異世界転生録~死と隣り合わせのこの世界で死なないため、力を付けます!!~

島津穂高

文字の大きさ
56 / 188

第56話 討伐大会 期待の1日目

しおりを挟む
次々と大会参加者がやってきた。



『ここではもう広範囲魔法は使えないな。魔物も殲滅したことだし、別の場所行くか!』



俺は昨日行ったハンマーシャークの生息地へ向かった。

ここは街から7kmほど離れているので、やはり人はいなかった。



『昨日学んだ手段を生かしていこう!』



俺は移動中に倒したナイフフィッシュ6体を海に投げ入れ、切り刻んで血を大量に流した。

同時に、”デコイ”を消費SP10倍で行使した。



すると、昨日よりもっと大量で速くハンマーシャークの群れがやってきた。

その数は200体を優に超えている。



俺は一度砂浜に上がって結界魔法”不可侵結界”を展開し、群がってきたところに火属性魔法”ファイヤーメテオ”を行使しまくった。

結果、数十分で286体を殲滅した。



『良い調子だな!』



”アイテムボックス”に収納し、”解体”と”鑑定&略奪”、”魔石吸収”を行った。

”衝撃”スキルはCに上がった。



『やっぱり自動でできるのは便利だな…』



今の討伐で合計7500ptが溜まった。

もっと得点を伸ばしたいのだが、もう魔法で一気に倒せる場所を知らないので俺は昨日見つけたデビルスターの生息地に向かった。



水中では武技スキルの熟練度上げを兼ねることにした。

まずは短剣からだ。



泳ぎ始めて数十分、俺は目的地に到着した。

移動中も”デコイ”を使っていたが先程殲滅したせいか、魔物に全く遭遇しなかった。



『よし、早速狩りまくるか!』



短剣スキルS”モーメンタリーバイト”は対単体なので、”デコイ”を使わずに”気配遮断”を行使して倒すことにした。



『このやり方はまるで暗殺だな。』



30体目を倒した時、「ピロン!」と音が鳴った。

ステータスを見てみると、”暗殺者F”と”暗殺F”を習得していた。



『やっぱりそれっぽいもんな。スキル習得条件だったか。』



その後順調に倒していると、また「ピロン!」と音が鳴った。

ステータスを見てみると、短剣スキルが”限界突破”していた。



『よっしゃー!!この調子で他のスキルも”限界突破”させよう!』



普段使う頻度が高いスキルから”限界突破”させるとなると、次は体術スキルだ。

体術S”粉砕破掌打”は魔石を除き名前通り素材を粉々にしてしまうが、デビルスターは使える素材が特にないのでまあいいだろう。



それからデビルスターを狩り続けて数時間が経った。

合計182体を倒し、”再生”はCランクに上がった。



『もう近くに魔物の気配は無いし今日は切り上げるか。』



今日は合計16600pt獲得した。

これは皆の獲得ポイントより多いはずだが、例のSランクパーティーよりも多かったらなお嬉しい。



俺は生活魔法”ドライ クリーン リフレッシュ”で体を乾かし汚れやにおいを落としてギルドに向かった。



「あれ、ダグラス君!まだ昼前だけど今日はもうやめたの?」



「はい。もっと海の深くに行かないと魔物と遭遇できなくなってしまったので。」



「ん…!?そ、そうなんだ…と、とりあえず奥の部屋に来て。」



「分かりました。」



テレサさんについていき、少し話しているとギルマスがやってきた。



「ダグラス君こんにちは~。」



「こんにちは。どうしたんですか?」



「テレサちゃんに呼ばれたのよ~。」



「はい。それで、ダグラス君。今日は何を何体倒したの?」



「はい。サンドクラブ×203、ナイフフィッシュ×267、ハンマーシャーク×286、デビルスター×182体です。」



「…はぁ。よくもまあ半日でこれだけ倒したわね…」



「すごいわ~!私でもそんなに多く倒せるかしら…」



どうやら倒しすぎてしまったようだ。



「ってことは半日だけで16600ptも溜まったってこと!?」



「はい。でもSランクパーティーが参加しているらしいのでこの調子で勝てるかどうか…」



「…確かにあのパーティーならあり得るわね。」



いったいどんな強者のパーティー何だろうか。



「まあいいわ。これだけ倒しても明後日にはもう元通りになってるだろうから。」



「分かりました。それで、クエスト達成報酬と素材売却をしたいんですが…」



そういった瞬間テレサさんの顔が真っ青になった。



「…クエスト報酬だけで金貨133枚、素材の売却金は金貨324枚と銀貨6枚、合計金貨457枚と銀貨6枚よ。

受け渡しは素材を商会に売ってからでいいかしら…?」



「はい。」



「はぁ…ダグラス君の報酬は毎回私が商会と提携して用意してるのよ…本当に大変だわ…」



「ごめんなさい…日頃のお礼と言ってはなんですが今度一緒にどこか出掛けませんか?」



「…いいの?」



「はい!存分に頼ってください!」



「ありがとう!!」



「テレサちゃん、今から行ってきてもいいわよ!」



「ギルマス、でも…」



「大丈夫よ!今日は討伐大会だからギルドに来る人は少ないわ。」



「…ありがとうございます。ダグラス君も急ですけどいいかな?」



「はい!もちろんです!」



それから高級料理店で昼食をとった後テレサさんの仕事がてら商会に行き、特等席で演劇を見てから昼間とはまた別の高級料理店で夕食をとった。



「今日は本当にありがとう!楽しかったわ!」



「俺も楽しかったです!とても充実した時間でした!!」



「これからもよろしくね!」



「こちらこそよろしくお願いします!!」



とても楽しかったが、半日で金貨120枚を使ったのは忘れよう。
しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ

天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。 ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。 そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。 よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。 そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。 こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

俺に王太子の側近なんて無理です!

クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。 そう、ここは剣と魔法の世界! 友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。 ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

神の加護を受けて異世界に

モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。 その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。 そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。

処理中です...