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20章
アールスローン戦記Ⅱ 平穏な談笑
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【 ART 通路 】
ART1隊員たちが歩く中 隊員Bが言う
「けどさー?動物たちに付けられた ARTの皆の名前を聞くだけでも チョー時間掛かりそうだしー?それに 理由も説明してもらったら 20分の中休憩じゃ 足りないかもー?」
隊員Aが言う
「その前に 司令官室へ確認へ行った少佐に ハブロス司令官が その話をしてくれるかって事の方が 問題だと思うけど?」
隊員Bが言う
「えー?それじゃー?」
隊員Fが言う
「それに もし聞かれたとしても 中休憩の後に 俺たちが その話を少佐から聞くとなると 短くても10分は見積もって置いた方が良いだろうから」
隊員Cが言う
「なら 中休憩は自主的に半分の10分に切り上げるしかねぇって事か?兄貴に聞いたけど 俺らの訓練所の様子とかって 司令塔だけじゃなくて あれ、司令官室にも有るんだってよ?」
隊員Iが衝撃を受けて言う
「え?そうなのか?それじゃ…」
隊員Bが言う
「それってー サッちゃんが サボるからー?」
隊員Cが衝撃を受けて言う
「だから 何で俺よっ!?」
隊員Fが苦笑して言う
「そう言えば サッちゃん隊員は ハブロス司令官に 目を掛けてもらってるもんな?バイスン隊員は それが羨ましいんじゃないか?」
隊員Bが言う
「えーっ フッちゃん すっげー!?何で そんな 俺の心の中が分かっちゃうのー!?フッちゃんー!?」
隊員Fが言う
「え?いや それは… 誰でも分かるんじゃないかな?」
隊員Bが言う
「えー?」
隊員Cが言う
「なら フレッド隊員?俺の心の中も バイスン隊員に教えてやってくれないか?俺は ハブロス司令官の事は すっげー…!」
アースが言う
「ほう?私の事は?」
隊員Cが衝撃を受け悲鳴を上げて言う
「…って ぎゃぁああっ!?でたぁっ!?」
ART1隊員たちが向かう通路の先に アースとハイケルが居て アースが笑んで言う
「私が目に留めている マスターラキンゼス隊員が その私の事を どの様に思っているのか… 是非とも彼の心中を 私へ伝達してくれないか?フレッド隊員?」
アースが隊員Fを見る 隊員Fが衝撃を受けて言う
「え!?そ、それは その…っ」
隊員Bが喜んで言う
「あー!ハブロス司令官ー!俺 ハブロス司令官に 質問したい事が すっげー 一杯あるのでありますー!司令官ー!」
隊員Fが苦笑して言う
「か、代わりに こちらのバイスン隊員の心中は それこそ ハブロス司令官の事は すっげー 大好きな様ですけどっ?」
隊員Aが言う
「それって フレッド隊員?代わりじゃない方の サキの心中は ハブロス司令官の事は すっげー…」
アースが隊員Aを見る 隊員Aが衝撃を受けて言う
「…って ハッ!?」
隊員Cが言う
「やったな?アラン隊員?」
隊員Aが冷や汗をかいて言う
「お、俺はっ!?サキの心中を代弁して…っ!?」
アースが言う
「代弁をして 全文を述べてくれても構わないが?」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「いえーっ!?そ、そちらはっ ご遠慮させて頂きますっ!」
隊員Bが笑って言う
「ぷーっ!ははははっ!やっぱ ハブロス司令官のギャグは チョー受けるー!」
隊員Iが苦笑して言う
「あれは ギャグじゃないと思うけど…」
アースが言う
「それで?」
ART1隊員たちがハッとする ハイケルが言う
「私は現在 第一訓練所にて 発生しているART1の問題の解決を 図ろうと思ったのだが…?」
隊員Aが言う
「ああ…っ すみません 少佐 俺たちは 少佐が戻って来るまでの間に 中休憩を終えてしまおうかと…」
アースが言う
「では どちらにしろ 私が説明を行う相手はバイスン隊員で変わりない ならば この場所にて話を終えてしまえば良いだろう ハイケル少佐はその他の隊員らと共に 訓練へ戻るなり中休憩を行うなりすれば良い」
ハイケルが言う
「了解 司令官」
隊員Bが言う
「えー?それってー?」
アースが言う
「主に話を聞きたいと言っているのは お前なのだろう バイスン隊員?それなら まずは お前が全体的な話を聞き 他の隊員へは 必要に応じて お前が 部分的にでも伝達を行えば良い」
隊員Bが言う
「あー そっかー?」
アースが言う
「ハイケル少佐へ伝えるのでは そのハイケル少佐から お前への全文の伝達を行う事で 時間を浪費する 従って 私が直接 バイスン隊員へ伝えに来たと言う事だ」
隊員Fが言う
「完璧な作戦… 流石は司令官」
隊員Aが苦笑して言う
「とは言っても 内容は内容だけどな?」
アースが言う
「アラン隊員の言う通り 内容は内容だが」
隊員Aが衝撃を受ける 隊員Cが呆れて言う
「懲りない奴め…」
アースが言う
「必要時に置かれる伝達要領として 理解をして置くと良い」
隊員Aが言う
「そ、そうですね…?」
アースが言う
「では そう言う事だ ハイケル少佐?」
ハイケルが言う
「了解 司令官 …では?」
隊員たちが顔を見合わせて言う
「なら… 戻るか?」 「そうだよな?ここからなら 訓練所の方が近いし…」 「いつもの中休憩時間までは まだ…?」
隊員Bが中休憩時間の言葉に反応して言う
「あー!司令官 司令官ー!なら 俺は その作戦よりもー!?」
皆が呆気に取られ言う
「ハ、ハブロス司令官の 作戦よりも…?」
隊員Aが慌てて言う
「バ、バイちゃんっ!?」
アースが微笑して言う
「ほう?私の作戦よりも もっと良い作戦があると?では そちらの作戦を聞かせてもらおう バイスン隊員」
隊員たちが緊張する 隊員Bが言う
「はーっ!了解 司令官ー!俺はー このタイミングを生かしてー!ハブロス司令官と 一緒に 中休憩したいでありますー!司令官ー!」
皆が驚く 隊員Bが言う
「もっちろーん?皆も一緒にー!駄目ー?」
皆が呆気に取られて顔を見合わせて言う
「お、俺たちと ハブロス司令官が…?」 「一緒に…?」
アースが呆気に取られている 隊員Bが言う
「だってー?俺 いつも 少佐から ハブロス司令官と一緒に夕食食べてるって話を聞いてー?チョー 羨ましいってー?」
ハイケルが言う
「私は あの時間はとても… 苦しいものであると認識していたのだが… …最も 10年も経てば 流石に慣れても来たが」
アースが苦笑して言う
「そうか …では 良いだろう バイスン隊員 お前の作戦を採用してやる」
皆が驚いて言う
「えぇえっ!?」
隊員Cが言う
「ま、マジかっ!?」
アースが言う
「確かに バイスン隊員の言う通り 本日のこのタイミングを逃せば 次は無いだろう そうとなれば この機に乗じて そちらを試してみる価値は あるのかもしれない」
隊員Bが言う
「やったー!俺 今日はチョーツイてる!皆も ツイてたねー!俺が このタイミングを 見付けた お陰だよー!俺 チョー 嬉しいー!?皆も チョー 嬉しいでしょうー!?」
皆が苦笑しながら言う
「「う、う~ん…」」
アースが言う
「皆も チョー 嬉しいのだろう?」
皆が衝撃を受け慌てて言う
「「ちょっ!?チョー 嬉しいですーっ!」」
アースが笑う
「ふっ… ははは…っ」
隊員Bが言う
「にっひひっ!俺って すっげー!」
皆が顔を見合わせ苦笑する ハイケルが言う
「複雑な心境だ」
【 ART 食堂 】
アースが食堂の様子を見て言う
「ここを訪れたのは これで2回目か… 今更かもしれないが 使い勝手はどうだ?ハイケル少佐?」
ハイケルが言う
「問題ない… と 私は思うのだが?」
隊員Bが言う
「えー?2回目ってー?それじゃ ハブロス司令官はー?いつもは何処で昼食を 食べてるんでありますかー?司令官ー?」
隊員Cが言う
「そりゃ 司令官室が有るんだから 司令官は そこで良いんだろう?」
隊員Bが言う
「えー?じゃー ハブロス司令官はー?昼食は1人で食べるんでありますかー?それってー」
隊員Aが他の隊員へ言う
「それこそ 1人じゃないと食べられない位 豪華な昼食なんだろうな?」
隊員Iが苦笑して言う
「アラン隊員 だから また そう言う事言ってると…」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「ハッ!?やべっ また 俺っ!?」
隊員Cが呆れて言う
「懲りない奴…」
隊員Fが困って言う
「お、おいおい 皆 …知らないのか?高位富裕層の人は…」
アースが言う
「確かに そちらの時間に関しては 私は司令官室に居るが 昼食に関しては食べた事が無いな?」
隊員Bが言う
「えー?食べた事無いってー?食べないーって事ー?それに 俺はー 1人で食べるんじゃ 詰まんないよー?ってー?」
隊員Aが疑問して言う
「あれ?食べないって…?」
隊員たちが疑問する 隊員Fが苦笑して言う
「そう ”言う” ものなんだよ 普通 だから…」
隊員Bが言う
「それじゃー ハブロス司令官もー?たまには 俺たちと一緒に 昼食も食べましょうでありますー!司令官ー!」
隊員たちが衝撃を受ける アースが言う
「バイスン隊員を初めとして その他 私と時間を共有する事が チョー嬉しいと言う 諸君がそうと言うのなら 構わないのだが 生憎 私は昼食の時間に関しては紅茶を飲む程度だ その私との時間を共有することは 諸君にとっての負担となるだろう 従って バイスン隊員からのそちらの誘いは 遠慮して置く」
隊員Bが言う
「えー?それじゃ 俺 チョー 残念でありますー 司令官ー?皆もチョー残念ってー?それにー 紅茶だけってー?それだけじゃ 足りないしー?1人で居るんじゃ 時間だって余っちゃいそうだしー?その時間は何してるんでありますかー?司令官ー?」
隊員Aが言う
「こらこら バイちゃん?そんなに詮索したら…」
隊員Fが言う
「いや アラン隊員?むしろ その言葉の方が まずいかも…?」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「えっ!?俺 また!?」
アースが言う
「そうだな 確かに時間は余る… いや、むしろ 紅茶を飲みながらでも 作業を続けてしまう事は多いのだが 休憩時間は休憩をしろと命じた その私が規則を乱すのもどうかと 最近は 行わないようにしているのだが」
隊員Bが言う
「じゃー 最近はー?」
アースが言う
「最近は… そうだな ニュースやその他のメディアなどを確認する程度か?後は 私用の電話をする位だが 確かに 余り 有意義には使えていないかもしれないな?」
隊員Bが言う
「なら やっぱー!」
隊員たちが衝撃を受ける アースが苦笑して言う
「それなら お前の方が来てくれても構わないぞ?バイスン隊員?」
隊員たちが驚いて言う
「「えっ!?」」
隊員Fが言う
「あ、あれ…?」
隊員Bが言う
「えー!?俺が行って良いんでありますかー!?司令官ー!?」
アースが言う
「もちろんだ 私の昼休憩は 諸君ART1の時間よりも遅いが お前が来ると言うのなら そちらの時間に合わせても良い 来たければ来い 私は来るものは拒まない主義だ」
隊員Bが言う
「やったねー!俺チョー楽しみー!アッちゃんも楽しみだよねー!?」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「えっ!?あ、う… うん?た、楽しみ…」
隊員たちが苦笑する 隊員Cが言う
「哀れ… アラン隊員」
隊員Bが言う
「もっちろーん!サッちゃんもー!」
隊員Cが衝撃を受けて言う
「何で 勿論 言っちゃうかなーっ!?」
アースがコーヒーメイカーのボタンを押して言う
「そうか マスターラキンゼス隊員も 来てくれるというのなら 私も楽しみだな?」
隊員Bが言う
「ほらほらー!サッちゃんー!良かったねー!サッちゃんー!?」
隊員Cが絶望している 隊員Aが隊員Cの肩に手を置いて言う
「しょうがないよ サキ… 一度だけでも… 今日の続きだと思って 一緒に頑張って乗り越えよう?」
隊員Cが言う
「アラン隊員は兎も角 何で いつも俺まで…?」
隊員Cがうな垂れる アースが椅子に腰掛けて言う
「それで?バイスン隊員の予てよりの問題は そちらの話では無かったと思うのだが?」
隊員Bが言う
「はーっ!そうでありますー!司令官ー!」
皆がそれぞれ飲み物を手に席に着く 隊員Bが言う
「俺はー!」
隊員Bがアースの飲み物に気付いて言う
「…って あれー?ハブロス司令官は 高位富裕層の人なのに コーヒーを飲むのでありますかー?司令官ー?」
隊員たちが衝撃を受ける 隊員Aが言う
「バ、バイちゃん…っ!?」
隊員Bが言う
「えー?だって 俺 昔聞いたことあるよー?紅茶は高位富裕層の人が飲むもので コーヒーはその他の人が飲む物だってー?」
隊員Aが言う
「いや、それなら 尚更…っ」
アースが言う
「ああ、そちらは私も聞いた事があるな?」
隊員たちが衝撃を受ける 隊員Bが言う
「でしょでしょー!?なのに何でー?」
アースが言う
「何でとは?もちろん そちらは 私の勝手だろう?例え一般的には その様に言われようとも どちらを飲まなければならないと言う 厳格な決まりは無い それは お前たちも同じだ」
隊員Bが言う
「あー?そう言えばー?」
アースが言う
「しかし そうだな?高位富裕層の連中は コーヒーは飲みたがらない事は事実だ 紅茶を好んで高い銘柄の香りに気付く程 品位が高いと 遠回しに自身の位を上げようと話をしているのを耳にするが その様な時ほど 私はコーヒーを手に 離れている事の方が多い」
隊員たちが衝撃を受ける 隊員Bが笑う
「ぷーっ!ははははっ!ハブロス司令官 やっぱ チョー 面白ぇー!」
隊員Aが苦笑して言う
「けど それって… やっぱり ハブロス司令官が 高位富裕層の中でも 一番上だから… 許される事ですよね?」
隊員Bが言う
「えー?そうなのー?普通は駄目ー?」
アースが言う
「確かに 普通は駄目かもな?一応 離れはするが コーヒーの香りは飛ぶだろう?」
隊員Aが苦笑して言う
「いえ… そう言う事じゃなくて?」
アースが言う
「それから 如何に 高位富裕層や組織の中に置いて 一番上の者であっても 果たすべき礼節というものは あると言うものだ 従って 私は 諸君の名を動物たちへ与えたと言う事実は 口外するつもりは無かったのだが?」
アースがハイケルを横目に見る ハイケルが言う
「…確かに 私が口外した事は認めるが 元はと言えば ラ…」
アースが言う
「元はと言えば 私が行った そちらの事実が原因にして ハイケル少佐がそちらの口外を行うと言う事を 想定し切れなかった 私の管理不行き届きだ そうとなれば 非礼を認め謝罪するしかない ART1諸君 すまなかった 諸君の名と名誉へ 無礼を行った」
隊員たちが呆気に取られ 隊員Bが言う
「えー?無礼ってー?俺はー!自分の名前使ってもらえたなら チョー 嬉しいけどー?」
アースが言う
「そうと言ってもらえるのなら救われるが 先ほどの話と同じく一般常識から考えれば 無礼とされる事だ 分からないのなら その様なものだと解釈をして置くと良い お前と家族 そして 仲間の為だ バイスン隊員」
皆が呆気に取られる 隊員Bが言う
「はーっ それなら そうと言う事で 了解でありますー!司令官ー!」
アースが微笑して言う
「結構」
隊員たちが呆気に取られつつ顔を見合わせる
【 ART 第一訓練所 】
ラミリツが疑問して言う
「あれ…?」
ラミリツが訓練所内を見渡して言う
「ART1は もう休憩に入っちゃったのかな?折角 休憩前に合同訓練でもしようと思ったのに…」
ラミリツが訓練所を出ながら言う
「なら 僕らも休憩にして 食堂で誘ってみよう」
ラミリツが第二訓練所へ顔を出して言う
「それじゃ 皆 先に休憩にしよう?ART1の皆も行ってるみたいだから 合同訓練は その後で!」
ART2隊員たちが言う
「「了解!隊長!」」
ラミリツが頷いた後向かおうとして言う
「…あ、そうだ」
ラミリツがシュナイゼルへ向いて言う
「シュナイゼル ちょっと僕 ハブロス司令官に会って来るから 皆と食堂に行って置いてくれる?」
シュナイゼルが言う
「了解 隊長」
ラミリツが頷いて言う
「うん!じゃ よろしく!」
ラミリツが走って行く シュナイゼルが苦笑して言う
「訓練中も ずっと ご心配をされていた様子 本当に我らが隊長は…」
シュナイゼルが苦笑した後 隊員たちへ言う
「では 我々は 先んじて食堂へと向かおう」
隊員たちが言う
「「了解 副隊長!」」
ART2隊員たちが歩いて行く
【 ART 食堂 】
アースがコーヒーを片手に言う
「バイスンは犬だ それから アランも犬の名に使用した」
隊員Bが言う
「やったー!良かったー!俺とアッちゃんは どっちも 犬だったねー?アッちゃんー?」
隊員Aが言う
「う、うん… そうだな?取りあえず 犬なら…」
隊員Bが言う
「それじゃー サッちゃんはー!?それから フッちゃんもー!?」
隊員Cが衝撃を受け 隊員Fが苦笑して言う
「聞きたい様な 聞きたくない様な…」
隊員Cが言う
「フレッド隊員は良いだろ?きっと 犬か何か まともな動物だって」
隊員Fが言う
「え?そうかな?何で…?」
隊員Cが言う
「何でってっ!?」
アースが言う
「サキシュもフレッドも 犬の名に使用した」
隊員Bが言う
「えー?サッちゃんもー?」
隊員Fが言う
「俺も犬だったか…」
隊員Cが
「あれ?俺も犬だった…?」
隊員Bが言う
「何で サッちゃんも犬なんでありますかー?司令官ー?」
隊員Cが衝撃を受けて言う
「その言い方止めてくんないっ?バイスン隊員っ?」
隊員Bが言う
「えー?だってー?」
アースがコーヒーを一口飲んでから言う
「理由は 単純だ ハブロス家の庭で飼われている犬たちは 皆 番犬として飼われている 従って そちらの犬の名には 諸君ART1や…」
ART2隊員たちがやって来て衝撃を受けて言う
「「えっ!?」」 「し、司令官が…っ!?」
アースがART2隊員たちを見てから言う
「ART2隊員らの名を拝借した …お疲れ ART2隊員諸君」
ART2隊員たちが衝撃を受けて言う
「「は、はっ!お疲れ様で御座います!ハブロス司令官っ!」」
隊員Bが言う
「あー!そう言う事ー!」
隊員Cが言う
「あぁ… そう言う事…」
アースが言う
「ちなみに フレッドは今までに 2回ほど 敷地内への不法侵入者を発見し 警備の者へ伝達を行い 犯人を取り押さえるに至った経緯もある 優秀な番犬だ」
隊員たちが歓声を上げて言う
「おおーっ」 「流石 フレッド隊員!」
隊員Fが苦笑して言う
「いや 俺じゃないけど…」
アースが言う
「言い忘れていたが バイスンとアランも2匹で協力し リンゴ園へ入り込もうとした不法者を 追い払った事がある」
隊員Bが喜んで言う
「やったね!アッちゃん!俺たちは犬でも やっぱ 最強コンビだよっ!」
隊員Aが言う
「あ、ああ… 俺たちじゃないけど まぁ… 名前だけでも」
アースが苦笑して言う
「加えて そちらの2匹は 常に共に居る そちらも理由に お前たちの名を引用した」
隊員Aが衝撃を受ける 隊員Bが言う
「えー!?それじゃ アッちゃんっ!やっぱ 俺たちってー!」
隊員Aが苦笑して言う
「ああ… どうやら ハブロス司令官にも 公認みたいだな?」
隊員Iが言う
「それじゃ サキシュ隊員の名前を付けられた犬にも 何か…?」
隊員Cが衝撃を受けて言う
「それっ!言ってくれなくて良かったのにっ!?イリアス隊員!」
アースが言う
「サキシュは… そうだな?やはり 似ていると思い 思わず付けてしまったのだが…」
隊員Cが衝撃を受けて言う
「いえー!そちらは 説明してくれなくて良いですからっ!司令官っ!」
隊員Bが言う
「えー?」
ART2隊員たちが顔を見合わせ言う
「どうやら…」
シュナイゼルが言う
「本日の昼休憩の際に話題に出されていた ハブロス家の庭で飼われているペットの名前に関して 話をされているご様子だ …そして ハブロス司令官が こちらに居られると言う事は…」
【 ART 司令官室 前 】
ラミリツが驚いて言う
「えぇえっ!?ハイケル少佐と一緒に 第一訓練所へ向かったぁっ!?」
秘書が苦笑して言う
「は、はい そちらのご様子で…」
ラミリツが慌てて言う
「何で止めてくれないのっ!?ハブロス司令官は怪我人だよっ!?何の用件かは知らないけど 訓練所まで歩かせるなんてっ!?」
秘書が言う
「左様に御座いますね 私も… お声掛けはさせて頂いたのですが…」
ラミリツが言う
「もぅっ!相変わらず 無理ばっかりっ!…ってあれ?待って?けど 第一訓練所には居なかったし…?それじゃ 今は何処に?」
ラミリツが携帯を取り出して操作すると モニターの中に天使のアイコンと悪魔のアイコンが居る ラミリツが衝撃を受けて言う
「えっ!?僕から南西100メートルって… まさか 食堂っ!?何でぇえっ!?」
ラミリツが顔を上げ走り去る 秘書が困り苦笑している
【 ART 食堂 】
アースが言う
「…と、それなりに全体を率いる様子はあるのだが エーメレスが居る際には 一歩譲る その様子がとても似ていると思い そちらのハスキー犬は シュナイゼルにした」
ART2隊員たちが歓声を上げる
「「おおー」」 「流石 副隊長…」
シュナイゼルが苦笑して言う
「光栄で御座います ハブロス司令官…」
アースが苦笑して言う
「光栄か?高位富裕層のお前の名まで 犬の名に使うなと怒っても 政府の法には掛からないぞ?シュナイゼル副隊長?」
ART1隊員らが衝撃を受け 隊員Aが言う
「え!?シュナイゼル副隊長って…っ」
隊員Eが言う
「高位富裕層だったのか…っ!?」
シュナイゼルが言う
「いえ 法律に関しましては理解を致しておりますが その上に置かれましても 歴代国防軍長ハブロス家の番犬の名に選ばれたとあれば 光栄です」
アースが言う
「ほう?」
シュナイゼルが苦笑して言う
「本心から申しております 私は高位富裕層とは言え 歴代のファーストネームは持たない次男ですので そちらの名と共に 地位も名誉も 家を治める兄の物であると …実際 私はそちらの家も追われていますので 今の私に有りますのは 生まれ得た際の地位と 現行のART2副隊長と言う名誉のみです」
隊員Bが言う
「へぇー?何かー それってー?」
隊員Aが苦笑して言う
「俺たちには分からない世界だけど 何て言うか…」
隊員Iが言う
「うん 地位は高いけど 何だか…」
シュナイゼルが言う
「ですので 私に取りましては こちらのART2こそが 家族の様なものです その隊員の皆と名前の上とありましても 共に居らせて頂いていると言う ハブロス家のお庭のご様子と言うのは 聞いて居りまして とても耳に心地良いものです」
ART2隊員たちが顔を見合わせ微笑する ART1隊員たちが呆気に取られ顔を見合わせた後微笑する アースが言う
「そうか お前が そうと言うのなら 悪くは無いのかもしれないが… 兄上殿にはお会いした事がある その上で お前が元の家へ戻りたいと願うのなら いつでも手を貸してやるぞ?…お前の方が使いやすそうだからな?」
皆が衝撃を受ける シュナイゼルが苦笑して言う
「いえ 私では… 噂に名高い 国防軍の悪魔の その手先と されてしまいそうですので?」
アースが言う
「何だ 知っていたか?」
シュナイゼルが苦笑して言う
「政府の者で そちらの名を知らない者は 在りませんかと…?」
隊員Aが苦笑して言う
「ハブロス司令官って… そんな風に言われているんだな?国防軍の…」
隊員Cが言う
「流石 悪魔の司令官 …やっぱ 有り得ねぇ」
隊員Bが言う
「えー?」
アースが言う
「では これで ART1とART2の名は全て照合がされたな?他の所属に関しても聞きたいとの話だったが それ以前に お前たちは技術部の人員を どの程度知っている?全てと言わずとも その範囲であって 十分であるかと思うのだが?」
隊員Fが言う
「言われて見れば 技術部の人って 殆ど名前は知らないな…?顔くらいは 知ってる人が何人か居るけど」
シーナが言う
「私は顔も名前も全員知っていますけど そうですよね?ここで皆さんに 今までの様にハブロス司令官からお話を頂いても 楽しめるのは その私位かもしれないですね?」
隊員Fがふと気付いて言う
「あれ?そう言えば シーナ隊員の名前って 聞いたっけ?」
隊員Bが言う
「あー!そう言えばー?ハブロス司令官ー?シーナ隊員の名前は 聞いていないでありますー?司令官ー?」
皆がアースへ向く アースが言う
「ああ、シーナ隊員は そちらの動物たちへ名を与えていた際には まだ サポートの側に居た そちらが理由で 犬の名前には使用しなかった」
隊員Fが言う
「なるほど 確かに3週間くらい前って言うと まだ…」
隊員Bが言う
「それじゃーそれじゃー!?シーナ隊員はー!?」
アースが言う
「シーナは猫の名に使用した」
隊員たちが言う
「おおーっ」 「確かに?」
隊員Fが言う
「シーナって名前なら 確かに 少し猫っぽいと言うか…」
シーナが微笑して言う
「私、猫っぽいですか?フレッド隊員?」
隊員Fが言う
「え?う、うん 少し…?と言っても もちろん?良い意味でね?」
シーナが微笑して言う
「ふふ…っ」
隊員Fが照れ苦笑する 隊員Cが横目に言う
「フレッド隊員って いつも良い所持ってくよな…?」
隊員Fが呆気に取られて言う
「え?」
隊員Dと隊員Eが言う
「言えてる言えてる」 「うんうん」
隊員Fが苦笑して言う
「あ、あれ…?俺は別に そんなつもりは…」
アースが言う
「そちらの猫も またアランとバイスンの様に いつも もう1匹の猫と2匹で居る 従って そちらのもう1匹は エミーと名付けた」
シーナが反応して言う
「あっ そうなんですか!それなら 後で エミーに伝えて置きますね!」
アースが苦笑して言う
「いや これ以上 こちらの話題を拡散して欲しくは無いのだが …ついでに言えば シーナとエミーは その当時には 私へ懐いていなかったのだが 最近は シーナの方だけが近付いて来る様になった エミーは相変わらずだがな?」
シーナが微笑して言う
「ふふっ 面白いですね?名前を付けたら 性格まで似て来るのでしょうか?」
アースが言う
「それならそうで 面白い所ではあるのだが 残念ながら シーナにはたまたま一度 私が餌を与えた事がある 恐らくそちらの影響だろう」
隊員Aが言う
「あぁ そう言う事で…」
隊員Bが言う
「えー?それじゃー?」
シーナが微笑して言う
「それでしたら!今度はエミーの方にも 餌をあげて下さい ハブロス司令官!それと 出来れば リアルの方にも お願いしますね!?」
隊員たちが衝撃を受けると隊員Dが言う
「これって さりげない 臨時ボーナスのアピールか?」
隊員Eが言う
「やるな シーナ隊員 流石 元サポート部」
アースが言う
「リアルの方にも?では そちらも 魚で良いのか?」
隊員たちが呆気に取られ笑い出す シーナが呆気に取られて言う
「え?えーっと…?」
隊員Bが笑って言う
「ぷっはははっ ハブロス司令官 やっぱ チョー面白れー!」
アースが苦笑して言う
「冗談だ」
アースがコーヒーを飲む シーナが呆気に取られた状態から苦笑して言う
「あ… 何だ びっくり… あ、でも ハブロス司令官から贈られるお魚って 一体どれ位 豪華なものなんですかね?」
隊員たちが衝撃を受ける アースが言う
「それ程 魚が好物だったのか?シーナ隊員?」
隊員たちが呆気に取られ笑い出して 隊員Iが言う
「流石 猫!」
皆が笑う シーナが呆気に取られた後笑い出す
【 ART 通路 】
ラミリツが携帯のモニターを見て居て言う
「ハブロス司令官なら 同じ方向の作業室かもって思ったけど 居ないしっ!?やっぱ この距離って事はっ!」
ラミリツがモニターに映っている天使と悪魔のアイコンの距離を見てから顔を上げ走って行く ラミリツが走り去った横 研究開発室の中でグレイゼスが顔を向けていて言う
「おやおや~?ラミリツ隊長…?何か俺に用があったんじゃなかったのか…?まぁ 良いか?悪魔さんがいらっしゃらない この間に たまには俺も お休みを頂くと言う事で?」
グレイゼスがコンソールを操作しながら言う
「今からなら 丁度 ART1の連中の 中休憩時間と同じになるから 現状の210マシーナリー改良型の様子を聞くにも丁度良い… うん?あら?第一訓練所は空か?ART1は もう休憩に…?…って!?はぁああっ!?」
グレイゼスが衝撃を受ける グレイゼスの前モニターに食堂の映像が映っていて 隊員たちの中にアースが居る様子が映っている グレイゼスが呆気に取られて言う
「…な、何で?自宅療養中である筈の… 悪魔様がっ!?しかも 庶民の食堂に…!?」
グレイゼスがぎこちなく顔を向け ラミリツの立ち去った通路を見る
【 ART 食堂 】
アースが言う
「サポートや技術部など 後方支援の隊員の名は 猫や鳥類へ使用した お前たちが良く知っているであろう所で言うのなら… そうだな グレイゼスは猫だ」
隊員Bが言う
「そっかー 中佐は 猫なんだー?」
隊員Iが言う
「確かに 猫はじっと監視していたり 動きが速かったりって 何となく そっちの感じがあるよな?賢そうな感じって言うか?」
アースが言う
「当初はグレイゼスは 犬の名でも良いかと思ったのだが 従順な犬とは違って 奴は… 何かを企む事もありそうだからな?猫の方が合っているだろう?」
隊員Aが苦笑して言う
「そ、それって…」
シーナが軽く笑って言う
「ふふっ それでは ハブロス司令官は ARTの隊員たちは勿論ですが 自宅で飼われている動物たちの様子まで 把握をされているのですね?」
アースが言う
「そうだな?とは言え ARTの隊員たちとは異なり 自宅の彼らの様子に関しては 家の者から確認を取った部分も多いが 名を与えるからには 相応の考えや意思の下に与えるべきだと 私は認識をしている その者の魂の名と なるものだからな」
隊員Aが言う
「魂の…?」
ハイケルが反応する アースが考えながら言う
「グレイゼスの他には… 後は お前たちが知っているかは 分からないが そのお前たちの使用する無線担当である マスターベイゼス研究員の名前は 鳥の名に使用した それから 同じくお前たちのマシーナリーの整備及び塗装を担当している ランコック整備士長の名も鳥に… 更に言うなら ランコックはフクロウだ」
シーナが軽く笑って言う
「ランコック整備士長なら 何だか フクロウって 分かりますっ!」
隊員Bが言う
「へぇー?それじゃー そのランコック整備士長って人は フクロウみたいな顔の人ー?」
アースが言う
「いや 直接 容姿が似ていると言う訳ではなく その雰囲気から決定をした ベイゼスも無線担当 伝えると言う事から鳩の名に使用したが 勿論そちらに悪気などは一切無い 例え一般的には軽視をされようとも 彼らはハブロス家の敷地内にて共に生きている 私の家族だ」
隊員たちが呆気に取られる 隊員Bが言う
「それじゃー 犬も猫も鳥も 同じ家族でー?あれー?それじゃー 少佐はー?」
ハイケルが反応する 隊員Bがアースへ言う
「ハツカネズミのハイケルも 同じ家族でありますかー?司令官ー?」
アースが言う
「勿論 そちらは 元の本人と共に 私の家族であるが ハツカネズミのハイケルは 遠い昔に 国防軍にて生体実験を行う際に使われていた 実験用のネズミの子孫だと言う事で 今でもハブロス家にて 丁重に保護を行っている」
隊員たちが感心して言う
「おおーっ」
隊員Bが言う
「すっげー?少佐ぁ少佐ぁー!?少佐は すっげーでありますー!少佐ぁー!」
隊員Fが言う
「そんな昔からの 由緒ある ハツカネズミだったのか…」
隊員Cが言う
「けど ネズミだぜ?」
ハイケルが言う
「複雑な心境だ」
アースが言う
「しかし 困った事に ハイケルは たまに 何処からか脱走を企てる事がある そして その様な時には ART1やART2の隊員たちの名を与えた 彼らは勿論 後衛支援部隊の名を与えた動物たちも使用しての 大掛かりな捜索及び捕獲作業を行わせている」
隊員たちが衝撃を受ける 隊員Bが言う
「えー?少佐ぁ?少佐は たまに 脱走しちゃうんでありますかー?少佐ぁー?」
ハイケルが言う
「複雑な心境だ」
アースが言う
「更に言えば ネズミの性 故に 増える量も多ければ 死ぬ量も多い」
隊員たちが衝撃を受ける アースが言う
「ああ、そう言えば 今朝も1匹死んでいたぞ?ハイケル少佐?」
ハイケルが言う
「了解 司令官 ハイケルの埋葬は 私の任務だ」
隊員たちが衝撃を受け 隊員Aが呆れて言う
「同じ名前の少佐に 埋葬させてるのか…」
隊員Bが笑って言う
「ぷーっ ははははっ さっすが ハブロス司令官ー!」
隊員たちが苦笑する アースが言う
「今回は特に 丁重に埋葬してやれ 丁度 今のお前と同じ ハイケル3号の遺体だ」
ハイケルが言う
「了解 司令官 …だが 私と同じとは?では 次は?」
アースが言う
「そうだな?このままでは ハツカネズミのハイケルが先行して死んでしまう では …そろそろ こちらのハイケルも…?」
スピーカーからグレイゼスの声が聞こえる
『そんな事で 号数を合わせようとするのは 止めて下さいっ!司令官っ!』
隊員たちが衝撃を受け 隊員Fが苦笑して言う
「今の声って…」
アースが言う
「聞いていたのか グレイゼス?やはり お前は猫で正解だったな?」
グレイゼスが衝撃を受けて言う
『そっ!?…そちらは 何のお話か知りませんがっ!…ハイケルの件は 本当にっ!』
アースが言う
「分かっている 冗談に決まっているだろう?グレイゼス?」
グレイゼスが言う
『でしたら良いのですが… 本当に?』
アースが言う
「本当だとも?ならば ハツカネズミのハイケルは しばらくの間 ハツカネズミのエルムへ変えて置くか?」
隊員たちが衝撃を受ける アースが言う
「そちらであるなら かなりの号数まで先行して 用意してあるからな?」
グレイゼスが言う
『では 縁起の為にも 是非とも そちらで お願いします』
アースが言う
「そうか ならば そちらで …しかし そうなると 今度は ART1諸君の名が揃っていると言うのに 隊長の名が無いと言うのは 詰まらないな?」
隊員Bが言う
「えー?少佐は 3号がお亡くなりになって 終わっちゃったんでありますかー?少佐ぁー?」
ハイケルが言う
「確かに 私の本体が4号を目指して 先行して殺される事が無くなったのは 良かったのだが… ハツカネズミのハイケルは 3号がお亡くなりになって 終わってしまったな バイスン隊員」
隊員Bが言う
「えー?それじゃー 俺たちのART1の隊長が 居ないでありますー 少佐ぁー?」
ハイケルが反応して言う
「私が… 居ない?…そうだな バイスン隊員」
隊員Aが苦笑して言う
「それなら しばらく 別の動物に少佐の名前を付けて貰うとか…?何か他にも 名前を付けていない動物は 居ないんですか?ハブロス司令官?」
アースが言う
「そちらは居ない事は無いが ハイケルの名に相応しい動物となると 難しいな?」
アースが考える 隊員Cが言う
「ならハツカネズミのハイケルは そんなに重要だったって事か…?」
シーナが言う
「それ程考えられた上で 私たちの名前も振り分けられたと思うと ちょっと嬉しいですね?」
隊員Fが苦笑して言う
「そうだな?聞けば聞くほど 理由もあったりして ここまで来ると 確かに?」
ART2隊員たちが話し合い シュナイゼルが言う
「あの… お考え中の所 申し訳ないのですが ハブロス司令官?」
アースが言う
「うん?構わないが?」
シュナイゼルが言う
「では ここまでで 我々ART2やART1及びその他の隊員らの名と共に そちらを与えた理由を お伺いしましたが 当の我らART2の隊長 ラミリツ隊長のお名前は 犬の名であると言う事前情報は得ているのですが そちらの理由とされる事は 如何なるものでしょうか?」
アースが言う
「ああ、そちらは話していなかったな ART2隊長 ラミリツ隊長に関しては 先ほどの シュナイゼルの理由と共に話した部分も含まれるが ハブロス家の庭で飼われている全ての犬の中に置いて 一番優秀であると共に 犬たちも彼を自分らの 一番上者として…」
食堂の入り口にラミリツがやって来て呆気に取られて言う
「…え?嘘ぉ?本当に…っ!?」
アースが続けて言う
「認識していると言う事が大きいのだが それに加えて エーメレスは」
ラミリツが言う
「ハブロス司令官っ!?」
ラミリツが急いでアースの下へ向かう 皆が驚く中アースが続けて言う
「とても小さな小型犬であり」
ラミリツがアースの横へ来て 怒り まくし立てて言う
「ハブロス司令官っ!?何してるのっ!?こんな所でっ!?今日はっ!」
アースが言う
「高い声で 煩いほどに 良く吠える」
隊員たちが苦笑して言う
「あぁ…」 「なるほど…」 「納得…」
ラミリツが周囲を見た後言う
「ちょっとっ!?何の話か知らないけどっ!?僕の話 聞いてるっ!?ハブロス司令官っ!?」
アースが言う
「聞いている以前に お前の声は 聞こえると言うものだが… 私が こちらに居ると言う事が 何か問題か?ラミリツ隊長?」
ラミリツが言う
「当たり前じゃないっ!?司令官室からここまで どれだけ距離あると思ってんのっ!?唯でさえ 入り口から司令官室までだって遠いのにっ!?」
ART1隊員たちが顔を見合わせて隊員Bが言う
「遠いってー?」
隊員Iが言う
「まぁ 他の施設と比べれば遠いか?」
アースが言う
「一番利用者の少ない 司令官室を 施設の中に置いて一番遠い位置へ設置する事は 効率的であると認識しているが?共に そちらからは遠くなる こちらの食堂もまた 普段の私が利用すると事は無いと在れば…」
ラミリツが言う
「そう言う事じゃなくってっ!今日は 必要最低限の作業しかしないってっ!約束したじゃないっ!?」
ART1隊員たちが顔を見合わせ 隊員Bが言う
「えー?必要最低限の作業しかってー?」
隊員Cが言う
「どう言う事だ?」
隊員Fが言う
「ハブロス司令官は… 今日は休暇予定だったとか?」
アースが言う
「私は そちらの約束通りに 必要最低限の作業のみを 行ったが?」
ラミリツが言う
「なら ここで何してるのっ!?必要最低限の作業を終わらせたら 帰るってっ!?約束っ!」
アースが言う
「帰宅の前に こちらで 彼らと共に休憩をしていただけだ」
ラミリツが言う
「嘘言ったって駄目っ!秘書に聞いた!ハイケル少佐と 第一訓練所へ向かったって!別の作業をしようとした証拠っ!」
アースが言う
「そちらは確かに行おうとはしたが… 結果として こちらで休憩をしているのなら 元の約束の通りだ」
ラミリツがムッとして言う
「む~っ!」
ART1隊員たちが疑問して顔を見合わせて 隊員NとVが言う
「ラミリツ隊長は 何で怒ってんだ?」 「さぁ…?」
アースが苦笑して言う
「多少 予定が変わり こちらで話をしていたと言うだけだ その程度なら 良いだろう?エーメレス?」
ラミリツが反応しつつ困り怒って言う
「もぉ~っ こんな時だけ ミドルネームで呼ぶんだからっ それは卑怯でしょ!メイヴィンっ!」
アースが衝撃を受けた後怒りを押し殺して言う
「…こんな時で無ければ 一発殴ってやる所だからな?覚えて置けよ?」
隊員たちが苦笑する 隊員Bが言う
「えー?それじゃー?」
ラミリツが言う
「ひょっとして ART1の諸君は知らない?ハブロス司令官は!」
アースが言う
「言うなよ」
ラミリツが言う
「怪我してんの!」
ART1隊員たちが衝撃を受けて言う
「「えっ!?」」
アースが言う
「言うなと…」
隊員Bが言う
「えーっ!?そうだったんでありますかー?司令官ー?」
ラミリツが言う
「しかも重症!しっかり一発銃弾受けて 緊急手術した上に 当日の内に転院するとか 有り得ない上に 次の日に退院するとか もっと有り得なくて!その上 翌日に出隊するとか どうかしてるから!ホントに!」
ART1隊員たちが言葉を失う 隊員Bが言う
「えーっ!?それってー!?」
アースが言う
「このガキ…っ」
ラミリツが言う
「さ?秘密を無くした上でなら これで 何も隠さずに さっさと帰って 療養出来るでしょ?」
アースが言う
「そちらは 秘密にしていた訳でも 隠していた訳でもなく 余計な気を使わせない為にと していただけだが どうやら子供には難しかったようだな?」
ラミリツが言う
「子供で上等!」
アースが溜息を吐いて言う
「…仕方が無い 煩い子供の相手は苦手だ それに 諸君もやはり 上官の居ない所で 休憩を行ないたいだろう?従って この辺りで 私は退散しよう」
アースが立ち上がると ラミリツが言う
「外まで送るよ」
アースが立ち去りながら言う
「そこまで監視をしてくれなくとも 結構だ」
ラミリツが付いて行きながら言う
「監視じゃなくて… …ならっ もう 監視するっ!」
アースが言う
「信用も何も無いな?」
ラミリツが言う
「当たり前でしょっ!メイヴィンっ!」
アースが衝撃を受けて言う
「…クッ このガキっ」
ART1隊員たちが呆気に取られて見送った後顔を見合わせて言う
「あれで怪我してるって…?」 「本当に…?」
隊員たちがハイケルを見る ハイケルがコーヒーを置いて言う
「ハブロス司令官は 最低9日間の入院 及び 1ヶ月の療養を言い渡された 負傷ランクEランクの重傷者だ」
隊員たちが衝撃を受ける 隊員Bが言う
「えー?」
隊員Aが苦笑して言う
「えっと…?」
隊員Iが苦笑して言う
「負傷ランクEランクって… 立って歩く事も出来ない 意識保持のみの状態の事だけど?」
隊員Fが言う
「普通に会話をしていた様な?」
隊員Nが言う
「流石 アニキ」
隊員Vが言う
「やっぱ すげぇ」
隊員Cが呆れて言う
「有り得ねぇ…」
【 ART 出入り口 】
車が到着して レミックが出て来て礼をして言う
「お待たせを致しました アース様」
アースが携帯を片手に言う
「速いな?迎えを呼んだ通話を切るまでも無いとは?」
レミックが微笑して言う
「我が主を お待たせ致します訳には参りませんと 近場にて ご連絡を お待ち致しておりました」
ラミリツが言う
「流石 ハブロス家の家臣だね?ハブロス司令官?」
アースがラミリツを横目に見て苦笑して言う
「呼び名は メイヴィンではなかったのか?エーメレス?」
ラミリツが苦笑して言う
「ここで言うと 怖いから?ハブロス家の家臣さんは …ね?レミックさん?」
レミックが微笑して礼をして言う
「攻長閣下より 私めの名を お呼び頂けますとは 至極光栄に存じます」
ラミリツが言う
「一体 何年 仕えているの?父上や祖父上も アンタの名前…」
アースが言う
「私の遣いの者を詮索するのは お止め頂きたいのだが?攻長閣下?」
ラミリツが言う
「…分かった 親友のメイヴィンからのお願いじゃ しょうがないよね?」
アースが車へ乗り込むと レミックがドアを閉めラミリツへ一礼してから車へ乗り込む 車が発車して行く ラミリツが軽く息を吐いた後身を翻して言う
「ふぅ… さてっ!これで やっと僕も安心して 休憩出来るよっ!…もぅ ホント 世話が焼けるんだからっ メイヴィンは~!…ふふっ」
ラミリツが上機嫌で出入り口を入って行く
【 車内 】
アースが横目にラミリツが立ち去るのを確認すると言う
「帝国へ向かってくれ」
レミックが言う
「しかし アース様 本日はそろそろ お休みをなされた方が宜しいかと」
アースが言う
「その怪我が早く治るようにと 神頼みに向かうだけだ」
レミックが苦笑して言う
「承知いたしました」
【 ART 食堂 】
隊員Cが一息吐いて言う
「はぁ~… やっと休憩時間らしい 休憩時間になった… つっても 後5分だけど?」
隊員Fが苦笑して言う
「話は面白かったけど やっぱり 緊張するよな?」
隊員Iが言う
「それは確かに?」
隊員Bが言う
「えー?」
隊員Aが苦笑して言う
「俺は最近 サキの気持ちが 分かるようになって来たよ」
隊員Cが言う
「アラン隊員は自分で墓穴掘ってるから良いけど 俺なんて逃げても隠れても指名されるんだからよ?」
隊員Fが言う
「流石 ハブロス司令官のお気に入り マスターラキンゼス隊員だよな?サッちゃん隊員は」
隊員Cが言う
「逃げ道さえ無くなるから それ言うの止めてくれる?フレッド隊員?」
隊員Nが言う
「俺も一緒に居られる事は嬉しいんだけど やっぱ なんっつーか…?」
隊員Vが苦笑して言う
「緊張はするよな?色んな意味で?」
隊員Nが頷いて言う
「うんうん」
隊員Bが言う
「皆何言ってるのー?俺はー 全然 緊張なんてしないよー?ずーっと 一緒に居て欲しい位ー?」
隊員Cが呆れて言う
「流石 バイスン隊員 何処までも無敵な奴め」
隊員Aが苦笑して言う
「バイちゃん それは… 本当にバイちゃんだけの 技だから…」
隊員Bが言う
「えー?」
シーナが言う
「そうですか?私はバイスン隊員と 同じ意見ですけど?」
隊員たちが衝撃を受けて言う
「「えっ!?」」
隊員Bが言う
「ほらー!シーナ隊員も一緒だってー!だから やっぱ これが普通だよー!?サッちゃんも 皆も 変なのー!」
隊員Cが怒って言う
「いやっ 絶対 そっちが可笑しいからっ!」
ハイケルがコーヒーを飲み気を落ち着かせて言う
「私も バイスン隊員やシーナ隊員を除いた 皆と 同じ意見 なのだが… 変なのか?」
皆が衝撃を受け言う
「「えっ!?」」
隊員Fが苦笑して言う
「あ、あれ…?」
隊員Aが言う
「えっと… ハブロス司令官と ご家族である 少佐も… 俺らと同じ意見 ですか?」
ハイケルが言う
「変なのか?」
隊員Fが言う
「えーっと…?」
隊員Bが言う
「やっぱ 変なのー?」
ハイケルが言う
「そうか 変なのか …了解」
皆が転ぶ ハイケルがコーヒーを飲む 隊員Aが苦笑して言う
「いや 了解って…?むしろ そちらの回答の方が?」
ハイケルが言う
「変なの だろう?そちらは了解した」
隊員Aが困り汗を流して言う
「いや そうじゃなくて…?」
隊員Bが言う
「えー?」
【 ART 研究開発室 】
ラミリツが言う
「それじゃ 10分以上も あいつらと一緒に 食堂に居たんだね?…もぅ メイヴィンは~っ!」
グレイゼスが苦笑して言う
「どうやら そうみたいですね?」
グレイゼスが思う
(メイヴィンって… そんな ミドルネームを崩した形で 呼び合える様な仲になってたのか…?何時の間に?)
グレイゼスが言う
「自分が知ったのは ラミリツ隊長がこちらを訪れた そのすぐ後でしたが この映像記録からすると どうやら その位かと?」
ラミリツが言う
「まったく もうっ 口約束が役に立たない人って ホント困るよっ 隊員たちや仲間の事は心配してくれるのに 何で自分の管理は出来ないんだろうね?司令官の癖にさっ?」
グレイゼスが言う
「自分の管理… まぁ… そちらは 行ってはいるのでは無いですかね?現に 今この映像から確認する限りでも それほど…?ご無理をされている様子も無さそうですし?」
ラミリツが言う
「そんなの 我慢してるに決まってるだろ?分かれよ?普通?」
グレイゼスが呆気に取られて言う
「え?いや…?そんな事は?」
グレイゼスがモニターを覗き込んで言う
「やっぱり そうは見えませんが?何か その様に見受けられる様子が ありましたかね?」
ラミリツが言う
「見たって 分からないよ そう言う風にしてるんだから」
グレイゼスが言う
「え?それでは…?」
ラミリツが言う
「だとしても 普通に考えれば分かるでしょ?完全に一発 銃撃受けて 手術をしたんだよ?掠っただけでも 滅茶苦茶痛いのに 身体に穴開けられて 痛くない筈が無いじゃない!?」
グレイゼスが衝撃を受け苦笑して言う
「それは… 確かに そうかもしれませんね?」
ラミリツが言う
「あぁ そっか?アンタは非戦闘員だもんね?銃撃受けるような事も無いから 分かんない?」
グレイゼスが苦笑して言う
「はい… それに 自分はマスターですからね?基本的に身体に被害を被ると言う事は ありませんので…?」
ラミリツが言う
「そ?それじゃ 尚更 分かんないね?」
グレイゼスが苦笑して言う
「すみません…」
ラミリツが言う
「まぁ 良いや どうせメイヴィンも アンタに言われて 聞くような人じゃないし?」
グレイゼスが言う
「では やはり お互いにミドルネームで呼び合える ラミリツ隊長からのお言葉しか 聞いては下さらないと言う事ですね?そちらの 司令官様は?」
ラミリツが言う
「ここまで言っても分からない?」
グレイゼスが疑問して言う
「…と 仰いますと?」
ラミリツが言う
「その僕の言う事を聞く位 弱ってるって事」
ラミリツが携帯のモニターを見せる グレイゼスが呆気に取られる モニターに映っている悪魔のアイコンがへたれている
【 帝国 通路 】
腕時計型生体センサーに表示がされていて危険表示が点滅する アースが顔を上げると表情を苦しめて言う
「思った以上に 効力が持たなかったな… やはり 今朝から1日中は 使い過ぎたか… …くっ」
アースが壁に身を預けていた状態から戻し ゆっくり歩みを進める
【 ART 研究開発室 】
ラミリツが携帯モニターを見ながら言う
「…けど 向かっている先は ハブロス家の屋敷の方だし?…これなら?」
携帯モニターの悪魔のアイコンが天使のアイコンから遠ざかって行く グレイゼスがコンソールを操作するとモニターに地図が表示され アースの名前が移動している グレイゼスが言う
「平均時速55キロにて 南西方向へ… そうですね?間違いなく 車でお屋敷へ向かっているのでしょう?」
ラミリツが言う
「そ?ならさ?…今度こそ大丈夫だよね?」
グレイゼスが苦笑して言う
「随分と ご心配をされているんですね?今日は政府警察や何かで 作戦なども行われていないようですし ご本人もラミリツ隊長の言われる程の負傷を自覚しているでしょうから そう言った心配は無いと思いますが?」
ラミリツが言う
「うーん まぁ そうかもしれないけど 僕の言う事をメイヴィンが素直に聞くなんてさ?逆に怪しくって?」
グレイゼスが苦笑する ラミリツが言う
「まぁ 良っか?屋敷へ向かってるって言うのなら これ以上は… 所で このアイコンなんだけど 何で僕のアイコンって 天使なの?これ ちょっと 嫌なんだけど?」
グレイゼスが言う
「おや?そうですか?分かりやすくて 良いと思うんですけど?」
ラミリツが言う
「アンタの趣味?」
グレイゼスが言う
「いえ?これは そちらのシステムを作っている時に丁度 …言ってしまうと そちらは お兄様からの ご提案でして?」
ラミリツが衝撃を受け羞恥しながら言う
「あっ!兄上~っ!」
グレイゼスが苦笑して言う
「悪魔様とは正反対でもあるし とても似合うでしょう?と ご自慢一杯に ご推薦をしていましたよ?プクク…ッ」
ラミリツが怒って言う
「もうっ 兄上ってば 何考えてるんだよ!?僕が目指すのは 天使じゃなくて ペジテ王の両碗の騎士…っ!」
チャイムが鳴る ラミリツが気付いて言う
「…って いけない 休憩時間が終わったみたい うーん… それじゃ…」
ラミリツが携帯をしまうと言う
「マスターグレイゼス中佐?悪いんだけど ハブロス司令官が屋敷に到着したらさ?念の為 1度電話して置いてよ?それで 僕がくれぐれも休むように言ってたって?そう伝えて置いてくれる?」
グレイゼスが呆気に取られてから言う
「え?あ… はい?そうと言われるのでしたら そうしますが… 本当に?」
ラミリツが言う
「本当に!それじゃ よろしくね!」
ラミリツが走り去る グレイゼスが呆気に取られた後苦笑して言う
「電話をしてくれ …ねぇ?それこそ その電話を行う携帯端末が 間違いなくお屋敷へ向かっていると言うのに 更に確認をしてくれだなんて …それは お兄様がお兄様なら 弟殿も相当に ご心配症なんじゃ? …お?到着したな?それなら 仕方が無い 頼まれたからには やっておかないと?」
グレイゼスがコンソールにある受話器を取るとコンソール操作で通話を掛ける モニターにアースの名前が表示される グレイゼスが言う
「お疲れ様です ハブロス司令官 その~… 特に問題と言う訳ではないのですが」
受話器にレミックの声が聞こえて言う
『お疲れ様に御座います マスターグレイゼス中佐』
グレイゼスが呆気に取られて言う
「うん?あれ?えっと…?」
レミックが言う
『誠に申し訳御座いません こちらの端末の持ち主に御座います アース・メイヴン・ハブロス様は 只今 通話にお出になる事は叶いません ”特に問題と言う訳ではない” とのお言葉を賜りましましたので 後ほど 改めてお電話をさせて頂くと言う 後対処にて 宜しいでしょうか?』
グレイゼスが言う
「あぁっ いや!?本当に!大した用事では無いので 折り返してもらう必要も無いんですが…?その… ラミリツ隊長から… あ、いや?攻長閣下から メイヴィ… いやいやっ!ハ、ハブロス様へ お大事にと?ゆっくり休む様に伝えて欲しいと 伝達を頼まれたもので?」
レミックが言う
『左様に御座いましたか では 攻長閣下より ご心配を賜りました事へ 心より御礼を申し上げますと共に そちらのお言葉は 間違いなく 我が主 アース・メイヴン・ハブロス様へ お伝え致します事を お約束致します』
グレイゼスが言う
「あー はいっ では そちらで?お願いします?…では?」
レミックが言う
『はい それでは 失礼を致します』
グレイゼスが受話器を置くと 軽く息を吐いて言う
「ふぅ… 緊張した …うん?ハブロス司令官本人と話すより その遣いの人と話す方が緊張するって 可笑しな話だよな?けど まぁ これで…」
グレイゼスがコンソールから離れるとふと気付いて言う
「…うん?あれ?けど そう言えば?屋敷に戻って これから休もうと言う人が 何で電話に出られないんだ?…メイヴィンさん?」
グレイゼスがモニターを見る アースの名前がハブロス家の屋敷に表示されている
続く
ART1隊員たちが歩く中 隊員Bが言う
「けどさー?動物たちに付けられた ARTの皆の名前を聞くだけでも チョー時間掛かりそうだしー?それに 理由も説明してもらったら 20分の中休憩じゃ 足りないかもー?」
隊員Aが言う
「その前に 司令官室へ確認へ行った少佐に ハブロス司令官が その話をしてくれるかって事の方が 問題だと思うけど?」
隊員Bが言う
「えー?それじゃー?」
隊員Fが言う
「それに もし聞かれたとしても 中休憩の後に 俺たちが その話を少佐から聞くとなると 短くても10分は見積もって置いた方が良いだろうから」
隊員Cが言う
「なら 中休憩は自主的に半分の10分に切り上げるしかねぇって事か?兄貴に聞いたけど 俺らの訓練所の様子とかって 司令塔だけじゃなくて あれ、司令官室にも有るんだってよ?」
隊員Iが衝撃を受けて言う
「え?そうなのか?それじゃ…」
隊員Bが言う
「それってー サッちゃんが サボるからー?」
隊員Cが衝撃を受けて言う
「だから 何で俺よっ!?」
隊員Fが苦笑して言う
「そう言えば サッちゃん隊員は ハブロス司令官に 目を掛けてもらってるもんな?バイスン隊員は それが羨ましいんじゃないか?」
隊員Bが言う
「えーっ フッちゃん すっげー!?何で そんな 俺の心の中が分かっちゃうのー!?フッちゃんー!?」
隊員Fが言う
「え?いや それは… 誰でも分かるんじゃないかな?」
隊員Bが言う
「えー?」
隊員Cが言う
「なら フレッド隊員?俺の心の中も バイスン隊員に教えてやってくれないか?俺は ハブロス司令官の事は すっげー…!」
アースが言う
「ほう?私の事は?」
隊員Cが衝撃を受け悲鳴を上げて言う
「…って ぎゃぁああっ!?でたぁっ!?」
ART1隊員たちが向かう通路の先に アースとハイケルが居て アースが笑んで言う
「私が目に留めている マスターラキンゼス隊員が その私の事を どの様に思っているのか… 是非とも彼の心中を 私へ伝達してくれないか?フレッド隊員?」
アースが隊員Fを見る 隊員Fが衝撃を受けて言う
「え!?そ、それは その…っ」
隊員Bが喜んで言う
「あー!ハブロス司令官ー!俺 ハブロス司令官に 質問したい事が すっげー 一杯あるのでありますー!司令官ー!」
隊員Fが苦笑して言う
「か、代わりに こちらのバイスン隊員の心中は それこそ ハブロス司令官の事は すっげー 大好きな様ですけどっ?」
隊員Aが言う
「それって フレッド隊員?代わりじゃない方の サキの心中は ハブロス司令官の事は すっげー…」
アースが隊員Aを見る 隊員Aが衝撃を受けて言う
「…って ハッ!?」
隊員Cが言う
「やったな?アラン隊員?」
隊員Aが冷や汗をかいて言う
「お、俺はっ!?サキの心中を代弁して…っ!?」
アースが言う
「代弁をして 全文を述べてくれても構わないが?」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「いえーっ!?そ、そちらはっ ご遠慮させて頂きますっ!」
隊員Bが笑って言う
「ぷーっ!ははははっ!やっぱ ハブロス司令官のギャグは チョー受けるー!」
隊員Iが苦笑して言う
「あれは ギャグじゃないと思うけど…」
アースが言う
「それで?」
ART1隊員たちがハッとする ハイケルが言う
「私は現在 第一訓練所にて 発生しているART1の問題の解決を 図ろうと思ったのだが…?」
隊員Aが言う
「ああ…っ すみません 少佐 俺たちは 少佐が戻って来るまでの間に 中休憩を終えてしまおうかと…」
アースが言う
「では どちらにしろ 私が説明を行う相手はバイスン隊員で変わりない ならば この場所にて話を終えてしまえば良いだろう ハイケル少佐はその他の隊員らと共に 訓練へ戻るなり中休憩を行うなりすれば良い」
ハイケルが言う
「了解 司令官」
隊員Bが言う
「えー?それってー?」
アースが言う
「主に話を聞きたいと言っているのは お前なのだろう バイスン隊員?それなら まずは お前が全体的な話を聞き 他の隊員へは 必要に応じて お前が 部分的にでも伝達を行えば良い」
隊員Bが言う
「あー そっかー?」
アースが言う
「ハイケル少佐へ伝えるのでは そのハイケル少佐から お前への全文の伝達を行う事で 時間を浪費する 従って 私が直接 バイスン隊員へ伝えに来たと言う事だ」
隊員Fが言う
「完璧な作戦… 流石は司令官」
隊員Aが苦笑して言う
「とは言っても 内容は内容だけどな?」
アースが言う
「アラン隊員の言う通り 内容は内容だが」
隊員Aが衝撃を受ける 隊員Cが呆れて言う
「懲りない奴め…」
アースが言う
「必要時に置かれる伝達要領として 理解をして置くと良い」
隊員Aが言う
「そ、そうですね…?」
アースが言う
「では そう言う事だ ハイケル少佐?」
ハイケルが言う
「了解 司令官 …では?」
隊員たちが顔を見合わせて言う
「なら… 戻るか?」 「そうだよな?ここからなら 訓練所の方が近いし…」 「いつもの中休憩時間までは まだ…?」
隊員Bが中休憩時間の言葉に反応して言う
「あー!司令官 司令官ー!なら 俺は その作戦よりもー!?」
皆が呆気に取られ言う
「ハ、ハブロス司令官の 作戦よりも…?」
隊員Aが慌てて言う
「バ、バイちゃんっ!?」
アースが微笑して言う
「ほう?私の作戦よりも もっと良い作戦があると?では そちらの作戦を聞かせてもらおう バイスン隊員」
隊員たちが緊張する 隊員Bが言う
「はーっ!了解 司令官ー!俺はー このタイミングを生かしてー!ハブロス司令官と 一緒に 中休憩したいでありますー!司令官ー!」
皆が驚く 隊員Bが言う
「もっちろーん?皆も一緒にー!駄目ー?」
皆が呆気に取られて顔を見合わせて言う
「お、俺たちと ハブロス司令官が…?」 「一緒に…?」
アースが呆気に取られている 隊員Bが言う
「だってー?俺 いつも 少佐から ハブロス司令官と一緒に夕食食べてるって話を聞いてー?チョー 羨ましいってー?」
ハイケルが言う
「私は あの時間はとても… 苦しいものであると認識していたのだが… …最も 10年も経てば 流石に慣れても来たが」
アースが苦笑して言う
「そうか …では 良いだろう バイスン隊員 お前の作戦を採用してやる」
皆が驚いて言う
「えぇえっ!?」
隊員Cが言う
「ま、マジかっ!?」
アースが言う
「確かに バイスン隊員の言う通り 本日のこのタイミングを逃せば 次は無いだろう そうとなれば この機に乗じて そちらを試してみる価値は あるのかもしれない」
隊員Bが言う
「やったー!俺 今日はチョーツイてる!皆も ツイてたねー!俺が このタイミングを 見付けた お陰だよー!俺 チョー 嬉しいー!?皆も チョー 嬉しいでしょうー!?」
皆が苦笑しながら言う
「「う、う~ん…」」
アースが言う
「皆も チョー 嬉しいのだろう?」
皆が衝撃を受け慌てて言う
「「ちょっ!?チョー 嬉しいですーっ!」」
アースが笑う
「ふっ… ははは…っ」
隊員Bが言う
「にっひひっ!俺って すっげー!」
皆が顔を見合わせ苦笑する ハイケルが言う
「複雑な心境だ」
【 ART 食堂 】
アースが食堂の様子を見て言う
「ここを訪れたのは これで2回目か… 今更かもしれないが 使い勝手はどうだ?ハイケル少佐?」
ハイケルが言う
「問題ない… と 私は思うのだが?」
隊員Bが言う
「えー?2回目ってー?それじゃ ハブロス司令官はー?いつもは何処で昼食を 食べてるんでありますかー?司令官ー?」
隊員Cが言う
「そりゃ 司令官室が有るんだから 司令官は そこで良いんだろう?」
隊員Bが言う
「えー?じゃー ハブロス司令官はー?昼食は1人で食べるんでありますかー?それってー」
隊員Aが他の隊員へ言う
「それこそ 1人じゃないと食べられない位 豪華な昼食なんだろうな?」
隊員Iが苦笑して言う
「アラン隊員 だから また そう言う事言ってると…」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「ハッ!?やべっ また 俺っ!?」
隊員Cが呆れて言う
「懲りない奴…」
隊員Fが困って言う
「お、おいおい 皆 …知らないのか?高位富裕層の人は…」
アースが言う
「確かに そちらの時間に関しては 私は司令官室に居るが 昼食に関しては食べた事が無いな?」
隊員Bが言う
「えー?食べた事無いってー?食べないーって事ー?それに 俺はー 1人で食べるんじゃ 詰まんないよー?ってー?」
隊員Aが疑問して言う
「あれ?食べないって…?」
隊員たちが疑問する 隊員Fが苦笑して言う
「そう ”言う” ものなんだよ 普通 だから…」
隊員Bが言う
「それじゃー ハブロス司令官もー?たまには 俺たちと一緒に 昼食も食べましょうでありますー!司令官ー!」
隊員たちが衝撃を受ける アースが言う
「バイスン隊員を初めとして その他 私と時間を共有する事が チョー嬉しいと言う 諸君がそうと言うのなら 構わないのだが 生憎 私は昼食の時間に関しては紅茶を飲む程度だ その私との時間を共有することは 諸君にとっての負担となるだろう 従って バイスン隊員からのそちらの誘いは 遠慮して置く」
隊員Bが言う
「えー?それじゃ 俺 チョー 残念でありますー 司令官ー?皆もチョー残念ってー?それにー 紅茶だけってー?それだけじゃ 足りないしー?1人で居るんじゃ 時間だって余っちゃいそうだしー?その時間は何してるんでありますかー?司令官ー?」
隊員Aが言う
「こらこら バイちゃん?そんなに詮索したら…」
隊員Fが言う
「いや アラン隊員?むしろ その言葉の方が まずいかも…?」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「えっ!?俺 また!?」
アースが言う
「そうだな 確かに時間は余る… いや、むしろ 紅茶を飲みながらでも 作業を続けてしまう事は多いのだが 休憩時間は休憩をしろと命じた その私が規則を乱すのもどうかと 最近は 行わないようにしているのだが」
隊員Bが言う
「じゃー 最近はー?」
アースが言う
「最近は… そうだな ニュースやその他のメディアなどを確認する程度か?後は 私用の電話をする位だが 確かに 余り 有意義には使えていないかもしれないな?」
隊員Bが言う
「なら やっぱー!」
隊員たちが衝撃を受ける アースが苦笑して言う
「それなら お前の方が来てくれても構わないぞ?バイスン隊員?」
隊員たちが驚いて言う
「「えっ!?」」
隊員Fが言う
「あ、あれ…?」
隊員Bが言う
「えー!?俺が行って良いんでありますかー!?司令官ー!?」
アースが言う
「もちろんだ 私の昼休憩は 諸君ART1の時間よりも遅いが お前が来ると言うのなら そちらの時間に合わせても良い 来たければ来い 私は来るものは拒まない主義だ」
隊員Bが言う
「やったねー!俺チョー楽しみー!アッちゃんも楽しみだよねー!?」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「えっ!?あ、う… うん?た、楽しみ…」
隊員たちが苦笑する 隊員Cが言う
「哀れ… アラン隊員」
隊員Bが言う
「もっちろーん!サッちゃんもー!」
隊員Cが衝撃を受けて言う
「何で 勿論 言っちゃうかなーっ!?」
アースがコーヒーメイカーのボタンを押して言う
「そうか マスターラキンゼス隊員も 来てくれるというのなら 私も楽しみだな?」
隊員Bが言う
「ほらほらー!サッちゃんー!良かったねー!サッちゃんー!?」
隊員Cが絶望している 隊員Aが隊員Cの肩に手を置いて言う
「しょうがないよ サキ… 一度だけでも… 今日の続きだと思って 一緒に頑張って乗り越えよう?」
隊員Cが言う
「アラン隊員は兎も角 何で いつも俺まで…?」
隊員Cがうな垂れる アースが椅子に腰掛けて言う
「それで?バイスン隊員の予てよりの問題は そちらの話では無かったと思うのだが?」
隊員Bが言う
「はーっ!そうでありますー!司令官ー!」
皆がそれぞれ飲み物を手に席に着く 隊員Bが言う
「俺はー!」
隊員Bがアースの飲み物に気付いて言う
「…って あれー?ハブロス司令官は 高位富裕層の人なのに コーヒーを飲むのでありますかー?司令官ー?」
隊員たちが衝撃を受ける 隊員Aが言う
「バ、バイちゃん…っ!?」
隊員Bが言う
「えー?だって 俺 昔聞いたことあるよー?紅茶は高位富裕層の人が飲むもので コーヒーはその他の人が飲む物だってー?」
隊員Aが言う
「いや、それなら 尚更…っ」
アースが言う
「ああ、そちらは私も聞いた事があるな?」
隊員たちが衝撃を受ける 隊員Bが言う
「でしょでしょー!?なのに何でー?」
アースが言う
「何でとは?もちろん そちらは 私の勝手だろう?例え一般的には その様に言われようとも どちらを飲まなければならないと言う 厳格な決まりは無い それは お前たちも同じだ」
隊員Bが言う
「あー?そう言えばー?」
アースが言う
「しかし そうだな?高位富裕層の連中は コーヒーは飲みたがらない事は事実だ 紅茶を好んで高い銘柄の香りに気付く程 品位が高いと 遠回しに自身の位を上げようと話をしているのを耳にするが その様な時ほど 私はコーヒーを手に 離れている事の方が多い」
隊員たちが衝撃を受ける 隊員Bが笑う
「ぷーっ!ははははっ!ハブロス司令官 やっぱ チョー 面白ぇー!」
隊員Aが苦笑して言う
「けど それって… やっぱり ハブロス司令官が 高位富裕層の中でも 一番上だから… 許される事ですよね?」
隊員Bが言う
「えー?そうなのー?普通は駄目ー?」
アースが言う
「確かに 普通は駄目かもな?一応 離れはするが コーヒーの香りは飛ぶだろう?」
隊員Aが苦笑して言う
「いえ… そう言う事じゃなくて?」
アースが言う
「それから 如何に 高位富裕層や組織の中に置いて 一番上の者であっても 果たすべき礼節というものは あると言うものだ 従って 私は 諸君の名を動物たちへ与えたと言う事実は 口外するつもりは無かったのだが?」
アースがハイケルを横目に見る ハイケルが言う
「…確かに 私が口外した事は認めるが 元はと言えば ラ…」
アースが言う
「元はと言えば 私が行った そちらの事実が原因にして ハイケル少佐がそちらの口外を行うと言う事を 想定し切れなかった 私の管理不行き届きだ そうとなれば 非礼を認め謝罪するしかない ART1諸君 すまなかった 諸君の名と名誉へ 無礼を行った」
隊員たちが呆気に取られ 隊員Bが言う
「えー?無礼ってー?俺はー!自分の名前使ってもらえたなら チョー 嬉しいけどー?」
アースが言う
「そうと言ってもらえるのなら救われるが 先ほどの話と同じく一般常識から考えれば 無礼とされる事だ 分からないのなら その様なものだと解釈をして置くと良い お前と家族 そして 仲間の為だ バイスン隊員」
皆が呆気に取られる 隊員Bが言う
「はーっ それなら そうと言う事で 了解でありますー!司令官ー!」
アースが微笑して言う
「結構」
隊員たちが呆気に取られつつ顔を見合わせる
【 ART 第一訓練所 】
ラミリツが疑問して言う
「あれ…?」
ラミリツが訓練所内を見渡して言う
「ART1は もう休憩に入っちゃったのかな?折角 休憩前に合同訓練でもしようと思ったのに…」
ラミリツが訓練所を出ながら言う
「なら 僕らも休憩にして 食堂で誘ってみよう」
ラミリツが第二訓練所へ顔を出して言う
「それじゃ 皆 先に休憩にしよう?ART1の皆も行ってるみたいだから 合同訓練は その後で!」
ART2隊員たちが言う
「「了解!隊長!」」
ラミリツが頷いた後向かおうとして言う
「…あ、そうだ」
ラミリツがシュナイゼルへ向いて言う
「シュナイゼル ちょっと僕 ハブロス司令官に会って来るから 皆と食堂に行って置いてくれる?」
シュナイゼルが言う
「了解 隊長」
ラミリツが頷いて言う
「うん!じゃ よろしく!」
ラミリツが走って行く シュナイゼルが苦笑して言う
「訓練中も ずっと ご心配をされていた様子 本当に我らが隊長は…」
シュナイゼルが苦笑した後 隊員たちへ言う
「では 我々は 先んじて食堂へと向かおう」
隊員たちが言う
「「了解 副隊長!」」
ART2隊員たちが歩いて行く
【 ART 食堂 】
アースがコーヒーを片手に言う
「バイスンは犬だ それから アランも犬の名に使用した」
隊員Bが言う
「やったー!良かったー!俺とアッちゃんは どっちも 犬だったねー?アッちゃんー?」
隊員Aが言う
「う、うん… そうだな?取りあえず 犬なら…」
隊員Bが言う
「それじゃー サッちゃんはー!?それから フッちゃんもー!?」
隊員Cが衝撃を受け 隊員Fが苦笑して言う
「聞きたい様な 聞きたくない様な…」
隊員Cが言う
「フレッド隊員は良いだろ?きっと 犬か何か まともな動物だって」
隊員Fが言う
「え?そうかな?何で…?」
隊員Cが言う
「何でってっ!?」
アースが言う
「サキシュもフレッドも 犬の名に使用した」
隊員Bが言う
「えー?サッちゃんもー?」
隊員Fが言う
「俺も犬だったか…」
隊員Cが
「あれ?俺も犬だった…?」
隊員Bが言う
「何で サッちゃんも犬なんでありますかー?司令官ー?」
隊員Cが衝撃を受けて言う
「その言い方止めてくんないっ?バイスン隊員っ?」
隊員Bが言う
「えー?だってー?」
アースがコーヒーを一口飲んでから言う
「理由は 単純だ ハブロス家の庭で飼われている犬たちは 皆 番犬として飼われている 従って そちらの犬の名には 諸君ART1や…」
ART2隊員たちがやって来て衝撃を受けて言う
「「えっ!?」」 「し、司令官が…っ!?」
アースがART2隊員たちを見てから言う
「ART2隊員らの名を拝借した …お疲れ ART2隊員諸君」
ART2隊員たちが衝撃を受けて言う
「「は、はっ!お疲れ様で御座います!ハブロス司令官っ!」」
隊員Bが言う
「あー!そう言う事ー!」
隊員Cが言う
「あぁ… そう言う事…」
アースが言う
「ちなみに フレッドは今までに 2回ほど 敷地内への不法侵入者を発見し 警備の者へ伝達を行い 犯人を取り押さえるに至った経緯もある 優秀な番犬だ」
隊員たちが歓声を上げて言う
「おおーっ」 「流石 フレッド隊員!」
隊員Fが苦笑して言う
「いや 俺じゃないけど…」
アースが言う
「言い忘れていたが バイスンとアランも2匹で協力し リンゴ園へ入り込もうとした不法者を 追い払った事がある」
隊員Bが喜んで言う
「やったね!アッちゃん!俺たちは犬でも やっぱ 最強コンビだよっ!」
隊員Aが言う
「あ、ああ… 俺たちじゃないけど まぁ… 名前だけでも」
アースが苦笑して言う
「加えて そちらの2匹は 常に共に居る そちらも理由に お前たちの名を引用した」
隊員Aが衝撃を受ける 隊員Bが言う
「えー!?それじゃ アッちゃんっ!やっぱ 俺たちってー!」
隊員Aが苦笑して言う
「ああ… どうやら ハブロス司令官にも 公認みたいだな?」
隊員Iが言う
「それじゃ サキシュ隊員の名前を付けられた犬にも 何か…?」
隊員Cが衝撃を受けて言う
「それっ!言ってくれなくて良かったのにっ!?イリアス隊員!」
アースが言う
「サキシュは… そうだな?やはり 似ていると思い 思わず付けてしまったのだが…」
隊員Cが衝撃を受けて言う
「いえー!そちらは 説明してくれなくて良いですからっ!司令官っ!」
隊員Bが言う
「えー?」
ART2隊員たちが顔を見合わせ言う
「どうやら…」
シュナイゼルが言う
「本日の昼休憩の際に話題に出されていた ハブロス家の庭で飼われているペットの名前に関して 話をされているご様子だ …そして ハブロス司令官が こちらに居られると言う事は…」
【 ART 司令官室 前 】
ラミリツが驚いて言う
「えぇえっ!?ハイケル少佐と一緒に 第一訓練所へ向かったぁっ!?」
秘書が苦笑して言う
「は、はい そちらのご様子で…」
ラミリツが慌てて言う
「何で止めてくれないのっ!?ハブロス司令官は怪我人だよっ!?何の用件かは知らないけど 訓練所まで歩かせるなんてっ!?」
秘書が言う
「左様に御座いますね 私も… お声掛けはさせて頂いたのですが…」
ラミリツが言う
「もぅっ!相変わらず 無理ばっかりっ!…ってあれ?待って?けど 第一訓練所には居なかったし…?それじゃ 今は何処に?」
ラミリツが携帯を取り出して操作すると モニターの中に天使のアイコンと悪魔のアイコンが居る ラミリツが衝撃を受けて言う
「えっ!?僕から南西100メートルって… まさか 食堂っ!?何でぇえっ!?」
ラミリツが顔を上げ走り去る 秘書が困り苦笑している
【 ART 食堂 】
アースが言う
「…と、それなりに全体を率いる様子はあるのだが エーメレスが居る際には 一歩譲る その様子がとても似ていると思い そちらのハスキー犬は シュナイゼルにした」
ART2隊員たちが歓声を上げる
「「おおー」」 「流石 副隊長…」
シュナイゼルが苦笑して言う
「光栄で御座います ハブロス司令官…」
アースが苦笑して言う
「光栄か?高位富裕層のお前の名まで 犬の名に使うなと怒っても 政府の法には掛からないぞ?シュナイゼル副隊長?」
ART1隊員らが衝撃を受け 隊員Aが言う
「え!?シュナイゼル副隊長って…っ」
隊員Eが言う
「高位富裕層だったのか…っ!?」
シュナイゼルが言う
「いえ 法律に関しましては理解を致しておりますが その上に置かれましても 歴代国防軍長ハブロス家の番犬の名に選ばれたとあれば 光栄です」
アースが言う
「ほう?」
シュナイゼルが苦笑して言う
「本心から申しております 私は高位富裕層とは言え 歴代のファーストネームは持たない次男ですので そちらの名と共に 地位も名誉も 家を治める兄の物であると …実際 私はそちらの家も追われていますので 今の私に有りますのは 生まれ得た際の地位と 現行のART2副隊長と言う名誉のみです」
隊員Bが言う
「へぇー?何かー それってー?」
隊員Aが苦笑して言う
「俺たちには分からない世界だけど 何て言うか…」
隊員Iが言う
「うん 地位は高いけど 何だか…」
シュナイゼルが言う
「ですので 私に取りましては こちらのART2こそが 家族の様なものです その隊員の皆と名前の上とありましても 共に居らせて頂いていると言う ハブロス家のお庭のご様子と言うのは 聞いて居りまして とても耳に心地良いものです」
ART2隊員たちが顔を見合わせ微笑する ART1隊員たちが呆気に取られ顔を見合わせた後微笑する アースが言う
「そうか お前が そうと言うのなら 悪くは無いのかもしれないが… 兄上殿にはお会いした事がある その上で お前が元の家へ戻りたいと願うのなら いつでも手を貸してやるぞ?…お前の方が使いやすそうだからな?」
皆が衝撃を受ける シュナイゼルが苦笑して言う
「いえ 私では… 噂に名高い 国防軍の悪魔の その手先と されてしまいそうですので?」
アースが言う
「何だ 知っていたか?」
シュナイゼルが苦笑して言う
「政府の者で そちらの名を知らない者は 在りませんかと…?」
隊員Aが苦笑して言う
「ハブロス司令官って… そんな風に言われているんだな?国防軍の…」
隊員Cが言う
「流石 悪魔の司令官 …やっぱ 有り得ねぇ」
隊員Bが言う
「えー?」
アースが言う
「では これで ART1とART2の名は全て照合がされたな?他の所属に関しても聞きたいとの話だったが それ以前に お前たちは技術部の人員を どの程度知っている?全てと言わずとも その範囲であって 十分であるかと思うのだが?」
隊員Fが言う
「言われて見れば 技術部の人って 殆ど名前は知らないな…?顔くらいは 知ってる人が何人か居るけど」
シーナが言う
「私は顔も名前も全員知っていますけど そうですよね?ここで皆さんに 今までの様にハブロス司令官からお話を頂いても 楽しめるのは その私位かもしれないですね?」
隊員Fがふと気付いて言う
「あれ?そう言えば シーナ隊員の名前って 聞いたっけ?」
隊員Bが言う
「あー!そう言えばー?ハブロス司令官ー?シーナ隊員の名前は 聞いていないでありますー?司令官ー?」
皆がアースへ向く アースが言う
「ああ、シーナ隊員は そちらの動物たちへ名を与えていた際には まだ サポートの側に居た そちらが理由で 犬の名前には使用しなかった」
隊員Fが言う
「なるほど 確かに3週間くらい前って言うと まだ…」
隊員Bが言う
「それじゃーそれじゃー!?シーナ隊員はー!?」
アースが言う
「シーナは猫の名に使用した」
隊員たちが言う
「おおーっ」 「確かに?」
隊員Fが言う
「シーナって名前なら 確かに 少し猫っぽいと言うか…」
シーナが微笑して言う
「私、猫っぽいですか?フレッド隊員?」
隊員Fが言う
「え?う、うん 少し…?と言っても もちろん?良い意味でね?」
シーナが微笑して言う
「ふふ…っ」
隊員Fが照れ苦笑する 隊員Cが横目に言う
「フレッド隊員って いつも良い所持ってくよな…?」
隊員Fが呆気に取られて言う
「え?」
隊員Dと隊員Eが言う
「言えてる言えてる」 「うんうん」
隊員Fが苦笑して言う
「あ、あれ…?俺は別に そんなつもりは…」
アースが言う
「そちらの猫も またアランとバイスンの様に いつも もう1匹の猫と2匹で居る 従って そちらのもう1匹は エミーと名付けた」
シーナが反応して言う
「あっ そうなんですか!それなら 後で エミーに伝えて置きますね!」
アースが苦笑して言う
「いや これ以上 こちらの話題を拡散して欲しくは無いのだが …ついでに言えば シーナとエミーは その当時には 私へ懐いていなかったのだが 最近は シーナの方だけが近付いて来る様になった エミーは相変わらずだがな?」
シーナが微笑して言う
「ふふっ 面白いですね?名前を付けたら 性格まで似て来るのでしょうか?」
アースが言う
「それならそうで 面白い所ではあるのだが 残念ながら シーナにはたまたま一度 私が餌を与えた事がある 恐らくそちらの影響だろう」
隊員Aが言う
「あぁ そう言う事で…」
隊員Bが言う
「えー?それじゃー?」
シーナが微笑して言う
「それでしたら!今度はエミーの方にも 餌をあげて下さい ハブロス司令官!それと 出来れば リアルの方にも お願いしますね!?」
隊員たちが衝撃を受けると隊員Dが言う
「これって さりげない 臨時ボーナスのアピールか?」
隊員Eが言う
「やるな シーナ隊員 流石 元サポート部」
アースが言う
「リアルの方にも?では そちらも 魚で良いのか?」
隊員たちが呆気に取られ笑い出す シーナが呆気に取られて言う
「え?えーっと…?」
隊員Bが笑って言う
「ぷっはははっ ハブロス司令官 やっぱ チョー面白れー!」
アースが苦笑して言う
「冗談だ」
アースがコーヒーを飲む シーナが呆気に取られた状態から苦笑して言う
「あ… 何だ びっくり… あ、でも ハブロス司令官から贈られるお魚って 一体どれ位 豪華なものなんですかね?」
隊員たちが衝撃を受ける アースが言う
「それ程 魚が好物だったのか?シーナ隊員?」
隊員たちが呆気に取られ笑い出して 隊員Iが言う
「流石 猫!」
皆が笑う シーナが呆気に取られた後笑い出す
【 ART 通路 】
ラミリツが携帯のモニターを見て居て言う
「ハブロス司令官なら 同じ方向の作業室かもって思ったけど 居ないしっ!?やっぱ この距離って事はっ!」
ラミリツがモニターに映っている天使と悪魔のアイコンの距離を見てから顔を上げ走って行く ラミリツが走り去った横 研究開発室の中でグレイゼスが顔を向けていて言う
「おやおや~?ラミリツ隊長…?何か俺に用があったんじゃなかったのか…?まぁ 良いか?悪魔さんがいらっしゃらない この間に たまには俺も お休みを頂くと言う事で?」
グレイゼスがコンソールを操作しながら言う
「今からなら 丁度 ART1の連中の 中休憩時間と同じになるから 現状の210マシーナリー改良型の様子を聞くにも丁度良い… うん?あら?第一訓練所は空か?ART1は もう休憩に…?…って!?はぁああっ!?」
グレイゼスが衝撃を受ける グレイゼスの前モニターに食堂の映像が映っていて 隊員たちの中にアースが居る様子が映っている グレイゼスが呆気に取られて言う
「…な、何で?自宅療養中である筈の… 悪魔様がっ!?しかも 庶民の食堂に…!?」
グレイゼスがぎこちなく顔を向け ラミリツの立ち去った通路を見る
【 ART 食堂 】
アースが言う
「サポートや技術部など 後方支援の隊員の名は 猫や鳥類へ使用した お前たちが良く知っているであろう所で言うのなら… そうだな グレイゼスは猫だ」
隊員Bが言う
「そっかー 中佐は 猫なんだー?」
隊員Iが言う
「確かに 猫はじっと監視していたり 動きが速かったりって 何となく そっちの感じがあるよな?賢そうな感じって言うか?」
アースが言う
「当初はグレイゼスは 犬の名でも良いかと思ったのだが 従順な犬とは違って 奴は… 何かを企む事もありそうだからな?猫の方が合っているだろう?」
隊員Aが苦笑して言う
「そ、それって…」
シーナが軽く笑って言う
「ふふっ それでは ハブロス司令官は ARTの隊員たちは勿論ですが 自宅で飼われている動物たちの様子まで 把握をされているのですね?」
アースが言う
「そうだな?とは言え ARTの隊員たちとは異なり 自宅の彼らの様子に関しては 家の者から確認を取った部分も多いが 名を与えるからには 相応の考えや意思の下に与えるべきだと 私は認識をしている その者の魂の名と なるものだからな」
隊員Aが言う
「魂の…?」
ハイケルが反応する アースが考えながら言う
「グレイゼスの他には… 後は お前たちが知っているかは 分からないが そのお前たちの使用する無線担当である マスターベイゼス研究員の名前は 鳥の名に使用した それから 同じくお前たちのマシーナリーの整備及び塗装を担当している ランコック整備士長の名も鳥に… 更に言うなら ランコックはフクロウだ」
シーナが軽く笑って言う
「ランコック整備士長なら 何だか フクロウって 分かりますっ!」
隊員Bが言う
「へぇー?それじゃー そのランコック整備士長って人は フクロウみたいな顔の人ー?」
アースが言う
「いや 直接 容姿が似ていると言う訳ではなく その雰囲気から決定をした ベイゼスも無線担当 伝えると言う事から鳩の名に使用したが 勿論そちらに悪気などは一切無い 例え一般的には軽視をされようとも 彼らはハブロス家の敷地内にて共に生きている 私の家族だ」
隊員たちが呆気に取られる 隊員Bが言う
「それじゃー 犬も猫も鳥も 同じ家族でー?あれー?それじゃー 少佐はー?」
ハイケルが反応する 隊員Bがアースへ言う
「ハツカネズミのハイケルも 同じ家族でありますかー?司令官ー?」
アースが言う
「勿論 そちらは 元の本人と共に 私の家族であるが ハツカネズミのハイケルは 遠い昔に 国防軍にて生体実験を行う際に使われていた 実験用のネズミの子孫だと言う事で 今でもハブロス家にて 丁重に保護を行っている」
隊員たちが感心して言う
「おおーっ」
隊員Bが言う
「すっげー?少佐ぁ少佐ぁー!?少佐は すっげーでありますー!少佐ぁー!」
隊員Fが言う
「そんな昔からの 由緒ある ハツカネズミだったのか…」
隊員Cが言う
「けど ネズミだぜ?」
ハイケルが言う
「複雑な心境だ」
アースが言う
「しかし 困った事に ハイケルは たまに 何処からか脱走を企てる事がある そして その様な時には ART1やART2の隊員たちの名を与えた 彼らは勿論 後衛支援部隊の名を与えた動物たちも使用しての 大掛かりな捜索及び捕獲作業を行わせている」
隊員たちが衝撃を受ける 隊員Bが言う
「えー?少佐ぁ?少佐は たまに 脱走しちゃうんでありますかー?少佐ぁー?」
ハイケルが言う
「複雑な心境だ」
アースが言う
「更に言えば ネズミの性 故に 増える量も多ければ 死ぬ量も多い」
隊員たちが衝撃を受ける アースが言う
「ああ、そう言えば 今朝も1匹死んでいたぞ?ハイケル少佐?」
ハイケルが言う
「了解 司令官 ハイケルの埋葬は 私の任務だ」
隊員たちが衝撃を受け 隊員Aが呆れて言う
「同じ名前の少佐に 埋葬させてるのか…」
隊員Bが笑って言う
「ぷーっ ははははっ さっすが ハブロス司令官ー!」
隊員たちが苦笑する アースが言う
「今回は特に 丁重に埋葬してやれ 丁度 今のお前と同じ ハイケル3号の遺体だ」
ハイケルが言う
「了解 司令官 …だが 私と同じとは?では 次は?」
アースが言う
「そうだな?このままでは ハツカネズミのハイケルが先行して死んでしまう では …そろそろ こちらのハイケルも…?」
スピーカーからグレイゼスの声が聞こえる
『そんな事で 号数を合わせようとするのは 止めて下さいっ!司令官っ!』
隊員たちが衝撃を受け 隊員Fが苦笑して言う
「今の声って…」
アースが言う
「聞いていたのか グレイゼス?やはり お前は猫で正解だったな?」
グレイゼスが衝撃を受けて言う
『そっ!?…そちらは 何のお話か知りませんがっ!…ハイケルの件は 本当にっ!』
アースが言う
「分かっている 冗談に決まっているだろう?グレイゼス?」
グレイゼスが言う
『でしたら良いのですが… 本当に?』
アースが言う
「本当だとも?ならば ハツカネズミのハイケルは しばらくの間 ハツカネズミのエルムへ変えて置くか?」
隊員たちが衝撃を受ける アースが言う
「そちらであるなら かなりの号数まで先行して 用意してあるからな?」
グレイゼスが言う
『では 縁起の為にも 是非とも そちらで お願いします』
アースが言う
「そうか ならば そちらで …しかし そうなると 今度は ART1諸君の名が揃っていると言うのに 隊長の名が無いと言うのは 詰まらないな?」
隊員Bが言う
「えー?少佐は 3号がお亡くなりになって 終わっちゃったんでありますかー?少佐ぁー?」
ハイケルが言う
「確かに 私の本体が4号を目指して 先行して殺される事が無くなったのは 良かったのだが… ハツカネズミのハイケルは 3号がお亡くなりになって 終わってしまったな バイスン隊員」
隊員Bが言う
「えー?それじゃー 俺たちのART1の隊長が 居ないでありますー 少佐ぁー?」
ハイケルが反応して言う
「私が… 居ない?…そうだな バイスン隊員」
隊員Aが苦笑して言う
「それなら しばらく 別の動物に少佐の名前を付けて貰うとか…?何か他にも 名前を付けていない動物は 居ないんですか?ハブロス司令官?」
アースが言う
「そちらは居ない事は無いが ハイケルの名に相応しい動物となると 難しいな?」
アースが考える 隊員Cが言う
「ならハツカネズミのハイケルは そんなに重要だったって事か…?」
シーナが言う
「それ程考えられた上で 私たちの名前も振り分けられたと思うと ちょっと嬉しいですね?」
隊員Fが苦笑して言う
「そうだな?聞けば聞くほど 理由もあったりして ここまで来ると 確かに?」
ART2隊員たちが話し合い シュナイゼルが言う
「あの… お考え中の所 申し訳ないのですが ハブロス司令官?」
アースが言う
「うん?構わないが?」
シュナイゼルが言う
「では ここまでで 我々ART2やART1及びその他の隊員らの名と共に そちらを与えた理由を お伺いしましたが 当の我らART2の隊長 ラミリツ隊長のお名前は 犬の名であると言う事前情報は得ているのですが そちらの理由とされる事は 如何なるものでしょうか?」
アースが言う
「ああ、そちらは話していなかったな ART2隊長 ラミリツ隊長に関しては 先ほどの シュナイゼルの理由と共に話した部分も含まれるが ハブロス家の庭で飼われている全ての犬の中に置いて 一番優秀であると共に 犬たちも彼を自分らの 一番上者として…」
食堂の入り口にラミリツがやって来て呆気に取られて言う
「…え?嘘ぉ?本当に…っ!?」
アースが続けて言う
「認識していると言う事が大きいのだが それに加えて エーメレスは」
ラミリツが言う
「ハブロス司令官っ!?」
ラミリツが急いでアースの下へ向かう 皆が驚く中アースが続けて言う
「とても小さな小型犬であり」
ラミリツがアースの横へ来て 怒り まくし立てて言う
「ハブロス司令官っ!?何してるのっ!?こんな所でっ!?今日はっ!」
アースが言う
「高い声で 煩いほどに 良く吠える」
隊員たちが苦笑して言う
「あぁ…」 「なるほど…」 「納得…」
ラミリツが周囲を見た後言う
「ちょっとっ!?何の話か知らないけどっ!?僕の話 聞いてるっ!?ハブロス司令官っ!?」
アースが言う
「聞いている以前に お前の声は 聞こえると言うものだが… 私が こちらに居ると言う事が 何か問題か?ラミリツ隊長?」
ラミリツが言う
「当たり前じゃないっ!?司令官室からここまで どれだけ距離あると思ってんのっ!?唯でさえ 入り口から司令官室までだって遠いのにっ!?」
ART1隊員たちが顔を見合わせて隊員Bが言う
「遠いってー?」
隊員Iが言う
「まぁ 他の施設と比べれば遠いか?」
アースが言う
「一番利用者の少ない 司令官室を 施設の中に置いて一番遠い位置へ設置する事は 効率的であると認識しているが?共に そちらからは遠くなる こちらの食堂もまた 普段の私が利用すると事は無いと在れば…」
ラミリツが言う
「そう言う事じゃなくってっ!今日は 必要最低限の作業しかしないってっ!約束したじゃないっ!?」
ART1隊員たちが顔を見合わせ 隊員Bが言う
「えー?必要最低限の作業しかってー?」
隊員Cが言う
「どう言う事だ?」
隊員Fが言う
「ハブロス司令官は… 今日は休暇予定だったとか?」
アースが言う
「私は そちらの約束通りに 必要最低限の作業のみを 行ったが?」
ラミリツが言う
「なら ここで何してるのっ!?必要最低限の作業を終わらせたら 帰るってっ!?約束っ!」
アースが言う
「帰宅の前に こちらで 彼らと共に休憩をしていただけだ」
ラミリツが言う
「嘘言ったって駄目っ!秘書に聞いた!ハイケル少佐と 第一訓練所へ向かったって!別の作業をしようとした証拠っ!」
アースが言う
「そちらは確かに行おうとはしたが… 結果として こちらで休憩をしているのなら 元の約束の通りだ」
ラミリツがムッとして言う
「む~っ!」
ART1隊員たちが疑問して顔を見合わせて 隊員NとVが言う
「ラミリツ隊長は 何で怒ってんだ?」 「さぁ…?」
アースが苦笑して言う
「多少 予定が変わり こちらで話をしていたと言うだけだ その程度なら 良いだろう?エーメレス?」
ラミリツが反応しつつ困り怒って言う
「もぉ~っ こんな時だけ ミドルネームで呼ぶんだからっ それは卑怯でしょ!メイヴィンっ!」
アースが衝撃を受けた後怒りを押し殺して言う
「…こんな時で無ければ 一発殴ってやる所だからな?覚えて置けよ?」
隊員たちが苦笑する 隊員Bが言う
「えー?それじゃー?」
ラミリツが言う
「ひょっとして ART1の諸君は知らない?ハブロス司令官は!」
アースが言う
「言うなよ」
ラミリツが言う
「怪我してんの!」
ART1隊員たちが衝撃を受けて言う
「「えっ!?」」
アースが言う
「言うなと…」
隊員Bが言う
「えーっ!?そうだったんでありますかー?司令官ー?」
ラミリツが言う
「しかも重症!しっかり一発銃弾受けて 緊急手術した上に 当日の内に転院するとか 有り得ない上に 次の日に退院するとか もっと有り得なくて!その上 翌日に出隊するとか どうかしてるから!ホントに!」
ART1隊員たちが言葉を失う 隊員Bが言う
「えーっ!?それってー!?」
アースが言う
「このガキ…っ」
ラミリツが言う
「さ?秘密を無くした上でなら これで 何も隠さずに さっさと帰って 療養出来るでしょ?」
アースが言う
「そちらは 秘密にしていた訳でも 隠していた訳でもなく 余計な気を使わせない為にと していただけだが どうやら子供には難しかったようだな?」
ラミリツが言う
「子供で上等!」
アースが溜息を吐いて言う
「…仕方が無い 煩い子供の相手は苦手だ それに 諸君もやはり 上官の居ない所で 休憩を行ないたいだろう?従って この辺りで 私は退散しよう」
アースが立ち上がると ラミリツが言う
「外まで送るよ」
アースが立ち去りながら言う
「そこまで監視をしてくれなくとも 結構だ」
ラミリツが付いて行きながら言う
「監視じゃなくて… …ならっ もう 監視するっ!」
アースが言う
「信用も何も無いな?」
ラミリツが言う
「当たり前でしょっ!メイヴィンっ!」
アースが衝撃を受けて言う
「…クッ このガキっ」
ART1隊員たちが呆気に取られて見送った後顔を見合わせて言う
「あれで怪我してるって…?」 「本当に…?」
隊員たちがハイケルを見る ハイケルがコーヒーを置いて言う
「ハブロス司令官は 最低9日間の入院 及び 1ヶ月の療養を言い渡された 負傷ランクEランクの重傷者だ」
隊員たちが衝撃を受ける 隊員Bが言う
「えー?」
隊員Aが苦笑して言う
「えっと…?」
隊員Iが苦笑して言う
「負傷ランクEランクって… 立って歩く事も出来ない 意識保持のみの状態の事だけど?」
隊員Fが言う
「普通に会話をしていた様な?」
隊員Nが言う
「流石 アニキ」
隊員Vが言う
「やっぱ すげぇ」
隊員Cが呆れて言う
「有り得ねぇ…」
【 ART 出入り口 】
車が到着して レミックが出て来て礼をして言う
「お待たせを致しました アース様」
アースが携帯を片手に言う
「速いな?迎えを呼んだ通話を切るまでも無いとは?」
レミックが微笑して言う
「我が主を お待たせ致します訳には参りませんと 近場にて ご連絡を お待ち致しておりました」
ラミリツが言う
「流石 ハブロス家の家臣だね?ハブロス司令官?」
アースがラミリツを横目に見て苦笑して言う
「呼び名は メイヴィンではなかったのか?エーメレス?」
ラミリツが苦笑して言う
「ここで言うと 怖いから?ハブロス家の家臣さんは …ね?レミックさん?」
レミックが微笑して礼をして言う
「攻長閣下より 私めの名を お呼び頂けますとは 至極光栄に存じます」
ラミリツが言う
「一体 何年 仕えているの?父上や祖父上も アンタの名前…」
アースが言う
「私の遣いの者を詮索するのは お止め頂きたいのだが?攻長閣下?」
ラミリツが言う
「…分かった 親友のメイヴィンからのお願いじゃ しょうがないよね?」
アースが車へ乗り込むと レミックがドアを閉めラミリツへ一礼してから車へ乗り込む 車が発車して行く ラミリツが軽く息を吐いた後身を翻して言う
「ふぅ… さてっ!これで やっと僕も安心して 休憩出来るよっ!…もぅ ホント 世話が焼けるんだからっ メイヴィンは~!…ふふっ」
ラミリツが上機嫌で出入り口を入って行く
【 車内 】
アースが横目にラミリツが立ち去るのを確認すると言う
「帝国へ向かってくれ」
レミックが言う
「しかし アース様 本日はそろそろ お休みをなされた方が宜しいかと」
アースが言う
「その怪我が早く治るようにと 神頼みに向かうだけだ」
レミックが苦笑して言う
「承知いたしました」
【 ART 食堂 】
隊員Cが一息吐いて言う
「はぁ~… やっと休憩時間らしい 休憩時間になった… つっても 後5分だけど?」
隊員Fが苦笑して言う
「話は面白かったけど やっぱり 緊張するよな?」
隊員Iが言う
「それは確かに?」
隊員Bが言う
「えー?」
隊員Aが苦笑して言う
「俺は最近 サキの気持ちが 分かるようになって来たよ」
隊員Cが言う
「アラン隊員は自分で墓穴掘ってるから良いけど 俺なんて逃げても隠れても指名されるんだからよ?」
隊員Fが言う
「流石 ハブロス司令官のお気に入り マスターラキンゼス隊員だよな?サッちゃん隊員は」
隊員Cが言う
「逃げ道さえ無くなるから それ言うの止めてくれる?フレッド隊員?」
隊員Nが言う
「俺も一緒に居られる事は嬉しいんだけど やっぱ なんっつーか…?」
隊員Vが苦笑して言う
「緊張はするよな?色んな意味で?」
隊員Nが頷いて言う
「うんうん」
隊員Bが言う
「皆何言ってるのー?俺はー 全然 緊張なんてしないよー?ずーっと 一緒に居て欲しい位ー?」
隊員Cが呆れて言う
「流石 バイスン隊員 何処までも無敵な奴め」
隊員Aが苦笑して言う
「バイちゃん それは… 本当にバイちゃんだけの 技だから…」
隊員Bが言う
「えー?」
シーナが言う
「そうですか?私はバイスン隊員と 同じ意見ですけど?」
隊員たちが衝撃を受けて言う
「「えっ!?」」
隊員Bが言う
「ほらー!シーナ隊員も一緒だってー!だから やっぱ これが普通だよー!?サッちゃんも 皆も 変なのー!」
隊員Cが怒って言う
「いやっ 絶対 そっちが可笑しいからっ!」
ハイケルがコーヒーを飲み気を落ち着かせて言う
「私も バイスン隊員やシーナ隊員を除いた 皆と 同じ意見 なのだが… 変なのか?」
皆が衝撃を受け言う
「「えっ!?」」
隊員Fが苦笑して言う
「あ、あれ…?」
隊員Aが言う
「えっと… ハブロス司令官と ご家族である 少佐も… 俺らと同じ意見 ですか?」
ハイケルが言う
「変なのか?」
隊員Fが言う
「えーっと…?」
隊員Bが言う
「やっぱ 変なのー?」
ハイケルが言う
「そうか 変なのか …了解」
皆が転ぶ ハイケルがコーヒーを飲む 隊員Aが苦笑して言う
「いや 了解って…?むしろ そちらの回答の方が?」
ハイケルが言う
「変なの だろう?そちらは了解した」
隊員Aが困り汗を流して言う
「いや そうじゃなくて…?」
隊員Bが言う
「えー?」
【 ART 研究開発室 】
ラミリツが言う
「それじゃ 10分以上も あいつらと一緒に 食堂に居たんだね?…もぅ メイヴィンは~っ!」
グレイゼスが苦笑して言う
「どうやら そうみたいですね?」
グレイゼスが思う
(メイヴィンって… そんな ミドルネームを崩した形で 呼び合える様な仲になってたのか…?何時の間に?)
グレイゼスが言う
「自分が知ったのは ラミリツ隊長がこちらを訪れた そのすぐ後でしたが この映像記録からすると どうやら その位かと?」
ラミリツが言う
「まったく もうっ 口約束が役に立たない人って ホント困るよっ 隊員たちや仲間の事は心配してくれるのに 何で自分の管理は出来ないんだろうね?司令官の癖にさっ?」
グレイゼスが言う
「自分の管理… まぁ… そちらは 行ってはいるのでは無いですかね?現に 今この映像から確認する限りでも それほど…?ご無理をされている様子も無さそうですし?」
ラミリツが言う
「そんなの 我慢してるに決まってるだろ?分かれよ?普通?」
グレイゼスが呆気に取られて言う
「え?いや…?そんな事は?」
グレイゼスがモニターを覗き込んで言う
「やっぱり そうは見えませんが?何か その様に見受けられる様子が ありましたかね?」
ラミリツが言う
「見たって 分からないよ そう言う風にしてるんだから」
グレイゼスが言う
「え?それでは…?」
ラミリツが言う
「だとしても 普通に考えれば分かるでしょ?完全に一発 銃撃受けて 手術をしたんだよ?掠っただけでも 滅茶苦茶痛いのに 身体に穴開けられて 痛くない筈が無いじゃない!?」
グレイゼスが衝撃を受け苦笑して言う
「それは… 確かに そうかもしれませんね?」
ラミリツが言う
「あぁ そっか?アンタは非戦闘員だもんね?銃撃受けるような事も無いから 分かんない?」
グレイゼスが苦笑して言う
「はい… それに 自分はマスターですからね?基本的に身体に被害を被ると言う事は ありませんので…?」
ラミリツが言う
「そ?それじゃ 尚更 分かんないね?」
グレイゼスが苦笑して言う
「すみません…」
ラミリツが言う
「まぁ 良いや どうせメイヴィンも アンタに言われて 聞くような人じゃないし?」
グレイゼスが言う
「では やはり お互いにミドルネームで呼び合える ラミリツ隊長からのお言葉しか 聞いては下さらないと言う事ですね?そちらの 司令官様は?」
ラミリツが言う
「ここまで言っても分からない?」
グレイゼスが疑問して言う
「…と 仰いますと?」
ラミリツが言う
「その僕の言う事を聞く位 弱ってるって事」
ラミリツが携帯のモニターを見せる グレイゼスが呆気に取られる モニターに映っている悪魔のアイコンがへたれている
【 帝国 通路 】
腕時計型生体センサーに表示がされていて危険表示が点滅する アースが顔を上げると表情を苦しめて言う
「思った以上に 効力が持たなかったな… やはり 今朝から1日中は 使い過ぎたか… …くっ」
アースが壁に身を預けていた状態から戻し ゆっくり歩みを進める
【 ART 研究開発室 】
ラミリツが携帯モニターを見ながら言う
「…けど 向かっている先は ハブロス家の屋敷の方だし?…これなら?」
携帯モニターの悪魔のアイコンが天使のアイコンから遠ざかって行く グレイゼスがコンソールを操作するとモニターに地図が表示され アースの名前が移動している グレイゼスが言う
「平均時速55キロにて 南西方向へ… そうですね?間違いなく 車でお屋敷へ向かっているのでしょう?」
ラミリツが言う
「そ?ならさ?…今度こそ大丈夫だよね?」
グレイゼスが苦笑して言う
「随分と ご心配をされているんですね?今日は政府警察や何かで 作戦なども行われていないようですし ご本人もラミリツ隊長の言われる程の負傷を自覚しているでしょうから そう言った心配は無いと思いますが?」
ラミリツが言う
「うーん まぁ そうかもしれないけど 僕の言う事をメイヴィンが素直に聞くなんてさ?逆に怪しくって?」
グレイゼスが苦笑する ラミリツが言う
「まぁ 良っか?屋敷へ向かってるって言うのなら これ以上は… 所で このアイコンなんだけど 何で僕のアイコンって 天使なの?これ ちょっと 嫌なんだけど?」
グレイゼスが言う
「おや?そうですか?分かりやすくて 良いと思うんですけど?」
ラミリツが言う
「アンタの趣味?」
グレイゼスが言う
「いえ?これは そちらのシステムを作っている時に丁度 …言ってしまうと そちらは お兄様からの ご提案でして?」
ラミリツが衝撃を受け羞恥しながら言う
「あっ!兄上~っ!」
グレイゼスが苦笑して言う
「悪魔様とは正反対でもあるし とても似合うでしょう?と ご自慢一杯に ご推薦をしていましたよ?プクク…ッ」
ラミリツが怒って言う
「もうっ 兄上ってば 何考えてるんだよ!?僕が目指すのは 天使じゃなくて ペジテ王の両碗の騎士…っ!」
チャイムが鳴る ラミリツが気付いて言う
「…って いけない 休憩時間が終わったみたい うーん… それじゃ…」
ラミリツが携帯をしまうと言う
「マスターグレイゼス中佐?悪いんだけど ハブロス司令官が屋敷に到着したらさ?念の為 1度電話して置いてよ?それで 僕がくれぐれも休むように言ってたって?そう伝えて置いてくれる?」
グレイゼスが呆気に取られてから言う
「え?あ… はい?そうと言われるのでしたら そうしますが… 本当に?」
ラミリツが言う
「本当に!それじゃ よろしくね!」
ラミリツが走り去る グレイゼスが呆気に取られた後苦笑して言う
「電話をしてくれ …ねぇ?それこそ その電話を行う携帯端末が 間違いなくお屋敷へ向かっていると言うのに 更に確認をしてくれだなんて …それは お兄様がお兄様なら 弟殿も相当に ご心配症なんじゃ? …お?到着したな?それなら 仕方が無い 頼まれたからには やっておかないと?」
グレイゼスがコンソールにある受話器を取るとコンソール操作で通話を掛ける モニターにアースの名前が表示される グレイゼスが言う
「お疲れ様です ハブロス司令官 その~… 特に問題と言う訳ではないのですが」
受話器にレミックの声が聞こえて言う
『お疲れ様に御座います マスターグレイゼス中佐』
グレイゼスが呆気に取られて言う
「うん?あれ?えっと…?」
レミックが言う
『誠に申し訳御座いません こちらの端末の持ち主に御座います アース・メイヴン・ハブロス様は 只今 通話にお出になる事は叶いません ”特に問題と言う訳ではない” とのお言葉を賜りましましたので 後ほど 改めてお電話をさせて頂くと言う 後対処にて 宜しいでしょうか?』
グレイゼスが言う
「あぁっ いや!?本当に!大した用事では無いので 折り返してもらう必要も無いんですが…?その… ラミリツ隊長から… あ、いや?攻長閣下から メイヴィ… いやいやっ!ハ、ハブロス様へ お大事にと?ゆっくり休む様に伝えて欲しいと 伝達を頼まれたもので?」
レミックが言う
『左様に御座いましたか では 攻長閣下より ご心配を賜りました事へ 心より御礼を申し上げますと共に そちらのお言葉は 間違いなく 我が主 アース・メイヴン・ハブロス様へ お伝え致します事を お約束致します』
グレイゼスが言う
「あー はいっ では そちらで?お願いします?…では?」
レミックが言う
『はい それでは 失礼を致します』
グレイゼスが受話器を置くと 軽く息を吐いて言う
「ふぅ… 緊張した …うん?ハブロス司令官本人と話すより その遣いの人と話す方が緊張するって 可笑しな話だよな?けど まぁ これで…」
グレイゼスがコンソールから離れるとふと気付いて言う
「…うん?あれ?けど そう言えば?屋敷に戻って これから休もうと言う人が 何で電話に出られないんだ?…メイヴィンさん?」
グレイゼスがモニターを見る アースの名前がハブロス家の屋敷に表示されている
続く
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