みかんに殺された獣

あめ

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狼はみかんを口に入れ、噛むとみかんに痛みが出ると可哀想なので最後の力を使い、みかんを丸呑みした。

腐ったみかんを食べた狼は、腹痛を感じるより前に息絶えた。
みかんは狼の胃の中に入り、狼より少しだけ遅れて息絶えた。

みかんは天国までの道の途中、待っていた狼と合流し、頭の上へ乗せてもらった。


来世でも友達でいられるようにと願いながら、2人は天国までの長い道へ姿を消した。

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