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ハルシネイション・ヘヴン
羽黒光枝、羽黒光花子、羽黒勇多
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羽黒家に着くと、疲れた表情の光枝が出迎えた。
皇介を見て笑顔を作る。
「いらっしゃい、皆さん」
「久しぶりです、おばさん」
無理も無いが顔色が良くないな、と皇介は思った。
10月に2人目を出産予定の光花子が、オレンジジュースを渡しつつ言った。
「本当、うーくんも皇介くんもごめんね。9月にバンドなのに」
「こっちは何とかなるんで、心配なさらずに」
広空が答えると、光花子は続けた。
「そうそう、紘子ちゃんからさっき電話来たの。『望から連絡ありませんか?』って」
その言葉で、光枝はムっとした。
「はっきり言って、あの子ちょっと迷惑なのよ。毎日電話来るからさ」
「母さん、まあまあ」
光花子がなだめると、皇介は質問した。
「何かすみません。望が帰って来た時の話、聞いていいですか?」
光枝はエアコンを調整しつつ、答えた。
「天番や警察にも話した通りなんだけど、いつもと何も変わらなかったの。落ち込んでたりも勿論無くて。
飲み会終わって帰って来たのは、夜の12時過ぎかな?
朝に顔を合わせた時も、やっぱり変わったとこは無かったの」
穂香は頷きつつ聞いていた。光枝は続けた。
「次の日は昼の1時過ぎに東京に戻るって言ってて、それまで家でうちの光咲と遊んだり、ゆっくりしてたよ」
「お客さんとかは?」
穂香が問う。
「望の? いいえ、あの日は誰も」
「そうですか。東京に戻りつつ、どこかに寄るとかは?」
「何も。でも、寄るとしたら真姫ちゃんを乗せる為に、真姫ちゃんの大叔母さんちとか?」
羽黒家から東京へ行くには、まずコンビニ前を通るメインストリートを使い、ふもとに行き少し南に走り、赤東ラインへ行くのが最短ルートである。
ルート上には、真姫の大叔母宅があるので拾うのは簡単だ。
皇介は言った。
「昨日トミ婆ちゃんに聞いた話では、家を出たのは2時前なんだよね。ココから車で3分ぐらいっしょ?
1時過ぎに出た望が真姫拾うのに、1時間近くかかる訳ないから…、違うかな」
だが、大叔母宅に居た真姫に電話をかけたのは望だ。『じゃあ、寄るから』と真姫は返事して歩いて出た。
真姫を望は何処に呼び出したのか?
広空も口を開いた。
「望は…、真姫に用事があるみたいな事を言ってたりは?」
「さあ…? あ、でも家を出る時に時間気にしてたかも」
光枝の言葉に光花子も頷いた。
「そうだね。自分の腕時計と、ここの柱時計見比べて『この時計、5分遅れてる』って言ってた」
仕事やプライベートでも、人と会う時は時間を守る望だ。あの時は締め切りを伴う仕事は無かったので、実家を出るのは何時でもいい。
やはり、何か用事があったのか。
考える3人へ、光枝は意外な事を口にした。
「このタイミングで聞くのあれだけど…、皇介くん、紘子ちゃんと会った事ある? あの子どう思う?」
「え? 普通のパンピ? 美容師で接客業だからか、明るいってか元気いいってか…」
皇介は答えた。
光枝達も何度か会っている筈だが、なぜ。光花子は少し眉をひそめた。
「うーん、何かね。私とはちょっとタイプが合わないんだよね。言うのもなんだけど、初めて会った時も刺青隠さずにやって来るし」
紘子の勤める美容室は、ボディピアスやタトゥーを扱うスタジオも経営している。
肩から二の腕にかけてファッションタトゥーが入っているのは、皇介も広空も知ってはいたが、隠さず家族と会うとは…。
温和でおおらかな光花子が苦手意識を抱くなんて、実は相当なキャラなのだろう。
光花子は続けた。
「『いつか自分のお店を持ちたい』って言ってるけど、望を踏み台にしてる様にしか見えなくて…。
お店のホームページにあった紘子ちゃんの紹介欄は『有名ゲームクリエイターの専属を務めてます』ってあって…、絶対望の事だよね」
「マジすか? 店のホームページに?」
皇介と広空は驚いた。光花子は残念そうに笑った。
「そうなの。今年の初めに会った時その事聞いたら『名前出してないから大丈夫』って軽く済まされるし、望も『店の役に立ってるならイイでしょう』って。
会社は知ってるのかな?」
「…後で会社に確認します」
「ただいまー」
男の声で、話は一時中断した。光花子の夫で望の義兄の勇多が帰宅した。
「ああ! 誰かと思ったら。久しぶり、コウくんにうーくん。こちらの方は?」
「同僚の赤峰です。初めまして」
「初めまして、望の義兄の勇多です」
勇多は被っていたキャップを取り、会釈した。
そのキャップが黒と黄緑の『群馬ファルコンズ』だったのを、広空は見逃さなかった。
皇介がにこやかに尋ねる。
「大変すね、この時間まで仕事ですか?」
勇多はガーデン近くの鍼灸院で鍼灸師として働いている。土曜は午前中で診療は終わるはず。
「院長の知り合いがこっち来たんで、ご馳走になってさ。…どうなの? 東京の方は」
「まだ行方不明の事は秘密にしてんすけど、8月になったらヤバいかもしれません」
皇介が答えると、勇多は心配そうな表情をした。
「本当に、天番も警察もちゃんと調べてるんかな?」
その時、広空の携帯が鳴った。相手は未琴。広空は玄関から外に出ると、電話に出た。
「もしもし」
『久しぶり。メール見たよ。聞きたい事って何?電話じゃダメ?』
人々の喧騒と、遠くでBGM。どこかの店内だろうか。
「ダメだ。いま曇天に居て、監視ついてる」
『兄貴と一緒なんでしょ?それなのに監視?』
斜面に降り注ぐ西日に、広空は目を細めた。
「そう。電話で話すなら、降りてからだな。ミコいま仕事か?」
『ああ、それだけど、明日休みになったからそっち行くよ』
「いいのか?」
『うん。ノゾさんと真姫さん探してるんでしょ?あたしも話したい事あるの』
「判った。じゃあ明日」
広空が電話を終え、家に入った時だ。勇多の声がした。
「テルに…、おかしなとこは無かった?」
「おかしなとこ? どういう事すか?」
皇介が尋ねる。戻った広空に構わず、勇多は続けた。
「あいつ2年前に病気したじゃん? 急性膵炎。丁度あの時、嫁さんはお産したばかりで、金に困ってた時があってさ。
そんで入院費用や治療費、親戚から借りて集めて何とか払って、後は地道に働いて返すって話だったんだ。
でもテル、何処で工面したんだか、たった3ヶ月で金を全額返してさ。皆、怪しんだんだ」
「へえ、あの時そんな事が?」
「あくまで噂だけど…、何かやったんじゃねえかって。でさ、今回の行方不明の件で警察来たじゃん? めっちゃテンパってたらしい。1回目は居留守使って、2回目は仮病使って…。
行方不明の件についてでは無く、2年前の『金の出所』が知られるかもって、ビビってるんじゃ?って、皆疑ってる」
ハンドルを握る皇介に、穂香が尋ねる。
「勇多さん、紺野さんと仲悪いの?」
「まあ、何つーか。勇多さんの妹、テルさんの元カノなんだわ」
「あら! 妹が元カノ?」
「そう。喧嘩中に今の嫁さんと付き合って、その後仲直りして。だから今の嫁さんと別れて元サヤなろうとしたら、嫁さんが妊娠してる事が判って。
だから元サヤ無しになった。嫌いなのは仕方ないわな」
「えー、『冷却期間』に他の子と付き合うのはルール違反じゃん! …ちなみに今、その妹さんは?」
「独身っすよ。実家でフリーターしてるかな?」
未琴の同級生でもある彼女は、当時物凄く荒れて半年ほど引きこもりニートになった。
仲間内でも元カノの事は、未だにあまり触れないようにしている話題の1つである。
曇天を抜けると、車の外を見た穂香が呟く。
「白いね。婆ちゃんのじゃ無さそう」
「ですよね。婆ちゃん黒いし」
広空の言葉に、皇介が尋ねる。
「ねえ、それ何の話?」
穂香が答える。
「監視の式獣。色を見てた」
「色?」
広空が説明する。
「式獣のオーラあるじゃん。式獣って、所有者と同じ色してんだ。
だから、例の個人的に監視してきてる式獣は、てっきり真姫の大叔母さんのかと思ってたんだけど、あの人は完全に『黒系』だったから、白の式獣使わないんだよね。
だから他の人が使ってるヤツだ」
言われても、皇介はサッパリだった。オーラなんて見えないし。でも質問した。
「…じゃあ、誰の?」
「うーん、色だけで言ったら、初日に会った車見つけてくれた…雪島さん? あの人と同じだけど。多分違うな。
標的と自分が会話してんの、自分の式獣で更に見る必要無えし」
「そうそう。目の前にして、更に気になる事あるなら『網張』使えばいいもの」
穂香が賛同する。広空が窓の外を睨む。
「俺達がどんな話を聞き回ってるのか、知りたくて飛ばしてるのか、口裏合わせしたくて飛ばしてんのか…。気になるな」
皇介を見て笑顔を作る。
「いらっしゃい、皆さん」
「久しぶりです、おばさん」
無理も無いが顔色が良くないな、と皇介は思った。
10月に2人目を出産予定の光花子が、オレンジジュースを渡しつつ言った。
「本当、うーくんも皇介くんもごめんね。9月にバンドなのに」
「こっちは何とかなるんで、心配なさらずに」
広空が答えると、光花子は続けた。
「そうそう、紘子ちゃんからさっき電話来たの。『望から連絡ありませんか?』って」
その言葉で、光枝はムっとした。
「はっきり言って、あの子ちょっと迷惑なのよ。毎日電話来るからさ」
「母さん、まあまあ」
光花子がなだめると、皇介は質問した。
「何かすみません。望が帰って来た時の話、聞いていいですか?」
光枝はエアコンを調整しつつ、答えた。
「天番や警察にも話した通りなんだけど、いつもと何も変わらなかったの。落ち込んでたりも勿論無くて。
飲み会終わって帰って来たのは、夜の12時過ぎかな?
朝に顔を合わせた時も、やっぱり変わったとこは無かったの」
穂香は頷きつつ聞いていた。光枝は続けた。
「次の日は昼の1時過ぎに東京に戻るって言ってて、それまで家でうちの光咲と遊んだり、ゆっくりしてたよ」
「お客さんとかは?」
穂香が問う。
「望の? いいえ、あの日は誰も」
「そうですか。東京に戻りつつ、どこかに寄るとかは?」
「何も。でも、寄るとしたら真姫ちゃんを乗せる為に、真姫ちゃんの大叔母さんちとか?」
羽黒家から東京へ行くには、まずコンビニ前を通るメインストリートを使い、ふもとに行き少し南に走り、赤東ラインへ行くのが最短ルートである。
ルート上には、真姫の大叔母宅があるので拾うのは簡単だ。
皇介は言った。
「昨日トミ婆ちゃんに聞いた話では、家を出たのは2時前なんだよね。ココから車で3分ぐらいっしょ?
1時過ぎに出た望が真姫拾うのに、1時間近くかかる訳ないから…、違うかな」
だが、大叔母宅に居た真姫に電話をかけたのは望だ。『じゃあ、寄るから』と真姫は返事して歩いて出た。
真姫を望は何処に呼び出したのか?
広空も口を開いた。
「望は…、真姫に用事があるみたいな事を言ってたりは?」
「さあ…? あ、でも家を出る時に時間気にしてたかも」
光枝の言葉に光花子も頷いた。
「そうだね。自分の腕時計と、ここの柱時計見比べて『この時計、5分遅れてる』って言ってた」
仕事やプライベートでも、人と会う時は時間を守る望だ。あの時は締め切りを伴う仕事は無かったので、実家を出るのは何時でもいい。
やはり、何か用事があったのか。
考える3人へ、光枝は意外な事を口にした。
「このタイミングで聞くのあれだけど…、皇介くん、紘子ちゃんと会った事ある? あの子どう思う?」
「え? 普通のパンピ? 美容師で接客業だからか、明るいってか元気いいってか…」
皇介は答えた。
光枝達も何度か会っている筈だが、なぜ。光花子は少し眉をひそめた。
「うーん、何かね。私とはちょっとタイプが合わないんだよね。言うのもなんだけど、初めて会った時も刺青隠さずにやって来るし」
紘子の勤める美容室は、ボディピアスやタトゥーを扱うスタジオも経営している。
肩から二の腕にかけてファッションタトゥーが入っているのは、皇介も広空も知ってはいたが、隠さず家族と会うとは…。
温和でおおらかな光花子が苦手意識を抱くなんて、実は相当なキャラなのだろう。
光花子は続けた。
「『いつか自分のお店を持ちたい』って言ってるけど、望を踏み台にしてる様にしか見えなくて…。
お店のホームページにあった紘子ちゃんの紹介欄は『有名ゲームクリエイターの専属を務めてます』ってあって…、絶対望の事だよね」
「マジすか? 店のホームページに?」
皇介と広空は驚いた。光花子は残念そうに笑った。
「そうなの。今年の初めに会った時その事聞いたら『名前出してないから大丈夫』って軽く済まされるし、望も『店の役に立ってるならイイでしょう』って。
会社は知ってるのかな?」
「…後で会社に確認します」
「ただいまー」
男の声で、話は一時中断した。光花子の夫で望の義兄の勇多が帰宅した。
「ああ! 誰かと思ったら。久しぶり、コウくんにうーくん。こちらの方は?」
「同僚の赤峰です。初めまして」
「初めまして、望の義兄の勇多です」
勇多は被っていたキャップを取り、会釈した。
そのキャップが黒と黄緑の『群馬ファルコンズ』だったのを、広空は見逃さなかった。
皇介がにこやかに尋ねる。
「大変すね、この時間まで仕事ですか?」
勇多はガーデン近くの鍼灸院で鍼灸師として働いている。土曜は午前中で診療は終わるはず。
「院長の知り合いがこっち来たんで、ご馳走になってさ。…どうなの? 東京の方は」
「まだ行方不明の事は秘密にしてんすけど、8月になったらヤバいかもしれません」
皇介が答えると、勇多は心配そうな表情をした。
「本当に、天番も警察もちゃんと調べてるんかな?」
その時、広空の携帯が鳴った。相手は未琴。広空は玄関から外に出ると、電話に出た。
「もしもし」
『久しぶり。メール見たよ。聞きたい事って何?電話じゃダメ?』
人々の喧騒と、遠くでBGM。どこかの店内だろうか。
「ダメだ。いま曇天に居て、監視ついてる」
『兄貴と一緒なんでしょ?それなのに監視?』
斜面に降り注ぐ西日に、広空は目を細めた。
「そう。電話で話すなら、降りてからだな。ミコいま仕事か?」
『ああ、それだけど、明日休みになったからそっち行くよ』
「いいのか?」
『うん。ノゾさんと真姫さん探してるんでしょ?あたしも話したい事あるの』
「判った。じゃあ明日」
広空が電話を終え、家に入った時だ。勇多の声がした。
「テルに…、おかしなとこは無かった?」
「おかしなとこ? どういう事すか?」
皇介が尋ねる。戻った広空に構わず、勇多は続けた。
「あいつ2年前に病気したじゃん? 急性膵炎。丁度あの時、嫁さんはお産したばかりで、金に困ってた時があってさ。
そんで入院費用や治療費、親戚から借りて集めて何とか払って、後は地道に働いて返すって話だったんだ。
でもテル、何処で工面したんだか、たった3ヶ月で金を全額返してさ。皆、怪しんだんだ」
「へえ、あの時そんな事が?」
「あくまで噂だけど…、何かやったんじゃねえかって。でさ、今回の行方不明の件で警察来たじゃん? めっちゃテンパってたらしい。1回目は居留守使って、2回目は仮病使って…。
行方不明の件についてでは無く、2年前の『金の出所』が知られるかもって、ビビってるんじゃ?って、皆疑ってる」
ハンドルを握る皇介に、穂香が尋ねる。
「勇多さん、紺野さんと仲悪いの?」
「まあ、何つーか。勇多さんの妹、テルさんの元カノなんだわ」
「あら! 妹が元カノ?」
「そう。喧嘩中に今の嫁さんと付き合って、その後仲直りして。だから今の嫁さんと別れて元サヤなろうとしたら、嫁さんが妊娠してる事が判って。
だから元サヤ無しになった。嫌いなのは仕方ないわな」
「えー、『冷却期間』に他の子と付き合うのはルール違反じゃん! …ちなみに今、その妹さんは?」
「独身っすよ。実家でフリーターしてるかな?」
未琴の同級生でもある彼女は、当時物凄く荒れて半年ほど引きこもりニートになった。
仲間内でも元カノの事は、未だにあまり触れないようにしている話題の1つである。
曇天を抜けると、車の外を見た穂香が呟く。
「白いね。婆ちゃんのじゃ無さそう」
「ですよね。婆ちゃん黒いし」
広空の言葉に、皇介が尋ねる。
「ねえ、それ何の話?」
穂香が答える。
「監視の式獣。色を見てた」
「色?」
広空が説明する。
「式獣のオーラあるじゃん。式獣って、所有者と同じ色してんだ。
だから、例の個人的に監視してきてる式獣は、てっきり真姫の大叔母さんのかと思ってたんだけど、あの人は完全に『黒系』だったから、白の式獣使わないんだよね。
だから他の人が使ってるヤツだ」
言われても、皇介はサッパリだった。オーラなんて見えないし。でも質問した。
「…じゃあ、誰の?」
「うーん、色だけで言ったら、初日に会った車見つけてくれた…雪島さん? あの人と同じだけど。多分違うな。
標的と自分が会話してんの、自分の式獣で更に見る必要無えし」
「そうそう。目の前にして、更に気になる事あるなら『網張』使えばいいもの」
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