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「連絡がなかったので、商会の契約で王都の端にいた。契約を終わらせて一度商会に戻って邸に行こうと思ったら、ユリアが階段から落とされたと知らせて来た。慌てて医者の手配を頼んでユリアの元に走った」
「あなたが来た時にはマリアは居なかったの?」
「邸の警護の者が取り押さえていた。王宮の警備隊には通報してあって取り押さえに来るのを待っていた。あの女は私を見るなり『あなたの本当に愛してる私が来てあげたのよ。この家にあるものはみんな私のものでしょう』などと暴れながら言うので、縄でしっかり縛り上げ猿轡を噛ませて警備隊に突き出した。ユリアの意識が戻らなくて、どうしようかと動揺しているのにあの女の気の触れたような言い分からの取り調べをされてこちらが気が触れそうだった」
「王都の王立警備隊は貴族には踏み込めないはずよね」
「そうだ。マリアは平民だから警備隊が逮捕したが、私への取り調べは王都騎士団の中の事務方が来た。マリアは寄生する男に捨てられて昔の男に寄生するためにやって来た。今でも愛人関係だと言い張っていたので、違うという証明をして、不法侵入と窃盗と殺人未遂と傷害罪これだけ揃ったらもう牢から出てこれないどころか平民が貴族を害したので絞首刑になる」
やはりそうか。あれだけの事をしたのだから仕方ないだろう。
「邸に押し入って来る前にレオンハルトに連絡なかったの?」
「嫌になるほどあったよ。前の夫に離縁されて不義の相手にも捨てられてから、商会にも何度も来たし、手紙も来た。私がまだマリアに未練があると思っていたらしい」
「未練あったの?」
レオンハルトがぎゅっとユリアの肩を抱いた。
「あるわけないだろう。学園時代の醜い過ちだ。ユリアに許してもらうために頑張ってもう少しで三年経つ処なのに他の女に目移りするわけないだろう」
レオンハルトの方を見ると熱の篭った目でユリアを見つめていた。
「マリアが盗んだものは返ってきた。ここで見たイヤリングの片方があったよ。王都の邸に寄って持ってきた。マリアとユリアが揉み合った時に片方落ちたのだろう」
レオンハルト立ち上がって上着のポケットからイヤリングの片方を出して、飾り棚にしまってあったユリアが拾った片方と合わせた。
「ユリアが捨てずに持っていてくれたそれだけでうれしい」
ユリアはふと思いつき、この邸に来る前に王都の邸から持ち出した本のような箱に入っている紋章を刺繍したハンカチを机の引き出しから取り出した。
「これ 多分イヤリングのお返しにあなたに渡そうとして、あなたが浮気したから渡さなかったハンカチだと思うわ。若い頃にした刺繍だから下手だけれど」
レオンハルトは恭しく受け取った。
「ありがとう。馬鹿な事をしなければ、卑屈にならなければユリアと普通に夫婦になれたのにと本当に後悔してるよ」
「あら でもレオンハルトにはまた愛人がいるのでしょう?」
「あなたが来た時にはマリアは居なかったの?」
「邸の警護の者が取り押さえていた。王宮の警備隊には通報してあって取り押さえに来るのを待っていた。あの女は私を見るなり『あなたの本当に愛してる私が来てあげたのよ。この家にあるものはみんな私のものでしょう』などと暴れながら言うので、縄でしっかり縛り上げ猿轡を噛ませて警備隊に突き出した。ユリアの意識が戻らなくて、どうしようかと動揺しているのにあの女の気の触れたような言い分からの取り調べをされてこちらが気が触れそうだった」
「王都の王立警備隊は貴族には踏み込めないはずよね」
「そうだ。マリアは平民だから警備隊が逮捕したが、私への取り調べは王都騎士団の中の事務方が来た。マリアは寄生する男に捨てられて昔の男に寄生するためにやって来た。今でも愛人関係だと言い張っていたので、違うという証明をして、不法侵入と窃盗と殺人未遂と傷害罪これだけ揃ったらもう牢から出てこれないどころか平民が貴族を害したので絞首刑になる」
やはりそうか。あれだけの事をしたのだから仕方ないだろう。
「邸に押し入って来る前にレオンハルトに連絡なかったの?」
「嫌になるほどあったよ。前の夫に離縁されて不義の相手にも捨てられてから、商会にも何度も来たし、手紙も来た。私がまだマリアに未練があると思っていたらしい」
「未練あったの?」
レオンハルトがぎゅっとユリアの肩を抱いた。
「あるわけないだろう。学園時代の醜い過ちだ。ユリアに許してもらうために頑張ってもう少しで三年経つ処なのに他の女に目移りするわけないだろう」
レオンハルトの方を見ると熱の篭った目でユリアを見つめていた。
「マリアが盗んだものは返ってきた。ここで見たイヤリングの片方があったよ。王都の邸に寄って持ってきた。マリアとユリアが揉み合った時に片方落ちたのだろう」
レオンハルト立ち上がって上着のポケットからイヤリングの片方を出して、飾り棚にしまってあったユリアが拾った片方と合わせた。
「ユリアが捨てずに持っていてくれたそれだけでうれしい」
ユリアはふと思いつき、この邸に来る前に王都の邸から持ち出した本のような箱に入っている紋章を刺繍したハンカチを机の引き出しから取り出した。
「これ 多分イヤリングのお返しにあなたに渡そうとして、あなたが浮気したから渡さなかったハンカチだと思うわ。若い頃にした刺繍だから下手だけれど」
レオンハルトは恭しく受け取った。
「ありがとう。馬鹿な事をしなければ、卑屈にならなければユリアと普通に夫婦になれたのにと本当に後悔してるよ」
「あら でもレオンハルトにはまた愛人がいるのでしょう?」
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