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第18話 錬金
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毎日50匹目標のゴブリン狩りを始めてから一週間が経った。
そろそろ狩りに飽きてきたので新しいことに挑戦しようと思い、俺は以前習得した錬金を始めることにした。
錬金スキルは理論上全知全能で如何なるものも作れるが、それは使い手の実力次第である。
錬金をするには錬金用大釜が必要だったので、クエストで稼いだお金をもって魔道具屋に行った。
そこは端から端までびっしりと魔道具が敷き詰められていた。
「いらっしゃい。何をお探しですか?」
奥から美人なお姉さんが出てきた。
「錬金用大釜が欲しいです。」
「…本当に言ってるの?」
どういう意味だろうか。
「はい。本当です。」
「ありがとう!錬金使う人って少ないからずっと売れ残ってたんだよね!
いやー本当に感謝!そのお礼と言ってはなんだけど錬金用大釜本来なら金貨2枚のところ1枚で売ってあげるよ!
おまけにすり鉢もつけてあげる!」
「ありがとうございます!」
とは言ったものの、
『え、まじ?そんなに高いの…?銀貨5枚くらいだと思ってた。
クエストで稼いだ報酬の半分くらい無くなっちゃった...まあいいか!』
と内心そわそわしていた。
会計を終えると、店員さんがそれぞれの使い方を教えてくれた。
すり鉢は少量のものや簡単なものを作るときに、大釜は大量のものを難しいものを作るときに使うそうだ。
錬金大全という白金貨5枚の本も必要になるのだが、俺の場合は鑑定と賢者の石で応用が効く。
ただ、賢者の石はこちらから質問しないと答えないうえに質問した以上の回答は返って来ない。
なので、将来お金が溜まったら本を買おうと思う。
とりあえず買い物を終え、自由な時間になったので早速錬金を始めることにした。
『まずはHP回復ポーションを作ってみるか!』
HP回復ポーション1本の生成に必要な材料は” イーリス草2本 きれいな水をポーション瓶1本分”だけのようだ。
イーリス草は森林の浅い部分で採取し、きれいな水はその辺で汲んだ水に”クリーン”をかけて作った。
俺はアイテムボックスからすり鉢を取り出して材料を中に入れ、すりこぎですりつぶした。
すると、なぜかイーリス草はかけらも残らず水に溶けて赤色の液体になった。
『鑑定』
「鑑定結果:HP回復ポーションF 状態:良好」
成功したようだ。
錬金した物には状態という項目があり、これは瓶に入れておくと悪くならないらしい。
匂いを嗅いでみると、それはとても血なまぐさかった。
また、少し舐めてみるとそれは血の味がした。
『最悪だなこれ…錬金スキル上がったらこのまずさをどうにかしよう…』
そう決意した。
次にMP回復ポーションを作ってみる。
MPポーション1本の生成に必要な材料は”メジル草2本 きれいな水をポーション瓶1本分”だけのようだ。
メジル草は以前ミラとリサと冒険したときに森林の少し深い部分で見つけた。
すり鉢に入れてすりこぎでつぶしていると、メジル草も同様にかけらも残らず水に溶けた。
しかし、HP回復ポーションと違い青色の液体になった。
『鑑定』
「鑑定結果:MP回復ポーションF 状態:良好」
これも成功したようだ。
匂いを嗅いでみると、それはとても青臭かった。
また、少し舐めてみるとそれは苦かった。
最後にTP回復ポーションを作ってみる。
TP回復ポーション1本に必要な材料は” ティーニル草2本 きれいな水をポーション瓶1本分”だけのようだ。
このティーニル草も以前ミラとリサと冒険したときに森林の少し深い部分で見つけた。
『あの時パーティの誘い断らなくてよかったぁ…』
そうしみじみと思った。
すり鉢に入れてすりこぎでつぶしていると、ティーニル草も同様にかけらも残らず水に溶けた。
これは黄色の液体になった。
『鑑定』
「鑑定結果:TP回復ポーションF 状態:良好」
成功したようだ。
匂いを嗅いでみると、それは刺激臭だった。
また、少し舐めてみるとそれは酸っぱかった。
初歩の錬金とはいえ無事成功してよかった。
もし最初から失敗したら萎えてただろう。
『大釜を使うほどの難しい錬金ができるようになろう!』
早速イーリス草がたくさん余っているのでHP回復ポーションを作って錬金のスキルランクを上げることにした。
始めてちょうど27回目が終わったとき「ピロン!」と鳴り、錬金スキルがF→Eになった。
錬金だけスキルランク上昇に必要な試行回数が多いとかがなくてよかった。
その日、変な夢を見た。
多くの魔物がこの街を襲い、目の前で家族が次々死んだ。
そして、最後は角が生えた魔人に殺されこの街が占拠される夢だった。
俺は殺される嫌な感覚で目を覚ました。
『今のはいったい何だったんだろう…』
俺は転生して初めて恐怖を感じた。
『最近自分に甘くなってきてたな。もっと訓練しよう…』
まさか現実にならないよな…?
そろそろ狩りに飽きてきたので新しいことに挑戦しようと思い、俺は以前習得した錬金を始めることにした。
錬金スキルは理論上全知全能で如何なるものも作れるが、それは使い手の実力次第である。
錬金をするには錬金用大釜が必要だったので、クエストで稼いだお金をもって魔道具屋に行った。
そこは端から端までびっしりと魔道具が敷き詰められていた。
「いらっしゃい。何をお探しですか?」
奥から美人なお姉さんが出てきた。
「錬金用大釜が欲しいです。」
「…本当に言ってるの?」
どういう意味だろうか。
「はい。本当です。」
「ありがとう!錬金使う人って少ないからずっと売れ残ってたんだよね!
いやー本当に感謝!そのお礼と言ってはなんだけど錬金用大釜本来なら金貨2枚のところ1枚で売ってあげるよ!
おまけにすり鉢もつけてあげる!」
「ありがとうございます!」
とは言ったものの、
『え、まじ?そんなに高いの…?銀貨5枚くらいだと思ってた。
クエストで稼いだ報酬の半分くらい無くなっちゃった...まあいいか!』
と内心そわそわしていた。
会計を終えると、店員さんがそれぞれの使い方を教えてくれた。
すり鉢は少量のものや簡単なものを作るときに、大釜は大量のものを難しいものを作るときに使うそうだ。
錬金大全という白金貨5枚の本も必要になるのだが、俺の場合は鑑定と賢者の石で応用が効く。
ただ、賢者の石はこちらから質問しないと答えないうえに質問した以上の回答は返って来ない。
なので、将来お金が溜まったら本を買おうと思う。
とりあえず買い物を終え、自由な時間になったので早速錬金を始めることにした。
『まずはHP回復ポーションを作ってみるか!』
HP回復ポーション1本の生成に必要な材料は” イーリス草2本 きれいな水をポーション瓶1本分”だけのようだ。
イーリス草は森林の浅い部分で採取し、きれいな水はその辺で汲んだ水に”クリーン”をかけて作った。
俺はアイテムボックスからすり鉢を取り出して材料を中に入れ、すりこぎですりつぶした。
すると、なぜかイーリス草はかけらも残らず水に溶けて赤色の液体になった。
『鑑定』
「鑑定結果:HP回復ポーションF 状態:良好」
成功したようだ。
錬金した物には状態という項目があり、これは瓶に入れておくと悪くならないらしい。
匂いを嗅いでみると、それはとても血なまぐさかった。
また、少し舐めてみるとそれは血の味がした。
『最悪だなこれ…錬金スキル上がったらこのまずさをどうにかしよう…』
そう決意した。
次にMP回復ポーションを作ってみる。
MPポーション1本の生成に必要な材料は”メジル草2本 きれいな水をポーション瓶1本分”だけのようだ。
メジル草は以前ミラとリサと冒険したときに森林の少し深い部分で見つけた。
すり鉢に入れてすりこぎでつぶしていると、メジル草も同様にかけらも残らず水に溶けた。
しかし、HP回復ポーションと違い青色の液体になった。
『鑑定』
「鑑定結果:MP回復ポーションF 状態:良好」
これも成功したようだ。
匂いを嗅いでみると、それはとても青臭かった。
また、少し舐めてみるとそれは苦かった。
最後にTP回復ポーションを作ってみる。
TP回復ポーション1本に必要な材料は” ティーニル草2本 きれいな水をポーション瓶1本分”だけのようだ。
このティーニル草も以前ミラとリサと冒険したときに森林の少し深い部分で見つけた。
『あの時パーティの誘い断らなくてよかったぁ…』
そうしみじみと思った。
すり鉢に入れてすりこぎでつぶしていると、ティーニル草も同様にかけらも残らず水に溶けた。
これは黄色の液体になった。
『鑑定』
「鑑定結果:TP回復ポーションF 状態:良好」
成功したようだ。
匂いを嗅いでみると、それは刺激臭だった。
また、少し舐めてみるとそれは酸っぱかった。
初歩の錬金とはいえ無事成功してよかった。
もし最初から失敗したら萎えてただろう。
『大釜を使うほどの難しい錬金ができるようになろう!』
早速イーリス草がたくさん余っているのでHP回復ポーションを作って錬金のスキルランクを上げることにした。
始めてちょうど27回目が終わったとき「ピロン!」と鳴り、錬金スキルがF→Eになった。
錬金だけスキルランク上昇に必要な試行回数が多いとかがなくてよかった。
その日、変な夢を見た。
多くの魔物がこの街を襲い、目の前で家族が次々死んだ。
そして、最後は角が生えた魔人に殺されこの街が占拠される夢だった。
俺は殺される嫌な感覚で目を覚ました。
『今のはいったい何だったんだろう…』
俺は転生して初めて恐怖を感じた。
『最近自分に甘くなってきてたな。もっと訓練しよう…』
まさか現実にならないよな…?
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