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46話 禁断の研究
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俺達は魔法学院地下ダンジョンの最下層まで降りてきたのだった。
最下層は階層のほぼ全てが保管庫になっており、俺達の前には大きな扉があった。
「私が開けるね、あれっ、お兄ちゃん開かないよ。」
マリーが扉を押したり引いたりしていたがビクともしないのだった。
「この扉には鍵がかかっているんだよ。ちょっと待ってて今開けるから。」
俺は懐からカギを取り出すとそれを鍵穴に差し込んだのだった。
そして俺は扉を大きく開けたのだった。
「そういえばクリード、地下保管庫まで来て何をするつもりだったの?」
「ある物の中身を確認しようと思ってね。」
「ある物?」
「ヒスイの宝玉です。」
「それなら最奥の部屋に置いてある。」
「でも行方不明の子達も探さないといけないよ。」
「分かってる、ここには魔物の気配はないからな二手に分かれよう。」
俺と師匠とイゼッタとミリーが最奥の部屋に向かって、それ以外のメンバーで行方不明の子達を探す事になった。
俺達は最奥の部屋に向かう為に、地下保管庫の中に入っていった。
たくさん置かれた棚や鍵付きの宝箱の前を通過していった。
「マジックアイテムや魔導書がいっぱいあるんですね。」
「どれも希少な物ばかりだね。」
そして俺達はこじんまりとした小さな部屋の前へとやってきた。
「ここにあるんですね。」
「ああ、そうじゃ。」
俺は師匠にその部屋のロックを解除してもらったのだった。
だがその部屋には小さな棚がと宝箱が一つ置かれていたが、その宝箱の中には何も入っていなかったのだった。
師匠は驚いた顔を見せていた。
「はて、ここに入れておいたはずじゃが。」
俺達は棚の中以外も部屋の中も念入りに探したのだった。
だが何も見つける事はできなかった。
「師匠この部屋の中には何もありません。」
「はてここではなかったかのう。」
「まだ他の場所に間違えて置いている可能性もあります。念のために宝箱探知を使って地下保管庫を調べてみます。」
「うん頼む。」
俺は能力スキルの宝箱探知を使ってこの地下保管庫に置かれているアイテムを全て確認したのだった。
「師匠、この地下保管庫のどこにもヒスイの宝玉はありません。」
「なんじゃと。重要なアイテムは全てここに保管しておるんじゃぞ。この保管庫の中にないなんてさすがにありえんぞ。」
「あのう、クリードさん。ヒスイの宝玉ってどういう物なんですか?」
「かなりとんでもない代物だ。神アルカディオス様からの恩恵の力をコントロールする事ができると言われている至宝なんだ。」
「とても貴重なアイテムって事ですか?」
「ヒスイの宝玉は確かにとても貴重なアイテムではあるんだけど、それ以上に効果がヤバいアイテムなんだよ。なにせ恩恵崩(おんけいくず)しができる唯一のアイテムだからね。」
「恩恵崩(おんけいくず)し?」
「神アルカディオス様の恩恵を無効化したり害に変えたりする研究の総称だよ。」
「害に変える。」
「わかりやすく例えるなら傷の癒す加護魔法のヒーリングがあるだろう。ヒーリングを唱えれば普通ならば傷を癒す事ができる。だけど恩恵崩しではヒーリングを唱えても傷が治らなかったり、ダメージを受けたり毒状態に変えたりしてしまうんだ。」
これを聞いたイゼッタは驚いたのだった。
「とんでもない研究じゃないですか。」
「ああだから恩恵崩(おんけいくず)しの研究は全面的に禁止されてる。これだけ恩恵魔法が普及した世界では恩恵崩しの研究は人々にとって害になる事はあっても、益になる事はほぼない。こんな研究を進めて喜ぶのは魔王クレスタぐらいだろう。」
「でも学院長先生、なんでそんな重要なアイテムがルスタニア法国じゃなくてブリテスク魔法学院にあるんですか?」
「実は少し前にルビス大司教様からある相談を受けてな。聖都を制圧しようと魔王軍が迫った事があったじゃろう。あの時はクリードのおかげで魔王軍を撃退できたんじゃが、全ての至宝を同じ場所に置いておくのは危険じゃとルビス大司教様は考えたようじゃ。ヒスイの宝玉が魔王軍の手に渡れば、人々にとって大きな災いになったじゃろうからのう。それで至宝の一つであるヒスイの宝玉をこのブリテスクで保管してくれないかと頼まれてのう。ワシもそれを承諾してここの保管庫で保管していたというわけじゃ。」
「じゃがここにヒスイの宝玉がないという事は。」
「誰かがここから盗んでいったという事になりますね。」
「この保管庫から盗むなんて簡単ではないぞ。ここの鍵は研究棟に保管しておるんじゃぞ。」
「でもここはアビア魔法システムの管理が及ばない場所だから、鍵さえ手に入れれば後はどうとでもなります。」
「師匠、アビア魔法システムがダウンした時に魔導棟を確認したのは誰なんですか?」
「ルータスじゃが、それがどうかしたか。」
なるほどやはりルータスか。これで全てつながった。
「ならここからヒスイの宝玉を盗み出したのはルータスで間違いないと思います。」
「なんじゃとルータスがか?」
「ええそしてこの保管庫から盗み出したヒスイの宝玉をガゼルに渡したんでしょう。」
「そもそもこの地下保管庫の鍵を手に入れられる人間は限られていますよね。ルータスがこの地下保管を管理していたんじゃないですか?」
「ああこの地下保管庫の鍵を自由に持っていける人間となるとワシか先生達ぐらいじゃし、ルータスはこの地下保管庫を管理しておったが。」
「たぶんアビア魔法システムを物理的にダウンさせたのもルータスだと思います。ルータスなら自由に魔導棟に入れますからね。システムを物理的にダウンさせるのはわけないはずです。」
「確かにルータスならばどちらも犯行は可能じゃし、隠蔽するのもわけないがなぜルータスはそんな事をしたんじゃ。」
「俺が考えるにルータスは禁止されていた恩恵崩しの研究を隠れてしていたと思っています。」
「ルータスが恩恵崩しの研究をしておったと。」
「ええそれで自分の研究成果を試したくなったんだと思います。それでガゼルの誘いに乗ってここからヒスイの宝玉を盗んだと考えれば辻褄が合います。」
「じゃがルータスがここからヒスイの宝玉を盗むだけならば、アビア魔法システムを止める必要はないぞ。」
「恐らくガゼルからの要請じゃないでしょうか?ガゼルはこの魔法学院の警備状況を知りたかったんだと思います。」
「でもなんでガゼル君が。」
「たぶんガゼルはライオス達の息がかかってるんだろう。」
「ライオス達の息のかかったガゼルがこの学院にやってきて、恩恵崩しの研究を密かにしていたルータスに誘いをかけて、ルータスはそれに乗っかたんでしょう。」
「それじゃあクリード、ティルス教会の人達が石になったのは。」
「ああこの地下保管庫から持ち出されたヒスイの宝玉がリチャードに渡って、ティルス教会の人達を石にしたたんだと思う。」
「じゃがクリード、ルータスを問い詰めるには証拠がいるぞ。」
「ガゼルがライオス達の息がかかってるという証拠はないけど、その代わりにルータスが恩恵崩(おんけいくず)しの研究をしていたという証拠ならたぶんここに残ってると思います。」
すると向こうから別行動をしていたヴィヴィ達が慌ててこちらにやってきたのだった。
「クリード様、大変です!!」
「こちらに来てもらえますか?」
「ああ。」
俺達はヴィヴィ達の案内で保管庫の一角へとやってきたのだった。
「なんじゃここは?」
俺達がやってきた区画にはいろいろな研究で使うような道具や机などが置かれており、まるで研究室のようになっていた。
「クリード様、こっちです。」
「ひどいな。」
そこには行方不明の生徒達の亡骸が横たわっていた。
「どういう事じゃ?」
「この生徒達は恐らくルータスに実験台にされたんだと思います。すぐに復活させてあげよう。」
俺はリザレクションを唱えたのだった。
リザレクションは上位の恩恵魔法の一つで、亡くなった人を蘇らす事ができる蘇生魔法だ。
「今ここにこの体を離れた魂を今一度ここに戻したまえ、リザレクション!!」
俺のリザレクションの魔法によって生徒達を蘇ったのだった。
「あれっ、僕は??」
「俺はどうしたんだっけ?」
少しして生徒達が怯え始めたのだった。
「うあああ許してくださいルータス先生。」
「お願いだ、ルータス先生もう止めてくれ。」
俺は生徒達に言った。
「大丈夫だ、ルータスはここにはいない。」
「本当ですか?」
「ああ本当だ。」
「良かった。」
「何があったんじゃ?」
「学院長先生、ルータスはいないんですか?」
「ルータスに何をされたのか教えてくれ。」
「ルータス先生に授業の準備を手伝ってくれと言われて、この地下倉庫に降りてきたんです。そしたらルータス先生がいきなりフレイムを唱えてきて俺を焼いたんです。」
「それは本当か?」
「はい、ルータス先生は何度も何度も俺をヒーリングの魔法で回復させてはフレイムの魔法で焼かれました。」
「ルータスの奴なんて事をしやがる!!」
「僕は止めてくれと懇願したんですが、ルータス先生はお前はこのルータスの恩恵崩(おんけいくず)しの研究のためにここでなぶり殺されろと言われました。」
「クリードの読み通りここで恩恵崩(おんけいくず)しの研究をしていたみたいじゃな!!全くルータスの奴め!!」
「すぐに戻ってルータスの奴を問い詰めねばならん。」
「待ってください、師匠。まだルータスを泳がせておいてくれませんか?」
「なんじゃと、ルータスを放置はできんじゃろう。」
「ええもちろんルータスには報いをくれてやる必要があると思いますが、今はガゼルの方を警戒した方がいいと思います。」
「クリード、どういう事?」
「いくらルータスがヒスイの宝玉を盗んだ事もイゼッタを停学処分にした事もいくら隠そうとしてもいずれはバレる事だ。いつまでも隠し通せる事じゃない。にも関わらずそれをしたって事はルータスは少しの間だけ隠しておければいいと考えていると思うんだ。」
「クリード、つまりルータスがワシらを力ずくで排除しに来ると言いたいのじゃな。」
「ええそうです。ルータスが禁止されている恩恵崩しの研究を外で使おうと考えているのら、師匠を力づくで排除しようとする可能性は高いと思います。」
「でもクリード先生、ルータス先生では学院長先生には勝てませんよ。」
「確かにルータスだけなら無理だろうけど。だがライオス達の力を借りれば話は別だ。ペンドラゴの件を見てもライオス達は相当に自分の手駒を増やしにきている。今のライオス達ならこのブリテスク魔法学院を襲撃する戦力を用意するぐらいなら訳ないんじゃないか。」
「つまりルータスはライオス達と手を組んでこのブリテスク魔法学院をワシやイゼッタもろとも潰そうとしておるわけか。」
「はい、その可能性はかなり高いと思います。このブリテスク魔法学院の世界への影響力は決して小さくないですからね。」
「これはとんでもなく厄介じゃのう。」
最下層は階層のほぼ全てが保管庫になっており、俺達の前には大きな扉があった。
「私が開けるね、あれっ、お兄ちゃん開かないよ。」
マリーが扉を押したり引いたりしていたがビクともしないのだった。
「この扉には鍵がかかっているんだよ。ちょっと待ってて今開けるから。」
俺は懐からカギを取り出すとそれを鍵穴に差し込んだのだった。
そして俺は扉を大きく開けたのだった。
「そういえばクリード、地下保管庫まで来て何をするつもりだったの?」
「ある物の中身を確認しようと思ってね。」
「ある物?」
「ヒスイの宝玉です。」
「それなら最奥の部屋に置いてある。」
「でも行方不明の子達も探さないといけないよ。」
「分かってる、ここには魔物の気配はないからな二手に分かれよう。」
俺と師匠とイゼッタとミリーが最奥の部屋に向かって、それ以外のメンバーで行方不明の子達を探す事になった。
俺達は最奥の部屋に向かう為に、地下保管庫の中に入っていった。
たくさん置かれた棚や鍵付きの宝箱の前を通過していった。
「マジックアイテムや魔導書がいっぱいあるんですね。」
「どれも希少な物ばかりだね。」
そして俺達はこじんまりとした小さな部屋の前へとやってきた。
「ここにあるんですね。」
「ああ、そうじゃ。」
俺は師匠にその部屋のロックを解除してもらったのだった。
だがその部屋には小さな棚がと宝箱が一つ置かれていたが、その宝箱の中には何も入っていなかったのだった。
師匠は驚いた顔を見せていた。
「はて、ここに入れておいたはずじゃが。」
俺達は棚の中以外も部屋の中も念入りに探したのだった。
だが何も見つける事はできなかった。
「師匠この部屋の中には何もありません。」
「はてここではなかったかのう。」
「まだ他の場所に間違えて置いている可能性もあります。念のために宝箱探知を使って地下保管庫を調べてみます。」
「うん頼む。」
俺は能力スキルの宝箱探知を使ってこの地下保管庫に置かれているアイテムを全て確認したのだった。
「師匠、この地下保管庫のどこにもヒスイの宝玉はありません。」
「なんじゃと。重要なアイテムは全てここに保管しておるんじゃぞ。この保管庫の中にないなんてさすがにありえんぞ。」
「あのう、クリードさん。ヒスイの宝玉ってどういう物なんですか?」
「かなりとんでもない代物だ。神アルカディオス様からの恩恵の力をコントロールする事ができると言われている至宝なんだ。」
「とても貴重なアイテムって事ですか?」
「ヒスイの宝玉は確かにとても貴重なアイテムではあるんだけど、それ以上に効果がヤバいアイテムなんだよ。なにせ恩恵崩(おんけいくず)しができる唯一のアイテムだからね。」
「恩恵崩(おんけいくず)し?」
「神アルカディオス様の恩恵を無効化したり害に変えたりする研究の総称だよ。」
「害に変える。」
「わかりやすく例えるなら傷の癒す加護魔法のヒーリングがあるだろう。ヒーリングを唱えれば普通ならば傷を癒す事ができる。だけど恩恵崩しではヒーリングを唱えても傷が治らなかったり、ダメージを受けたり毒状態に変えたりしてしまうんだ。」
これを聞いたイゼッタは驚いたのだった。
「とんでもない研究じゃないですか。」
「ああだから恩恵崩(おんけいくず)しの研究は全面的に禁止されてる。これだけ恩恵魔法が普及した世界では恩恵崩しの研究は人々にとって害になる事はあっても、益になる事はほぼない。こんな研究を進めて喜ぶのは魔王クレスタぐらいだろう。」
「でも学院長先生、なんでそんな重要なアイテムがルスタニア法国じゃなくてブリテスク魔法学院にあるんですか?」
「実は少し前にルビス大司教様からある相談を受けてな。聖都を制圧しようと魔王軍が迫った事があったじゃろう。あの時はクリードのおかげで魔王軍を撃退できたんじゃが、全ての至宝を同じ場所に置いておくのは危険じゃとルビス大司教様は考えたようじゃ。ヒスイの宝玉が魔王軍の手に渡れば、人々にとって大きな災いになったじゃろうからのう。それで至宝の一つであるヒスイの宝玉をこのブリテスクで保管してくれないかと頼まれてのう。ワシもそれを承諾してここの保管庫で保管していたというわけじゃ。」
「じゃがここにヒスイの宝玉がないという事は。」
「誰かがここから盗んでいったという事になりますね。」
「この保管庫から盗むなんて簡単ではないぞ。ここの鍵は研究棟に保管しておるんじゃぞ。」
「でもここはアビア魔法システムの管理が及ばない場所だから、鍵さえ手に入れれば後はどうとでもなります。」
「師匠、アビア魔法システムがダウンした時に魔導棟を確認したのは誰なんですか?」
「ルータスじゃが、それがどうかしたか。」
なるほどやはりルータスか。これで全てつながった。
「ならここからヒスイの宝玉を盗み出したのはルータスで間違いないと思います。」
「なんじゃとルータスがか?」
「ええそしてこの保管庫から盗み出したヒスイの宝玉をガゼルに渡したんでしょう。」
「そもそもこの地下保管庫の鍵を手に入れられる人間は限られていますよね。ルータスがこの地下保管を管理していたんじゃないですか?」
「ああこの地下保管庫の鍵を自由に持っていける人間となるとワシか先生達ぐらいじゃし、ルータスはこの地下保管庫を管理しておったが。」
「たぶんアビア魔法システムを物理的にダウンさせたのもルータスだと思います。ルータスなら自由に魔導棟に入れますからね。システムを物理的にダウンさせるのはわけないはずです。」
「確かにルータスならばどちらも犯行は可能じゃし、隠蔽するのもわけないがなぜルータスはそんな事をしたんじゃ。」
「俺が考えるにルータスは禁止されていた恩恵崩しの研究を隠れてしていたと思っています。」
「ルータスが恩恵崩しの研究をしておったと。」
「ええそれで自分の研究成果を試したくなったんだと思います。それでガゼルの誘いに乗ってここからヒスイの宝玉を盗んだと考えれば辻褄が合います。」
「じゃがルータスがここからヒスイの宝玉を盗むだけならば、アビア魔法システムを止める必要はないぞ。」
「恐らくガゼルからの要請じゃないでしょうか?ガゼルはこの魔法学院の警備状況を知りたかったんだと思います。」
「でもなんでガゼル君が。」
「たぶんガゼルはライオス達の息がかかってるんだろう。」
「ライオス達の息のかかったガゼルがこの学院にやってきて、恩恵崩しの研究を密かにしていたルータスに誘いをかけて、ルータスはそれに乗っかたんでしょう。」
「それじゃあクリード、ティルス教会の人達が石になったのは。」
「ああこの地下保管庫から持ち出されたヒスイの宝玉がリチャードに渡って、ティルス教会の人達を石にしたたんだと思う。」
「じゃがクリード、ルータスを問い詰めるには証拠がいるぞ。」
「ガゼルがライオス達の息がかかってるという証拠はないけど、その代わりにルータスが恩恵崩(おんけいくず)しの研究をしていたという証拠ならたぶんここに残ってると思います。」
すると向こうから別行動をしていたヴィヴィ達が慌ててこちらにやってきたのだった。
「クリード様、大変です!!」
「こちらに来てもらえますか?」
「ああ。」
俺達はヴィヴィ達の案内で保管庫の一角へとやってきたのだった。
「なんじゃここは?」
俺達がやってきた区画にはいろいろな研究で使うような道具や机などが置かれており、まるで研究室のようになっていた。
「クリード様、こっちです。」
「ひどいな。」
そこには行方不明の生徒達の亡骸が横たわっていた。
「どういう事じゃ?」
「この生徒達は恐らくルータスに実験台にされたんだと思います。すぐに復活させてあげよう。」
俺はリザレクションを唱えたのだった。
リザレクションは上位の恩恵魔法の一つで、亡くなった人を蘇らす事ができる蘇生魔法だ。
「今ここにこの体を離れた魂を今一度ここに戻したまえ、リザレクション!!」
俺のリザレクションの魔法によって生徒達を蘇ったのだった。
「あれっ、僕は??」
「俺はどうしたんだっけ?」
少しして生徒達が怯え始めたのだった。
「うあああ許してくださいルータス先生。」
「お願いだ、ルータス先生もう止めてくれ。」
俺は生徒達に言った。
「大丈夫だ、ルータスはここにはいない。」
「本当ですか?」
「ああ本当だ。」
「良かった。」
「何があったんじゃ?」
「学院長先生、ルータスはいないんですか?」
「ルータスに何をされたのか教えてくれ。」
「ルータス先生に授業の準備を手伝ってくれと言われて、この地下倉庫に降りてきたんです。そしたらルータス先生がいきなりフレイムを唱えてきて俺を焼いたんです。」
「それは本当か?」
「はい、ルータス先生は何度も何度も俺をヒーリングの魔法で回復させてはフレイムの魔法で焼かれました。」
「ルータスの奴なんて事をしやがる!!」
「僕は止めてくれと懇願したんですが、ルータス先生はお前はこのルータスの恩恵崩(おんけいくず)しの研究のためにここでなぶり殺されろと言われました。」
「クリードの読み通りここで恩恵崩(おんけいくず)しの研究をしていたみたいじゃな!!全くルータスの奴め!!」
「すぐに戻ってルータスの奴を問い詰めねばならん。」
「待ってください、師匠。まだルータスを泳がせておいてくれませんか?」
「なんじゃと、ルータスを放置はできんじゃろう。」
「ええもちろんルータスには報いをくれてやる必要があると思いますが、今はガゼルの方を警戒した方がいいと思います。」
「クリード、どういう事?」
「いくらルータスがヒスイの宝玉を盗んだ事もイゼッタを停学処分にした事もいくら隠そうとしてもいずれはバレる事だ。いつまでも隠し通せる事じゃない。にも関わらずそれをしたって事はルータスは少しの間だけ隠しておければいいと考えていると思うんだ。」
「クリード、つまりルータスがワシらを力ずくで排除しに来ると言いたいのじゃな。」
「ええそうです。ルータスが禁止されている恩恵崩しの研究を外で使おうと考えているのら、師匠を力づくで排除しようとする可能性は高いと思います。」
「でもクリード先生、ルータス先生では学院長先生には勝てませんよ。」
「確かにルータスだけなら無理だろうけど。だがライオス達の力を借りれば話は別だ。ペンドラゴの件を見てもライオス達は相当に自分の手駒を増やしにきている。今のライオス達ならこのブリテスク魔法学院を襲撃する戦力を用意するぐらいなら訳ないんじゃないか。」
「つまりルータスはライオス達と手を組んでこのブリテスク魔法学院をワシやイゼッタもろとも潰そうとしておるわけか。」
「はい、その可能性はかなり高いと思います。このブリテスク魔法学院の世界への影響力は決して小さくないですからね。」
「これはとんでもなく厄介じゃのう。」
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そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
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