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第二部 ダンジョン攻略編
第120話 アダモを受け取る
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クレイは倉庫の改装をDIYで行っていたらなんだが楽しくなってしまい、数日をその作業に費やしていた。テーブルの足や棚をおしゃれなカントリー調に改造したりしていたら夢中になってしまったのである。(日本ではプログラマーとして忙殺されていたクレイであるが、実は木工などの物作りは結構好きで、家具職人になりたいと思っていた事もあったのだ。)と言っても、大まかなパーツはリルディオンの工場に指示して作らせて、クレイは塗装や組み立てを行っているだけなのであるが。(いずれは工作機械を作って自分で部材を一から作るのも楽しそうだと思うクレイであったが、さすがにそこからやっていると作業が進まないので今は諦めたのであった。)
調子にのって色々作っているうち、倉庫内はカウンターや調理スペース(厨房)などもでき、部下の奴隷達が全員集まれるようテーブルと椅子を並べたので、気が付けばすっかり飲食店のような状態になってしまっていた。
そう言えばクレイは日本に居た頃、廃業した飲食店やバーに住むのにも憧れていたのを思い出す。日本は住宅事情がどうしても狭かったため、工場跡に住みたかったのと同様、広い場所に住むのに憧れがあったのであろう。
ただ、実際にそこに住む事を想像してみると、だだっ広い場所に一人で寝るのは落ち着かないような気がしてしまった。どでかい部屋の真ん中にぽつんとベッドをおいて寝るのが気持ちいいと言う人もいるだろうが、やはりうさぎ小屋に慣れているクレイは、プライバシーの守られる個室で寝るほうが安心するようであった。
そんな事をしていると、兄のワルドマが倉庫に訪ねてきた。ジャクリンからの伝言を伝えに来てくれたそうだ。
そもそもこの世界、通信手段があまり発達していない。ギルド間や領主の館、王城などには通信装置があるが、それは高価な古代遺物なので、平民の間には普及していない。
だが、ジャクリンは王都の騎士団長であるので、王宮の通信装置を借りる事ができる。それを使ってヴァレットの領主館のワルドマに連絡を入れたのである。ただ、実はクレイは倉庫を買ったことを未だ誰にも伝えていなかったので、ワルドマもクレイの居場所が分からなかったのだが。
(ルル・リリもライザ達元兵隊組にもまだ伝えていなかったので居場所が分からなかったのだが、彼らはまだダンジョンで狩りに熱中していたので特に問題はなかったのだ。)
ワルドマは冒険者ギルドに伝言を頼んだが、冒険者ギルドにもクレイは数日顔を出していないと言われてしまう。そこでワルドマは、クレイが倉庫を買ったという報告が不動産屋のポンドから上がってきていたのを思い出し、そこを訪ねてみたところ、当たりであったという訳である。
だが、倉庫だと報告を受けていたはずが、来てみたらなぜか開店間近の飲食店のような様相になっている。
ワルドマ 「なんだ? 冒険者はやめて飲食店を始める事にしたのか?」
クレイ 「いや、ここはクランの基地にする予定だよ?」
ワルドマ 「…そうか。そうは見えんが…まぁいい。王都のジャクリン叔母さんから伝言が来てるぞ。『許可が居りたから受け取りに来い』そう言えば解るとさ。というか、いつの間にジャクリン叔母さんと仲良くなったんだ? 前に殺されかけてなかったか?」
クレイ 「叔母さんには頼み事をしていたんだ、別に仲良くなったわけじゃないけど、ちょっと脅して、ね」
ワルドマ 「あの叔母さんが脅せるとは思えないが…まぁいい。伝えたぞ。というか、もう少し連絡を取りやすくしておいてくれよ?」
クレイ 「ああ、わざわざありがとう」
クレイ (そうだなぁ、何らかの連絡手段を用意する必要があるか…)
前世の日本では携帯電話の普及で、いつでもどこでも連絡が取れるのが当たり前になってしまっていたが、この世界はそれと比べるとあまりに不便である。だが、ギルド間などには通信機があるのだからなんとかならないかとクレイは考えた。通信用の魔導具は古代遺物ではあるが、つまり、リルディオンの技術であれば……
クレイがリルディオンのエリーに尋ねてみたところ、やはり可能だということであった。ただ、個数を作るのには何日か掛かるとの事だったので、とりあえず4個作っておいてくれるよう頼み、王都へと転移してクレイはジャクリンを訪ねた。
ジャクリンが宰相に交渉し、捕虜の奴隷としての払い下げは許可が降りたそうだ。(なにか、ジャクリンは宰相の弱みを握っているような事を言っていたが、クレイはあえて突っ込まない事にした。)
宰相からの回答によると、捕虜は奴隷として払い下げも良いが、ただし、重要人物なので色々と制約がつけられる事になる、と。
まず、解錠できない特別な首輪が使われるそうだ。安物ではなく、王宮が持つ古代遺物級の首輪で、無理に壊そうとすれば奴隷が死ぬような仕様になっているらしい。
また、契約上も、生涯、奴隷からは開放できないという事が謳われ、持ち主は売買の履歴を記録・保管しなければならない。
開放できないので、手放したい場合は誰か別の人間のモノにするしかないわけであるが、売買の際には国に届け出て許可が必要となる。おかしな売却先には売れないわけである。
さっそく、クレイは軍の収容所へと向かった。
本来、部外者は入れない施設らしいのだが、ジャクリンが構わんと言って(半ば無理やり?)入れてくれた。
そして、アダモが収監されている牢へと向かったのだが……
ジャクリン 「……残念だったな。これでは戦力にはならん、ただのお荷物にしかならんな…」
アダモは両手両足がなかった。捕虜になったあと、切り落とされたのだろう。いくら敵国の有名な戦士であったとはいえ、どうも、そういうやり方にはクレイも胸糞が悪くなる。
首には、ボロボロの服には見合わないキレイな首輪が嵌められていた。これが鍵のない解錠不能な首輪であろう。
ジャクリン 「どうする? というか、私も無理を言って手続きを通した手前、今更引き取れないと言われても困るんだがな、すまんが…」
クレイ 「問題ない。仲間のところに連れて帰るよ」
ジャクリン 「そうか…確か仲間の奴隷が居るんだったな、そいつらに面倒を見させればいいか…」
クレイはアダモにクリーンを掛けると、マジックバッグから台車を出し、そこにアダモを載せ替えた。アダモは骨と皮だけで異様に軽かった。
じつはジャクリンも歴戦の戦士であるというアダモに会うのを少し期待していた部分があった、できれば戦ってみたいとすら思っていたが、この状態では…
ジャクリンは気まずかったのか、すぐにそそくさと帰っていった。
クレイはジャクリンを見送った後、人気のない路地へ移動しアダモを連れてリルディオンに転移した。
早く部下達に会わせてやりたいが、その前に、まずはアダモを治療してやらなければならないだろう。
調子にのって色々作っているうち、倉庫内はカウンターや調理スペース(厨房)などもでき、部下の奴隷達が全員集まれるようテーブルと椅子を並べたので、気が付けばすっかり飲食店のような状態になってしまっていた。
そう言えばクレイは日本に居た頃、廃業した飲食店やバーに住むのにも憧れていたのを思い出す。日本は住宅事情がどうしても狭かったため、工場跡に住みたかったのと同様、広い場所に住むのに憧れがあったのであろう。
ただ、実際にそこに住む事を想像してみると、だだっ広い場所に一人で寝るのは落ち着かないような気がしてしまった。どでかい部屋の真ん中にぽつんとベッドをおいて寝るのが気持ちいいと言う人もいるだろうが、やはりうさぎ小屋に慣れているクレイは、プライバシーの守られる個室で寝るほうが安心するようであった。
そんな事をしていると、兄のワルドマが倉庫に訪ねてきた。ジャクリンからの伝言を伝えに来てくれたそうだ。
そもそもこの世界、通信手段があまり発達していない。ギルド間や領主の館、王城などには通信装置があるが、それは高価な古代遺物なので、平民の間には普及していない。
だが、ジャクリンは王都の騎士団長であるので、王宮の通信装置を借りる事ができる。それを使ってヴァレットの領主館のワルドマに連絡を入れたのである。ただ、実はクレイは倉庫を買ったことを未だ誰にも伝えていなかったので、ワルドマもクレイの居場所が分からなかったのだが。
(ルル・リリもライザ達元兵隊組にもまだ伝えていなかったので居場所が分からなかったのだが、彼らはまだダンジョンで狩りに熱中していたので特に問題はなかったのだ。)
ワルドマは冒険者ギルドに伝言を頼んだが、冒険者ギルドにもクレイは数日顔を出していないと言われてしまう。そこでワルドマは、クレイが倉庫を買ったという報告が不動産屋のポンドから上がってきていたのを思い出し、そこを訪ねてみたところ、当たりであったという訳である。
だが、倉庫だと報告を受けていたはずが、来てみたらなぜか開店間近の飲食店のような様相になっている。
ワルドマ 「なんだ? 冒険者はやめて飲食店を始める事にしたのか?」
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ワルドマ 「…そうか。そうは見えんが…まぁいい。王都のジャクリン叔母さんから伝言が来てるぞ。『許可が居りたから受け取りに来い』そう言えば解るとさ。というか、いつの間にジャクリン叔母さんと仲良くなったんだ? 前に殺されかけてなかったか?」
クレイ 「叔母さんには頼み事をしていたんだ、別に仲良くなったわけじゃないけど、ちょっと脅して、ね」
ワルドマ 「あの叔母さんが脅せるとは思えないが…まぁいい。伝えたぞ。というか、もう少し連絡を取りやすくしておいてくれよ?」
クレイ 「ああ、わざわざありがとう」
クレイ (そうだなぁ、何らかの連絡手段を用意する必要があるか…)
前世の日本では携帯電話の普及で、いつでもどこでも連絡が取れるのが当たり前になってしまっていたが、この世界はそれと比べるとあまりに不便である。だが、ギルド間などには通信機があるのだからなんとかならないかとクレイは考えた。通信用の魔導具は古代遺物ではあるが、つまり、リルディオンの技術であれば……
クレイがリルディオンのエリーに尋ねてみたところ、やはり可能だということであった。ただ、個数を作るのには何日か掛かるとの事だったので、とりあえず4個作っておいてくれるよう頼み、王都へと転移してクレイはジャクリンを訪ねた。
ジャクリンが宰相に交渉し、捕虜の奴隷としての払い下げは許可が降りたそうだ。(なにか、ジャクリンは宰相の弱みを握っているような事を言っていたが、クレイはあえて突っ込まない事にした。)
宰相からの回答によると、捕虜は奴隷として払い下げも良いが、ただし、重要人物なので色々と制約がつけられる事になる、と。
まず、解錠できない特別な首輪が使われるそうだ。安物ではなく、王宮が持つ古代遺物級の首輪で、無理に壊そうとすれば奴隷が死ぬような仕様になっているらしい。
また、契約上も、生涯、奴隷からは開放できないという事が謳われ、持ち主は売買の履歴を記録・保管しなければならない。
開放できないので、手放したい場合は誰か別の人間のモノにするしかないわけであるが、売買の際には国に届け出て許可が必要となる。おかしな売却先には売れないわけである。
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ジャクリン 「……残念だったな。これでは戦力にはならん、ただのお荷物にしかならんな…」
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首には、ボロボロの服には見合わないキレイな首輪が嵌められていた。これが鍵のない解錠不能な首輪であろう。
ジャクリン 「どうする? というか、私も無理を言って手続きを通した手前、今更引き取れないと言われても困るんだがな、すまんが…」
クレイ 「問題ない。仲間のところに連れて帰るよ」
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じつはジャクリンも歴戦の戦士であるというアダモに会うのを少し期待していた部分があった、できれば戦ってみたいとすら思っていたが、この状態では…
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