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恥辱の邂逅 九
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「素直なもんだな、あんたの坊主は。誉めてやるといい子になる。可愛いもんだぜ」
「ううっ! うっ!」
アレクサンダーは激しい屈辱と羞恥に全身で身をよじったが、下肢は完全にヴルブナに抑えこまれ、腕も私兵たちによって抵抗を奪われている。彼ら私兵の目にも、今のアレクサンダーの浅ましい姿は丸見えだ。
「ふふふ。雪のように冷たい肌に人を射抜くような厳しいまなざしの冷血の貴公子に、こんなかわいい子がいたとはな。ああ、すっかり泣いてしまって……、よしよしいい子だ、ちゅうしてやるぜ」
「ううっ!」
死ぬほど抗ったところで、ヴルブナの口腔に慎ましやかなアレクサンダーの分身が呑まれていくのは止めようがない。
「ああっ!」
ヴルブナの性技は驚くほどに巧みだった。
執拗に時間をかけ、丁寧に舐めあげ、吸ったかと思うと、すぐそらし、かるく息を吹きかける。それを延々と繰り返すのだ。
「はぁっ! ああっ! あっ、だ、駄目だ!」
アレクサンダーは完全に翻弄されてしまった。
「や、やめ! もうやめ! ああっ、た、たのむ、ヴルブナ中尉、もうやめてくれ!」
「パウルだ、これからはベッドのなかではそう呼べよ」
すでに抵抗力をなくしたアレクサンダーから、私兵たちを腕の一振りでとおざけて、ヴルブナは自分の膝にアレクサンダーを抱きかかけるようにした。二人は向かいあう形になる。
「パ、パウル……」
「そうだ。いい子だ」
そして相手の額に接吻をする。驚いたことにアレクサンダーは抗わない。それどころか苦しそうにヴルブナの胸に頭を押し付けた。
そんなアレクサンダーの自失ぶりを眺めていたマヌエルは内心舌を巻いた。
アレクサンダーはヴルブナの舌によって腰骨をとろかされてしまっているのだ。軍人としての誇りも男の矜持ももはやない。
ぐったりとして、抵抗もせず、憎いはずの男がもたらす次の手を期待しているかのような節すらある。
ヴルブナの手に身をゆだねきってしまっているようだ。
「ううっ! うっ!」
アレクサンダーは激しい屈辱と羞恥に全身で身をよじったが、下肢は完全にヴルブナに抑えこまれ、腕も私兵たちによって抵抗を奪われている。彼ら私兵の目にも、今のアレクサンダーの浅ましい姿は丸見えだ。
「ふふふ。雪のように冷たい肌に人を射抜くような厳しいまなざしの冷血の貴公子に、こんなかわいい子がいたとはな。ああ、すっかり泣いてしまって……、よしよしいい子だ、ちゅうしてやるぜ」
「ううっ!」
死ぬほど抗ったところで、ヴルブナの口腔に慎ましやかなアレクサンダーの分身が呑まれていくのは止めようがない。
「ああっ!」
ヴルブナの性技は驚くほどに巧みだった。
執拗に時間をかけ、丁寧に舐めあげ、吸ったかと思うと、すぐそらし、かるく息を吹きかける。それを延々と繰り返すのだ。
「はぁっ! ああっ! あっ、だ、駄目だ!」
アレクサンダーは完全に翻弄されてしまった。
「や、やめ! もうやめ! ああっ、た、たのむ、ヴルブナ中尉、もうやめてくれ!」
「パウルだ、これからはベッドのなかではそう呼べよ」
すでに抵抗力をなくしたアレクサンダーから、私兵たちを腕の一振りでとおざけて、ヴルブナは自分の膝にアレクサンダーを抱きかかけるようにした。二人は向かいあう形になる。
「パ、パウル……」
「そうだ。いい子だ」
そして相手の額に接吻をする。驚いたことにアレクサンダーは抗わない。それどころか苦しそうにヴルブナの胸に頭を押し付けた。
そんなアレクサンダーの自失ぶりを眺めていたマヌエルは内心舌を巻いた。
アレクサンダーはヴルブナの舌によって腰骨をとろかされてしまっているのだ。軍人としての誇りも男の矜持ももはやない。
ぐったりとして、抵抗もせず、憎いはずの男がもたらす次の手を期待しているかのような節すらある。
ヴルブナの手に身をゆだねきってしまっているようだ。
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