海と聖女とサムライと

clown

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第4章 王都へ

閑話 エバの本音

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エバは、父親である国王の代理として、外交を無事に終え、船で帰路に着く途中、アルトマイで船の故障に見舞われた。

仕方無く、陸路で王都に戻る事を決めたエバは、冒険者ギルドのギルドマスターを訪ねた。

幸いアルトマイのギルドマスターは、以前、王都にいた事があり、顔見知りだった。

ギルドマスターに、陸路で王都に戻る事を相談すると、ちょうど、聖女一行がこの街に居て、王都を目指しているので、彼らに護衛を頼んでくれると言う事になった。

あの。その聖女一行と言うのは、どの様な人達でしょう。

そうだな、とんでもない連中さ。

あちこちで、とんでもない魔物を倒しまくってるんだ。

メンバーは、若い女性が2人と小さな女の子と変な格好した男、それに、真っ白なオオカミに真っ黒な三本足の鳥を連れている。

見れば直ぐにそれだとわかるさ。

ギルドを後にして、護衛の2人と共に居酒屋に入った。

すると、そこにはさっき聞いたばかりの聖女一行がいる。

確かにすぐにそれと判る人達だ。

私達は、直ぐ近くに座り様子を伺った。

ワイワイガヤガヤと、とても楽しそうに、取り留めのない会話をしている。

だけど、みんな只者ではない。

特に変な格好の男は凄い。

私も、この国随一と言われる近衛隊隊長に、幼い頃から手ほどきを受けてきた。

少しは、腕に自信もある。

だが、この人は全てが違う。

私は、本当の強者と言うのを、初めて見た気がした。

だけど、不思議な事にこの人は全く怖くない。

何故なのかを考えているとなんとなく判った。

それは、一緒に居る子供に接する態度だった。

それは、まるで親が子供に接するのと同じだったのだ。

私は、思わず話し掛けていた。

うーん。無視されてしまった。

護衛達は、ピリピリしているが、私は、その反応が面白かった。

私は、イタズラ心が起きて、子供に絡んでみた。

おお、反応した。

うう、子供の剣筋が見えなかった。

何とか、護衛を頼める事になった。

ムサシさんは、いい加減だと思ったら以外にしっかりしている。

この人すごい、敵の考えを読み切って、その裏をかいている。

この人は、軍師としても凄い。

なのに何、見た事も無い大規模魔法で敵を殲滅とか。規格外が過ぎる。

この人達と一緒に居ると、いつも驚かされる。

でも、凄く楽しい。

あーあ、私もムサシさんに弟子入りして、ずっとついていこうかなー。
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