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森のくまさん
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しおりを挟むガサッ
由「!!」
足音の主が現れ、その姿を見た私は悲鳴をあげることなく、息をのみ込んだ。
姿を現したのは2メートルはあるかと思うほど大きな熊だった。
熊!!
大っきい熊!!
馬鹿でかい熊!!
初!野生の熊!!
森のくまさん!?
私の脳内は今、パニック状態。私の頭の中では森のくまさんの曲が流れている。
あるぅ日~ 森の中ぁ~ くまさんにぃ~ 出会ぁった~
って、出会ったらマズイでしょっ!!落し物なんてしてませぇ~ん!
逃げなきゃっ!あっ、ダメだ。動いたらダメ!死んだフリしなきゃ!!
ガサッ
熊が一歩こちらに近づいてきた。
ぎゃぁぁ!!こっち来ないでぇ~!!
ガサッ
もう一歩また熊が近づいてきた。
あぁ~もうダメ!せめて娘だけはぁ~!
血の気が引いていく感覚がした。
私はぎゅっとキツく目を瞑り、娘を抱く腕の力を加えた。そして、体が傾くと同時に私の意識は遠退いていく。
完全に意識を失う前に思ったことがある。
あれ?熊が服着てる?
そして、私の意識は途絶えた。
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