もふもふ大好き家族が聖女召喚に巻き込まれる~時空神様からの気まぐれギフト・スキル『ルーム』で家族と愛犬守ります~

鐘ケ江 しのぶ

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カルーラで年明け~春まで①

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 年明けは、身支度整えて、神様にご挨拶だ。
 新品の肌着を身につけて、よし。
 準備していたおせち料理を、お地蔵さんが飾られているシェルフに上げる。おせち料理と言ってもオードブルだけどね。がめ煮、ローストワイバーン、クラーケンと貝柱と野菜のバター炒め、ポテトサラダに生春巻き。イエロールーティツナの刺身盛り合わせ、だし巻き玉子、ルーティのダンジョンのウサギ肉を使用した唐揚げに棒々鶏にチーズ入りハム。上層階で出る猪肉を使用した角煮とパオ。ターコイズシュリンプとターコイズオイスターのフライ。次に銀の槌のホールケーキ。イチゴのデコレーションケーキ、フルーツケーキ、アップルパイ、ショコラケーキ、イチゴのロールケーキ。セレクトショップダリアからお高めのチョコレート詰め合わせ、すごくおしゃれなおはぎのセット。おはぎって、スーパーに並んでいるのしかイメージないんだけど、色とりどりでお花みたいな飾りがついて素敵。
 視界の端で、伏せながらよだれ垂らすポッチャーズの視線は無視。今日はちゃんと準備してますよ。
 上げては次々になくなる料理とデザート。
「神様、明けましておめでとうございます。今年もお見守りください」
 父がご挨拶して、手を合わせる。私達も習う。
 今年もお見守りください。
 目をとじてお祈り。
 ふと、足元に衝撃が。
「あらあら」
 予測は着いたが、魔法の三柱神様だ。相変わらずかわいか。
「あらあら」
 と、母も声を上げる。母には闘神様と薬の神様。あ、チュアンさんが白目剥いてる。まさか、見た目子供の皆さんだけ?
「ちゃんと同伴したぞ」
 あ、時空神様っ、相変わらず世界遺産クラスのイッケメン。
「どうしても新年の挨拶がしたいってな」
 神様から直接頂けるなんてっ。今年もいいことありそうっ。その時空神様の後ろからぴょこんと顔を出したのは、あら? なんだか雰囲気が変わった二人の男の子。
 え、嘘、商いの神様と鍛冶の神様? え、大きくなってない? 商いの神様は中学生、鍛冶の神様は小学生高学年くらいだったのにっ。商いの神様は高校生、鍛冶の神様は中学生くらいになってるっ。商いの神様の顔立ちが時空神様に似てきて、イケメン度が上がってる。神様の成長は一定やないって聞いたけど、この短期間で?
「ほら、皆、こっち来い、何て言うんだ?」
「「「「「はーいっ」」」」」
 呼ばれて、魔法の三柱神様、闘神様、薬の神様が戻って行く。
 そして、ピシャッと並ぶ。
「「「「「明けましておめでとうございまーす」」」」」
 かわいかっ。
「神様、ありがとうございます」
 父が丁寧に腰を折る。
 キラキラと魔法の三柱神様の視線が私に集まる。あ、はいはいあれね。
「明けましておめでとうございます。こちら、お年玉になります」
「「「「「わーいっ」」」」」
 かわいかっ。
 晃太に合図を出してラッピングされてある、毎年恒例の色々お菓子詰め合わせのお年玉を取り出す。ピンクのリボンは女神様、青のリボンは男神様ね。ニコニコと来る魔法の三柱神様、闘神様、薬の神様に母と手分けして渡すと、更にニコニコ。
「こら、貰ったら何て言うんだ?」
「「「「「ありがとーっ」」」」」
 かわいかっ。母もニコニコ。
 商いの神様と鍛冶の神様にも準備してますよ。二人は時空神様にお伺いの視線。了承あり、恥ずかしそうに受け取る二人。あら? 前なら飛び出さんばかりに喜んでいたのに、恥ずかしそうに受け取ってる。これって成長なんかな? この場にいない大地の女神様、灯火の女神様、樹の女神様の分をお二人に託す。
「お願い出来ますか?」
「「はいっ」」
 快く受けてくれた。
 お年玉の袋を抱えた魔法の三柱神様と、闘神様が伏せていたビアンカとルージュ、アリス、オシリスをタッチ。ぶわわわ、となっているが、見ないふり、見ないふり、そして沸き上がる嫌な予感。晃太も分かったのか、無表情だ。
「毎年毎年、ありがとう。皆、この日が楽しみになっていてな」
 と、時空神様。確かにお正月の楽しいと言えば、お年玉とおせち料理だよね。
「時空神様、私達はこの頂いたスキル『ルーム』で恵まれた生活を送れています。すべて、時空神様の、神様皆様のおかげです。感謝しています」
 そう、この『ルーム』と言うスキルは、私達の生活基盤だ。これがなければ、ここまで余裕のある生活ではなかったはず。
「そうか、お前達の助けになっているなら良かった」
 イッケメンの微笑み。くっ、世界遺産クラスの微笑みがっ。まぶしっ。
「ほら、そろそろ帰るぞ」
「「「「「はーいっ」」」」」
 パタパタと時空神様の元に戻って行く。
 くるっ、とこちらを振り返り、バイバイと手を振る。私と母もバイバイと手を振る。
 すう、と神様が消えて、てってれってー、が頭に響く。
 降臨ポイント頂きました。
 で、問題は。
「チュアンッ、しっかりしろっ」
 白目剥いてるチュアンさんを、ホークさんがぺしぺししている。
 それは問題じゃない、問題じゃない。
『ユイッ、ダンジョンに行きたいのですっ』
『サブ・ドア開けてっ』
「わふんっわふんっわふーんっ」
「くうっ、くうっ、くうーっ」
「いややっ、今年こそは寝正月なんやっ」
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