鬼の花嫁になった男

福猫

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第2話

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目を覚ました柚葉は慌ててブライトから離れ見つめた。

ブライトは声をかけた。

「少しは落ち着いたか」

「帰ってください」

「柚葉」

「帰らないと警察を呼びますよ」

怒った口調で柚葉が口にすると「わかった」と言ってブライトは寝室を出てドアを閉め見つめた。

柚葉は身体を倒し涙を流した。

ブライトは柚葉を守るため柚葉にむりやり行為をした園真の元に向かった。

その頃、園真は1人で居酒屋で酒を飲んでいた。

そこへ女性が近づき隣の席に座りビールと焼き鳥を注文した。

「雅子(まさこ)、仕事帰りか?」

園真はビールを飲み続けた。

「良いことがあったみたいけど元気ないわね」

雅子はビールを飲み焼き鳥を食べた。

「今日、学生の頃いじめていた奴と再会したんだ」

「それで?」

「学生の頃はブサイクだったのに大人になった奴は美人になってた」

「もしかして恋しちゃった?」

「むりやり行為をした」

「マジ?」

「マジ…」

園真はビールを飲み続けその後、酔いつぶれた。

その時、居酒屋の時が止まった。

「……」

園真は眠りについた。

そこへブライトが近づき声をかけた。

「おい、起きろ」

「……」

酔っている園真はブライトの声に反応せず眠り続けた。

ブライトは椅子を蹴り園真を倒し起こした。

「何すんだよ」

怒った口調で口にしブライトに目を向けた園真は鬼のブライトに驚き目が覚めた。

「鬼!」

園真は立ち上がり驚いた顔でブライトを見つめた。

「柚葉は俺の花嫁だ手を出すな」

「嫌だと言ったら?」

「お前の命を奪う」

「俺は本気で柚葉に惚れた、だから柚葉のこと諦めない」

そう口にすると園真はお金を払わず居酒屋を出ていった。

「……」

険しい顔をしながらブライトは居酒屋から姿を消し止まっていた時が動いた。

雅子は園真が居ないことに驚いた。

「大将、園真は?」

「さあ?」

「お金を払わず帰ったのね、大将、園真の分も払ういくらかしら」

そう口にすると雅子は席を立ちレジで自分の分と園真の分の支払いを済ませ居酒屋を出ていった。

「雅子」

「……」

名を呼ばれ振り返った雅子は近づいてくる三郎と剛史を見つめた。

「デートの帰り?」

「お前に話があるんだ」

「園真のこと?」

「何で園真のことだってわかったんだ」

「私の家で話しましょう」

雅子は三郎と剛史を連れて自宅に向かった。

柚葉の家の寝室の前に姿を現したブライトはドアを開かずじっと見つめた。

その時、寝室のドアが開きブライトは柚葉と目があった。

「……」

「お前に出ていけと言われていたが気になって見守っていた」

「お腹、空いていませんか?」

「お腹は…」

言いかけたその時、ブライトのお腹がぐう~と鳴った。

柚葉がクスっと笑うとブライトが口を開いた。

「柚葉は悲しい顔より笑っている方が良い」

「……」

ブライトの言葉に柚葉の心はドキドキと高鳴った。

「……」

「……」

柚葉とブライトは見つめ合った。

「何か作りますね」

慌てて顔をそらし寝室を出た柚葉はブライトに手首を掴まれ引き寄せられ抱きしめられた。

「……」

「柚葉、お前は俺が守る」

「……」

顔を見つめられ柚葉はブライトの優しいキスを受け入れた。
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