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男の子は頼もしい

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拓海は蹲る男性の手足を縛り警察に電話した。
すると一秒後、タイミングよく巡回の警察官が自転車に乗ってやってきた。

「君たち、何をしてるんだ。」

「お巡りさんすげータイミング!」

拓海は警察官に駆け寄りあらましを話した。
警察官は状況を把握すると無線で連絡を取り始めた。
暇になった拓海は皐月の様子をみると捕まえて安心したのか壁にもたれかかってスマホをいじっていた。

「なぁおっさん!なんでこいつをストーカーなんてしたんだ?」

「おっさんだと?!失礼なガキだ。お前ら…彼女をみて何も思わんのか!」

「は?!」

「スタイルいいなくらいしか思わないけど……そゆこと?」

「雪斗…。」

復活した雪斗は皐月にまた沈められた。

「これだからガキは。彼女はなぁ、俺の天使にそっくりなんだよ……そう…アニメ、マジでプリンセス略してマジプリのボインでおっちょこちょいのプリンセス、マリリンに!!」

「プリンセス…マリリン……。」

「ボインでおっちょこちょい……。」

「「ナニソノパワーワード」」

「その子はマリリンに激似すぎてサイトにあげたら皆とても「まて!」よろ…。」

「お前、今、サイトにあげたって言った?」

「あ゛……。」

拓海は男性の手だけを解きスマホを渡した。
顔を真っ青にした男性はそれをなかなか受け取ろうとはしなかった。
その様子に苛立った拓海は無理やりスマホを握らせる。

「早くアップしたサイト表示しろよ。そして早く皐月の画像消せ!」

「たっくん落ち着こう。おじさん、お巡りさんに気づかれる前に消せたら僕はおじさんの会社に押しかけないでいてあげるよ。」

「ハッハィィ!!」

男性はスマホを慌てて操作する。
鬼のような形相で睨む拓海と名刺をヒラヒラさせる雪斗をチラチラ見ながらも何とか警察官の無線が終わる前にサイト内の自分の投稿を消してみせた男性は拓海にスマホをみせた。

「ほ、ホラ!消した!!消したよ!!!」

「偉い偉い。じゃあ仕上げしなきゃね。」

雪斗はスマホを取り上げると何か操作をしてから男性にスマホを返した。

「画像フォルダ全消ししたしサイトにはおじさんがストーカーして逮捕されたって書いといたから。」

「は、はあああああ?!」

拓海と雪斗の容赦の無さに当事者の皐月は怒りや怖さよりも二人が居てくれた心強さで涙が出た。
皐月が泣いてる事に気づいた拓海は皐月の頭をポンポンとし、皆から見えないように壁になった。
そうこうしてる内にパトカーも到着し男性は乗せられ、皐月たちも同行を求められた。
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