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第9章

全身タイツの欲情

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朝、アラームが鳴る前に恵子は目を覚ましました。
昨夜、菜乃花と抱きしめ合ったまま二人とも眠っていたのです。
菜乃花の顔はタイツで分かりませんが、まだ眠っているようです。
タイツ越しに微かに菜乃花の寝息が聞こえてきます。
「恵子‥愛してるんだから‥」
菜乃花の寝言に思わずビクッとしましたが、夢の中まで恵子への愛を貫く菜乃花を、恵子は嬉しく思いました。
「菜乃花の寝息に寝言、かわいいな!」
このままずっと菜乃花を全身タイツのまま抱きしめていたい‥そう思った矢先、アラームが鳴りました。

「あ、菜乃花、起きちゃった?」
「え?あ!全身タイツ!そうか、恵子と全身タイツで寝たんだ。え?ずっと抱き合ってたの?」
「私もさっき起きたけど、ずっと抱き合って寝てたのよ」
恵子は菜乃花をさらにギュッと抱きしめます。
「恵子、ありがとうね。全身タイツで愛する恵子と抱き合って寝たなんて、私、すっごく幸せだよ!」
「私も幸せよ!さあ、外へ行きましょう!」
「恵子、もう少しこのままでいて。あとちょっとだけ幸せを味わいたいの」
「分かったわ、菜乃花」
菜乃花は幸せを噛み締めるように、恵子を力強く抱きしめました。

昨日と同様に玄関から靴を履いて外に出た二人は、そのまま草原へ歩いて行きます。
タイツ越しに見る朝日が印象派の絵画のような美しさです。
「うわあ、朝の景色も素敵!全身タイツの妖精の世界の新しい夜明けだわ!」
菜乃花は感嘆して深呼吸するように朝日の光を浴びています。
「タイツ越しの朝はやっぱり最高よ!」
恵子も感動しながら朝日に見入っています。

「恵子‥」
「菜乃花‥」
どちらからともなく二人はお互いに引き寄せ合い、抱きしめます。
「恵子、二人だけの特別な世界よ」
「菜乃花、本当に二人だけよ」
菜乃花はタイツ頬を擦り寄せます。
「恵子、愛してるわ」
「菜乃花、私も‥‥大好きよ」
私も愛してる‥‥喉まで出かかった言葉ですが、その瞬間、詩絵美の笑顔が脳裏をかすめました。
(菜乃花、まだ言えないわ‥)
菜乃花は恵子の心情を読み取っていました。
「恵子、私、恵子をずっと待ってるから‥」
「菜乃花‥‥」
恵子は力の限り菜乃花を抱きしめました。

朝の草原は清々しく、恵子と菜乃花は全身タイツで気分よく、どんどん奥へと手を繋いで歩いて行きます。
そして何度も立ち止まって、抱き合っています。
その光景をランニング中の貴浩が見つけました。
「恵子ちゃん、今日も全身タイツか。もう一人いる‥誰?詩絵美ちゃん?全身タイツじゃ分かんないか。正直、全身タイツに興奮するけど、話しかけてもダメだよな」
恵子からは逆光で貴浩に気付いていません。
貴浩は全身タイツに激しく興奮しながらも、そのまま恵子に気付かれないように走り去りました。

恵子は菜乃花の手を引いて、林の中へ入っていきました。
タイツ越しに見る朝の木漏れ日が小川の朝靄と相まって、幻想的な絵画のような眺めを醸し出しています。
恵子も菜乃花も立ち止まって、タイツの中からこの絶景に見入っています。
「すごい、素敵な景色よ」
恵子はより強く菜乃花の手を握ります。
「全身タイツたがらこそ見られる絶景ね」
菜乃花は両手で恵子の手を握ります。
二人はそれ以上声もなく、林の中を歩きます。
BGMは小川の流れのみです。
こんな素敵な景色の中を全身タイツで恵子と一緒に歩いている‥‥菜乃花の興奮がMAXに達し、恵子への欲情が激しく湧き上がってきました。
「恵子、愛してる」
菜乃花は恵子を引き寄せ、力一杯抱きしめ、タイツ胸を擦り合わせ、タイツ頬で頬擦りします。
「な、菜乃花‥」
「恵子、愛してる。恵子を欲しい」
菜乃花は激しく全身タイツで愛撫し、タイツ右手で恵子のタイツ頭を抱えて、タイツ頬を目一杯恵子のタイツ頬に擦ります。
「ああっ、恵子、愛してる、ああっ、ああっ、恵子」
恵子は菜乃花の激しい責めに驚きつつも、タイツ手で菜乃花のタイツ頭やタイツ背中を愛撫し続けます。
「ああっ、恵子、恵子を欲しい、恵子とセックスしたい、恵子、セックスしたい」
恵子も菜乃花とセックスしたい欲情が高まってきました。
「菜乃花、部屋でボディストッキングセックスしよう。今すぐ家に戻ろう」
恵子は菜乃花を解くと、菜乃花の手を引き、急いで家に向かいます。

林から緩やかな斜面を登ったところで、菜乃花が止まりました。
「菜乃花、どうしたの?早く家に帰ってセックスしたいのに」
「恵子、私、もう我慢できない」
菜乃花は恵子を草の上に押し倒し、覆い被さります。
「痛い、菜乃花、ここはダメよ。全身タイツではセックスできないからダメよ」
「セックスじゃなくていい。恵子の体が欲しいのよ。もうダメ、我慢できない」
菜乃花は恵子のタイツ体を抱きしめ、タイツ頬を重ねながら、タイツ右手で恵子のクリトリスをタイツの上から探し当てました。
「菜乃花、やめて、ダメ、ああっ、菜乃花、いやよ、セックスしたい、菜乃花」
菜乃花はタイツの上からクリトリスに圧をかけ、強く刺激します。
「あああああっ、な、菜乃花、ダメ、ダメ、菜乃花、ああああっ、ダ、ダメ、ああっ、き、気持ちいい、ああっ、菜乃花」
恵子のタイツ体が激しく捩れ、タイツ脚も激しくバタつきます。
菜乃花は圧を強め、指を激しく振動させて、恵子のクリトリスを責め続けます。
「菜乃花、菜乃花、ああっ、気持ちいい、ああっ、イッちゃう、イッちゃう、全身タイツでイッちゃう、ああああっ、イッちゃうーーーーーッ」
恵子の全身がタイツごと激しく痙攣し、快感の絶叫が草原に響き渡りました。

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