海と聖女とサムライと

clown

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第4章 王都へ

第60話 エバの正体

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「エバさんが王女様?ムサシ、どうゆうこと?」

【アルトマイの港に、巨大な王族の船が停泊していただろう。王女様は、あの船に乗って来たんだろう。】

ムサシさん、なんでもお見通しなんですね。
私は、このキングスウッド王国の王女エバ・キングスウッドです。

私は父の代理で船で隣国に出掛けてました。

その帰り道に、アルトマイの港に寄り出港しようとした所、船に穴が開けられてしまい。

仕方なく陸路で移動する事になり、ギルドマスターに護衛を頼んだ次第なのです。

【問題は、相手は誰かだが、心当たりは、あるのかい?】

それが全く無いのです。ただ、私の周りでおかしな事が起こり出す少し前、王都の空に現れたんです。あれは、何かの凶兆だったに違いありません。

「何を、見たの?」

流星群です。

【流星群か、そりゃ王都に行く楽しみが増えたな。】

【さて、鬼が出るか?蛇が出るか?おおそうだ、蛇は出たから次は鬼かな?】

「ちょっと、ムサシ、楽しみだなんて変な事言わないでよ。ところで、そのオニって何?」

【さあな。鬼が出てくる話って何かあったかな?】

やがて、日が昇り始め戦場後が現れてくる。

そこには、無数の死骸と焼け落ちた船の残骸だけが、残されている。

波打ち際に打ち上げられた敵は、黒い衣服に覆われ、顔も黒い布で目以外を隠している。

【これじゃあ、まるで忍者だな。】

【さあ、出発するか。】

「ちょっと、この後始末どうするの?」

【どうもしないさ。時間があれば埋葬してやりたいが、今は、護衛任務が優先だ。もたもたしてると、また襲ってくるぞ。】

【もっとも、この惨劇を見れば簡単には、襲って来ないだろうが。】

ムサシは、この惨劇を業と敵に、見せ付けることで、宣戦布告と警告をするつもりだった。

【誰に喧嘩を売ったのか、思い知らせてやる。】

その後、旅は、何事も無く、予定通り順調に進んだ。

途中、再度の襲撃を警戒していたが気配すら無かった。

そして、夕食時、ムサシが次の街のことを聞いてきた。

【明日はいよいよ、イーニン到着だが、イーニンってどんな街何だ?】

(大河の街イーニン、その名の通り街の真ん中に大河が流れているの。そして、大河には橋が架けられている。)

(大河で分かれた街は、それぞれ南街、北街と呼ばれていて、私達は南街から入り、橋を渡り北街から王都に向かう事になるわ。)

【なるほど、で、イーニンは何が有名何だ?】

(うーん、コメとか言う穀物かな?)

【何?米だと。そうか、この世界にも米があるのか?】

【よし、明日は、早めに出発するぞ。】

その夜、ムサシは、独りで盛り上がっていた。
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