【完結】無能に何か用ですか？

第9話（過去編）

「…！感謝致します、ルーズフィルト公爵様。」
「まさかと思って急遽時間を作りましたが、その甲斐がありましたよ。」


私も来て正解だったと改めて思った。とてつもなく協力な助っ人が出来たのだ、心強いことこの上ない。

それから私は、ルーズフィルト公爵様と共に計画を考え直し、私が学園での成績にて国王陛下の興味を引く事についてはそのままでいく流れとなった。
ただし私が卒業するまでに婚約者候補が現れた場合は、公爵様が言葉巧みに陛下を思いとどまらせる。


「王立学園は私も卒業していますが、テスト等で狙った点数を取るというのはかなり難しいと思いますよ。」
「問題ありません。授業内容は全て簡単なものですから。」
「あれが簡単ですか…。」


私は小さい頃から本が好きだった。なのでどのような種類のものであろうと、本であれば何でも読んでいたのだ。そのおかげで、私は膨大な知識を身に付けた。それらをもってすれば、学園の授業など退屈でしかなかった。


「さて……、これからよろしくお願いしますね、レイシアさん。」
「こちらこそ、よろしくお願い致します。」


こうして、私がヴィアルスの婚約者になる為の計画が進められていったのだった。