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25話 大修道女マリー
しおりを挟む俺は玄関口の大きな扉を開けたのだった。
「はーい、モニカか?」
俺がドアを開けると俺の胸元に銀髪でポニーテールの小さな女の子が飛び込んできたのだった。
「わーい、本物のお兄ちゃんだ!!良かった。」
俺はその子を見た。
「マリーも来てくれたか。良かったよ。」
俺の懐に飛び込んできた小さな女の子はマリーという名前で、歳は11歳で銀髪でポニーテールの髪型をしており顔立ちは小さな目とかわいらしい口をしていて、胸は小さく体も華奢な女の子だった。
マリーとミリーは姉妹でミリーは二大国の一つであるルスタニア法国で聖女の地位にあり、一方のマリーもルスタニア法国で大修道女(だいしゅうどうじょ)の地位にありミリーもマリーもどちらもルスタニア法国では重鎮であった。
マリーは嬉しそうに言ってくれた。
「うん私も会えてうれしいよ、お兄ちゃん。魔王に倒されたって聞いてたから。本当に心配してたんだよ。」
俺はマリーに言った。
「心配してくれてありがとう。無理に来てもらってすまなかったマリー。」
「お兄ちゃんが生きててくれて嬉しかったし、それにお兄ちゃんからあんな情熱的なメッセージをもらったら会いに来るに決まってるじゃん。愛してるよお兄ちゃん。」
「えっと、マリーさっきから何の話をしてるんだい?」
「お兄ちゃんからの愛の告白をされたらそりゃ飛んできちゃうよ。」
「クリード様?」
「良かった、モニカも来てくれたんだね。」
モニカもなぜかとても恥ずかしそうにしていた。
「はい、まさかクリード様にそう思って頂けてるとは思ってなかったので・・・、その困惑しております。」
「モニカまで何の話をしてるんだ。」
さっきからマリーもモニカも何の話をしているのか。
俺はそれが分からずに困惑しているともう一人の女性がやってきた。
「それは私からご説明します。」
ヴィヴィはマリーに世話係としてついていた。
「ヴィヴィどういう事だい、君にマリーとモニカにすぐに脱出するように伝えてくれとお願いしたけど?」
「はい、クリード様がマリー様とモニカ様への愛を爆発させていていると感じましたので伝言を変更しておきました。マリー、モニカ今すぐに君に会いたい。君達が愛おしすぎて狂いそうになっている。マリーとモニカに大至急俺に会いに来て欲しい!!と。」
「そういう事じゃないんだけど。」
「違ったのですか?」
ヴィヴィに伝えてほしかったメッセージとはかなり意味合いが違うんだけどまあいいか。
「まあいいや、マリーやモニカやヴィヴィが脱出してくれたなら。」
ヴィヴィはいざという時はけっこう頼りになるのだが、こういう抜けている所もあるんだよな。
そこに料理を食べ終えたミリーがやってきたのだった。
「モニカもう時間取れたんだだね、ってマリーまでなんでここにいるの?」
「あっ、お姉ちゃん。無事だったんだね。良かった。」
ミリーとマリーが嬉しそうに抱き合っていた。
「私も会いたかったよ、マリー。」
「お姉ちゃん心配してたんだ。クリードお兄ちゃんもお姉ちゃんも魔王クレスタにやられちゃったって聞いてたから。」
マリーにしても俺やミリーが死んだ事にされていたのだから当然の反応だろうな。
帰還時に俺とマリーがいなければ、二人はどうなったんだと聞かれるからそれを回避するために死んだという事にしたんだろうな。
だけどこの俺とミリーが死んだことにされている状態ならば、このまま幻影魔法で顔を隠し続けた方がいいだろうな。
その方がライオス達の計画を阻止する事にも繋がってくる。
俺がそんな事を考えているとマリーがこう言ったのだった。
「そうだ聞いてお姉ちゃん、私お兄ちゃんから情熱的な愛の告白をされたんだ。」
「愛の告白?」
「うん、クリードのお兄ちゃんから愛の告白!!」
するとミリーが怖い顔で俺を睨みつけてきたのだった。
「どういう事かな、クリード?」
なんかすごくミリーが怒っているような感じがした。
「ミリー違うんだ、マリーとモニカに会談を中止して脱出してほしかっただけなんだよ。それをヴィヴィが勘違いしたみたいなんだ。」
だがミリーは聞く耳を持ってくれない。
「ふーん、そんなにマリーに会いたかったんだ。わざわざヴィヴィを呼び止めて何か話してたとは思ってたけど、ヴィヴィに愛の告白を伝えにいってもらってたんだね。私がずっとクリードの横にいたのにな。」
するとモニカも恥ずかしそうにミリーに言った。
「実は・・クリード様は私にも情熱的なメッセージを頂きまして。」
ミリーの顔がさらに怖くなった。
「ふーん、マリーだけじゃなくてモニカにまで愛の告白をしたんだね。ふーんそうなんだ。」
俺はミリーに説明した。
「だからそうじゃないんだ。ミリー勘違いしないでくれ。」
ミリーが怖い顔で俺に聞いてくる。
「別の理由があって呼んだって言うなら、その理由を教えて!!」
「マリーやモニカやヴィヴィが心配だったんだよ。」
「それってマリーとモニカにただ会いたかっただけって事でしょ。だったら今からモニカやマリーと抱き合った方がいいんじゃない。我慢できなくなるくらい二人に会いたかったんでしょ、ついでにヴィヴィとも抱き合えば?」
「マリーだから誤解だよ。」
「なんの誤解だって言うの!!」
するとヴィヴィの元に魔導通信が入ったのだった。
「ミリー様、お怒りを鎮められた方が宜しいかと。」
「ヴィヴィ、そんな事言ったって気持ちが抑えられないんだから仕方ないじゃない。」
「どうやらクリード様の予感は的中のようです。ティルス教会にて変事が発生した模様!!今ティスル教会の周辺は大混乱になっているようです。」
「ヴィヴィ、具体的に何があったか分かるかい?」
「それがティルス教会の中にいた人々が全員石になってしまったようなのです。ティルス教会の敷地内にいた人々が全員石になってしまったという事。」
「すぐに戻りましょう。」
「待った。モニカ、君は戻らない方がいい。今回の事件の標的はたぶんモニカとマリーだ。モニカとマリーが無事だと分かればまた狙われる可能性が高い。」
「ええっ?」
「このティルス教会での変事はタイミング的にモニカとマリーの会談を狙ったものだと思うんだ。」
「確かにクリード様に呼ばれていなければ今頃はマリーと会談をしていたと思います。」
「むしろモニカとマリーは石にされた事にしておいた方がいいと思うんだ。その方が安全が担保できる。」
「分かりました。」
「クリード、この事を予測してたの?」
「ああ、確信とまではいかないけど、モニカに何かしてくるとは考えたんだ。」
するとマリーが申し訳なさそうな顔をしてくれた。
「ごめんなさい、クリード。そういう事だと思わなかったものから。」
「いいよ、ミリー。分かってくれれば。」
「クリード、ティルス教会に行きましょう。」
「うん分かってる、石になった人達を解除してあげなきゃね。」
「マリー、モニカ、ヴィヴィはここで待っていてくれ。」
するとマリーとモニカがこう言ったのだった。
「待って、お兄ちゃん私達も連れてって。」
「クリード様、私も連れてってもらえませんか。」
「君達が顔を出すのはまずいって。狙われてるのはマリーとモニカなんだよ。」
「ですがペンゴラゴの街中でこんな事があって逃げ出すわけにはいかないんです。」
「気持ちは分かるけど、こういう状況になった場合は逃げるか隠れるのが鉄則だよ。」
「それなら私達と同じように幻影魔法のイリュージョンをかければいいんじゃない。」
「そうですね、クリードさんのイリュージョンなら顔がバレないのは証明できてますし。」
「お兄ちゃんお願い。」
「クリード様、お願いします。」
俺はモニカとマリーの意気込みを組む事にした。
「分かった、なら幻惑魔法のイリュージョンと透明魔法のインビジブルをマリーとモニカとヴィヴィにかけさせてもらうよ。あと俺の指示には絶対に従ってくれ。それを約束してくれるなら。」
「もちろんいいよお兄ちゃん。」
「はい、もちろん構いませんクリード様。」
「よし、それじゃあティルス教会へと向かおうか。」
俺達はティルス教会へ向かったのだった。
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