも協力したんだよ?」
「これは……その……」
吉田さんは、拾い上げたスマートフォンを抱きしめた。私たちの視界から消してしまえば、すべてなかったことになって丸く収まるとでもいうように。
「絵里奈ちゃん!」
「違うの、あ、あたしは、ただ相原くんに言われて、仕方なく……」
「それって、けっきょく売ったってことだろ。お前、まじで最低だな」
遥がため息をついたとき、廊下のざわめきを切り裂く足音がして、塚本先生が姿を現した。机と椅子が散乱した教室をぎろりと見回したあと、
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