もふもふ大好き家族が聖女召喚に巻き込まれる~時空神様からの気まぐれギフト・スキル『ルーム』で家族と愛犬守ります~

鐘ケ江 しのぶ

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スライムダンジョン⑬

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 次の日。
 早々と朝食を済ませる。麦美ちゃんのデニッシュ食パンを焼き、ベーコンエッグ、ヨーグルト、もへじ生活のインスタントスープで済ませる。私はデニッシュ食パン一枚と、ヨーグルトにブルーベリーのジャムを乗せて、茸と卵のスープをチョイス。
 アレス達は満腹になったのか、のんびりしている。アレスは朝から中庭を一爆走している。
 ホークさんはデニッシュ食パンを二枚、ミネストローネ、ヨーグルトにはブルーベリーのジャム。チュアンさんはデニッシュ食パン二枚、野菜たっぷりコンソメスープ、ヨーグルトにはマーマレード。マデリーンさんはデニッシュ食パンを一枚、コーンスープ、ヨーグルトには苺ジャム。ミゲル君はデニッシュ食パン二枚、ミネストローネ、ヨーグルトには甘夏のジャム。エマちゃんはデニッシュ食パン一枚、ミネストローネ、ヨーグルトに苺ジャム。テオ君はデニッシュ食パン二枚、コーンスープ、ヨーグルトにはブルーベリーを選ぶ。
 しっかり食べて活動開始だ。
 今日は十三階の晃太達と合流予定だからね。私は後片付けとかあるので、ボス部屋にどれくらい並んでいるか、確認の為にチュアンさんとミゲル君、テオ君に確認に行ってもらう。食器を洗い片付けを済ませる。直ぐにミゲル君が戻って来た。
 窓から誰もいないのを確認して、ルームの扉を開ける。
「どうやった?」
「はい。今、ボス部屋戦闘中です。三パーティ並んでいます。全パーティボス部屋に挑むようです」
「そうね、時間かかるね」
 うーん。復活時間も含めたら、最低四時間かかる。
 呑気にヘソ天しているアレスでなく、アリスと相談。
「アリス、ボス部屋かなり時間かかるみたいよ。シルフィ達の訓練どうする? 素通りして先にすすむ?」
 うーん、と悩むアリス。
「もしくは裏技使う?」
「わふんっ」
 そっちで、と言う感じや。
「なら、裏技使って先に進もうかね」
「わふんっ」
 決まったならバタバタと片付けと準備を済ませる。寝ぼけ眼のシルフィ達を起こして、ルームを出る。
 並んでいるパーティに、交渉を持ちかけるとスムーズに行った。ノワールが開けて、シルフィ達がアリスに付き添われてボス部屋終了。ウィンディが半泣きで出てきたけどね。すべてのスライムコアと、宝箱の中身の金細工の美しいアメジストのブローチを渡す。代表者の冒険者の方に渡すと、ぽかん、としていた。
 私はご挨拶してから、ボス部屋を抜ける。
 十三階に出ると、再度ゴーグルや手袋を確認、よし、いいかな。
『主よ、走りたいのだ』
「駄目よ、今は晃太達との合流するのが先よ」
『むう、なのだ』
「ほら、危ないスライムが出るけん、しっかり警戒してよ」
『わかったのだぁ』
 なだらかな草原フィールドだが、あちこち岩場がある感じだ。早速、ぴょこん、とスライムが出てきたが、アレスの鼻息で蹴散らす。このフィールドは広いために、ノワールの馬車で移動だ。ノワールも特製のアームカバーを装着している。手際よくホークさんがノワールに馬車を繋ぐ。ノワールには灯火の女神様のブーストがあるから、馬車でもいける最短ルートが分かるからね。
 私は御者台のホークさんの隣によじ登る。他の皆さんは馬車内ね。アレス達は並走だ。ウィンディは馬車に乗りたいとチュアンさんにすがりついていて、チュアンさんが困った顔していた。ほんのちょっと前まで、もふもふ赤ちゃんボディだったが、大型犬サイズになっている。でも、お尻がかわいか。アリスが引き剥がす。
「ユイさん、出発します」
「お願いします。ノワール、よろしくね」
「ぶひひん」
 ゆっくり特製馬車が出発する。
 途中で薬草採取していた冒険者パーティが、えー、みたいな顔していたが、どうもー、と会釈しておいた。
 しばらくして、上空に見慣れた影が。
 イシス達だ。わざわざ出迎えてくれたんやね。イシス達はゆっくり私達の上空を旋回して、先導するように滑空していく。ノワールは慌てることなく、馬車に負担がかからないように進んでいく。イシス達の姿を確認してから、前方から仔達が駆けてきた。
「わふんっ」
『ねーちゃん、迎えにきたでー』
『ねえね、お迎えに来たよ』
『ねぇね~、にぃにが待ってるよ』
『ねーね~、こっちこっち~』
 くっ、かわいかっ。
 いつもの賑やかな感じになり、ノワールの馬車はすすみ、小さな古墳みたいなのが見えてきた。イシス達が降下していく、あれが十三階のボス部屋やね。ビアンカやルージュの姿が確認出来た。晃太や金の虎の皆さんもいた。アルスさんが気がついて、手を振っている。
 ノワールの馬車が、ホークさんの手綱捌きで安全に停車する。
「お疲れ様ノワール、ホークさんありがとうございます」
「いいえ、ユイさん、足元気をつけてください」
 ホークさんが介助してくれて御者台から降りる。仔達も群がるので当然もふもふ。ビアンカとルージュも来て、アレスがむふむふ言いながら擦り寄り、あー、みたいな顔をしている。
「晃太、問題はなかね?」
「なかよ」
 軽く情報交換する。
 現在、ボス部屋復活待ち。待ちの冒険者パーティはおらず、朝一に挑んだ後に帰途についたと。
「でさ、ボス部屋に変なスライムが出てさ」
 ドラゴンやら、玄武やら出てきて、もうあんまり驚かないようになってきているのに、晃太の口から出た、珍しいではなく、変なスライム。
「変なスライム?」
「そう。これ」
 と、差し出したのはやや黒っぽい銀石の塊。
「これは?」
「魔鉄」
「……え、どっから出たん?」
「やから、スライムから。魔鉄のスライムが出たんよ」
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