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3.七年越しの願い事
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距離は詰められ、手を握られ、逃げ場を絶たれて。呼吸が間近で聞こえる距離。反射的に目を瞑れば、発せられる言葉を予想して体はみっともなく震えていた。
「絆。僕のお願いはね、二月の栄冠祭でダブル主演をして欲しいんだよ」
固く瞑っていた目を開ければ、琥珀色の垂れ目がじっと俺を見ていた。心底楽しそうに口元に手を当て、頬を緩めながら。そして、無理難題な要求を……。
「……え?」
「だから、ダブル主演。約束を果たすまでは僕から話しかけないって言ったでしょ? 本当はずっとやりたかったんだよね。でも、絆は僕のこと避けてるみたいだし、グループは毎回別だったから」
栄冠祭といえば、この学園で見逃せない一大イベントだ。
二月に行われる、いわゆる文化祭や成果発表祭に近いもので外部や企業からの注目度も高い。
卒業生は受験も留意され参加任意となっているが、それでも毎年九割以上の生徒が参加する目玉イベントとなっている。
まあ、目指す業界の人と繋がれるチャンスでもあるし。なんなら栄冠祭目当てで入学する人もいるくらいだし。
進路に関しても、もちろん受験はあるがエスカレーター式の紫ノ嶺聖大学に行く生徒が多く、俺みたいに外の大学へ行く場合も推薦で進路が決まっている人が多い。
海外の大学を受験する生徒は九月から十月頃に受験は終わっているし、何より、普段から目指す大学の入試で出された過去問を選択してテストを受けることもできるから、学力面の懸念で栄冠祭に参加しない生徒はごく僅かだ。
まあ、だから。……安心、と言うべきか、拍子抜けと言うべきか。てっきり身代金を寄越せだとか、パシリになれだとか、サンドバッグになれだとか。あと、やはり男子校だし、頭が湧いてる輩もいるし、意味の分からない桎月のことだから、とりあえず、まあ、低俗な願いでも言われるのかと。
「ふふ、絆ってやっぱり、からかい甲斐があるよね。何をお願いされると思ったの?」
「はっ……べ、別に」
呆気にとられた俺の顔が間抜けだったのかなんなのか。桎月はひどく満足げだ。
まだ、僅かに血の香りが残る指先に顎を掬われる。
視線の先、妖しげに細められる双眸がどうにも気に食わない。妙に上機嫌な桎月を睨みつけて喉元に触れた手を払い除けた。
「ただ、そう。きみのサンドバッグになるのは嫌だなって、考えてただけ」
「サンドバッグ? ぷっ、ふふ!」
「……なに」
「ううん、んふっ、ごめんね。ちょっと待って、ぷふっ……」
失礼な奴。だいたい、普段から妙なことしか言わないこいつが悪い。女も男も取っ替え引っ替えしてるだのなんだのという噂だって、違うなら否定すればいいのに。今まで女五人、男八人だったっけ。まあ、そんなのは俺の知ったことではないけど。
文字通り腹をかかえて笑い始めた桎月はしばらくしてようやく正気に戻った。
「まっ、そういうことにしてあげる。もー、絆には俺がどんな鬼畜に見えてるの?」
まあ、こいつは昔からアウト寸前のグレーなところまでにしか手を出さない。仮にも俺は社長令息なわけで。変な手出しは桎月自身のデメリットが多いと見極めた結果だろう。
「別に。庶民の癖にでしゃばるんだなって思っただけ」
「はー、絆ってば辛辣。さすがの僕もちょっと傷つくよ?」
「勝手に傷ついてれば?」
「……その庶民に……時間の問題だと思うけどね」
垂れ目に嘘くさい涙の膜を張った桎月。袖口で目元を覆いながら「およ……」なんてふざけた泣き真似を始めたが、途中ぼそりと溢された言葉の全ては聞き取れなかった。
「なに。話すならちゃんと聞こえるように話してくれる」
「ううんー、なんでもないよ。それより絆。俺とダブル主演、やってくれる?」
「……」
桎月は栄冠祭で俺を貶めたいのか知らないけど、俺にとって栄冠祭は重要なイベントだ。一年のときも二年のときも、家族や所属している事務所の関係者が来たり、俺を贔屓している舞台監督が来たり、新しい仕事ももらったりした。
何より、完璧さを示す舞台は多ければ多いほど良い。
そんな舞台に立たないなんて選択肢は存在しないし、こいつのような庶民に穢されるわけにはいかない。
「それ以外に、何か——」
「ないよ」
「……」
遮られた言葉に、拳を握りしめる。
「ね、絆。絆が栄冠祭に出ないなんてできないでしょ?」
「当たり前。出ないって、そんな選択肢があると思う?」
「ふふ、だよね。だって、演劇部の子たちも、企業の人も悲しませたくないもんね」
「は? 別にそんな理由じゃないんだけど」
「もー、そうカッカしないでよ。最後の舞台だし、僕も絆と同じ舞台に立ちたいな~? ほら、絆と部長に次いで上手くなった自信はあるよ?」
「なにそれ。どこから来てるの。その自信」
いちいち桎月の言動に腹を立てていたらキリがない。
自分の背中に両手を隠して、手の甲を思い切り抓る。いつもはこんなことしないけど、桎月と話すとどうにも苛立って仕方がなかった。
「えー、高校に入ってからは人気投票だって上位なんだよ? まっ、絆は自分の順位以外興味ないかあ」
「よく分かってるじゃん。俺が桎月に興味関心を示すとでも思ってる?」
「うん。だって、絆を負かすのは僕だから」
「……きみ、俺の機嫌を損ねる技術には長けてるんじゃない」
「え、ほんと? それってさっそく興味関心示してくれてるのかな? お褒めに預かり光栄だよ。ふふ。ね、絆。まさか怖がってる、なんてことないよね?」
「……どう考えたらその結論に至るのか、さっぱり分からないんだけど」
壁にもたれていた背を離し、桎月へ一歩近づく。
甘ったるい琥珀色の目を見下ろして、ひりひりと痛む唇で弧を描いた。
「いいよ、分かった。きみは子どもの口約束を律儀に守るようなバカだ。……庶民は俺を見上げるのがお似合いだって、教えてあげる」
完璧を崩されたなら、また今回も、崩れたことなんて記憶から消し去れるほどの衝撃を与えればいい。失敗したままではいられない。次こそはちゃんと、こいつに。桎月に勝って、頂点の景色を見ないといけない。
王座は一つ。そこから見る景色は、桎月のものじゃない。俺のものでないとならない。
「ふふ、そうこないと。弱ってる絆には、僕も興味がないからね」
「……」
当たり前。完璧でない俺に価値などない。そんなこと分かりきってる。
だから俺は、価値を証明し続けなければならない。
「そしたら部長にお願いしないとだ」
先ほどは問答無用で握ってきた手を差し出される。握り返すことなく桎月の胸元を押して突き放し、体の向きを変えて歩き出した。
「そうだね。実力不足で反対されても文句言わないでよ」
「絆が?」
「きみが」
振り返ることも、足を止めることもしない。後ろからはくすりと軽い笑いが聞こえたのみで、特に呼び止められることもなかった。
単純な話だ。俺の実力は変わらない。いくら桎月が足を引っ張ろうが、俺にかかれば些細なこと。問題ですらない。まあ、普段の練習を見る限り実力不足なんてことはないだろうけど。とにかく使えるだけ使えばいい。
俺はただ、いつも通り、完璧に舞台に立てばいいだけ。
●●●
「絆、一緒に部活行こうよ」
「は?」
部活へ行こうと支度を整えて席を立とうとしたとき。頭上に影が落ちて、猫被りの甘ったるい声が降ってきた。
いくら俺のほうが上背があるといえど、座っている状態で見下ろされるとそれなりの身長差ができる。気に食わない。少し荒く椅子を引いて立ち上がる。僅かに俺のほうが高くなった視点。琥珀色の目を睨みつけて、今度は丁寧に椅子を整えた。
昼休みから放課後まで、苛立ちを抑えながら授業を受けていれば時間はあっという間だった。
ホームルームの終わりを告げる、他校に比べ厳かな印象のあるウェストミンスターの鐘の音が鳴ればそれと同時に教師の話は終わる。あとは各々が部活動を行い、終われば寮に戻って明日の準備をするだけだ。
いつも通り。ここまではいつも通りだったのに。
そして俺は放課後になると一人で演劇部の部室、旧校舎の第二アリーナへ向かうのが常。
どうして俺が——。
「絆、今『どうして俺が桎月なんかと友達ごっこしないといけないの』って思ったでしょ。どう? 当たってる?」
「……うるさい。黙ってくれる」
「やった、正解かな? いやあ、絆いっつも一年とかよりも先に行って準備してるでしょ? たまにはゆっくり友達と喋りながら行ったって、大丈夫。怒られないよ」
「だから近づくな! 鬱陶しい。俺は嫌だ。俺が平気じゃないって言ってる」
わざとらしく耳元で囁かれて眉をひそめる。誰が友達だ。ベタベタとくっつくな。こいつ、パーソナルスペースの概念がないんじゃないの。不愉快、極まりない。図々しく肩に回された手を叩き落として、へらへらと笑う桎月を睨みつける。
「何を勘違いしてるのか知らないけど、俺はきみとの約束を守るだけ。きみと仲良しこよしするんじゃないから」
「まあまあ、そう照れないでよ絆。ほら、行こ?」
「ちょっと! 本当に、がさつ過ぎ……!」
子どもをあやすようなふざけた声で、昼間と同じように強引に手を引かれる。急いで革製のカバンを引っ掴んでついて行くが、どうにもクラスメイトたちからは好奇の目を向けられているようで、視線が痛かった。
○
「絆。僕のお願いはね、二月の栄冠祭でダブル主演をして欲しいんだよ」
固く瞑っていた目を開ければ、琥珀色の垂れ目がじっと俺を見ていた。心底楽しそうに口元に手を当て、頬を緩めながら。そして、無理難題な要求を……。
「……え?」
「だから、ダブル主演。約束を果たすまでは僕から話しかけないって言ったでしょ? 本当はずっとやりたかったんだよね。でも、絆は僕のこと避けてるみたいだし、グループは毎回別だったから」
栄冠祭といえば、この学園で見逃せない一大イベントだ。
二月に行われる、いわゆる文化祭や成果発表祭に近いもので外部や企業からの注目度も高い。
卒業生は受験も留意され参加任意となっているが、それでも毎年九割以上の生徒が参加する目玉イベントとなっている。
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進路に関しても、もちろん受験はあるがエスカレーター式の紫ノ嶺聖大学に行く生徒が多く、俺みたいに外の大学へ行く場合も推薦で進路が決まっている人が多い。
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まあ、だから。……安心、と言うべきか、拍子抜けと言うべきか。てっきり身代金を寄越せだとか、パシリになれだとか、サンドバッグになれだとか。あと、やはり男子校だし、頭が湧いてる輩もいるし、意味の分からない桎月のことだから、とりあえず、まあ、低俗な願いでも言われるのかと。
「ふふ、絆ってやっぱり、からかい甲斐があるよね。何をお願いされると思ったの?」
「はっ……べ、別に」
呆気にとられた俺の顔が間抜けだったのかなんなのか。桎月はひどく満足げだ。
まだ、僅かに血の香りが残る指先に顎を掬われる。
視線の先、妖しげに細められる双眸がどうにも気に食わない。妙に上機嫌な桎月を睨みつけて喉元に触れた手を払い除けた。
「ただ、そう。きみのサンドバッグになるのは嫌だなって、考えてただけ」
「サンドバッグ? ぷっ、ふふ!」
「……なに」
「ううん、んふっ、ごめんね。ちょっと待って、ぷふっ……」
失礼な奴。だいたい、普段から妙なことしか言わないこいつが悪い。女も男も取っ替え引っ替えしてるだのなんだのという噂だって、違うなら否定すればいいのに。今まで女五人、男八人だったっけ。まあ、そんなのは俺の知ったことではないけど。
文字通り腹をかかえて笑い始めた桎月はしばらくしてようやく正気に戻った。
「まっ、そういうことにしてあげる。もー、絆には俺がどんな鬼畜に見えてるの?」
まあ、こいつは昔からアウト寸前のグレーなところまでにしか手を出さない。仮にも俺は社長令息なわけで。変な手出しは桎月自身のデメリットが多いと見極めた結果だろう。
「別に。庶民の癖にでしゃばるんだなって思っただけ」
「はー、絆ってば辛辣。さすがの僕もちょっと傷つくよ?」
「勝手に傷ついてれば?」
「……その庶民に……時間の問題だと思うけどね」
垂れ目に嘘くさい涙の膜を張った桎月。袖口で目元を覆いながら「およ……」なんてふざけた泣き真似を始めたが、途中ぼそりと溢された言葉の全ては聞き取れなかった。
「なに。話すならちゃんと聞こえるように話してくれる」
「ううんー、なんでもないよ。それより絆。俺とダブル主演、やってくれる?」
「……」
桎月は栄冠祭で俺を貶めたいのか知らないけど、俺にとって栄冠祭は重要なイベントだ。一年のときも二年のときも、家族や所属している事務所の関係者が来たり、俺を贔屓している舞台監督が来たり、新しい仕事ももらったりした。
何より、完璧さを示す舞台は多ければ多いほど良い。
そんな舞台に立たないなんて選択肢は存在しないし、こいつのような庶民に穢されるわけにはいかない。
「それ以外に、何か——」
「ないよ」
「……」
遮られた言葉に、拳を握りしめる。
「ね、絆。絆が栄冠祭に出ないなんてできないでしょ?」
「当たり前。出ないって、そんな選択肢があると思う?」
「ふふ、だよね。だって、演劇部の子たちも、企業の人も悲しませたくないもんね」
「は? 別にそんな理由じゃないんだけど」
「もー、そうカッカしないでよ。最後の舞台だし、僕も絆と同じ舞台に立ちたいな~? ほら、絆と部長に次いで上手くなった自信はあるよ?」
「なにそれ。どこから来てるの。その自信」
いちいち桎月の言動に腹を立てていたらキリがない。
自分の背中に両手を隠して、手の甲を思い切り抓る。いつもはこんなことしないけど、桎月と話すとどうにも苛立って仕方がなかった。
「えー、高校に入ってからは人気投票だって上位なんだよ? まっ、絆は自分の順位以外興味ないかあ」
「よく分かってるじゃん。俺が桎月に興味関心を示すとでも思ってる?」
「うん。だって、絆を負かすのは僕だから」
「……きみ、俺の機嫌を損ねる技術には長けてるんじゃない」
「え、ほんと? それってさっそく興味関心示してくれてるのかな? お褒めに預かり光栄だよ。ふふ。ね、絆。まさか怖がってる、なんてことないよね?」
「……どう考えたらその結論に至るのか、さっぱり分からないんだけど」
壁にもたれていた背を離し、桎月へ一歩近づく。
甘ったるい琥珀色の目を見下ろして、ひりひりと痛む唇で弧を描いた。
「いいよ、分かった。きみは子どもの口約束を律儀に守るようなバカだ。……庶民は俺を見上げるのがお似合いだって、教えてあげる」
完璧を崩されたなら、また今回も、崩れたことなんて記憶から消し去れるほどの衝撃を与えればいい。失敗したままではいられない。次こそはちゃんと、こいつに。桎月に勝って、頂点の景色を見ないといけない。
王座は一つ。そこから見る景色は、桎月のものじゃない。俺のものでないとならない。
「ふふ、そうこないと。弱ってる絆には、僕も興味がないからね」
「……」
当たり前。完璧でない俺に価値などない。そんなこと分かりきってる。
だから俺は、価値を証明し続けなければならない。
「そしたら部長にお願いしないとだ」
先ほどは問答無用で握ってきた手を差し出される。握り返すことなく桎月の胸元を押して突き放し、体の向きを変えて歩き出した。
「そうだね。実力不足で反対されても文句言わないでよ」
「絆が?」
「きみが」
振り返ることも、足を止めることもしない。後ろからはくすりと軽い笑いが聞こえたのみで、特に呼び止められることもなかった。
単純な話だ。俺の実力は変わらない。いくら桎月が足を引っ張ろうが、俺にかかれば些細なこと。問題ですらない。まあ、普段の練習を見る限り実力不足なんてことはないだろうけど。とにかく使えるだけ使えばいい。
俺はただ、いつも通り、完璧に舞台に立てばいいだけ。
●●●
「絆、一緒に部活行こうよ」
「は?」
部活へ行こうと支度を整えて席を立とうとしたとき。頭上に影が落ちて、猫被りの甘ったるい声が降ってきた。
いくら俺のほうが上背があるといえど、座っている状態で見下ろされるとそれなりの身長差ができる。気に食わない。少し荒く椅子を引いて立ち上がる。僅かに俺のほうが高くなった視点。琥珀色の目を睨みつけて、今度は丁寧に椅子を整えた。
昼休みから放課後まで、苛立ちを抑えながら授業を受けていれば時間はあっという間だった。
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いつも通り。ここまではいつも通りだったのに。
そして俺は放課後になると一人で演劇部の部室、旧校舎の第二アリーナへ向かうのが常。
どうして俺が——。
「絆、今『どうして俺が桎月なんかと友達ごっこしないといけないの』って思ったでしょ。どう? 当たってる?」
「……うるさい。黙ってくれる」
「やった、正解かな? いやあ、絆いっつも一年とかよりも先に行って準備してるでしょ? たまにはゆっくり友達と喋りながら行ったって、大丈夫。怒られないよ」
「だから近づくな! 鬱陶しい。俺は嫌だ。俺が平気じゃないって言ってる」
わざとらしく耳元で囁かれて眉をひそめる。誰が友達だ。ベタベタとくっつくな。こいつ、パーソナルスペースの概念がないんじゃないの。不愉快、極まりない。図々しく肩に回された手を叩き落として、へらへらと笑う桎月を睨みつける。
「何を勘違いしてるのか知らないけど、俺はきみとの約束を守るだけ。きみと仲良しこよしするんじゃないから」
「まあまあ、そう照れないでよ絆。ほら、行こ?」
「ちょっと! 本当に、がさつ過ぎ……!」
子どもをあやすようなふざけた声で、昼間と同じように強引に手を引かれる。急いで革製のカバンを引っ掴んでついて行くが、どうにもクラスメイトたちからは好奇の目を向けられているようで、視線が痛かった。
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