制作メモ

amatuki

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「ライバー探偵さくら」のあらすじなど(ネタバレあり)

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*「バグ人間 VS ライバー探偵」

超自虐的なJK、「深堀(ふかぼり)真那(まな)」
ゆえに真那は、こんな自分が迷惑をかけないように、常にまわりに気を使って、臆病に生きてきたが、
しかし、そのおかげで、
「探偵並みの、観察力と記憶力」が、自分でも知らないうちに身についていたのだった。


とある高校。
生徒会長の「大金嬢(だいぎんじょう)レイカ」。大財閥のお嬢様。
レイカは「SNSでの評価=人間の価値」という曲がった信念で、
今日も校内を支配していた。

遅刻で慌てて走って来る、転校生の「深堀真那」。
真那はうっかり、頭からレイカの股間に突っ込んでしまい、レイカの大名行列を邪魔してしまう。
怒るレイカ。

その時、真那を起こしてくれる手。
それは、イケメン先輩「池輝(いけてる)麗男(れお)」だった。
真那は一目惚れしてしまう。
しかし、レイカも池輝に一目惚れして、真那を追い払おうとする。

すると、真那がするどい観察眼や記憶力から、悪気なく言った言葉で、
レイカが、実は貧乏人なのが、みんなにバレてしまう。

レイカは逆上するが、
真那は「加我海(かがみ)あかり」に助けられる。

真那の観察眼や記憶力は、自虐ゆえに生まれたもの。逃げ性質の産物。
それを、あかりは
「真那ちゃんって、映画やドラマの名探偵さんみたいだね!」
そう言って、褒めてくれた。
人から褒められるのは、真那にとって、初めての体験だった。

あかりは、真那の初めての友達になった。


その夜。
明日、あかりと映画に行く約束をし、ワクワクな真那。
だが、引きこもりだった真那は、人との接し方がよくわからない。
真那は、巷の情報を得ようと、慣れないSNSに触れてみる。

そこでは、ライバー「虎河(とらがわ)ゆうき」が、大阪人キャラで元気に配信していた。

あかりの親友であるゆうきは、
あかりのストーカーをしている西湖を、配信で激しくディスる。

すると、突然、空だったはずのクローゼットがゆっくり開いて、
西湖が現れ、ゆうきを何度も激しく殴打。
配信カメラにも血が飛び散る。
真那は気絶。

真那の初めての「ライブ配信」だったが、トラウマとして心に刻みつけられてしまう。


翌朝、巷は、その「謎の男」の話題でもちきり。
「あれは現実世界のバグから生まれた男、バグ人間だ!」と呼ばれる。
真那は恐怖し、頭からふりはらい、あかりの事を考えようとする。

その時、ドアが開いて、なぜか担任がはやめに教室に現れる。
その違和感に緊張するクラスメイト。

担任「実は……あかりが何者かに殺された」
頭が真っ白になる真那。

その時、真那のスマホにラインの通知が。
「あかり:あいたい」


山奥の殺害現場。
イケメンオジサン刑事の「鬼城(おにしろ)鏡祐(きょうすけ)」が現場検証。

部下は「あかりをストーカーしていた西湖が怪しい」と主張。
鬼城は、その線で進めるよう指示する。


真那が目を覚ますと、知らない廃墟に横たわっていた。
真那は訳がわからず、さまよっていると、
遠くの机の、引き出しから人影がニュッ~と現れ、真那を追いかける。
真那「バグ人間!」

真那は必死で逃げる。
だが、罠で真捕らえられ、逆さ吊りにされる。

あかりになりすまして真那をおびきだし、
真那を眠らせてここまで運んだのは、バグ人間だった。

宙吊りの真那に、バグ人間は「鬼ごっこ」を提案する。
「バグ人間が真那を殺すのが先か?、真那がバグ人間の正体を明かすのが先か?」
この廃墟を舞台に、ヤツはそんな対決を申し込んできたのだ。

「参加は自由だが、このチャンスを逃すと、俺の正体は永遠にわからんだろうな。
つまり、お前の親友のかたきも取れんという事だ……
もちろん、通報も放棄とみなす」

「お前の事は……常に見てるぞ」
バグ人間はそれだけ告げると去っていく。

ずっと震えるが止まらない真那。
「あかりちゃん……ごめん!」
真那はもつれる足で、フラフラと逃げだそうとする。

だがふいに、あかりの笑顔が浮かぶ。
あかり「真那ちゃんって、映画やドラマの名探偵さんみたいだね!」
真那の足は止まる。

真那「あかりちゃん、あたし本当は……記憶力が良い訳じゃないんだよ……」
バアン!
真那は、地面を力のかぎり叩く。
震える手には血がにじんでいる。
真那「根に持つ性格なだけ……!」

真那は天を仰ぐ。
真那「バグだか、なんだか知らないけど……」
真那「やっぱりアイツ…………」
目から涙が一筋。
真那「許せないよ!……」

真那「あかりちゃんの言ってた映画やドラマみたいな探偵、うまくできるかわかんないけど……あたしやってみる!」


夕闇の廃墟。
あてもなくうろつく真那。

真那「吊られてる時に、アイツのスマホを隠し見たけど、充電は残り二時間くらいだった。
対決中に充電するつもりはないだろうから、アイツきっと二時間くらいで決着を付ける気なんだ」
真那「二時間か……あたし一人じゃキツイな…」

真那はあたりを見回す。
真那「対決というくらいだから、あいつはきっと、どこかにヒントを隠してるはず……でも見当もつかない……」

その時、真那の胸から、小さな声が聞こえてくる。
真那「あ、あたしの貧乳が喋った!」

実はそれは、真那のスマホからの音声で、
なにかのひょうしに、配信アプリが起動していただけだった。

真那は、初対面の男性と話すといつもゲロを吐くし、ライブ配信がトラウマでもあるが、
この際、しかたなかった。

男性リスナー「ヲタ助」に頼んで、この捜査を手伝ってもらえるよう頼んだ。
ヲタ助「殺人鬼と対決? 今、家に一人で、ヒマだし……別にいいよ!」


真那はそれから、色々なリスナーたちと出会うが、
リスナーたちは、色んな趣味を持っていて、
それを科学捜査ばりに活かして、真那の捜査に協力するのだ。


そして真那は、
自分をブスだと思ってるし、対人恐怖症だし、身元も隠したいので、
アバターを買って、それで自分を隠し、そのアバターになりきる事にした。

そのアバターは「さくら」
見た目は天使だが、とんでもなくSというキャラ設定だった。
真那とは真逆だが、逆なくらいが、なりきるのはいいのかもしれない。

そして真那は、さくらになりきる事で、
初対面でもゲロしないし、
自虐がゆえにおさえていた本来の能力(探偵力、行動力、社交性、格闘、など)が、ちゅうちょなく発揮されるのを感じた。


こうして、「ライバー探偵さくら」が誕生し、
真那は、さくらに変身し、ライブ配信を活かして、事件捜査を開始したのだった。

神出鬼没の化け物、バグ人間と、現代のネット文化が生んだ、ライバー探偵の、
対決の結末は、いかに?!








*「クイズ!タイムでショック!」

真那(ライバー探偵さくらになっている時)を助けてくれたリスナー「耳グルメ」。
その正体は、
地下女性アイドルグループ「ドレミファーム」の「音波(おとなみ) ひびき」で、
真那の推しでもあった。

あるクイズ番組に、大人気クイズ王と、「ドレミファーム」が出演。
真那は、観覧者に当選し、ルンルン気分でスタジオへ。

だが、そのTV番組は、謎の人物「闇のクイズ王」にジャックされ、
彼は、クイズを一問解くたびに、「ドレミファーム」のメンバーを一人だけ、開放してやると言う。
ただし制限時間は、たったの一時間。

さくら(真那)も巻き込まれ、
さくらとクイズ王と、ドレミファームのファンたちが、
みんなで協力して挑むのだが……








*「予言死」

リスナーのリクエストで、
「恐怖スポットでの生配信」をやらされるさくら(真那)。

さくらは、人間と怖いものが大苦手。
さくらは早々に逃げ出してしまう。

さくらは真那に戻り、
怯え切った心への癒しを求め、
大好きな、癒し系ライバー「感謝(かんしゃ) 大次郎(だいじろう)」の配信を見る。

いつものように、ほっこりエピソードトークを聞ける…そう思ったのだが、
彼は急に、怪談を始める。

大次郎が言うには、
あるライバーのライブ配信中、壁に奇妙な絵があらわれ、
数日後に、そのライバーは「その絵の通りの死に様」で発見された。
それは「予言死」と呼ばれ、都市伝説になった。
のだとか。

そう語っている大次郎の、背後の壁に、
みるみる奇妙な絵が浮きあがってくる。
それは「男が首を吊られている姿」だった。

真那は気絶。リスナーたちも唖然とする。
次の瞬間、
大次郎の体は、何者かに吊られるように浮かび上がっていった!








*「演劇、ライバー探偵さくら」

今日も、たくさんの弟妹たちの世話に忙しい、貧乏一家の長女、レイカ。
学校では、高飛車なお嬢様キャラだが、根は良い子なのだ。

こんなレイカの、ゆいいつの楽しみは文化祭。
なぜなら、演劇で主役をやる事になったからだ。

劇の物語は「ライバー探偵さくら」。
さくらは、色々と事件を解決した事で、ネットで結構、有名人になっていた。
しかし、その正体が真那だという事は秘密のまま。

レイカはさくらに憧れており、
この演劇を提案したのだった。

クラスの投票で、
さくら役はレイカ。
犯人役は真那(レイカが「真那は情緒がヤバイから」と候補にあげた)。
となる。

文化祭当日、はりきるレイカ。
だがなぜか、公演中に謎のトラブルが続出。
危うくケガ人も出そうになる。

やがて、座長のもとへ脅迫文が。

真那はこっそり、事件捜査を開始しようと思うが、
レイカはさくらになりきっており、「わたくしがこの事件を解決しますわ!」と言い出す。

探偵とはほど遠いレイカに、
心配になった真那は、しかたなくレイカの助手をする事に。

レイカ「しかたないですわね。邪魔なさらないでね」
真那「は、はあ……努力します……」

はたして、ライバー探偵レイカは、この怪事件を解決できるのだろうか?








*「殺人VRゲーム」

ある日、目覚めると、
真那はVRヘッドセットをかぶせられていた。
これが、どんなに暴れても取れない。

パススルーカメラから、なんとか周りの景色は見える(色のない世界だが)
すると、他にも数人、
女の子がVRヘッドセットをつけて立っているのが見えた。

やがて、VRヘッドセットから、謎の声が響いてくる。

「お前たちが、そのVRヘッドセットで得た「映像」や「振動」は、
”ファン”たちのVRヘッドセットへ送られる。
つまり”ファン”たちは、お前たちの体験をそのまま、VR体験として味わう事ができるのだ」

「さて、ここからが、この「サービス」の目玉だ。
”ファン”たちは家にいながら、お前たちに大金を賭け、応援し、時にはアドバイスもして、
お前たちの戦いを、家にいながらVR体験できる。
これこそ、まさに新時代のギャンブルだとは思わないか?!」

真那「ま、待って! 戦い……って?」
「そんなの、殺し合いに決まってるだろ? ククククク……」








*「スマホの中のマドンナ」

真那(ライバー探偵さくらの時)を助けてくれたリスナー「抜け忍」。
抜け忍の時の、はっちゃけキャラとは違って、普段は大人しい彼。

彼は、真那のクラスメイトで、
「抜け忍」としてさくらと出会う前から、真那にひそかに片思いをしていた。

ある日、
抜け忍が、位置情報アプリ「くちコミュ!」をなんとなくいじっていた。

「くちコミュ!」とは
位置情報を利用して、街の好きな場所に、自分の動画メッセージを設置できるアプリだ。
「この店のアレがおいしい」「待ち合わせしてたけど用事で帰る」などと色々と使えるのだ。

抜け忍はなにげなく、ある場所に配置されていた動画メッセージを見てみる。
数年も前の、過去の動画メッセージが、今、彼のスマホの中によみがえっていく。

そこには、ARで浮かび上がる、謎の美少女の姿があった。
「助けて……」
名も分からぬ美少女は、必死で誰かに助けを求めていた。

抜け忍は、彼女に一目ぼれしてしまう。

抜け忍は、彼女を救うため、
街のあちこちに配置された、彼女の過去の動画メッセージを探し始める。

抜け忍は、この大きな街を舞台に、美少女が残したARを手掛かりに、
謎を解いて、事件を解決しようとしていた。

やがて、美少女の悲しい過去が、少しづつ明かされていき、
少女の時間も、ジリジリと、抜け忍のいる現代へ近づいて来る……








*「都会の地の底で(最終回)」

真那は、なんでもない用事で、
とある田舎の電車に乗っていた。無人駅の小さな電車。

車内はたまたま、嫌な乗客ばかりで、
真那はすっかり最悪な気分。

だが、憧れの池輝の姿を見つけ、気を取り戻し、
真那は、池輝に運命さえも感じてしまう。

そこへ、強盗が逃げこんで来て、
ナイフ片手に、乗客に乱暴をはじめる。
騒然となる車内。

その時、突然、大爆音。
地面の裂け目の、先の見えない深闇へ、
電車は吸い込まれるように落ちていった。

地下に閉じ込められた、真那、池輝、乗客数人、強盗。
生き残るために、みんなで力をあわせようという事になる。

だが翌日、
乗客の一人が死体で発見。
その殺し方は、数年前の、ある「連続殺人鬼」のやり口にソックリだった。
真那「この中に……あの連続殺人鬼がいる!」

乗客たちは強盗を疑い、今のうちに殺してしまえ!と言い出す。
必死に止める真那と池輝。

殺人鬼と暗い閉鎖空間に閉じ込められ、
さらに、むしばむように押し寄せてくる、空腹と先の見えぬ不安、
やがて、さらに狂っていく大人たち。

真那と池輝は、自分たち子供二人で、なんとかしようとするが……








===

*「ネットの国のアリス」

真那は、ネットで変わったものを見つける。
『気軽にできるリアル謎解きゲーム』

ネットのあるアドレスにアクセスすると、アニメで描かれた「謎の怪人Z」が現れ、ゲーム開始。

Zの指示通りに、現実世界を進んで行くと、ARで「謎解き」が出現。
(スマホ内で)謎を解くと、「次の行き先」や「アイテム」をゲット!

それから、
途中で出会う、ARの「アニメキャラ」たちとうまく交流して、大切な情報を得たり、
ARの「隠されたアイテム」を探したり、

などという、現実世界と架空世界が合体した、謎解きゲームらしい。
そして、一時間以内にクリアすると、なんと賞金100万円!


参加費は無料なので、真那は早速、挑戦する。
すると、同じくゲームを始めた、気が強い美少女ライバルのアリスが現れ、お互いに100万円を競いあう事に。


真那たちは、Zの指示通りに色んな場所に行き、色んな事をさせられていく。

だがやがて、Zの指示はエスカレートしていく。
現実世界の物を、動かしたり取ったり、するよう指示してくるのだ。

真那たちは違和感が強くなっていく。
真那「何かを…やらされているような気がする……しかもあんまり良くない事…」



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