6 / 27
-はじまりの陰謀-編
どうやら俺のスキルは雑魚っぽい
しおりを挟む
「なるほど、あのおじさんの言っていたことは間違いではなかったというわけだ」
このあたりで唯一の三階建てで、一際大きく目立つこの建物がギルドだろう。
『ギルド タラゴナ支部』
うん、ギルドって書いてあるから間違いない。だって書いてあるから。
一階の壁は石レンガのようなものでできていて、二階は白い壁で作られている。格子状の窓がいくつかついているのが、囚人のいる刑務所のようで少し嫌だな。
建物の中央にある、木製で出来た両開きの扉を開ける......前に少しこの街について説明させてほしい。
まず規模についてだが、街というくらいだから村とは比べものにならない。人通りは渋谷のスクランブル交差点......はさすがに盛った。それの半分くらいはいる。
大通りなのもあるだろうが、看板の下げられたお店があちこちに見られるし、出店っぽいものもある。俺が前に食べたリンゴ(?)は売られていないみたいだが。
売っているものも特に不思議はない。ほとんどは日本でも見られる野菜や果物だが、少し見た目が違う。野菜や果物なんてものはどこの世界でもほぼ共通なのかもしれない。ところどころ知らないものも混じってはいるが。
居住地もそこそこあるが、もし貴族制度がこの世界にあるとしたらその貴族様が住んでいそうな建物は見られない。規模としては小~中都市といったところだろう。
世界観としてはそうだな、中世ヨーロッパみたいな感じか。見たことないから知らんけど。まあ想像つくでしょ大体、そういう感じよ。
さて、説明はこのくらいにしてギルドに入るとするか。
「急に緊張してきた。ボディービルダーみたいな人ばっかだったら嫌だな、吐きそう」
ーーギィーッ
扉を開けた瞬間、たくさんの人の会話が一気に耳に届く。
この街に入ってから、あまり辺りを見回す余裕がなかったが、視界を制限されてようやく気付いた。
何の動物かはわからないが猫のような耳が生えている人がいたり、長く尖っていたり。所謂、エルフと呼ばれるような種族がいること。
「マジでいるんだ、こういう人」
人種差別みたいな発言をしてしまったが、そういうつもりはないので叩かないでほしい。炎上商法を使うつもりは毛頭ない。単に信じられなかっただけである。
猫の集団に放たれたハムスターのようにはならずに済んだのだが、格好が格好なだけに案の定、別の視線を感じる。
俺はそそくさと受付と見られる三つある窓口へ向かった。銀行みたい。
建物の中は吹き抜けのようになっており、中央に大きな柱が立っている。壁に沿うように作られた階段から二階に行けるようになっていて、ここからでも二階の様子が見える仕様だ。ただ、三階は別空間になっていてどうやっていくのかは分からなかった。
「いらっしゃいませ~、本日はどのようなご用件でしょうか?」
どうみても不審者みたいな俺にニコッ、と笑って丁寧に接客してくれるのは、赤くてきれいな長髪で楕円形のメガネをした若い女性。
名札には「ルビー・アローナ」と書かれている。別に好みだからこの人を選んだわけではない。
そしてピシッとした制服を着ているからわかりづらいが、たぶん結構でかい。
「あのですね、スキルの鑑定をしていただけると聞いたのですが」
ゴマスリ笑顔。
「スキル鑑定ですね、かしこまりました。失礼ですが、ギルド登録はされていますか?」
「いや、登録はしてないですね」
「では、ご一緒に登録はいかがですか」
ご一緒にポテトはいかがですか、みたいなノリで聞かないでほしい。
「それって登録したら何ができるんです?」
「様々な恩恵が受けられますよ。身分証が発行できますし、お金を預けたりもできます。あとはギルドで案件を受けることもできますね~」
ギルドって行政機関なの? なんでもできるじゃん。ていうかクエストじゃなくて案件って言うんだ。急に現実味が増すからやめてくれよ。
「じゃあご一緒によろしくお願いします」
「では、こちらの水晶に手を触れてください」
机の上にゴトッと置かれたのは、占い師が使っていそうな大きめな水晶玉。
これに手を触れることでスキルの確認から、名前などの個人情報をデータベースに登録することまで出来るらしい。
ちなみにこの水晶は魔道具と呼ばれるもので、国宝級らしいのでギルドにしか置いていない。一般人が買おうとすると日本円にして億はするそうだ。
『ギルドなんて野蛮な人たちの集まりでしょ~? 盗む人とかいないの~?』
という野暮な質問が聞こえてきそうなので最初に答えておくと、水晶にはそれぞれ識別番号が振ってあり、万が一盗まれても売れないどころか、認証されている人以外は使えないというCIA並みのセキュリティの万全っぷり。ここほんとに異世界か?
手を触れると水晶内に文字が浮かび上がる。
「なるほど~、エイトさんっていうんですね。スキルは......自動マッピングですね!」
自動マッピング? なんか強そう。
「それはどういったスキルなんですか?」
強そうなのは分かったので、期待して聞いてみる。
「まず、マッピングというスキルがありまして、これは主にダンジョンや洞窟内で使うことが多いです。自分の半径1メートルにある道がわかるスキルですね」
なるほど、めちゃくちゃ弱そうだぞ? 半径1メートルとか普通に目視できるじゃん、目視。自動車の教習所でも習ったわ。
「そして自動マッピングはマッピングの上位スキルにあたります」
ガックリしていた俺に一筋の光が射す。
「じゃあマッピングよりも貴重なスキルということですね!?」
「そうですね。マッピングよりもかなり数は少ないです」
息を飲んで、口を開く。
「どう違うんですか?」
「マッピングは頭の中に道が浮かんでくるイメージなのですが、これを絶対に忘れないという機能が追加されます」
どう違うんですか?! ちょっと記憶力が良くなっただけじゃん!! ふざけんなよ!!
上げて落とされるとはまさにこのこと。最悪だ。
笑いながら涙を流していた俺にルビーちゃんがフォローしてくれる。
「で、でも! マッピングは隠し通路や隠し部屋がわかったりするので、重宝しているパーティーも多いんですよ!」
「はは、大丈夫です。全然、落ち込んだりとかしてないんで」
俺の異世界人生、終了のお知らせ。
戦闘スキルでもなく、強いスキルでもないのに、この俺がわざわざ危ない案件(クエスト)を受けるわけがない。
そうなると働き場が必要なわけだが。
「あの~、ここって仕事の紹介とかって......」
「してますよ」
ハロワやんけ。
「ハロワやんけ」
「ハロワ......? ってなんですか?」
びっくりしすぎて声に出てた。
「いえ、こちらの話です。じゃあ仕事の紹介もしてもらっていいですか?」
「もちろんです。ただ、お仕事の紹介には身分証が必要になってくるので、紹介は明日以降になりますがよろしいでしょうか?」
「あ、はい」
身分証を作るのに一日かかるんだ。魔法とかでパッとはいかないもんなんだな。
「では、明日お待ちしていますね」
お姉さんはニコッと笑って首を 傾ける。ルビーちゃんかわいい。断じて好みとかではないが。かわいい。
そのままニヤケ顔でギルドを後にした俺は、重大なことを思い出すーー。
「あっ!! 俺、金持ってねえ!!」
このあたりで唯一の三階建てで、一際大きく目立つこの建物がギルドだろう。
『ギルド タラゴナ支部』
うん、ギルドって書いてあるから間違いない。だって書いてあるから。
一階の壁は石レンガのようなものでできていて、二階は白い壁で作られている。格子状の窓がいくつかついているのが、囚人のいる刑務所のようで少し嫌だな。
建物の中央にある、木製で出来た両開きの扉を開ける......前に少しこの街について説明させてほしい。
まず規模についてだが、街というくらいだから村とは比べものにならない。人通りは渋谷のスクランブル交差点......はさすがに盛った。それの半分くらいはいる。
大通りなのもあるだろうが、看板の下げられたお店があちこちに見られるし、出店っぽいものもある。俺が前に食べたリンゴ(?)は売られていないみたいだが。
売っているものも特に不思議はない。ほとんどは日本でも見られる野菜や果物だが、少し見た目が違う。野菜や果物なんてものはどこの世界でもほぼ共通なのかもしれない。ところどころ知らないものも混じってはいるが。
居住地もそこそこあるが、もし貴族制度がこの世界にあるとしたらその貴族様が住んでいそうな建物は見られない。規模としては小~中都市といったところだろう。
世界観としてはそうだな、中世ヨーロッパみたいな感じか。見たことないから知らんけど。まあ想像つくでしょ大体、そういう感じよ。
さて、説明はこのくらいにしてギルドに入るとするか。
「急に緊張してきた。ボディービルダーみたいな人ばっかだったら嫌だな、吐きそう」
ーーギィーッ
扉を開けた瞬間、たくさんの人の会話が一気に耳に届く。
この街に入ってから、あまり辺りを見回す余裕がなかったが、視界を制限されてようやく気付いた。
何の動物かはわからないが猫のような耳が生えている人がいたり、長く尖っていたり。所謂、エルフと呼ばれるような種族がいること。
「マジでいるんだ、こういう人」
人種差別みたいな発言をしてしまったが、そういうつもりはないので叩かないでほしい。炎上商法を使うつもりは毛頭ない。単に信じられなかっただけである。
猫の集団に放たれたハムスターのようにはならずに済んだのだが、格好が格好なだけに案の定、別の視線を感じる。
俺はそそくさと受付と見られる三つある窓口へ向かった。銀行みたい。
建物の中は吹き抜けのようになっており、中央に大きな柱が立っている。壁に沿うように作られた階段から二階に行けるようになっていて、ここからでも二階の様子が見える仕様だ。ただ、三階は別空間になっていてどうやっていくのかは分からなかった。
「いらっしゃいませ~、本日はどのようなご用件でしょうか?」
どうみても不審者みたいな俺にニコッ、と笑って丁寧に接客してくれるのは、赤くてきれいな長髪で楕円形のメガネをした若い女性。
名札には「ルビー・アローナ」と書かれている。別に好みだからこの人を選んだわけではない。
そしてピシッとした制服を着ているからわかりづらいが、たぶん結構でかい。
「あのですね、スキルの鑑定をしていただけると聞いたのですが」
ゴマスリ笑顔。
「スキル鑑定ですね、かしこまりました。失礼ですが、ギルド登録はされていますか?」
「いや、登録はしてないですね」
「では、ご一緒に登録はいかがですか」
ご一緒にポテトはいかがですか、みたいなノリで聞かないでほしい。
「それって登録したら何ができるんです?」
「様々な恩恵が受けられますよ。身分証が発行できますし、お金を預けたりもできます。あとはギルドで案件を受けることもできますね~」
ギルドって行政機関なの? なんでもできるじゃん。ていうかクエストじゃなくて案件って言うんだ。急に現実味が増すからやめてくれよ。
「じゃあご一緒によろしくお願いします」
「では、こちらの水晶に手を触れてください」
机の上にゴトッと置かれたのは、占い師が使っていそうな大きめな水晶玉。
これに手を触れることでスキルの確認から、名前などの個人情報をデータベースに登録することまで出来るらしい。
ちなみにこの水晶は魔道具と呼ばれるもので、国宝級らしいのでギルドにしか置いていない。一般人が買おうとすると日本円にして億はするそうだ。
『ギルドなんて野蛮な人たちの集まりでしょ~? 盗む人とかいないの~?』
という野暮な質問が聞こえてきそうなので最初に答えておくと、水晶にはそれぞれ識別番号が振ってあり、万が一盗まれても売れないどころか、認証されている人以外は使えないというCIA並みのセキュリティの万全っぷり。ここほんとに異世界か?
手を触れると水晶内に文字が浮かび上がる。
「なるほど~、エイトさんっていうんですね。スキルは......自動マッピングですね!」
自動マッピング? なんか強そう。
「それはどういったスキルなんですか?」
強そうなのは分かったので、期待して聞いてみる。
「まず、マッピングというスキルがありまして、これは主にダンジョンや洞窟内で使うことが多いです。自分の半径1メートルにある道がわかるスキルですね」
なるほど、めちゃくちゃ弱そうだぞ? 半径1メートルとか普通に目視できるじゃん、目視。自動車の教習所でも習ったわ。
「そして自動マッピングはマッピングの上位スキルにあたります」
ガックリしていた俺に一筋の光が射す。
「じゃあマッピングよりも貴重なスキルということですね!?」
「そうですね。マッピングよりもかなり数は少ないです」
息を飲んで、口を開く。
「どう違うんですか?」
「マッピングは頭の中に道が浮かんでくるイメージなのですが、これを絶対に忘れないという機能が追加されます」
どう違うんですか?! ちょっと記憶力が良くなっただけじゃん!! ふざけんなよ!!
上げて落とされるとはまさにこのこと。最悪だ。
笑いながら涙を流していた俺にルビーちゃんがフォローしてくれる。
「で、でも! マッピングは隠し通路や隠し部屋がわかったりするので、重宝しているパーティーも多いんですよ!」
「はは、大丈夫です。全然、落ち込んだりとかしてないんで」
俺の異世界人生、終了のお知らせ。
戦闘スキルでもなく、強いスキルでもないのに、この俺がわざわざ危ない案件(クエスト)を受けるわけがない。
そうなると働き場が必要なわけだが。
「あの~、ここって仕事の紹介とかって......」
「してますよ」
ハロワやんけ。
「ハロワやんけ」
「ハロワ......? ってなんですか?」
びっくりしすぎて声に出てた。
「いえ、こちらの話です。じゃあ仕事の紹介もしてもらっていいですか?」
「もちろんです。ただ、お仕事の紹介には身分証が必要になってくるので、紹介は明日以降になりますがよろしいでしょうか?」
「あ、はい」
身分証を作るのに一日かかるんだ。魔法とかでパッとはいかないもんなんだな。
「では、明日お待ちしていますね」
お姉さんはニコッと笑って首を 傾ける。ルビーちゃんかわいい。断じて好みとかではないが。かわいい。
そのままニヤケ顔でギルドを後にした俺は、重大なことを思い出すーー。
「あっ!! 俺、金持ってねえ!!」
0
お気に入りに追加
63
あなたにおすすめの小説
初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!
霜月雹花
ファンタジー
神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。
神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。
書籍8巻11月24日発売します。
漫画版2巻まで発売中。
あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~
深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公
じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい
…この世界でも生きていける術は用意している
責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう
という訳で異世界暮らし始めちゃいます?
※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです
※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。

~僕の異世界冒険記~異世界冒険始めました。
破滅の女神
ファンタジー
18歳の誕生日…先月死んだ、おじぃちゃんから1冊の本が届いた。
小さい頃の思い出で1ページ目に『この本は異世界冒険記、あなたの物語です。』と書かれてるだけで後は真っ白だった本だと思い出す。
本の表紙にはドラゴンが描かれており、指輪が付属されていた。
お遊び気分で指輪をはめて本を開くと、そこには2ページ目に短い文章が書き加えられていた。
その文章とは『さぁ、あなたの物語の始まりです。』と…。
次の瞬間、僕は気を失い、異世界冒険の旅が始まったのだった…。
本作品は『カクヨム』で掲載している物を『アルファポリス』用に少しだけ修正した物となります。
攫われた転生王子は下町でスローライフを満喫中!?
伽羅
ファンタジー
転生したのに、どうやら捨てられたらしい。しかも気がついたら籠に入れられ川に流されている。
このままじゃ死んじゃう!っと思ったら運良く拾われて下町でスローライフを満喫中。
自分が王子と知らないまま、色々ともの作りをしながら新しい人生を楽しく生きている…。
そんな主人公や王宮を取り巻く不穏な空気とは…。
このまま下町でスローライフを送れるのか?
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる