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第二章 水の都市の大罪

VS 聖女

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「ブーストぉ~!!」

 俺も飛行ユニットを起動して、空へ飛んだ。

 そして、飛行しながらバイザーで《神電》の状態を確認する。


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《神電》


 頭部…………超高性能解析バイザー


 右腕…………魔力式ビーム機関砲《カウンターの影響で冷却中のため、一時使用不能》


 左腕…………魔力式アブソーブシールド《エネルギー回路一部破損。出力低下》


 背部…………魔力式飛行ユニット(補助ブースター装備)


 両肩…………魔力式高機動ユニット(常時、身体保護フィールド展開装備)


 両脚…………魔力式強化ブースター型高機動ユニット《左脚軽微破損。出力低下》


 装甲…………アダマンタイト製強化装甲《破損軽微》


 魔力源…………神聖式魔力増幅駆動エンジン《フル稼働中》


 主武装…………無効化システム搭載型刀剣武装《雷電》(アブソーバーシステム内蔵)


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 予想外にやられているな…………。

 両腕の新装備もこんなに早く使えなくなるとは…………。


 やはり、聖女は伊達ではないようだ。

 流石は勇者パーティーの一員。

 《量産型》もうまく扱えているようだし…………。


 いや、それ以前にが順調に馴染んで来たってところか……?

 試しに、刀を振り、連撃を加える。

「させませんっ!」

 だが、全てバルカンシールドの盾で受け流し、防がれる。

「《アブソーバー!》」

 《雷電》の《アブソーバーシステム》により、周辺魔力が刀身に集まる。

《ブースターオン!》

 そして、そのまま《死への誘い》を発動させ、バリアを無効化。

 刀身の刃の反対側からブースターで威力を強化して叩き込む。

 吹き飛ばされた聖女は地面に激突し、土煙が舞い上がる。

「…………!?」

 その土煙の中から光が垣間見え、慌てて避ける。

 バイザーを破壊し、頬を掠める光の弾丸。

 皮膚の表面のバリアを切り裂き、その頬から赤い液体が滴り落ちる。

「ほんとぉ~…………予想外にも程があるよお~…………」

 今ので、確信した。

 完全に

「行きましょう…………! 《白雪!》」

 
 可変ビットの砲撃と共に、バルカン方の弾幕が迫る。

 それをかわして、かわして、かわしまくって…………気付く。

 あれ……?

 何だか、射撃スピードが上がってないか……?

 それも、さっきまで、無駄に消費していた余剰な魔力も抑え、消費量を格段に落とし、安定して機体を稼働させている。


「っ! まさかぁ~!?」


「《増幅フィールド展開!》」

 可変ビットが四方向に展開し、先程のバリアフィールドのようなものを作り出した。


 だが、あれは

「行きなさい!!」

 その半透明な緑色のフィールドを通って、バルカン砲の光の弾丸が集束し、一筋の光線に変化する。

「集束砲ぉ~!?」

 あんな機能、俺は

 驚愕した瞬間、気が付けば、俺はその光に飲まれていた。

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