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夫婦生活
1☆吸血鬼の捜索
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交番に柄の悪い男女が捜索願いをしにきた。
二人とも鼻輪に唇輪、黒髪が頭皮から押し上げるような金髪。
女はずんぐりむっくりの体系に肌を露出した派手な服を着ていて遊びのためなら金を惜しみなく使う雰囲気が漂よう。
男の方はボロいTシャツにすれたズボンを履いて貧乏臭いが、金のネックレスは女とお揃いだ。
二人は似合いのカップルといえばお似合いだ。
だが……
俺は業務用に無表情を保っていられず顔を顰める。
(超、絶、臭せぇ……風呂入れやコノヤロウ!)
と心中で俺、柴田健十郎は絶叫した。
俺は交番のおまわりさん兼妖捜査班という特殊な職業を掛け持ちしている、狼男の半妖だ。
そんな俺がいる交番には普通ではあり得ない探し物も事件として真剣に扱う。
たとえ妖や幽霊の類でも、摩訶不思議な忘れ物、落とし物の捜査、逮捕までする。
さらにその話がネット上で密かに流れて本気にするものは少ない。
現にこうして、お願いしてくる者もいる。
……が、態度がこんな悪い奴ら初めてだ……
この二人は警官を舐めてるのか、ぐちゃぐちゃとガムを口の中で汚い音を出している。
「探して欲しいのは吸血鬼女なんだけどよー……」
男は半分信じてもらえなさそうなに語尾が濁る。
「はぁ…」
俺はわざと返答に困る表情と返事をするが……
(ん……?)
まさか…と思う。
一ヶ月前に出会った愛しの妻のルイさんは吸血鬼だからだ。
「信じてももらえねぇかもだけどよ、黒ずくめの女が生き倒れてて可愛そうだから拾って世話してやったんだけどよー ……」
チラッと彼女の方をみて男は青ざめる。
「世話じゃねぇだろ!その女とイチャついてたじゃん!」
その時のことを思い出して彼女はキレて男の襟首を掴んでガタガタさせる。
多分この彼女は裏社会の関係者の娘さんだろうと察する。
「いちゃついてねぇ!殺されかけたんだ!お前だって、そいつに襲われたじゃねえか!」
「大体彼女の家に女入れんじゃねよ!」
彼女にとっては怒髪天もので、正論だった。
「まぁまぁ、おちついて」
俺は仲介に入って二人の喧嘩を納めさせて話を聞く。
男は気まずそうに彼女の方をみて、
「その吸血鬼女が、こいつにみつかって、思いっきり噛みつかれ血を吸われたんだよ…。」
「そちらの彼女の方が吸血鬼にですか?」
俺は彼女さんの方を見て言う。
彼女の顔はピットブルテリアに似てる。
この彼女を怒らせたら致命傷になると彼氏が彼女に噛まれている想像すらしてしまう。
「それ、どう言う事?私が噛まれたんだよ。」
彼女は髪に隠れた首筋を俺に見せる。
牙の跡がくっきりと残っている。
「見ての通り狂犬の異名を持つこいつが怒り狂って、吸血鬼を抵抗できないように手足を縛って簀巻きにしてドブ川に落としたんだよ」
「普通の人間だったら犯罪ですよ…」
その簀巻きされた吸血鬼がルイさんかまだ断定できない。普通の人間の場合もある…その時はこいつら即逮捕だな。
「だってー…家帰って、大好きな彼氏が女連れ込んでたらブチ切れんの当たり前じゃん。」
「大好きって…おまえ……」
突然ラブラブモードになって俺の前でいちゃつき始めた。
テンションついていけないけれど、冷静に落ち着いて状況を整理する。
「その吸血鬼を探して見つかったらどうするんですか?」
俺は嘘話に付き合うように少し小馬鹿にする態度をしながらそう質問してみる。
そう言うことに気づかない二人は真剣な顔になって、
「この綺麗な首筋を傷物にした慰謝料とその後の貧血ひどいから、見つけて傷害罪で金を貰おうと思って吸血鬼探してほしいんです。」
と本当に普通に聞いてたらアホなことを平然と言いやがった。
普通ならばそんな戯言は警察を揶揄っているだけどと追い出すのだが……
噂通りここは妖の被害者相談も捜索もしている。
人の固執した妄想ではなく、事実現実と理解すればの話。
今回は残念ながら事実現実なのだ……
妄想ではないと言うことは俺が一番わかっている……その似たような牙の跡は俺の首筋にも付いている。
「はは、それは大変でしたねぇ….」
俺は声が怒りで震えるのを抑えるのが難しい。
「えっ!マジで⁉︎信じてくれんの?」
「誰も信じてくれなかってから、ネットで調べまくって、この交番なら受け付けてくれるって噂が本当で良かったな!」
二人はバカみたいに大喜びをする。
「はは……ふざけんなよてめぇら…」
俺はガタッと椅子をわざと乱暴に音をたて立ち上がる。
「殺人罪、死体遺棄事件で捕まえてやろうか……」
「人間殺してねぇし!吸血鬼だし!信じてくれよ!」
必死に二人は懇願する。
「ああ?信じてやるよ……信じてるよ。なら俺のことも信じるんだよな…」
「ひえっ!」
俺はあまりのことに狼男の妖気を吹き出し、帽子を顔の前で隠して取ると、顔をオオカミの顔に変化した。
「よ、妖怪⁉︎は?本物!?」
俺はペロリと女の鼻を舐めてやる。
「マズい….」
ついつい本音が出てしまった。
「あやかしの存在を見てしまったならば…生かして返す事はできねぇなぁ…」
このゲス共を食い散らかす殺気で脅してやったら、
「ぎゃあああああああああぁあ!」
二人とも尿を垂らして逃げていった。
「バカどもが二度と来るんじゃねぇよ!」
ということをあった事を美味しい手作りの夕飯後に妻のルイさんに話たら、
「『二度と現れんじゃねーよバーカ!』それが望みだだたような…ぼんやりてすけど。」
と、微かに思い出したのか、そんな事を言った。
「その方たちに会わなければいいだけなので、簡単な望みのような……でも、曖昧な望みだから無効ですね。傷口は残ってしまうかもですけど……」
「無効って断言できるんだ…」
そこはルイさんの感覚だから狼男の俺にはわからない量分だ。
「今血をいただいてるのは健十郎さんにですし、簀巻きにされて流されなかったらきっと幸せになれなかったですし」
ルイさんは幸せそうに微笑む。
俺は突然切なくなって俺はルイさんを抱きしめる。
「俺は知らなかったとしても、そんなひどいことされてたなんて俺は許せない……」
「健十郎さん…私も忘れてたのでいいのです…今が幸せですから」
本気で腹立つしムカつくけれど、ルイさんが言うように簀巻にして沈めたあの女がいなかったらルイさんの処女をいただけなかったかもしれない。
しかも幸せだと言ってくれると尚更胸が熱くなる。
「どうりであの時、ドブで汚れて臭いはずですよね?」
ルイさんは、くんくんと手の甲や腕や髪を嗅ぐ。
「私、臭いですか?汚いですか?
匂いってなかなか取れないというしあなたは狼男だし匂い残ってるのでしょうか…?」
ルイさんは困った顔で尋ねる。
あの体の臭さはトラウマのようだ。
「きれいだよ!臭くないよ!そんなに気になるならお風呂でまた体洗ってあげるよ!」
そう言って俺は強引にお風呂にルイさんを連行した。
二人とも鼻輪に唇輪、黒髪が頭皮から押し上げるような金髪。
女はずんぐりむっくりの体系に肌を露出した派手な服を着ていて遊びのためなら金を惜しみなく使う雰囲気が漂よう。
男の方はボロいTシャツにすれたズボンを履いて貧乏臭いが、金のネックレスは女とお揃いだ。
二人は似合いのカップルといえばお似合いだ。
だが……
俺は業務用に無表情を保っていられず顔を顰める。
(超、絶、臭せぇ……風呂入れやコノヤロウ!)
と心中で俺、柴田健十郎は絶叫した。
俺は交番のおまわりさん兼妖捜査班という特殊な職業を掛け持ちしている、狼男の半妖だ。
そんな俺がいる交番には普通ではあり得ない探し物も事件として真剣に扱う。
たとえ妖や幽霊の類でも、摩訶不思議な忘れ物、落とし物の捜査、逮捕までする。
さらにその話がネット上で密かに流れて本気にするものは少ない。
現にこうして、お願いしてくる者もいる。
……が、態度がこんな悪い奴ら初めてだ……
この二人は警官を舐めてるのか、ぐちゃぐちゃとガムを口の中で汚い音を出している。
「探して欲しいのは吸血鬼女なんだけどよー……」
男は半分信じてもらえなさそうなに語尾が濁る。
「はぁ…」
俺はわざと返答に困る表情と返事をするが……
(ん……?)
まさか…と思う。
一ヶ月前に出会った愛しの妻のルイさんは吸血鬼だからだ。
「信じてももらえねぇかもだけどよ、黒ずくめの女が生き倒れてて可愛そうだから拾って世話してやったんだけどよー ……」
チラッと彼女の方をみて男は青ざめる。
「世話じゃねぇだろ!その女とイチャついてたじゃん!」
その時のことを思い出して彼女はキレて男の襟首を掴んでガタガタさせる。
多分この彼女は裏社会の関係者の娘さんだろうと察する。
「いちゃついてねぇ!殺されかけたんだ!お前だって、そいつに襲われたじゃねえか!」
「大体彼女の家に女入れんじゃねよ!」
彼女にとっては怒髪天もので、正論だった。
「まぁまぁ、おちついて」
俺は仲介に入って二人の喧嘩を納めさせて話を聞く。
男は気まずそうに彼女の方をみて、
「その吸血鬼女が、こいつにみつかって、思いっきり噛みつかれ血を吸われたんだよ…。」
「そちらの彼女の方が吸血鬼にですか?」
俺は彼女さんの方を見て言う。
彼女の顔はピットブルテリアに似てる。
この彼女を怒らせたら致命傷になると彼氏が彼女に噛まれている想像すらしてしまう。
「それ、どう言う事?私が噛まれたんだよ。」
彼女は髪に隠れた首筋を俺に見せる。
牙の跡がくっきりと残っている。
「見ての通り狂犬の異名を持つこいつが怒り狂って、吸血鬼を抵抗できないように手足を縛って簀巻きにしてドブ川に落としたんだよ」
「普通の人間だったら犯罪ですよ…」
その簀巻きされた吸血鬼がルイさんかまだ断定できない。普通の人間の場合もある…その時はこいつら即逮捕だな。
「だってー…家帰って、大好きな彼氏が女連れ込んでたらブチ切れんの当たり前じゃん。」
「大好きって…おまえ……」
突然ラブラブモードになって俺の前でいちゃつき始めた。
テンションついていけないけれど、冷静に落ち着いて状況を整理する。
「その吸血鬼を探して見つかったらどうするんですか?」
俺は嘘話に付き合うように少し小馬鹿にする態度をしながらそう質問してみる。
そう言うことに気づかない二人は真剣な顔になって、
「この綺麗な首筋を傷物にした慰謝料とその後の貧血ひどいから、見つけて傷害罪で金を貰おうと思って吸血鬼探してほしいんです。」
と本当に普通に聞いてたらアホなことを平然と言いやがった。
普通ならばそんな戯言は警察を揶揄っているだけどと追い出すのだが……
噂通りここは妖の被害者相談も捜索もしている。
人の固執した妄想ではなく、事実現実と理解すればの話。
今回は残念ながら事実現実なのだ……
妄想ではないと言うことは俺が一番わかっている……その似たような牙の跡は俺の首筋にも付いている。
「はは、それは大変でしたねぇ….」
俺は声が怒りで震えるのを抑えるのが難しい。
「えっ!マジで⁉︎信じてくれんの?」
「誰も信じてくれなかってから、ネットで調べまくって、この交番なら受け付けてくれるって噂が本当で良かったな!」
二人はバカみたいに大喜びをする。
「はは……ふざけんなよてめぇら…」
俺はガタッと椅子をわざと乱暴に音をたて立ち上がる。
「殺人罪、死体遺棄事件で捕まえてやろうか……」
「人間殺してねぇし!吸血鬼だし!信じてくれよ!」
必死に二人は懇願する。
「ああ?信じてやるよ……信じてるよ。なら俺のことも信じるんだよな…」
「ひえっ!」
俺はあまりのことに狼男の妖気を吹き出し、帽子を顔の前で隠して取ると、顔をオオカミの顔に変化した。
「よ、妖怪⁉︎は?本物!?」
俺はペロリと女の鼻を舐めてやる。
「マズい….」
ついつい本音が出てしまった。
「あやかしの存在を見てしまったならば…生かして返す事はできねぇなぁ…」
このゲス共を食い散らかす殺気で脅してやったら、
「ぎゃあああああああああぁあ!」
二人とも尿を垂らして逃げていった。
「バカどもが二度と来るんじゃねぇよ!」
ということをあった事を美味しい手作りの夕飯後に妻のルイさんに話たら、
「『二度と現れんじゃねーよバーカ!』それが望みだだたような…ぼんやりてすけど。」
と、微かに思い出したのか、そんな事を言った。
「その方たちに会わなければいいだけなので、簡単な望みのような……でも、曖昧な望みだから無効ですね。傷口は残ってしまうかもですけど……」
「無効って断言できるんだ…」
そこはルイさんの感覚だから狼男の俺にはわからない量分だ。
「今血をいただいてるのは健十郎さんにですし、簀巻きにされて流されなかったらきっと幸せになれなかったですし」
ルイさんは幸せそうに微笑む。
俺は突然切なくなって俺はルイさんを抱きしめる。
「俺は知らなかったとしても、そんなひどいことされてたなんて俺は許せない……」
「健十郎さん…私も忘れてたのでいいのです…今が幸せですから」
本気で腹立つしムカつくけれど、ルイさんが言うように簀巻にして沈めたあの女がいなかったらルイさんの処女をいただけなかったかもしれない。
しかも幸せだと言ってくれると尚更胸が熱くなる。
「どうりであの時、ドブで汚れて臭いはずですよね?」
ルイさんは、くんくんと手の甲や腕や髪を嗅ぐ。
「私、臭いですか?汚いですか?
匂いってなかなか取れないというしあなたは狼男だし匂い残ってるのでしょうか…?」
ルイさんは困った顔で尋ねる。
あの体の臭さはトラウマのようだ。
「きれいだよ!臭くないよ!そんなに気になるならお風呂でまた体洗ってあげるよ!」
そう言って俺は強引にお風呂にルイさんを連行した。
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