【完結】理想の美女7人に愛される生活。ベーシックインカムで儲けた「カセイダード王国」に移住して正解でした。

サアロフィア

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第25章 呪いに対抗できる人材をもとめて

159 マインルーンの【ベルマイル】は、相手の力を

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 アリムは、右手を天井に向けていた。
 右手から5cmくらい上の空中に、直径10cmくらいの黒いボールのようなモヤがあった。

アリム
「へーー。
 ナームが禁止するだけあって、呪いの力って、すごいエネルギーを放つんだね。」

 あっ、右手の中に吸い込まれちゃった。

呪術師
「なにをしたんだ?」

アリム
「マインルーンの【ベルマイル】は、相手の力を封じ込めるのではなく、奪い取るんだよ。
 おとなしく封じ込められていた方がマシだったね。」

呪術師
「わたしの呪力を返せ!」

 呪術師は、アリムに殴りかかろうとした。

 したのだが・・・
 メラニィの左手で、襟元えりもとをつかまれてしまった。

 次の瞬間、メラニィの中段突きが10連発で入った。

呪術師
「ぐふっ。」

 呪術師はたまらず、両方の足を伸ばした状態で、すわり込んでしまった。
 すかさず、メラニィの左足が、呪術師の右足のもものほねくだいた。

呪術師
「ぎゃあ。」

 さらに、メラニィの左足が、呪術師の左足のももの骨”も”踏み砕いた。

呪術師
「な、なにを。」

 メラニィは、返事の代わりに、右足で、呪術師の左腕の二の腕の骨”も”壁に押し蹴りして砕いた。

呪術師
「や、やめてくれ。」

 メラニィは、返事の代わりに、呪術師を背負い投げして倒れたところを、左足で、呪術師に残された右腕の二の腕の骨”も”踏み砕いた。

 手と足の骨をすべてくだいたところで、メラニィの動きが止まったので、後ろから冬香が羽交はがめでめた。

冬香
「メラニィ、もう十分じゅうぶんよ。 十分じゅうぶんだから。」

メラニィ
「冬香様、アリム様、シュウピン、セーラと愛し合った大事な大事な痕跡こんせきを、こんなやつに、こんなやつに、かき消されてしまった。
 その中でも、冬香様とは、2度目の愛情交換ができる可能性がゼロに近いのに・・・」

 メラニィは、大粒の涙を流して泣いていた。

冬香
「メラニィさん。」

 冬香は、だまってメラニィを後ろから抱きしめることしかできなかった。



真々美
「シュウピンさん、大丈夫か?」

シュウピン
「真々美様。」

シュウピンは、両目に涙をためて、真々美に抱きついた。
真々美は、シュウピンの顔の向きを変えて、呼吸ができるように配慮してから、抱きしめた。

☆  真々美は、思い切り、シュウピンを胸に抱きしめた。
☆ 
☆  絵美が真々美のわきに腕を入れて、シュウピンから引きはがした。
☆ 
☆ 075 【挿絵】 オルアの名誉回復と行政長就任


☆  真々美は、絵美をだまらせるために熱く長いくちづけをした。
☆  そして、絵美に見せられたシュウピンさんのハグのお手本通りに、絵美を抱きしめた。
☆ 
☆ 076 アリムの記憶、絵美の後悔




アリム (いつもの高い声)
「セーラさん。
 反応がない。

 呪術師からの支配が残っているのかもしれない。
 【レパラ】」

セーラ
「ああ、手が、身体が自分の意志で動く。
 アリム様、助けてくれてありがとうございます。
 怖かったです。」

 セーラはアリムの胸に飛び込んで泣いていた。



呪術師は意識を取り戻して、最後の抵抗をためめそうとした。

呪術師
「アヤ・ヒ・デ・」

真々美
「【テグトス】」

☆ [4] テグトス
☆ [4] 小さな点のようなエネルギー弾を打つ。
☆ 
☆ 026 用語解説 参照

真々美の【テグトス】は、冬香の【テグトス】よりも早かった。

真々美
「今回の大惨事だいさんじは、わたしの目がくもっていたことが原因だ!
 冬香が成敗せいばいしなくていい。」

 真々美は、自分の判断があまかったことをくやしがっていた。



 アリムたちの家

絵美
「アリムさんたちは、大丈夫よね。」

オルア
「アリムなら、大丈夫のはずです。」

 オルアは、ポケットから、【音色のソロバン】を取り出した。

絵美
「オルアさん、どうしたの?」

オルア
「気になるというか?
 やっておけば良かったと後悔こうかいしていることがあって・・・

 呪術師を、月収48万バーシルで雇う。」

【音色のソロバン】
「ぐもーん。」

絵美
「ずいぶんにごった音がするね。」

オルア
「アリムを、月収48万バーシルで雇う。」

【音色のソロバン】
「リーン」

絵美
「きれいなすずが聞こえるわ。」

☆ ご参考
☆ スピンオフ作品
☆ 仲間の美女3人と万能で最強のちからを手に入れました。神様にボクの「異世界アイデア」を採用された対価です。
☆ 030 青紫の商才(10)音色のソロバン


オルア
「【音色のソロバン】が神器と呼ばれるわけが、いまごろ分かったわ。
 あのとき、わたしが試していれば、こんな大惨事にならなかったのよ。
 アリム、ごめんなさい。」

絵美
「オルアさん、自分を責めないで。
 これは、予想がつかないことだもの。

 それに、事後でも気づいただけ儲けものよ。
 なんといっても、次に生かせる発見をしたのだから。」

オルア
「絵美様、ありがとうございます。」

☆  その神器は前世で大活躍だいかつやくしたはずです。
☆  そして、科学技術が発達している今生こんじょうでも、大いなる助けになるでしょう。
☆ 
☆ 109 女王様からの質問 3 女神さまの情報


第25章 呪いに対抗できる人材をもとめて
おわり

第26章をお楽しみに!


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