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第3章 司会のお姉さんの好きな人と思い出

018 5日目 冬香のあせり

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【前書き】
 医師(白石冬香)は、あせっていた。

 受伝台参照権で得た助言のテキストの意味が分からないほど、司会(中路真々美)が弱体化しているからだ・・・


【本文】
医師(白石冬香)
「 真々美? 最後の魔力補給はいつしたの?」

司会(中路真々美)
「 魔力補給って?」

医師(白石冬香)
「 真々美! ちょっと見せて!」

 冬香は、真々美のほほを両手ではさんで、真々美の目を覗き込んだ。
 真々美の状態(ステータス Status)を確認しようとした。

司会(中路真々美)
「 冬香? どうしたんだ? いきなり? 恥ずかしいじゃないか?」

医師(白石冬香)
「性魔力 現在値 15/最大値 30 
 美女レベルまで落ちている。 」

ナレーション(筆者の解説)
「美女は、美しさの点では、女の人と同等の価値を有するという意味です。
 つまり、能力面までは要求されていません。」

 司会(中路真々美)は、きょとんとした顔をしている。

 冬香の顔が真っ青になった。 事態が深刻すぎる。

 真々美は同じことをして、アリムさんの状態 [ステータス Status]を確認したことがある。

> 司会:「わたしの目を見なさい。」
> 司会:「こちらの方を、別室に案内して。」

引用元: 第一章 003 研修1日目 予定表の説明


医師(白石冬香)の心の声
『どおりで、話が通じないし、反応がにぶいはずだわ。

 真々美の性魔力が落ちた結果、本来、真々美が所有している技能の多くが使用できなくなっている。
 所有していたことさえ忘れている。』


ナレーション(筆者の解説)
「知能指数に30の差があると話が通じないという説がある。

 これについては、一般には公開されていないが、
  性魔力が低い者または無い者とは話が通じない
と表現する方が正しいと結論付けられた。

 知能指数が高いとか、知識が豊富とかは、役に立つかどうかというか問題解決のヒントには関係しない。
 知識は理解していても、必要に応じて引き出して使わなければ、持っていないことと同じだ。
 難しい資格試験に合格した者よりも、不合格だったが関連する知識の存在について教えてくれる者の方が役に立つ。

 どこに片づけたか分からない品物は持っていないよりも迷惑だ。
 無いと分かっていれば買いに行けば良い。
 しかし、どこかにあるならば探さなければならないので、無駄な時間と労力を消費する。

<<< 性魔力が高い者は貴重な存在だ。 >>>

 例えて言えば、名探偵と役立たずな助手のコンビがいるとしよう。

役立たずな助手
「おなか減りましたね。 続きは明日にしませんか?
 深夜料金で高くなる前に、和風おろしハンバーグセットの特大を食べたいです。
 深夜料金になったら、普通サイズを注文することになって、損した気になるんです。」

名探偵
「それだ。お手柄だよ。これで、なぞが解けた。」

役立たずな助手
「えっ? どういうことですか?」

 この役立たずな助手は、性魔力が高いと言える。


 分かりにくいならば、もう1つの例を出そう。

 なにかを解決したいならば、適切なキーワードを3個ほど思いついて、GOGOGO社で検索すれば良いだけだ。
 膨大な知識をおぼえている必要はない。

 性魔力が高い者は、キーワードを引き出す能力に長けている。(優れている。)


 そして、すごろくで言えば、10~20マス先のマスまで読んでいるようなものだ。
 未来が分かれば成功すると考えるひとは少なくない、いや非常に多い。
 しかし、凡人は2~3歩先どころか、半歩先さえも見えていない。

 よって、性魔力が低い者は、本当に足手まといでしかない。

 ベーシックインカムの導入で大半の足手まといを自宅に封印できた。
 そして、魔力が高い女の人と男の子を中心とした組織づくりができたことにより現在の運営体制が完成し、カセイダード王国は現在の成功を得た。

 ベーシックインカムとクラスター制度の2段構えが正常に機能していることが重要だ。」



医師(白石冬香)の心の声
『アリムさんの過剰な若返りで危なかった時に、使用した魔力が回復していない。

 わたしのように、ひとりで簡単に済ませて回復していたと思っていたけれど、そうできないくらい忙しかったのね。
 気付いてあげられなかった私の責任ね。』

ナレーション(筆者の解説)

 「寝すぎると、かえって疲れる。」
と考えるひとがいる。

 最近の研究では、
  疲れすぎると、疲れを感じるセンサーが働かなくなる。
  そして、十分な睡眠をとると、疲れを感じるセンサーが再び働くようになる。
  その結果、疲れていることが分かるくらいまで回復する。
 と分かった。


 残念ながら、性魔力の場合は、魔力が減りすぎた場合、本人は感じることができない。
 眠って休養したからと回復するわけではない。



医師(白石冬香)の心の声
『真々美は、先ほどオルアが言った「小石拾いと雑草抜き」の意味さえ分かっていなかったのね。

> 司会(中路真々美)
> 「庭園の整備員の仕事を取るのは、良くないな?」
>
> 引用元: 第一章 017 5日目 アリムさんの訓練 「2 記憶」


 明日には、面接担当者の2人が有給休暇明けの全快状態で戻ってくる。
 そのときに、真々美の「このざま」を見れば、なめてくる。
 見下して、あなどってくる。

 面接結果を聞いた日までは 2(+補助1)対2 だったから面接担当者の2人は従順だったけれど、このままでは負ける。 向こうの方が有利になる。

 オルアは確かに優秀だけれど、立場的にはあくまで真々美と私の補助でしかない。
 つまり、1(+補助1)対2になるから、こちらの方が不利になる。

 面接担当者の2人は、カセイダード王国の利益を守れば職務達成だ。
 真々美と私に協力している理由は、日和見菌のように有利な方についているに過ぎない。

 この船がカセイダード王国に着いたら、面接担当者の2人は、見返り次第では、オルアを真々美と私から引き離そうとするかもしれない。

 そうなったら、オルアの生と性が危ない。

 最悪の事態を防ぐためには、オルアと私で姉妹関係(Sister Relationship)を結び、公式に私の直属の部下という地位を認めさせるしか、オルアを守る方法は無い。

 しかし、オルアは嫌がるかもしれない。

 オルアを説得するにしても、無理やり姉妹関係(Sister Relationship)を結ぶとしても、今の真々美では役に立たない、いや、邪魔だ。

 こうなったら、面接担当者の2人が戻る明日の朝までに、いいえ、オルアが戻る16時(午後4時)までに、真々美の魔力を復活させるしかない。

 幸いにして、真々美と私は姉妹関係(Sister Relationship)を結んでいる。
 サブシス(Sub-Sis)の私からハイシス(High-Sis)の真々美への魔力供給は効率が悪いけれど、やるしかないわね。
 今は、14時前だから、16時まで120分あるから、なんとか3段階まで行けそうね。』


ナレーション(筆者の解説)
「栄語バカのために、解説しておきます。
 カセイダードの言語は、栄語をカセイダード風にしたものです。
 栄語では、あーだこーだと言わずにはいられない方のために解説しておきます。

 まず、光元国ひかりもとこくでは、年齢を重視するため、兄と弟とか姉と妹というように区別されていることでしょう。

※上下関係をはっきりさせたい国風のようです。
 年齢を聞くことが無礼だと思っていない。
 さらには、年下だと分かれば見下してくるし、年上だと分かると距離を置こうとする。
 これさえなければ、世界的な順位も上がるだろうに・・・ 

 そして、以下のような栄語が適切であると解説されるでしょう。

姉: Elder Sister、Older Sister、Senior Sister、Big Sister
妹: Younger Sister、Little Sister

 しかし、「親密な女性同士の関係」と「従属関係」を示すことを目的とするカセイダード風の栄語表現では、使用しません。

 また、High (高い) の反対は Low (低い)であるべきだという意見に対しては、どちらかを下に見ている訳ではないので、Low (低い)という単語は避けています。
 さらに、Sub は Subway (地下鉄)だから下の意味があると反論されるかも知れませんが、
Subsidiary(従属関係や部下という意味)で使用しています。
 部下だからと支配下に置いたりとか立場や権利が低いという考え方はしません。
 あくまで協力関係と責任関係です。
 責任は上が負うものであり、部下に押し付けてトカゲの尻尾切りをする国風ではありません。
 そのような考え方をする者たちは、ベーシックインカム導入により自宅に封印されています。
 会話履歴参照権や観察カメラも十分に活用されているため、ずる賢いひとたちは排除済みです。

 以上のようなことから、ハイシス(High-Sis)とサブシス(Sub-Sis)の関係を姉妹関係(Sister Relationship)と呼んでいます。
 ご存じの方が多いと思いますが、Sis は、Sister の略です。

 ご想像の通り、栄語についての知識語りが多いひとは、カセイダード王国では嫌われて相手にされなくなるので、ご注意ください。
 栄語に詳しい方は、他国への移住をご検討お願い申し上げます。
 カセイダード王国では邪魔になることが多いです。

 蛇足: 大事なことだから再度書きますが、今回の移民審査ではお帰り頂きました。」



医師(白石冬香)の心の声
『さてと、始めようか?』

医師(白石冬香)は、司会(中路真々美)の両肩に手を置いて、微笑んだ。
「真々美」

司会(中路真々美)
「ど、どうしたんだ。」

医師(白石冬香)は、司会(中路真々美)に熱いキスをした。
そして、そのまま押し倒した。
司会(中路真々美)の美しいソプラノの歌声が聞こえた。

医師(白石冬香)の心の声
『性魔力 現在値 20/最大値 30』



医師(白石冬香)は、「優雅な紅茶」を飲んでいた。 人気のブランドだ。

司会(中路真々美)
「わたしにも飲ませてくれ!」

医師(白石冬香)
「冬香様、お願いします。でしょ?」
冬香は、にっこりと圧をこめて、微笑んだ。

司会(中路真々美)
「? 冬香様、お願いします。」

医師(白石冬香)
「あら? 頼み方を忘れたのかしら?」
冬香は、やさしく微笑んだ。

司会(中路真々美)
「?」

医師(白石冬香)
「しょうがないわねえ。ヒントをあげるわ。」

冬香は、口移しで真々美に「優雅な紅茶」を飲ませた。
ひとくち分だけだった。

司会(中路真々美)
「これだけか?」

医師(白石冬香)
「欲しいなら、正しい方法でお願いしなさい。 ヒントはあげたわ。」

真々美は、意味が分かって、顔を真っ赤にした。
そして、絞り出すように、小さな声で言った。

司会(中路真々美)
「冬香様の口移しで飲ませてください。」(小さな声)

医師(白石冬香)
「聞こえない。」

真々美は、恥ずかしさに耐えながら、普通の音量で言い直した。
司会(中路真々美)
「冬香様の口移しで飲ませてください。」(普通の音量)

医師(白石冬香)
「まだ聞こえない。」

真々美は、恥ずかしいけれど大きな声で言い直した。
司会(中路真々美)
「冬香様の口移しで飲ませてください。」(大きな声)

医師(白石冬香)
「かわいいわあ、真々美。たっぷり飲ませてあげるわ。」

コップ1杯分の「優雅な紅茶」を飲ませてもらうまでに、合計5回の口移しが必要だった。

冬香の優しいけれど力強い口づけによる口移しで、真々美の唇はかなり敏感になっていた。
あまいあまい感覚が真々美の体中に広がるようだった。

医師(白石冬香)
「リトル真々美ちゃん、真々美の美しい歌声を聞きたいわ。
 ママに頼んでくれる? そうありがとう。 うれしいわ。」

司会(中路真々美)の美しいソプラノの歌声が聞こえた。

医師(白石冬香)の心の声
『性魔力 現在値 25/最大値 30』



医師(白石冬香)
「真々美、すばらしい歌声をありがとう。
 さあ、飲んで。」

冬香は、2つのコップに「優雅な紅茶」を注いだ。

司会(中路真々美)
「冬香様の口移しで飲ませてください。と言わなくても良いのか?」
真々美は不思議そうな顔をした。

医師(白石冬香)
「ええ、大丈夫よ。 あと一歩だから、前祝しましょ。」

司会(中路真々美)
「気味が悪いな。なにか入れたのか?」

医師(白石冬香)
「ひどいわ、うたがうなんて。
 信じられないなら、コップを交換して両方のコップで飲みましょうか?」
冬香は優しく微笑んだ。

司会(中路真々美)
「ぜひ、そうしてくれ。」

冬香と真々美は、コップで2杯ずつ「優雅な紅茶」を飲んだ。

医師(白石冬香)
「真々美とこうしてゆっくり会話しながら過ごすのも久しぶりね。」
ご機嫌な笑顔を向けている。

司会(中路真々美)
「ああ、そうだな。いろいろとギリギリだったからな。」
司会(中路真々美)の心の声
『なにを、たくらんでいるのか?』

1時間ほど、たわいない話を続けた。

司会(中路真々美)
「じゃあ、そろそろ行くか?」

医師(白石冬香)
「あら? どこへ行くの? わたしを置いて行かないで?」
冬香は意地悪そうな笑みを浮かべている。

司会(中路真々美)
「いや、ちょっと一人で行きたい場所があってだな。」

医師(白石冬香)
「そんなこと言わずに私も連れて行って?」
冬香は目に涙を浮かべている。

司会(中路真々美)の心の声
『絵美、冬香、オルアの順番かな』

司会(中路真々美)
「いや、これだけは一人で行かなければならないんだ。」

医師(白石冬香)
「ダメよ。 ついていくわ。 それとも、連れて行ってあげましょうか?」

司会(中路真々美)
「ふ、冬香。 どうしたんだ。」

医師(白石冬香)
「冬香様よね。 言い直しなさい。」

司会(中路真々美)
「ふ、冬香様。 わたしは・・・」

冬香は、真々美の手を引いて、場所を移動した。

医師(白石冬香)
「真々美の行きたい場所は、ここよね。 さあ、座って。」
やさしい顔をしているが、いいえと答えたら、豹変ひょうへんしそうだ。

司会(中路真々美)
「ふ、冬香様。 わたしは・・・」
これだけは許して!というような顔で、顔を真っ赤にしている。

医師(白石冬香)
「ねえ、真々美。 あなたはこれを毎日してるわよね。」

司会(中路真々美)
「それは、そうだ。冬香様も誰でもそうだろう。」

医師(白石冬香)
「そうね、その通りよ。 1日に5回はするかしら。 だからね、見せて欲しいな。」

司会(中路真々美)
「い、いやだ。これだけは。」

医師(白石冬香)
「じゃあ、わたしとお別れする?」

司会(中路真々美)
「えっ、なぜ? 別れるつもりはない。 いや、別れたくない。」

医師(白石冬香)
「いい、真々美、よーく考えてね。 あなたはこれを1日何回も何日も天国に行く日までするのよ。
 その度に後悔するのよ。 あのとき、見てもらっていれば、いっしょにいられたのに、なぜ、断ってしまったんだ。
 毎回、毎回思い出して後悔するでしょうね。 それでもいいのかなあ?」
いたずらっぽく笑う冬香。

司会(中路真々美)
「わかった。見てもいいよ。」

医師(白石冬香)
「なに、その言い方。 冬香様、見てください。 ご覧くださいと言うべきよね。」
かなり強い圧が掛かった笑顔だった。

司会(中路真々美)
「ふ、冬香様、見てください。」
 真々美は、あきらめて求められたとおりにした。

 恥ずかしすぎて、真々美は終わった後で気を失った。

 冬香は、真々美の両瞼の涙を口で吸い取った。
 あと1か所の涙は、水溶性の柔らかいもので優しく、ちょんちょんと当てて吸い取った。

 冬香は真々美を抱き上げて、ベットに優しく寝かせた。

医師(白石冬香)の心の声
『性魔力 現在値 30/最大値 30』



 真々美は、ベットで眠っていた。

司会(中路真々美)の心の声
『こんな恥ずかしい想いをしたのは、絵美のサブシス(Sub-Sis)として姉妹関係を結んだとき以来だな。
 そのときも、こんなふうに歌わされたのだったな。

 でも、なぜだろう。 頭が冴えわたっている気がする。
 遠くの風の音が聞こえて、遠くにいるひとの話し声まで鮮明に聞こえる。

 今なら、10年先のことまで見通せる気がする。

 そういえば、冬香のハイシス(High-Sis)になったときには、今、わたしが体験したことを冬香にしたのだったな。
 たっぷりと愛情を込めて・・・

 そうだ、カセイダード王国に着く前に、冬香とオルアの姉妹関係(Sister Relationship)を成立させなければならない。

 もし、オルアが冬香のサブシス(Sub-Sis)として姉妹関係を結ぶことを嫌がった場合は無理やりにでも、いや、できればオルアが納得した上で姉妹関係を結んで欲しい。

 もし、他の者が冬香のサブシス(Sub-Sis)になってしまったら、今のようにオルアを目の届くところに置けなくなる。
 そして、冬香のサブシス(Sub-Sis)になった者はオルアを目障りに思って、オルアをつらい立場に追いやるだろう。
 そうなっても、助けの手を差し伸べることができない。

 それどころか、オルアと話す機会さえ持てなくなってしまう。
 そうなったら、オルアの生と性が危ない。
 そうならないためにも、冬香と協力して・・・

 なによりも、冬香をオルア以外の者と共有したくないし、オルアを冬香以外の者に触れさせたくない。

 そう言えば、絵美に、いじわるとか、魔力が落ちているとか言われても仕方が無い状態だったな。
 わたしの性魔力を回復させてくれた冬香に感謝しなくてはならないな。

 うーん、なにか大事なことを忘れている気がする。 冬香は受伝台の助言を見て青ざめていたな。
 すぐに内容を確認しなくては!』

真々美が目覚めると、となりに冬香が眠っていた。

司会(中路真々美)
「ありがとう。冬香。」

真々美は寝ている冬香にキスをした。

医師(白石冬香)の心の声
『まぶしくて熱い。 ああ。 この光は、』

医師(白石冬香)
「真々美、回復したのね。」

司会(中路真々美)
「ああ、冬香のおかげだ。 ありがとう。」

 まぶしくて、神々しくて、力強くて、とても素敵な自信あふれる真々美の笑顔を見て、冬香は満足した。

司会(中路真々美)
「冬香、受伝台の助言を読んで、青ざめていたな。
 もう一度読むから見せてくれ。」

医師(白石冬香)
「どうぞ、真々美」

 真々美は内容を読んで、青ざめた。
 かなりやばい。
 カセイダード王国に着くまでの猶予があると考えていた過去の自分に、コップの水を3回かけて、「目を覚ませ。」と文句を言いたくなった。

司会(中路真々美)
「オルアは、どこだ。 いや、どの段階だ。」


> あなたが文句を言ったアリムさんという男の子のクラスター候補について、受けた助言は、次の通りです。

> 紅姫、黄花、青紫の3名がそろえば、稀有なクラスターを得ることができるであろう。
> しかし、宝石が磨き削り上げられる前は、ただの石ころで見向きもされない。
> 紅姫が見つけ、黄花が青紫を守ることで、青紫が磨き続けることができるだろう。
> 青紫は磨き上げた宝石に満足するが、それをひとに取られるくらいなら燃やすだろう。
> 紅姫と黄花の協力がなければ手に入らなかったことを理解して、燃やす前に紅姫と黄花に助けを求めるが、紅姫と黄花は、青紫の幸せを願って断るだろう。
> 青紫は宝石を燃やすことを一時は思いとどまるが、宝石を砕いてしまう。
>
> あなたなら解決できます。 最後まで、あきらめないでください。

引用元: 第一章 015 白沢絵美様は、お見通し


【後書き】
 真々美と冬香は、どの部分に青ざめたのでしょうか?
 行間を読むより難しいかもしれません。
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