上 下
8 / 39
『猟奇的、美形兄は』

5:兄、早漏につき【R】

しおりを挟む
「ああッ」
「まな、ダメ。喘がないで」
「やだッ」
「エッチな声聞いてるとイッちゃうから」
 愛都はじいっと兄を見つめた。

──喘ぎ声の無いエッチなんて気の抜けたサイダーだよ?
 そんなの最高の夜にふさわしくない。却下、却下。

「んんッ」
 早くというように、愛都は腰を揺らした。

──何でも馴れだ。
 気持ちよさもきっと馴れる。
 うん、そうに違いない。

「まなッ」
 がっちり腰を抑えられた、揺らせない。
「お兄ちゃんが主導権を握らせてもらう」
 よくわからない主張に困惑しつつ、兄が腰を揺らし始めた。どの道揺れるんだから、同じじゃないの? と愛都ほ思っている。わけのわからないところでプライドの高い兄。

──うん、でも好き!

 恋は盲目である。
 前を弄られながら、後ろを突かれやっとエッチらしくなり、愛都はほっと息をつく。気になるのは早漏問題である。
「んッ……いいよお。お兄ちゃん」
「愛してるよ、この先もずっと」
「うんッ」



「七回もイってしまった」

 イキ過ぎというより、早漏過ぎるんだよと、愛都は項垂れている兄をチラリとみながら。やっと初めてのエッチが無事に終わる。愛都が一回達する間に、兄は七回も達した。絶倫と早漏のコラボレーション。まるでマシンガンである。

「俺は今日から股間も鍛えようと思う!」
「え?」

──まさか股間で腹筋?
 キチガイすぎるんだけど。

「具体的に何をするの?」
 ここは聞いておかないと大変なことになると思った。
「愛都には毎日ピンクのスケスケおパンティを履いてもらおうと思う!」
「は?」
「ピンクのスケスケおパンティが刺激的すぎるからいけないんだ」

──いや、人に履けって言ったのお兄ちゃんだよね?

「ピンクのスケスケおパンティを!」
「わああっ! まだ持ってたの!?」
「リベンジだ、まな」

──七回もイっておいてまだやる気なのか。
 意気込みは認めるけど。

「こっからが本番だ!」
「え? 股間は鍛えないの?」

 興奮冷めやらぬといった風で、ピンクスケスケおパンティを愛都に押し付けてくる兄。愛都は仕方なく受け取るのだった。

 しぶしぶ、ピンクのスケスケおパンティを身につける愛都。履いていないよりも、履いている方が恥ずかしいとはどういう状況だ? と思いながら。
「まな、厭らしく自慰を!」
「え?」
 兄はスマホを構え、今か今かと待ち構えている。
「先にイっておかないからイってしまうんだ! 出すぞ、俺は出す。まなの自慰を見ながら」

──ちょっと待って。
 そんなストリップ劇場やポルノ映画館じゃあるまいし。
 どういう状況?
 三歩譲って自慰はいいとしても、なんでスマホ構えてるの?

「はやく!」

 兄はマイペースに急かしてくる。愛都は考えた。さすがに二人で来ていて、自慰はしたくない。イチャイチャしなけりゃ意味もないし。さて、どう自分の思い通りのシチュエーションに持っていこうか。

「お兄ちゃんが、くちゅくちゅしてよ」
「俺が自慰を?」

──何言ってるんだ!アホか。
 ああ、おおむねアホだった。
 そのアホさ加減も、大好きだけどさ。

「違う。お兄ちゃんが触って?」
 可愛らしく兄の足の間に座り、兄の手を自分の股間に持っていくと兄は鼻を押さえた。
「鼻血でそうになった」

──え? いまさら?

「まなのここエッチ」
 ピンクのスケスケおパンティの上から、兄が手の平でで包みこむようにして愛都自身を撫でる。
「んッんッ」
 指でクニクニと根元を刺激し、ちゅっちゅっと忙しなく口づけるが、興奮でどこかへ飛んでいきそうである。
「ああッ、破きたい。なまのエッチな部分を包み込むピンクおパンティを!」
 謎の宣言をされるも、聞かなかったフリをして愛撫に集中する愛都。
「破いたピンクおパンティからはじける、まなのプルンとした……はうう」
 どんどん興奮で何を言っているのかわからない兄を無視し、愛都はおパンティを脱ぎ捨てる。その瞬間、兄がムンクの叫びのような顔をしたので、愛都は慌てておパンティを履いた。

「おパンティは俺が脱がすんだ」
「うん、早く脱がして?」
「ゆっくりと厭らしく」

 待っていたらいつになるのかわからないので、愛都は再びおパンティを脱いだ。
「NOOOOOOOOッ……ぐふッ」
 煩いので肘で一発食らわし、伸びたところに顔面騎乗する。
「お兄ちゃん」
「まな……なんて激しいんだ!」
「早く舐めて」
「むぐぐ」
 有無を言わせず口に押し付けると、兄がパクリと愛都自身を咥える。
「いいよお。お兄ちゃん、上手」
 いつの間にやら形勢逆転だ。兄は言われるまま、愛都自身を指で扱き吸い上げた。ちらりと振り返ると、兄のお馬さんがエッフェル塔の如く聳え立っている。愛都はごくりと喉を鳴らした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

生意気な少年は男の遊び道具にされる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

同僚に密室に連れ込まれてイケナイ状況です

暗黒神ゼブラ
BL
今日僕は同僚にごはんに誘われました

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...