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第五章
番外編 倒錯したファッションモデルのお仕事をするたっくん
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俺が倒錯したファッションモデルの仕事を始めて3か月程が経った。
デビューした号から自分で言うのもなんだがかなりの反響があり、あっという間に人気者になった。
初めは若干怖かったり複雑だったが、知らない世界を知れたり、俺とほぼ同じような子達と知り合えたのは嬉しかったのですぐに馴染んだ。
すぐに他のアングラ系サイトでも特集が組まれたりして、かなり安定した副収入が入るようになり生活も大いに助かった。
そんな訳で今日も俺は某アングラファッション誌の撮影のためちょっと分かりにくい場所にあるスタジオに来ていた。
「はーいたっくん、今日も可愛いね。じゃあまずはこれ着てね~」
「はーい。あー、アイドルみたいな奴ですねー」
俺は最近流行りの男性アイドル的な衣装を着込み撮影に挑んだ。
倒錯したカメラマンさんの指示を受け色々なポーズをとったりウインクしたりした。
「良いよ良いよー。じゃあ次はこれ着てねー」
「あー、少女漫画のギムナジウムみたいなお耽美系ですねー。いいですね」
「うん、で、君とほぼ同じような子とお揃いの服で撮影してもらうから」
「はーい」
「あーたっくん先月ぶり。よろしくね」
「うん、よろしく」
彼もまた俺と同い年くらいのふわふわした栗毛色の髪のかわいい子で、全部では無いが一部義肢に片目義眼の子だった。
まあ何があったのかは聞けないが、おそらく俺同様相当な事があったのだろう。
でも、とても前向きで明るい良い子だった。
「はーいお揃いで可愛いね。じゃあ撮るよー」
「はい、じゃあ次は手つないで向き合ってねー」
「はい、お疲れ様。すごく良かったよー」
「うん、お疲れ様たっくん」
「君もお疲れー」
「うん、じゃあ次はね。倒錯した読者さんから手足無いたっくんも見たいってリクエストが多数あったので着替えて外してもらえるかな」
「ほ、ほんとに倒錯してますね。良いですけど自分じゃ外せませんが」
「あー、うち倒錯したドクターが常駐してるからすぐ麻酔かけて外してもらえるよ」
「ま、まじで倒錯してますねこの業界。じゃあまあ行って来ます」
そうして本当に倒錯したいかにもな銀髪眼鏡のドクターに手足をすぐに外して貰い、着替えさせてもらい車椅子でスタジオに戻って来た。
「う、うわー。ちょっとえっちな奴ですねこれ」
「うん、良いでしょ。まあでも下品なえっちじゃ無いから」
「ええまあ。この程度なら許容範囲です」
「うん、じゃあ君同様手足全部ない子と組んで撮らせてもらうからね。はい、あの子連れてきてー」
「はーい。あ、たっくんですよね。よろしくー」
彼は俺より少し年下っぽい、長めの黒髪に浅黒い肌の、まあたぶん海外の子だろうなーという感じの子だった。
生まれつきか否かは分からないが、海外の子だからまあ要するにそんな事情なのだろう。
国籍は違うが、年下で長い黒髪という事で、少しだけあの子を思い出してしまった。
「…あ、うん。よろしくね」
「あーそんなしんどい顔しないで良いよー。僕今超幸せだから」
「うん、そっか。なら良かった」
そして再び、同様にちょっとえっちな服を着た彼と合同で撮影は始まった。
「うんうん、二人とも可愛いよー」
「あー、じゃあキスしなくていいから顔近づけてー」
「はいはい、良いよ良いよー」
「はい終わり。二人ともお疲れ様ー」
「じゃあまたドクターに手足戻してもらうからね。ありがとねたっくん」
「はーい、お疲れ様でした」
また倒錯ドクターにすぐ処置をしてもらい、俺はスタジオに戻った。
「あーたっくん。この後暇だったらファミレスで打ち上げしない?」
一緒に撮影したモデルの子達に声をかけられた。
「うん、今日オフだし良いよ」
「うん、じゃあ君入れて3人くらい一緒だから。行こ行こ」
そうして、手足無い子はお世話してくれている人と共に、そういうお客さんに慣れている系のファミレスに行った。
「じゃ、かんぱーい!」
「かんぱーい!」
手足無い子はお世話の人が乾杯してくれた。
「やー、たっくん初回からかなりの物だったけど、すっかり売れっ子だよねー」
「うん、ありがとー」
「その手足、お人形みたいで本当に可愛いもんね」
「ありがとね。君はお世話の人の意向で手足付いてなくて大変だよね」
「んー。でもご主人が全部やってくれるし、ご主人すごく優しいし僕全然幸せだから良いよ」
「そっか、それなら良かったよ。ご主人と仲良しで良いね」
「うん、ご主人僕を買ってくれて超可愛がってくれたし、僕ご主人大好き!」
「ふふふ。よしよし」
彼とご主人はとても幸せそうだった。
幸せと言うのは人それぞれなのだなあと、彼を見て改めて思った。
もう一人同行している子は、俺達より少し年上そうな綺麗な顔立ちの少年で、火事か薬剤かは分からないが、体の半身近くがひどく焼けただれていた。髪はきちんと生えそろっていた。
「…君も君で大変だよね」
「うん、まあこうなってからしばらくは毎日痛くて熱かったけどね。もう今は殆ど痛みも無いよ」
「この国、結構凄いお医者さんとかいるけど完全に消してもらう訳にはいかないの?」
「うん、僕も最初悩んだんだけどね。僕こう見えて結構中二病な所があるから、まあかっこいいし良いかと思って、もうこのままにしてる。この体のお陰で職得られた訳だしね」
「良かった。君がそう思えてるなら、それで良いんだと思う」
「うん、僕は今の体満足してるよ」
彼らと出会って交流することで、各々事情や体に問題はあれど、それぞれ納得して受け入れる事が出来るのだなあと視野が広まった。
やっぱり今はこの倒錯した仕事を受けて良かったと思う。
デビューした号から自分で言うのもなんだがかなりの反響があり、あっという間に人気者になった。
初めは若干怖かったり複雑だったが、知らない世界を知れたり、俺とほぼ同じような子達と知り合えたのは嬉しかったのですぐに馴染んだ。
すぐに他のアングラ系サイトでも特集が組まれたりして、かなり安定した副収入が入るようになり生活も大いに助かった。
そんな訳で今日も俺は某アングラファッション誌の撮影のためちょっと分かりにくい場所にあるスタジオに来ていた。
「はーいたっくん、今日も可愛いね。じゃあまずはこれ着てね~」
「はーい。あー、アイドルみたいな奴ですねー」
俺は最近流行りの男性アイドル的な衣装を着込み撮影に挑んだ。
倒錯したカメラマンさんの指示を受け色々なポーズをとったりウインクしたりした。
「良いよ良いよー。じゃあ次はこれ着てねー」
「あー、少女漫画のギムナジウムみたいなお耽美系ですねー。いいですね」
「うん、で、君とほぼ同じような子とお揃いの服で撮影してもらうから」
「はーい」
「あーたっくん先月ぶり。よろしくね」
「うん、よろしく」
彼もまた俺と同い年くらいのふわふわした栗毛色の髪のかわいい子で、全部では無いが一部義肢に片目義眼の子だった。
まあ何があったのかは聞けないが、おそらく俺同様相当な事があったのだろう。
でも、とても前向きで明るい良い子だった。
「はーいお揃いで可愛いね。じゃあ撮るよー」
「はい、じゃあ次は手つないで向き合ってねー」
「はい、お疲れ様。すごく良かったよー」
「うん、お疲れ様たっくん」
「君もお疲れー」
「うん、じゃあ次はね。倒錯した読者さんから手足無いたっくんも見たいってリクエストが多数あったので着替えて外してもらえるかな」
「ほ、ほんとに倒錯してますね。良いですけど自分じゃ外せませんが」
「あー、うち倒錯したドクターが常駐してるからすぐ麻酔かけて外してもらえるよ」
「ま、まじで倒錯してますねこの業界。じゃあまあ行って来ます」
そうして本当に倒錯したいかにもな銀髪眼鏡のドクターに手足をすぐに外して貰い、着替えさせてもらい車椅子でスタジオに戻って来た。
「う、うわー。ちょっとえっちな奴ですねこれ」
「うん、良いでしょ。まあでも下品なえっちじゃ無いから」
「ええまあ。この程度なら許容範囲です」
「うん、じゃあ君同様手足全部ない子と組んで撮らせてもらうからね。はい、あの子連れてきてー」
「はーい。あ、たっくんですよね。よろしくー」
彼は俺より少し年下っぽい、長めの黒髪に浅黒い肌の、まあたぶん海外の子だろうなーという感じの子だった。
生まれつきか否かは分からないが、海外の子だからまあ要するにそんな事情なのだろう。
国籍は違うが、年下で長い黒髪という事で、少しだけあの子を思い出してしまった。
「…あ、うん。よろしくね」
「あーそんなしんどい顔しないで良いよー。僕今超幸せだから」
「うん、そっか。なら良かった」
そして再び、同様にちょっとえっちな服を着た彼と合同で撮影は始まった。
「うんうん、二人とも可愛いよー」
「あー、じゃあキスしなくていいから顔近づけてー」
「はいはい、良いよ良いよー」
「はい終わり。二人ともお疲れ様ー」
「じゃあまたドクターに手足戻してもらうからね。ありがとねたっくん」
「はーい、お疲れ様でした」
また倒錯ドクターにすぐ処置をしてもらい、俺はスタジオに戻った。
「あーたっくん。この後暇だったらファミレスで打ち上げしない?」
一緒に撮影したモデルの子達に声をかけられた。
「うん、今日オフだし良いよ」
「うん、じゃあ君入れて3人くらい一緒だから。行こ行こ」
そうして、手足無い子はお世話してくれている人と共に、そういうお客さんに慣れている系のファミレスに行った。
「じゃ、かんぱーい!」
「かんぱーい!」
手足無い子はお世話の人が乾杯してくれた。
「やー、たっくん初回からかなりの物だったけど、すっかり売れっ子だよねー」
「うん、ありがとー」
「その手足、お人形みたいで本当に可愛いもんね」
「ありがとね。君はお世話の人の意向で手足付いてなくて大変だよね」
「んー。でもご主人が全部やってくれるし、ご主人すごく優しいし僕全然幸せだから良いよ」
「そっか、それなら良かったよ。ご主人と仲良しで良いね」
「うん、ご主人僕を買ってくれて超可愛がってくれたし、僕ご主人大好き!」
「ふふふ。よしよし」
彼とご主人はとても幸せそうだった。
幸せと言うのは人それぞれなのだなあと、彼を見て改めて思った。
もう一人同行している子は、俺達より少し年上そうな綺麗な顔立ちの少年で、火事か薬剤かは分からないが、体の半身近くがひどく焼けただれていた。髪はきちんと生えそろっていた。
「…君も君で大変だよね」
「うん、まあこうなってからしばらくは毎日痛くて熱かったけどね。もう今は殆ど痛みも無いよ」
「この国、結構凄いお医者さんとかいるけど完全に消してもらう訳にはいかないの?」
「うん、僕も最初悩んだんだけどね。僕こう見えて結構中二病な所があるから、まあかっこいいし良いかと思って、もうこのままにしてる。この体のお陰で職得られた訳だしね」
「良かった。君がそう思えてるなら、それで良いんだと思う」
「うん、僕は今の体満足してるよ」
彼らと出会って交流することで、各々事情や体に問題はあれど、それぞれ納得して受け入れる事が出来るのだなあと視野が広まった。
やっぱり今はこの倒錯した仕事を受けて良かったと思う。
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