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ランクアップ⑧
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宝箱はルージュに任せて、と。
「なんのドラゴンかね? 銀色やし」
革が凄く綺麗や。爬虫類やなくてもね。しかも、なんや大きな葉っぱや蔦、花びらみたいな植物系まで瓶詰めされとる。
『プラントドラゴンなのです』
ビアンカが覗き込みながら教えてくれる。
「プラントドラゴン? 植物? ドラゴン?」
『自然に溶け込むように生活するドラゴンなのです。なかなか見つかりにくいのですよ。好戦的ではないのですが、対立するとなるとかなり厄介なのです』
「へー」
ビアンカの話だと、魔境の奥地でも滅多にお目にかかれない種族らしい。自然に溶け込むのもそうだが、もし戦闘となったら、地理的に向こうが有利だそうだ。
「ビアンカ、フォレストガーディアンウルフよね? それでも向こうが有利?」
魔の森の守護者なのに。
『そうなのです。プラントドラゴンの木魔法は群を抜いているのです。大地を裂き、硬い岩をもそれで千切りにするのです』
「怖かっ」
プラントドラゴンは木魔法を操り、地面から木の根わ操りそれで回りの地形を操り遠距離攻撃。近接となると、自身に生えてる蔦を使い迎撃する。再生能力も、ドラゴンの種族の中では一番。そして、自然に溶け込むように生活する為に擬態能力が高いし、気配を消す能力も高い。生きている時は様々な色に肌が変わるが、死ぬと色を失い、このような色になる。十分綺麗やけど。
『もちろん強さは固体差がでるのです。この牙のサイズなら、かなり大型なのです』
「ビアンカなら、迎撃できる?」
『私だけでは無理なのですね。ルージュとなら行けるかもしれないのですが、ちょっと自信ないのです』
これ、ヤバいやつやない?
ビアンカとルージュが共闘で、しかも、自信ないって。
ちら、とアレスを見る。アリスにベタベタ始めてる。
『神様のブーストがあったから、一撃出来ただけのはずよ。はい、終わったわ』
「あ、ありがとう、やっぱりルージュも難しいな?」
『そうねえ。このサイズなら…………私なら、目眩まししながら逃げるわね』
「姉ちゃん、これ出さん方がよくないね?」
プラントドラゴンのドロップ品以外は全てアイテムボックスに入れた晃太が進言してくる。
「偶然やね、私もそう思いよった」
話していると、おずおずとケルンさんが聞いてくる。
「ミズサワ殿、このドラゴンは?」
「プラントドラゴンらしいですね。ただ、ビアンカとルージュでも無理なレベルらしいので、混乱を避けたいので提出は避けます」
「それがよろしくでしょう」
ケルンさん、間髪ない。
「ただ、これが21階のボス部屋から出てきたのが気がかりです。たまに、ダンジョンからこぼれ落ちるから、こんなの出たらルーティ壊滅します。父にボス部屋見てもらって、プラントドラゴンがこぼれ落ちるかどうか見てもらいます」
「そんなこと可能なんですか?」
と、フェリクスさん。
「はい。父の鑑定SSSなんです。冷蔵庫ダンジョンでも、厄災クラスのアレスとイシスが開けた際に出た上位種は、あの二人が開けない限り、出現しないって父の鑑定で出ましたから」
それでもあのシュタインさんが大怪我した熊やフレアタートルなんて出たら大騒ぎだろうけど。
「なら、このプラントドラゴンはこぼれ落ちないと?」
「まだはっきりしませんが、父の帰り待ちです」
鑑定するにしても、父にダンジョン内に入ってもらう必要がある。ボス部屋を直接見てもらった方が早いし、父はカルーラにいる体裁だからね。
どうしよっかなー。
ぶひひん特急ノワールか、グリフォン新幹線オシリスでボス部屋まで最短で移動したほうがいいかな。
三つのサブ・ドアのうち、一つは魔境、一つはカルーラのパーティーハウス。魔境は解除は無理だし。カルーラの方もなあ。
よし。
「お父さん帰って来たら、ダンジョンのサブ・ドアを解除するよ」
『『『えーっ』』』
揃わんで、さすが兄妹。
『主ヨ、私ハマダ今日ダンジョン二挑ンデイナイ』
イシスが恐ろしい眼力で迫ってくる。
「はいはい、お父さん帰って来るまでは繋いでおくけん」
そう言うと、バーッ、とダンジョンに向かうバトルジャンキー達。
「ノワールは待って、後で移動やけんね」
「ぶひひん」
不満そうだけど。
ルーティのダンジョン新階層は、アレス達が爆走しているのである程度の情報がある。
19階は森林フィールド。当然地面から木が生えているが空まで伸びて空を覆い尽くしている。空まで覆われているので、飛行するイシス達ですら地上で進まなくてはならない。ダンジョンの不思議で空がないのに、昼間は明るく、夜は暗くなると。
20階は岩山フィールド。あの魔境に山越えした時の岩山みたいな感じだ。この階層はオシリスで越えた方が早い。
19階と20階にはボス部屋はない。私が徒歩で進めば、19階は5日位だが、問題は20階だ。岩山の為に、最低3週間はかかる。そこは我らのぶひひん特急ノワールとグリフォン新幹線オシリスで、短時間で移動できる。
21階は草原フィールド。もちろんなだらかではない。このフィールドならノワールで一直線で行ける。
ま、その前に。
「皆さんお疲れ様です、おやつにしましょう」
バトルジャンキー達がすぐに帰って来た。
「なんのドラゴンかね? 銀色やし」
革が凄く綺麗や。爬虫類やなくてもね。しかも、なんや大きな葉っぱや蔦、花びらみたいな植物系まで瓶詰めされとる。
『プラントドラゴンなのです』
ビアンカが覗き込みながら教えてくれる。
「プラントドラゴン? 植物? ドラゴン?」
『自然に溶け込むように生活するドラゴンなのです。なかなか見つかりにくいのですよ。好戦的ではないのですが、対立するとなるとかなり厄介なのです』
「へー」
ビアンカの話だと、魔境の奥地でも滅多にお目にかかれない種族らしい。自然に溶け込むのもそうだが、もし戦闘となったら、地理的に向こうが有利だそうだ。
「ビアンカ、フォレストガーディアンウルフよね? それでも向こうが有利?」
魔の森の守護者なのに。
『そうなのです。プラントドラゴンの木魔法は群を抜いているのです。大地を裂き、硬い岩をもそれで千切りにするのです』
「怖かっ」
プラントドラゴンは木魔法を操り、地面から木の根わ操りそれで回りの地形を操り遠距離攻撃。近接となると、自身に生えてる蔦を使い迎撃する。再生能力も、ドラゴンの種族の中では一番。そして、自然に溶け込むように生活する為に擬態能力が高いし、気配を消す能力も高い。生きている時は様々な色に肌が変わるが、死ぬと色を失い、このような色になる。十分綺麗やけど。
『もちろん強さは固体差がでるのです。この牙のサイズなら、かなり大型なのです』
「ビアンカなら、迎撃できる?」
『私だけでは無理なのですね。ルージュとなら行けるかもしれないのですが、ちょっと自信ないのです』
これ、ヤバいやつやない?
ビアンカとルージュが共闘で、しかも、自信ないって。
ちら、とアレスを見る。アリスにベタベタ始めてる。
『神様のブーストがあったから、一撃出来ただけのはずよ。はい、終わったわ』
「あ、ありがとう、やっぱりルージュも難しいな?」
『そうねえ。このサイズなら…………私なら、目眩まししながら逃げるわね』
「姉ちゃん、これ出さん方がよくないね?」
プラントドラゴンのドロップ品以外は全てアイテムボックスに入れた晃太が進言してくる。
「偶然やね、私もそう思いよった」
話していると、おずおずとケルンさんが聞いてくる。
「ミズサワ殿、このドラゴンは?」
「プラントドラゴンらしいですね。ただ、ビアンカとルージュでも無理なレベルらしいので、混乱を避けたいので提出は避けます」
「それがよろしくでしょう」
ケルンさん、間髪ない。
「ただ、これが21階のボス部屋から出てきたのが気がかりです。たまに、ダンジョンからこぼれ落ちるから、こんなの出たらルーティ壊滅します。父にボス部屋見てもらって、プラントドラゴンがこぼれ落ちるかどうか見てもらいます」
「そんなこと可能なんですか?」
と、フェリクスさん。
「はい。父の鑑定SSSなんです。冷蔵庫ダンジョンでも、厄災クラスのアレスとイシスが開けた際に出た上位種は、あの二人が開けない限り、出現しないって父の鑑定で出ましたから」
それでもあのシュタインさんが大怪我した熊やフレアタートルなんて出たら大騒ぎだろうけど。
「なら、このプラントドラゴンはこぼれ落ちないと?」
「まだはっきりしませんが、父の帰り待ちです」
鑑定するにしても、父にダンジョン内に入ってもらう必要がある。ボス部屋を直接見てもらった方が早いし、父はカルーラにいる体裁だからね。
どうしよっかなー。
ぶひひん特急ノワールか、グリフォン新幹線オシリスでボス部屋まで最短で移動したほうがいいかな。
三つのサブ・ドアのうち、一つは魔境、一つはカルーラのパーティーハウス。魔境は解除は無理だし。カルーラの方もなあ。
よし。
「お父さん帰って来たら、ダンジョンのサブ・ドアを解除するよ」
『『『えーっ』』』
揃わんで、さすが兄妹。
『主ヨ、私ハマダ今日ダンジョン二挑ンデイナイ』
イシスが恐ろしい眼力で迫ってくる。
「はいはい、お父さん帰って来るまでは繋いでおくけん」
そう言うと、バーッ、とダンジョンに向かうバトルジャンキー達。
「ノワールは待って、後で移動やけんね」
「ぶひひん」
不満そうだけど。
ルーティのダンジョン新階層は、アレス達が爆走しているのである程度の情報がある。
19階は森林フィールド。当然地面から木が生えているが空まで伸びて空を覆い尽くしている。空まで覆われているので、飛行するイシス達ですら地上で進まなくてはならない。ダンジョンの不思議で空がないのに、昼間は明るく、夜は暗くなると。
20階は岩山フィールド。あの魔境に山越えした時の岩山みたいな感じだ。この階層はオシリスで越えた方が早い。
19階と20階にはボス部屋はない。私が徒歩で進めば、19階は5日位だが、問題は20階だ。岩山の為に、最低3週間はかかる。そこは我らのぶひひん特急ノワールとグリフォン新幹線オシリスで、短時間で移動できる。
21階は草原フィールド。もちろんなだらかではない。このフィールドならノワールで一直線で行ける。
ま、その前に。
「皆さんお疲れ様です、おやつにしましょう」
バトルジャンキー達がすぐに帰って来た。
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