爆笑BL【R18】『猟奇的、美形兄は』

『猟奇的、美形兄は』

4：弟、強引につき【R】

──このまま待っていたらいつ合体できるかわからない！

　愛都は危機を感じていた。兄が童貞の鏡すぎる！　これは大問題だ。普段はかっこいいお兄ちゃんもきっと、不慣れだからいいところを見せようとしているに違いない。そんな風に勝手に解釈をした。

──よしここからは僕のターン！
　（もしかしたらずっと君のターンかもしれないが）

「お兄ちゃん」
「ん？」
　愛都は兄にむぎゅっと抱きつき、その手を掴むと自分の胸に押しつけた。指を強引に自分の胸の飾りに触れさせると、兄は鼻を押さえる。
「舐めてよ、お兄ちゃん」
「な、舐め?!」

──頑張ってムードを作らないと！　

　愛都は頑張っていた。兄にその気持ちが伝わったのか、兄が一つ深呼吸をすると愛都に口づける。やっといいムードだと思ったら、そのまま押し倒された。糸が切れたかのように無心で唇を奪う兄。

「んッ……」

──あ、いい。ワイルド！　好きぃッ。

「まな」
　兄の手は愛都の胸を撫で回し、人差し指と中指の間にツンと立った胸の飾りが引っかかり、兄は指の間に挟んだそれをペロリと舐めあげた。
「んんッ」
　ちゅっちゅっとわざと音を立て胸の飾りを吸い上げては、唇を離す。もう片方の手は、愛都の中心部を下着の上から撫で上げる。時々愛都自身の形を確かめるかのように指先でなぞりながら上下する。
「はぁッ……」
　触られるのは初めてではないが、こんな風に欲情を煽るように触られるのは初めてで。どんどん興奮し、意識がうばわれてゆく。兄の舌は首筋を這い、胸の飾りを左手の親指の腹で転がしていた。

──気持ちいいッ。
　やっとお兄ちゃんのものにしてもらえるんだ。

「ん?!」
　突如兄は、愛都のおパンティを引きちぎった。奇声をあげながら。
「ひょいいいいいいい！　最高の夜を見せてやるぜええええええええ！」
　いつにイカレたかと愛都は思っていたが、兄は興奮冷めやらぬといった様子で、小ぶりの愛都自身にむしゃぶりついた。
「んんッ」
　鈴口の周りをクルリと嘗め回し、右手で愛都自身を握りこみ根元からゆっくりと上へ滑らす。もどかしい。なんとも言えないじれったさに腰が揺れた。
　舌は鈴口を湿らすと唇でカリを挟む。なんとも変態チックな愛撫に愛都は興奮を覚えた。
「んあッ」
　愛都自身に舌で愛撫をしつつ、左手は兄のデザート、最奥のピンクの蕾へ。何より楽しみにしているらしいその小さな蕾を、指の腹で優しくなでる。先ほど奇声をあげた、変態童貞とは思えないほどの丁寧な愛撫に溺れていく。

　ちゅるるっと鈴口を吸い上げられ、甘い声が漏れてしまう。お互い初めてとは思えないほどの濃厚ぶりである。
「まなの無毛おＸＸＸＸ最高。ここも、ここも」
　兄がなんだか変態なことを口にしだした。
　愛都の真っ白でまだ小さめの睾丸を、兄はぺろりと舐めたかと思ったら口に含み舌の上で転がす。
「んッあああッ」
「まな、一生無毛にしよう。無毛最高。無毛神…ぐはっ」
　あまりにも”無毛、無毛”煩いので愛都は無言で兄の腹に一発蹴りを食らわした。

──スキンヘッドにしたろか！

「まなは激しいんだから」
　兄は喜んでいる。やはりド変態だ。
「でも抵抗できるのもそこまでだよ、まな」
　抵抗したつもりはない。ちょっと黙らせただけである。
　いよいよ兄はデザートに取りかかる。そこを舐めるのを楽しみにしていたようだ。愛都の双丘を両手で開くと目を輝かせ、じっとピンク色の可愛らしい小さな蕾を見つめている。
「辛抱たまらーん！」
　心の声は無意識に声となり、そこへ顔を埋めたのだった。

「俺のピンク無毛蕾ちゃん」
　兄は何を言っているんだと、愛都は眉を寄せた。しかし兄は夢中だった。むちゅむちゅぺろぺろまるで犬のように愛都の蕾を舐めまくる。ムードどころではない、ペットのようだ。
「ピンク最高」
　愛都は考えることを放棄することにする。まともな頭じゃこちらが崩壊しそうだ。
「まながな、三歳の時からずううううっとこの日だけを待ちわびて居たんだ」

──どんなド変態子供だよ……。
　大好きだけどッ

　兄が柔らかくなったそこを指先でツンツンと押すと、気持ちよさに声が漏れる。トロリとジェルが垂らされ、それと共に指が進入してくる。しかしこれは毎晩していること。その先が未知の世界なのだ。兄を受け入れるための準備。
「あッ……んんッ」
　くぷぷッと指は蕾を開き奥へと侵入してくる。未知の世界まではもう一息。たどり着くかは兄次第だ。

──ねえ、見せてよ。
　最高の天国を。

「まな、愛してるよ」
「お兄ちゃんッ♡」
「最高の無毛ピンクだ」
　うっとりとした表情で指を抜き差しする兄。
「ぐはっ」
　その兄の腹に一発お見舞いする。
「見せてやるよ、最高の快感を」
(快感はきっと体感するものだ)
「最高のあの世を！」
(ちょっと言葉が間違っている)

「そして、来週もぴんくおパンティで最高の夜を過ごそう！」
　えらいハイテンションだが、これで普通だ。
「お兄ちゃんッ」
　愛都は兄の演説を全力でスルーし、兄の与えてくれる愛撫へと夢中になっていったのだった。

　迫るエッフェル塔。やはり大きい。さっきイヤというほど風呂場で見せ付けられた兄自身が空へと向かっていた。

「ああ、まなのここ厭らしい音してる。童貞には刺激強すぎる」

──お兄ちゃんとこれからは堂々と恋人でいられるんだ。
　大好きなお兄ちゃんと。

「無毛、むちゅむちゅ。鼻血でそう。最高！」

──これからはいっぱいデートして。
　いっぱいエッチして。
　ラブラブな恋人同士に。

「ピンクスケスケおパンティから零れ落ちた厭らしい……」
「やかましい！」
「ごふッ」
　愛都は、さっきから興奮して脳内の言葉が駄々漏れの兄の腹に、パンチを食らわした。それでいて、可愛らしく上目遣いでおねだりする。
「そろそろ繋がりたいな」
「まな！　俺もだ」

──やっと正気になった。いや、正気なんだろうけど。

　ちゅっと口づけされぎゅっと抱き締められた。
「お兄ちゃん」
「まな、今夜は寝かせない」
（泊まる予定は無いが）
　指が抜かれ、いよいよ兄自身が愛都の蕾に押し当てられる。
「んんんッ」
　くぷぷッとゆっくりと進入し、愛都の中をいっぱいにしてく。十年越しの兄の想いがやっと通じる時が来たのだ。
（とはいっても三歳から狙われていたわけだが）
「お兄ちゃんッ」
「イキそう！」

──え？　まだ入れたばかりで何言ってるの？
　頭大丈夫？

「感動で、イキそうだよ。まな」

──感動は後にして！

　何度か深呼吸をして、落ち着いた兄が腰を動かし始めた。繋がった部分から厭らしい音がし兄の顔も厭らしい。
「お兄ちゃん大好きッ」
「ちょっと黙って、集中しないとイキそう」
　どんだけ早漏なんだよ、心の中で悪態をつくと、ぎゅっと抱き締められた。ほんとイケメンだよなと、うっとりする。わき腹を撫でる優しい手の平。

──変態でアホで僕に夢中だけど
　大好きな兄

　小さい時はいつも一緒にいた。新しいお父さんに馴染めない僕にいっぱい話しかけてくれた。いっぱい遊んでくれた。いつか結婚しようねって約束を……。
　長い道のりだったけれど、やっと結ばれた。

「まなッ」

　繋がった部分からぷちゅッぷちゅッと厭らしい音が部屋に響き、愛都は現実に引き戻された。
「あああッ」
　仰け反った胸を滑る舌。身体を撫で回す優しい手。
「んんッ」

──気持ちいいッ

　初めては余裕がない兄だけど、この先きっといっぱい二人で気持ちよくなれるはず。
「あああッ。だめッ」
　少し余裕の出てきた兄が、愛都の小ぶりな愛都自身を握り込んでくちゅくちゅと扱き始めた。
「やあんッ」