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第三部 暗殺者編
第140話 奴隷達をどうするか?
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クレイ 「ん~特に予定はないなぁ。当分、仕事はせずにのんびりするつもりだ。お前達を必要とするような仕事ももうないだろうから、みんな、ヴァレットの街で好きにしてくれていいよ」
アダモ 「好きに……? もう俺達はお払い箱って事か?」
ガルム小隊の面々はみな絶望したような顔をする。不要になった奴隷は売り払われる。他の主になったら今のような生活はできなくなるだろう。
クレイ 「いや、そういうわけじゃないが……必要になればまた招集を掛けるよ。それまでは、街で普通に暮らしてくれていればいい」
アダモ 「ああ、待機ということか」
クレイ 「そうだ。今回のダンジョン攻略で手に入れた素材を小出しに売るだけでも一生働かないで済むくらいの稼ぎにはなるだろうから、何もせずにのんびり過ごしてもいい。飽きたらまた冒険者をしてもいいし、違う仕事をみつけてもいい」
アダモ 「本当に素材は山分けでいいのか? 俺達はクレイの奴隷だ。素材も稼ぎも全部クレイのモノにしてもおかしくはないんだぞ?」
クレイ 「俺も素材は十分にもらったし。俺には他にも稼ぐ手段がいくらでもあるし。ダンジョンの権利を売った金も入るしな」
アダモ 「そうなのか…」
少し困ったような顔をアダモはしていた。
アダモ 「…では、身体が鈍らないようしっかり訓練しながら待つ事にするよ」
実は、クレイも困っていた。本当はダンジョン攻略が終わったら全員奴隷から開放してやろうかと考えていたのだ。
リルディオンの秘密を守らせるという意味で奴隷を買ったわけだが(使ってみたら他にも奴隷を使うメリットは色々とあったのだが)、契約魔法というものの存在を知り、秘密厳守の契約を交わせば、奴隷から解放する事が可能であると知ったからである。
だが、敵国の元兵士だった奴隷は開放できない事が分かったのだ。アダモに関しては承知の上であったが、他の隊員達は払い下げられたくらいなのだから開放可能だろうとクレイは思っていたのだが、契約書の条文の中に開放禁止の条項があったのに後で気がついたのだ。
アダモの隷属の首輪は特別に用意された古代遺物で、解放がそもそも不可能なものであった。(※リルディオンの技術であれば可能なのだが、それをやった事がバレると、それはそれで困ったことになる。)
隊員達が付けられていたのは普通の隷属の首輪であるので技術的には解放は可能なのだが、書類上そのような登録を国にされているので、勝手に解放すれば、その後は一生お尋ね者という事になってしまうのだ。
だが、領主(父親)からは、用が済んだ奴隷は手放すべきだと諭された。解放しろという意味ではない。奴隷を所持し続けるならそれでも良いが、自由にさせるなと言うのだ。
伝統的に奴隷制度に反対しているヴァレット家ではあるが、奴隷制度自体は国が認めている制度で違法ではない。なので、奴隷を持つのは百歩譲ってよしとしても、その奴隷を奴隷のまま、一般人のように自由を与えるのは駄目だと言うのだ。なぜなら、奴隷の行動の責任は全て持ち主が持つ事になるからだ。もし、奴隷を奴隷の身分のまま自由に行動させ、なにか問題を起こしたら、それはすべてクレイの責任という事になってしまうのだ。
通常奴隷には自由などない。仕事場から出る事は許されず、行動は細かく制限されているのが普通である。従って問題を起こす事もまずないのだ。
だがクレイは、奴隷の身分のまま、普通の人間と同じ様に行動の自由を与えようと考えていたのだ。だが、例えばもし奴隷が人を殺したら? 奴隷は殺人犯としてもちろん逮捕・処分されるが、その持ち主であるクレイもまた、殺人罪に問われる事になるのだ。
それを父親は心配し、自由に生活させたいなら奴隷から開放するか、そうでないのなら、外を自由に出歩かせる事はしない方が良いと言ったのである。
だが、ガルム小隊については、開放ができない。別の人間に売却譲渡してしまうという手もあるが、そうなれば、新しい主の元で、奴隷達は不自由な生活を強いられる事になるだろう。
一応クレイは奴隷達に、
『主であるクレイに不利益を生じるような言動は禁止』
と命じてあるので、問題はそうそう起こさないとは思っているが。だが、現実には何が起きるか分からないとブランドは言う。当たり屋のようにトラブルのほうからやって来る事もあるのだ。
例えば、誰かがクレイを陥れようと考えたら、その奴隷を罠に嵌め、冤罪を負わせ、クレイにその罪を着せようとするかも知れない。貴族というのはそれくらいの事は平気でやるのだとブランドは言う。
奴隷達が全員聡明で、罠になど絶対に掛からないというのなら良いが、残念ながらそうは行かないだろう。
そもそも、奴隷は人間扱いされていない街のほうが多いのだ。事実上奴隷制度のないヴァレットだからこそ、奴隷に対する差別も少なく、奴隷が普通の人間のように自由に振る舞う事も受け入れられている。そのためクレイの奴隷達が街で飲食店で普通に飲み食いすることも許されているが、他の街―――奴隷について差別の強い街―――に行けば、隷属の首輪をつけているだけで、店に入る事すら許されない事もあるのだ。
ヴァレットには外から来る冒険者も多い。そのような者の中には奴隷を奴隷扱いするのが当たり前だと思っている者もいる。そのような者とクレイの奴隷達が接触すれば、トラブルになるのは目に見えている。
クレイは奴隷達に迷惑を掛けないように命じていると言うが、それ故に、トラブルになった時に、抵抗すればクレイに迷惑が掛かると考え、身を守る事ができない可能性もあるのだ。
奴隷の状況についての理解が浅かった事をクレイは反省した。クレイは奴隷の存在しない街で生まれ育ったため、認識が甘かったのは仕方がない事であるが。
トラブルを避けるためには奴隷は奴隷らしく扱っておくべき。できないなら、解放してしまったほうがよいという事になるが、それができない……。
―――もちろん、まったく方法がないわけではないだのが。
アダモ 「好きに……? もう俺達はお払い箱って事か?」
ガルム小隊の面々はみな絶望したような顔をする。不要になった奴隷は売り払われる。他の主になったら今のような生活はできなくなるだろう。
クレイ 「いや、そういうわけじゃないが……必要になればまた招集を掛けるよ。それまでは、街で普通に暮らしてくれていればいい」
アダモ 「ああ、待機ということか」
クレイ 「そうだ。今回のダンジョン攻略で手に入れた素材を小出しに売るだけでも一生働かないで済むくらいの稼ぎにはなるだろうから、何もせずにのんびり過ごしてもいい。飽きたらまた冒険者をしてもいいし、違う仕事をみつけてもいい」
アダモ 「本当に素材は山分けでいいのか? 俺達はクレイの奴隷だ。素材も稼ぎも全部クレイのモノにしてもおかしくはないんだぞ?」
クレイ 「俺も素材は十分にもらったし。俺には他にも稼ぐ手段がいくらでもあるし。ダンジョンの権利を売った金も入るしな」
アダモ 「そうなのか…」
少し困ったような顔をアダモはしていた。
アダモ 「…では、身体が鈍らないようしっかり訓練しながら待つ事にするよ」
実は、クレイも困っていた。本当はダンジョン攻略が終わったら全員奴隷から開放してやろうかと考えていたのだ。
リルディオンの秘密を守らせるという意味で奴隷を買ったわけだが(使ってみたら他にも奴隷を使うメリットは色々とあったのだが)、契約魔法というものの存在を知り、秘密厳守の契約を交わせば、奴隷から解放する事が可能であると知ったからである。
だが、敵国の元兵士だった奴隷は開放できない事が分かったのだ。アダモに関しては承知の上であったが、他の隊員達は払い下げられたくらいなのだから開放可能だろうとクレイは思っていたのだが、契約書の条文の中に開放禁止の条項があったのに後で気がついたのだ。
アダモの隷属の首輪は特別に用意された古代遺物で、解放がそもそも不可能なものであった。(※リルディオンの技術であれば可能なのだが、それをやった事がバレると、それはそれで困ったことになる。)
隊員達が付けられていたのは普通の隷属の首輪であるので技術的には解放は可能なのだが、書類上そのような登録を国にされているので、勝手に解放すれば、その後は一生お尋ね者という事になってしまうのだ。
だが、領主(父親)からは、用が済んだ奴隷は手放すべきだと諭された。解放しろという意味ではない。奴隷を所持し続けるならそれでも良いが、自由にさせるなと言うのだ。
伝統的に奴隷制度に反対しているヴァレット家ではあるが、奴隷制度自体は国が認めている制度で違法ではない。なので、奴隷を持つのは百歩譲ってよしとしても、その奴隷を奴隷のまま、一般人のように自由を与えるのは駄目だと言うのだ。なぜなら、奴隷の行動の責任は全て持ち主が持つ事になるからだ。もし、奴隷を奴隷の身分のまま自由に行動させ、なにか問題を起こしたら、それはすべてクレイの責任という事になってしまうのだ。
通常奴隷には自由などない。仕事場から出る事は許されず、行動は細かく制限されているのが普通である。従って問題を起こす事もまずないのだ。
だがクレイは、奴隷の身分のまま、普通の人間と同じ様に行動の自由を与えようと考えていたのだ。だが、例えばもし奴隷が人を殺したら? 奴隷は殺人犯としてもちろん逮捕・処分されるが、その持ち主であるクレイもまた、殺人罪に問われる事になるのだ。
それを父親は心配し、自由に生活させたいなら奴隷から開放するか、そうでないのなら、外を自由に出歩かせる事はしない方が良いと言ったのである。
だが、ガルム小隊については、開放ができない。別の人間に売却譲渡してしまうという手もあるが、そうなれば、新しい主の元で、奴隷達は不自由な生活を強いられる事になるだろう。
一応クレイは奴隷達に、
『主であるクレイに不利益を生じるような言動は禁止』
と命じてあるので、問題はそうそう起こさないとは思っているが。だが、現実には何が起きるか分からないとブランドは言う。当たり屋のようにトラブルのほうからやって来る事もあるのだ。
例えば、誰かがクレイを陥れようと考えたら、その奴隷を罠に嵌め、冤罪を負わせ、クレイにその罪を着せようとするかも知れない。貴族というのはそれくらいの事は平気でやるのだとブランドは言う。
奴隷達が全員聡明で、罠になど絶対に掛からないというのなら良いが、残念ながらそうは行かないだろう。
そもそも、奴隷は人間扱いされていない街のほうが多いのだ。事実上奴隷制度のないヴァレットだからこそ、奴隷に対する差別も少なく、奴隷が普通の人間のように自由に振る舞う事も受け入れられている。そのためクレイの奴隷達が街で飲食店で普通に飲み食いすることも許されているが、他の街―――奴隷について差別の強い街―――に行けば、隷属の首輪をつけているだけで、店に入る事すら許されない事もあるのだ。
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クレイは奴隷達に迷惑を掛けないように命じていると言うが、それ故に、トラブルになった時に、抵抗すればクレイに迷惑が掛かると考え、身を守る事ができない可能性もあるのだ。
奴隷の状況についての理解が浅かった事をクレイは反省した。クレイは奴隷の存在しない街で生まれ育ったため、認識が甘かったのは仕方がない事であるが。
トラブルを避けるためには奴隷は奴隷らしく扱っておくべき。できないなら、解放してしまったほうがよいという事になるが、それができない……。
―――もちろん、まったく方法がないわけではないだのが。
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