ひな*恋 〜童顔ひな子の年の差恋愛(ノベル版)

むらさ樹

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現実の為なら、理想も捨てなきゃダメなんだ! 1

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小さい頃から背は低く、学校でも一番前に並ぶ事が多かった。


その頃はもう少し身長が欲しいなって思ってたし、どうして私はチビなのってお母さんに八つ当たりした事もあったっけ。


だけど返ってくる言葉はいつも同じ。



「女はチビなぐらいが、ちょうどいいのよ。
男を選べるでしょ」


…だって。



だけど実際は身長よりも私を悩ませていたのが、このいつまでも発展途上な童顔だったの。



年ばっかり取って、見た目は変わらなくて。



だんだんと大人になっていくみんなには置いて行かれて、私はずっと子どものまんま。


だからこんな子どもみたいな大人、普通の大人なら誰も構ってくれないって思ってたのに。


でもそんな私を…




彼はちゃんと大人扱いして、拾ってくれたのよ─────…。









──翌朝


昨夜、途中までイチゴバラさんに送ってもらって家に帰ってからは、何だか胸がいっぱいで何もできなかった。


せっかく職場からいただいた残り物の惣菜も、いつもならそれが私の晩ご飯になるんだけど食べられなかったの。


お母さんには心配されちゃったけど、でも昨日ばっかりは仕方ないよ。

私の、初めての大人の恋愛だったんだもの…。





──なのに。



「あ………そうだった」



朝起きて、とりあえず顔を洗って何とかコーヒーとトースト1枚は口にできた。


それからようやく落ち着いた所でケータイなんかを入れてるバッグを開き、そこに私のものではない物体が目に入り「あ…」と思い出したのだ。



「これ、返しに行かなきゃだった…」


古いレシートやカード、それから高校生にしては持ちすぎなくらいの大金(サラダ代を失敬した時に見えちゃいました)が入った黒いお財布。



それと、ピカピカと着信を示すケータイを開くと、受信していた慎吾くんからのメールが。



*****



Frm;慎吾くん

Sb;Re



お金がなくて、何も買えないよ~


腹へったよ~(T△T)


ひな早く来て~(≧∇≦)



***





「…もぉっ
自分からお財布置いて行ったクセに、何が腹へったよ」


これじゃあすっかり慎吾くんのペースに乗せられてるわけだけど、でもお財布だけは返さないわけにはいかない。


家は知ってるわけだし、やっぱり行くしかないよね。


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