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20お祭り②
しおりを挟む屋台を見回っていた私達はリンゴ飴やたこ焼き等定番な物を買った。
『そう言えば知り合いがお店出しているって言ってなかった?』
「あぁ、もう少しで着きますよ。…ほらあそこで手を振っている男性達がいるでしょ?」
え…??
もしかして、あの怖そうな人達が慎也君の知り合いなの??
戸惑いながら後を着いて行くと怖そうな男性達が急に慎也君に頭を下げた。
「ちわっすっ!!」
「ちわっすっ!!」
「よう、今日も頑張ってんな。売れてるか?」
あの怖そうな人に普通に話しかける慎也君に私は唖然とした。
なんだろう、どう見ても上下関係が慎也君の方が上に見える。
「頭…今日は結構な売り上げです」
「ここら辺じゃ俺達に勝てる奴はいねぇよな」
「そうか、じゃあ焼きそば一つ……後な、俺の事は頭じゃなくて慎也君って呼べって言ってんだろ?結奈が怖がんだろうが」
「結奈さん…もしや姐さんですか!?」
姐さん!?
もしかして、慎也君ってやが着く人はの!?
戸惑っていると慎也君が男性の頭を叩いた。
「姐さんとか呼ぶんじゃねぇ、俺の愛しの奥さんだ。結奈さん焼きそば2パックで良いですか?」
『え、えっと…うん。あの慎也君って…そのもしかして…』
私は我慢が出来ずに聞こうとするとケロッとした顔で話す。
「ん?俺は元ヤンチャをしてんたんですよ。暴走族って奴です。俺もこいつらも今は一般人ですよ」
『ぼ、暴走族…。それであんなに口調が』
「あぁ、名残が出るんですよね。でも結奈さんの事大事に大事にしてるのは変わりないです」
『えっと、うん…。と、とりあえず焼きそば代払うね』
私が言うと慎也君は先にお金を払っていた。
相手の男性は「頭から貰えないっす」と何度も言っていたが、慎也君が圧を掛けて黙らせていた。
「じゃあ行きますか、お前らまたな」
「はいっす」
「はいっす」
慎也君の言葉に男性達は綺麗なお辞儀をしていた。
目立つのでやめて欲しい。
私は急いで慎也君を引っ張ってその場を離れた。
そして、祭りを楽しんだ後帰ろうとした時に肩に誰かとぶつかる。
フラついた身体を支えてくれた慎也君にお礼を言ってぶつかった人に謝罪をしようとしたが、私は固まってしまった。
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