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朝の8時20分
学校では本例がなる5分前に学校の正門をくぐった。
朝は、早めに行って教室には居たくないし、かと言って人混みに飲まれて朝を迎えるのは憂鬱だ。
だから、人が居ない遅刻ギリギリに登校している。
俺が教室に着くと、もう既に皆が席に着いており、前後や左右の人と仲良く話している。
休み時間になるとグループに別れるのだが、先生が来る本例の前なのもあって、席を離れているものは居なかった。
そんな中、俺が教室に足を踏み入れると、視線が一気に集まる。
(なんだよ……)
心でそうボヤきながらも、前髪で塞がれた視界から見えるひとつ空いた席にとぼとぼと歩いてゆく。
「おい! なんで学校来てんだよ! 」
「ぼっちは学校に来るな! 」
そんな言葉が教室を飛び交う。
俺は、長年のイジメ生活で手に入れた聞き流しの能力(単純に無視してるだけ)で無言のまま自分の席に向かう。
ふと、俺は何かに躓きバランスを崩し転ける。
何事かと振り返ると、いつも俺に良く絡んでくる永島が右足を突き出していた。
どうやら引っ掛けられたようだ。
「は、何足踏んでんだよ! 」
「きめー、足腐るぞお前」
そう言って、永島を笑うのは東田。この2人は仲がいいようでよく話している。
「おい、早く謝れよ」
「謝れ! 謝れ!」
そう言って、東田が手を叩くと、それに合わせて何人かが手を叩く。
「もう辞めなよ! 」
その一声で教室は静まりかえる。
その声の持ち主に心当たりを覚えながらも目線をむける。
そこには、少し茶色に染った髪で小さな顔に大きな目の女の子が立っていた。
彼女は森中 遥日だ。俺の幼なじみで小学生の頃まではよく絡んでいた。
俺が虐められ始めた中学の2年生位からは、俺が避けるようにしていたのだが、高校が同じだったため、また話しかけてくるようになったのだ。
「いやいや、そんな奴庇わなくてもいいんだよ。森中さん」
「森中さんは優しいな」
などの声が飛び交う。
その声に、彼女が困惑しているのは一目瞭然だ。
もう面倒臭いし謝ってしまおうと、立ち上がるため手に力を入れた時、唐突に床が光る。
その眩しさに思わず目を閉じると、何かで殴られたような鈍痛が頭に響き、意識を失った。
◇
「うっ……なんだ」
俺が目を開けると、そこには見たこともないほどの大きな天井に、何十人もの鎧を着た人が俺達を囲むよに立っていた。
「これはなんだ……」
「あ、怱くん! 」
近くにいた遥日が四つん這いで歩いてきた。
「ここ、何? 」
「私もわからない。気がついたらここにいて……」
そんなことを話していると、突然大きな扉が開く。
鎧を着た人達は道を開け、頭を下げる。
そこには、金色に輝く長いウェーブのかかった髪に、エメラルド色の目を持った怱たちと同じ年齢くらいの少女が、豪華なドレスを見にまとい、複数の従者を引き連れて部屋に入ってきた。
「御機嫌よう、異界の勇者様方」
少女は、笑顔でそう言う。
その笑顔に何人の男子がやられたのだろう。
色々な方向から「ズキュン」と聞こえるのは気の所為なのだろうか。
俺はこの異例の事態の最中に、そんな事を考えていた。
学校では本例がなる5分前に学校の正門をくぐった。
朝は、早めに行って教室には居たくないし、かと言って人混みに飲まれて朝を迎えるのは憂鬱だ。
だから、人が居ない遅刻ギリギリに登校している。
俺が教室に着くと、もう既に皆が席に着いており、前後や左右の人と仲良く話している。
休み時間になるとグループに別れるのだが、先生が来る本例の前なのもあって、席を離れているものは居なかった。
そんな中、俺が教室に足を踏み入れると、視線が一気に集まる。
(なんだよ……)
心でそうボヤきながらも、前髪で塞がれた視界から見えるひとつ空いた席にとぼとぼと歩いてゆく。
「おい! なんで学校来てんだよ! 」
「ぼっちは学校に来るな! 」
そんな言葉が教室を飛び交う。
俺は、長年のイジメ生活で手に入れた聞き流しの能力(単純に無視してるだけ)で無言のまま自分の席に向かう。
ふと、俺は何かに躓きバランスを崩し転ける。
何事かと振り返ると、いつも俺に良く絡んでくる永島が右足を突き出していた。
どうやら引っ掛けられたようだ。
「は、何足踏んでんだよ! 」
「きめー、足腐るぞお前」
そう言って、永島を笑うのは東田。この2人は仲がいいようでよく話している。
「おい、早く謝れよ」
「謝れ! 謝れ!」
そう言って、東田が手を叩くと、それに合わせて何人かが手を叩く。
「もう辞めなよ! 」
その一声で教室は静まりかえる。
その声の持ち主に心当たりを覚えながらも目線をむける。
そこには、少し茶色に染った髪で小さな顔に大きな目の女の子が立っていた。
彼女は森中 遥日だ。俺の幼なじみで小学生の頃まではよく絡んでいた。
俺が虐められ始めた中学の2年生位からは、俺が避けるようにしていたのだが、高校が同じだったため、また話しかけてくるようになったのだ。
「いやいや、そんな奴庇わなくてもいいんだよ。森中さん」
「森中さんは優しいな」
などの声が飛び交う。
その声に、彼女が困惑しているのは一目瞭然だ。
もう面倒臭いし謝ってしまおうと、立ち上がるため手に力を入れた時、唐突に床が光る。
その眩しさに思わず目を閉じると、何かで殴られたような鈍痛が頭に響き、意識を失った。
◇
「うっ……なんだ」
俺が目を開けると、そこには見たこともないほどの大きな天井に、何十人もの鎧を着た人が俺達を囲むよに立っていた。
「これはなんだ……」
「あ、怱くん! 」
近くにいた遥日が四つん這いで歩いてきた。
「ここ、何? 」
「私もわからない。気がついたらここにいて……」
そんなことを話していると、突然大きな扉が開く。
鎧を着た人達は道を開け、頭を下げる。
そこには、金色に輝く長いウェーブのかかった髪に、エメラルド色の目を持った怱たちと同じ年齢くらいの少女が、豪華なドレスを見にまとい、複数の従者を引き連れて部屋に入ってきた。
「御機嫌よう、異界の勇者様方」
少女は、笑顔でそう言う。
その笑顔に何人の男子がやられたのだろう。
色々な方向から「ズキュン」と聞こえるのは気の所為なのだろうか。
俺はこの異例の事態の最中に、そんな事を考えていた。
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【作者より、感謝を込めて】
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