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第六話 LUNAtic
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「寝てる……」
明くる日の夕方。利用客の追い出しのため薄暗い館内を回っていると、読書用のテーブルに突っ伏して眠る男を発見。私は内心口から心臓が飛び出そうなほど驚いた。
銀髪に白のコート。御影だったからだ。
やれ不老だの、やれ僕の側にいると危険が伴うだの言っていた渦中の人が、情けない隙だらけの様相だ。珍しいものを見た気分になって、心がきゅっと音を立てる。机の上の学術書は開きっぱなしで、傍らにも数冊本が積み重なっており、どうやら読書中に眠ってしまったようだ。仕事で疲れているのだろうか。
私はおもむろにランプを机に置いた。がちゃりと鳴る音で御影が起きる気配はなく、顔を腕に埋めたままだ。うーん寝顔が見えないのが惜しい。
おきろーとか適当に声をかけたり背中を軽めにさすったりすると、彼が少し唸って動き、ようやく顔が露わになった。伏せられた銀の睫毛は長く、普段の表情に比べるとずっと安らかだ。かなり幼く見える。
机に頬をつけて、本腰を入れて間近に様子を観察してみる。こんなことができるのも今のうちだけだし別にいいでしょ。
……ほんと見れば見るほど、氷のように美しい顔。太陽とは無縁な肌の白さ、神様が本気で造ったかのような均整のとれた造形に息を呑む。
と、彼の瞼がゆっくりと持ち上がり、ふたつの蒼とばちりと目が合った。
「ぅわああぁっ!?」
「……ん……暁か?」
驚いて大きくのけぞり、派手に尻もちをつく私。耳をつんざく悲鳴を聞いた彼はぐわっと上体を起こしてしまった。腰を抜かす私を目にするやいなや、すぐさま「大丈夫か」と声を掛けてくる。
しばらく一緒にまごついた後、彼に手を貸してもらってやっとのことで立ち上がった。そして私たちは改めて向かい合って座る。かっと頬を染めてるであろう私に、寝起きで全く覇気のない御影。
「もう。起きてんなら言えよ! 怪我するところだったんだけど」
「そんな、理不尽な言い種があるか。寝ていただけだぞ」
「そもそもあんたが悪いのよ。いつもはあんな隙見せないくせに」
「ああ……この頃体力の消耗が激しいんだ。研究の資料探しに没頭していたらいつの間にか寝ていたな。生きてるうちでも片手で足りるよ、こんなことは」
彼は意外なほどにとろんとしている。これを面白がらないでいられるのは無理だ。私の口元が歪む。
「へえ~。大失態ね」
「全くその通りだよ。寝こけてる所も寝起きも見られた……」
「私も見られたことあるけど」
口をとがらせ言い返すと、彼は目を数度しばたたいて穏やかに笑う。
「ああ、そうだったかも……」
「めちゃくちゃ適当じゃないの。どしたの?」
「疲れてるらしい。やりたくないことに手を出して、あまり無茶をするもんじゃないね」
「あっそう」
「……何かあったかい? 妙に尖っているな」
「これが怒ってるように見えんのね。あんた鈍感だって言われない?」
言っておきながら、私もこの感情の正体はわからない。簡単に述べるなら『たまらなくいとおしい』とか? うーんわからん。ちなみにまだ寝ぼけて鉄壁の演技が疎かになってる彼は、重そうな瞼を擦りながら「なんだろ?」と首を傾げてる。
私はガタリと椅子から立ち上がり、いくらか目を大きく開いて見上げてくる彼の銀色の頭に、軽く手刀を入れてやった。白手袋の手で頭を押さえて不思議そうな表情をする彼を無視。ランタンを持ち上げ、さっさと背を向けて退散しようとする。
「ほら。図書館の外まで送るわ。その本も全部持ってきて。また後で戻しておくから」
「これは借りるんだ。趣味で読む」
「ふーん。何の本?」
「災害学だ。あとは古典」
他愛のない会話をしながら歩いて、受付にて貸出手続きを行う。ただ、ある一冊の表紙が目についた。『渡り鳥カイルの日誌』、御影暉 訳。
「ねえ」
「どうした?」
「これ、あんたの知り合い?」
「ああ。訳者のほうか。僕の兄だ」
「……お兄様」
「兄は月鏡の外にルーツがあって、その言語に精通していたようだ。今はもうマイナーな研究対象でしかないし、日常的に使うのも避けられている。実際、完全なる解明の前に彼も寿命が来たよ。約束したのに、結局全部は教えてくれなかった」
昔話を嫌う御影が、懐かしむように薄い笑みを作った。彼の心情を想うと密かに私の胸が打たれる。
「血が、繋がってないんだっけ?」
「養子だからね」
「そっか…………」
「それじゃ僕はお暇するよ」
「あっ、うん。気をつけて帰って」
私たちは図書館の入り口で別れた。去る彼を見送ってもなお、コントロールできない心の異常は残り続けていた。落ち着くために目を瞑って深呼吸すると、瞼の裏に焼きついた銀髪の華やかな姿が映っては消える。
なんか、私だけが感情を揺さぶられてるような感じがする。最初の「好きで悪いか」発言を撤回してしまったときのように、こないだの夜は無かったことにされたのかも。いや、意識し過ぎないから逆に良いのか? だから互いに両想いを認知しても、この関係性も心情もなにも変わる気がしない。
……本当に?
「寝てる……」
明くる日の夕方。利用客の追い出しのため薄暗い館内を回っていると、読書用のテーブルに突っ伏して眠る男を発見。私は内心口から心臓が飛び出そうなほど驚いた。
銀髪に白のコート。御影だったからだ。
やれ不老だの、やれ僕の側にいると危険が伴うだの言っていた渦中の人が、情けない隙だらけの様相だ。珍しいものを見た気分になって、心がきゅっと音を立てる。机の上の学術書は開きっぱなしで、傍らにも数冊本が積み重なっており、どうやら読書中に眠ってしまったようだ。仕事で疲れているのだろうか。
私はおもむろにランプを机に置いた。がちゃりと鳴る音で御影が起きる気配はなく、顔を腕に埋めたままだ。うーん寝顔が見えないのが惜しい。
おきろーとか適当に声をかけたり背中を軽めにさすったりすると、彼が少し唸って動き、ようやく顔が露わになった。伏せられた銀の睫毛は長く、普段の表情に比べるとずっと安らかだ。かなり幼く見える。
机に頬をつけて、本腰を入れて間近に様子を観察してみる。こんなことができるのも今のうちだけだし別にいいでしょ。
……ほんと見れば見るほど、氷のように美しい顔。太陽とは無縁な肌の白さ、神様が本気で造ったかのような均整のとれた造形に息を呑む。
と、彼の瞼がゆっくりと持ち上がり、ふたつの蒼とばちりと目が合った。
「ぅわああぁっ!?」
「……ん……暁か?」
驚いて大きくのけぞり、派手に尻もちをつく私。耳をつんざく悲鳴を聞いた彼はぐわっと上体を起こしてしまった。腰を抜かす私を目にするやいなや、すぐさま「大丈夫か」と声を掛けてくる。
しばらく一緒にまごついた後、彼に手を貸してもらってやっとのことで立ち上がった。そして私たちは改めて向かい合って座る。かっと頬を染めてるであろう私に、寝起きで全く覇気のない御影。
「もう。起きてんなら言えよ! 怪我するところだったんだけど」
「そんな、理不尽な言い種があるか。寝ていただけだぞ」
「そもそもあんたが悪いのよ。いつもはあんな隙見せないくせに」
「ああ……この頃体力の消耗が激しいんだ。研究の資料探しに没頭していたらいつの間にか寝ていたな。生きてるうちでも片手で足りるよ、こんなことは」
彼は意外なほどにとろんとしている。これを面白がらないでいられるのは無理だ。私の口元が歪む。
「へえ~。大失態ね」
「全くその通りだよ。寝こけてる所も寝起きも見られた……」
「私も見られたことあるけど」
口をとがらせ言い返すと、彼は目を数度しばたたいて穏やかに笑う。
「ああ、そうだったかも……」
「めちゃくちゃ適当じゃないの。どしたの?」
「疲れてるらしい。やりたくないことに手を出して、あまり無茶をするもんじゃないね」
「あっそう」
「……何かあったかい? 妙に尖っているな」
「これが怒ってるように見えんのね。あんた鈍感だって言われない?」
言っておきながら、私もこの感情の正体はわからない。簡単に述べるなら『たまらなくいとおしい』とか? うーんわからん。ちなみにまだ寝ぼけて鉄壁の演技が疎かになってる彼は、重そうな瞼を擦りながら「なんだろ?」と首を傾げてる。
私はガタリと椅子から立ち上がり、いくらか目を大きく開いて見上げてくる彼の銀色の頭に、軽く手刀を入れてやった。白手袋の手で頭を押さえて不思議そうな表情をする彼を無視。ランタンを持ち上げ、さっさと背を向けて退散しようとする。
「ほら。図書館の外まで送るわ。その本も全部持ってきて。また後で戻しておくから」
「これは借りるんだ。趣味で読む」
「ふーん。何の本?」
「災害学だ。あとは古典」
他愛のない会話をしながら歩いて、受付にて貸出手続きを行う。ただ、ある一冊の表紙が目についた。『渡り鳥カイルの日誌』、御影暉 訳。
「ねえ」
「どうした?」
「これ、あんたの知り合い?」
「ああ。訳者のほうか。僕の兄だ」
「……お兄様」
「兄は月鏡の外にルーツがあって、その言語に精通していたようだ。今はもうマイナーな研究対象でしかないし、日常的に使うのも避けられている。実際、完全なる解明の前に彼も寿命が来たよ。約束したのに、結局全部は教えてくれなかった」
昔話を嫌う御影が、懐かしむように薄い笑みを作った。彼の心情を想うと密かに私の胸が打たれる。
「血が、繋がってないんだっけ?」
「養子だからね」
「そっか…………」
「それじゃ僕はお暇するよ」
「あっ、うん。気をつけて帰って」
私たちは図書館の入り口で別れた。去る彼を見送ってもなお、コントロールできない心の異常は残り続けていた。落ち着くために目を瞑って深呼吸すると、瞼の裏に焼きついた銀髪の華やかな姿が映っては消える。
なんか、私だけが感情を揺さぶられてるような感じがする。最初の「好きで悪いか」発言を撤回してしまったときのように、こないだの夜は無かったことにされたのかも。いや、意識し過ぎないから逆に良いのか? だから互いに両想いを認知しても、この関係性も心情もなにも変わる気がしない。
……本当に?
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