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Blood Blade Grim Reaper
6-2 忠告
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「それで、要件はなんだ?」
ソファに座った唯牙が尋ねる。その横には凛々奈とみいなが並んで座っている。
「実は最近機関、終人機関からの刺客が現れたんです」
対面のソファに座るアキが真面目な顔で言う。その隣にはフラムが足をぱたぱたと動かして座っている。
「なに? それで私達にそいつの相手でもしてもらおうっての?」
腕を組んで凛々奈は不機嫌そうに言った。
「いえ~ その件は私とフラムで問題なく対処出来る筈だったので、先にその刺客のアジトへカチコミに行ったんですけど・・・・」
「なによ・・・ あんたら結構物騒ね・・・」
「こっちも命が掛かってますから、本題はこの先なんですよ~」
「なんだ?」
唯牙が割り込む。
「そこにあったのは首を切られた男の死体だけだったんです」
「ひぃえ」
みいなが怖がって横の凛々奈に抱きつく。
「ごめんね~みーちゃん、お話終わるまでお部屋いってる~?」
凛々奈がみいなの頭を撫でて抱きしめる。
「うう~ 大丈夫です・・・」
「ちょっと! みーちゃんが怖がるような事は言わないでよね!」
語気を強めてアキに言う。
「あ、はい~! ごめんなさい、みいなちゃん!」
「それなら厄介事は片付いて問題ないだろう」
脱線する話にまたもや唯牙が割り込んだ。
「それが・・・ 以前お話した死神の話を覚えてますか?」
フラム達と初めてあった日に聞いた話。フラムとアキのいた施設を壊滅させたという謎の存在。
「なんだっけ? 奴らの事を始末してくれてる奴でしょ? ならほっとけばいいじゃん、私達もあいつら見つかったら始末したい訳だし」
「それならいいんですけどね~・・・・ あの後私も調べてみたんですけど、 その死神は機関に関係した人間全てがターゲットみたいです」
「どゆこと?」
「機関が依頼した傭兵、スパイ、運び屋 そして機関で活動していると言われるフラムと同じもう一人のExSeedの少女、関わった人達は問答無用で狙われている様です」
「奴らの関係者なら見境無しって事ね」
「はい ExSeedの少女は激しい戦闘の末にその襲撃者を退けたそうですが・・・ 他の人達はみんな・・・・」
「だからこいつらも狙われる可能性があるということだな」
唯牙は横の凛々奈とみいなを見た。
「そうです~ なので一応忠告だけでもと」
「感謝しなさいよね!!」
黙っていたフラムが急に喋りだした。
「みいなの事は心配だったからだけど! アンタにもオマケでちゅーこくしてやったんだから!」
凛々奈を指差すフラム。
ガシィ
また胸倉を掴む凛々奈。
「り・り・な・さんだろコラぁ~」
「うわぁ~! アキ~!」
また二人がバタバタとやっていると。
「状況は分かった、忠告感謝しよう」
「いいえ~ 貴方達には借りがありますし~」
大人二人は纏めに入っていた。
「あそうだ! みいな! 私達この町に住むことになったから!」
いつの間にか開放されていたフラムがみいなに近づき手を握る。
「本当ですか!?」
「あのさ! だからまた遊びに来てもいいかな・・・」
「もちろんです! 何時でも来てください!」
「やったぁ!」
二人は手を取り合ってぴょんぴょんと飛び跳ねている。
(あんな力があっても中身は年相応の女の子か・・・)
凛々奈はフラムを見ながらそんな事を思っていた。
「ねえねえみいな ちょっとだけお出掛けしない?」
「お出掛けですか?」
「うん! 来るときに美味しそうなハンバーガー屋さんがあったの!」
「あ、あの新しく出来たところですね! まだ行ったことないので行ってみたいです!」
二人はとても盛り上がっているが。
「もお~ フラム~ だから今は危険だからって話をしに来たんでしょう~! 無闇に出歩いたら駄目よ~」
アキがフラムに言い聞かせる。
「うう~ でも~」
フラムは残念そうに涙目になった。
「はあ~ センセ、私が装備持って付いてってあげればいいよね?」
珍しく静かにしていた凛々奈が面倒くさそうに口を開いた。
「ああ、流石にお前とフラムが2人でいれば誰も手がだせんだろ」
「ほんと? いいの!?」
涙目だったフラムはまた明るい表情を取り戻す。
「あんたじゃなくてみーちゃんの為だからね!」
「えへへ うん! ありがとりりな!」
初めてフラムは凛々奈に笑いかけた。
「行くのはいいが気を付けろよ」
唯牙は話は済んだとソファから立ち上がり自分のデスクへ向かう。その途中トントンと背中を叩かれて振り返ると凛々奈が顔を近づけ耳打ちしてきた。
「お金貸してください」
やれやれといった顔の唯牙に3人分のハンバーガー代程の金額をこっそり借りて凛々奈はちびっ子二人を連れて出発する。
「私はここでまってるからね~」
アキと唯牙はそれを見送った。
ソファに座った唯牙が尋ねる。その横には凛々奈とみいなが並んで座っている。
「実は最近機関、終人機関からの刺客が現れたんです」
対面のソファに座るアキが真面目な顔で言う。その隣にはフラムが足をぱたぱたと動かして座っている。
「なに? それで私達にそいつの相手でもしてもらおうっての?」
腕を組んで凛々奈は不機嫌そうに言った。
「いえ~ その件は私とフラムで問題なく対処出来る筈だったので、先にその刺客のアジトへカチコミに行ったんですけど・・・・」
「なによ・・・ あんたら結構物騒ね・・・」
「こっちも命が掛かってますから、本題はこの先なんですよ~」
「なんだ?」
唯牙が割り込む。
「そこにあったのは首を切られた男の死体だけだったんです」
「ひぃえ」
みいなが怖がって横の凛々奈に抱きつく。
「ごめんね~みーちゃん、お話終わるまでお部屋いってる~?」
凛々奈がみいなの頭を撫でて抱きしめる。
「うう~ 大丈夫です・・・」
「ちょっと! みーちゃんが怖がるような事は言わないでよね!」
語気を強めてアキに言う。
「あ、はい~! ごめんなさい、みいなちゃん!」
「それなら厄介事は片付いて問題ないだろう」
脱線する話にまたもや唯牙が割り込んだ。
「それが・・・ 以前お話した死神の話を覚えてますか?」
フラム達と初めてあった日に聞いた話。フラムとアキのいた施設を壊滅させたという謎の存在。
「なんだっけ? 奴らの事を始末してくれてる奴でしょ? ならほっとけばいいじゃん、私達もあいつら見つかったら始末したい訳だし」
「それならいいんですけどね~・・・・ あの後私も調べてみたんですけど、 その死神は機関に関係した人間全てがターゲットみたいです」
「どゆこと?」
「機関が依頼した傭兵、スパイ、運び屋 そして機関で活動していると言われるフラムと同じもう一人のExSeedの少女、関わった人達は問答無用で狙われている様です」
「奴らの関係者なら見境無しって事ね」
「はい ExSeedの少女は激しい戦闘の末にその襲撃者を退けたそうですが・・・ 他の人達はみんな・・・・」
「だからこいつらも狙われる可能性があるということだな」
唯牙は横の凛々奈とみいなを見た。
「そうです~ なので一応忠告だけでもと」
「感謝しなさいよね!!」
黙っていたフラムが急に喋りだした。
「みいなの事は心配だったからだけど! アンタにもオマケでちゅーこくしてやったんだから!」
凛々奈を指差すフラム。
ガシィ
また胸倉を掴む凛々奈。
「り・り・な・さんだろコラぁ~」
「うわぁ~! アキ~!」
また二人がバタバタとやっていると。
「状況は分かった、忠告感謝しよう」
「いいえ~ 貴方達には借りがありますし~」
大人二人は纏めに入っていた。
「あそうだ! みいな! 私達この町に住むことになったから!」
いつの間にか開放されていたフラムがみいなに近づき手を握る。
「本当ですか!?」
「あのさ! だからまた遊びに来てもいいかな・・・」
「もちろんです! 何時でも来てください!」
「やったぁ!」
二人は手を取り合ってぴょんぴょんと飛び跳ねている。
(あんな力があっても中身は年相応の女の子か・・・)
凛々奈はフラムを見ながらそんな事を思っていた。
「ねえねえみいな ちょっとだけお出掛けしない?」
「お出掛けですか?」
「うん! 来るときに美味しそうなハンバーガー屋さんがあったの!」
「あ、あの新しく出来たところですね! まだ行ったことないので行ってみたいです!」
二人はとても盛り上がっているが。
「もお~ フラム~ だから今は危険だからって話をしに来たんでしょう~! 無闇に出歩いたら駄目よ~」
アキがフラムに言い聞かせる。
「うう~ でも~」
フラムは残念そうに涙目になった。
「はあ~ センセ、私が装備持って付いてってあげればいいよね?」
珍しく静かにしていた凛々奈が面倒くさそうに口を開いた。
「ああ、流石にお前とフラムが2人でいれば誰も手がだせんだろ」
「ほんと? いいの!?」
涙目だったフラムはまた明るい表情を取り戻す。
「あんたじゃなくてみーちゃんの為だからね!」
「えへへ うん! ありがとりりな!」
初めてフラムは凛々奈に笑いかけた。
「行くのはいいが気を付けろよ」
唯牙は話は済んだとソファから立ち上がり自分のデスクへ向かう。その途中トントンと背中を叩かれて振り返ると凛々奈が顔を近づけ耳打ちしてきた。
「お金貸してください」
やれやれといった顔の唯牙に3人分のハンバーガー代程の金額をこっそり借りて凛々奈はちびっ子二人を連れて出発する。
「私はここでまってるからね~」
アキと唯牙はそれを見送った。
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